勉強に集中できる!集中力を持続させる4つの方法をご紹介!

公開日:2019.02.22

試験や受験が近づいているのに、どうしても勉強に集中できないことはありませんか?

勉強を始めても、すぐに別のことを考え始めたり、ほかの教科が気になったり。

スマホに届いたSNSのメッセージが気になって、勉強に手がつかなくなることもあるでしょう。

いったいどうしたら、集中力を鍛えることができるのでしょうか?
今回は、そんな悩みを解決する「効果的に勉強に集中できる4つの方法」をご紹介します。

目次

  1. 環境を整える
    • 静かな環境で勉強する
    • 好きな音楽を聞きながら勉強する
    • 雑音の中で勉強する
    • 雑音の中であえて集中力を鍛える
    • 目の前から余計なものを排除する
  2. 時間や範囲を決める
    • 勉強時間を決める
    • 勉強範囲を決める
    • ときには仮眠をとる
  3. 声に出して勉強する
    • 前頭前野を鍛える
    • 軽い動作を行いながら暗記する
  4. 軽い運動をする
  5. まとめ

環境を整える

勉強の成果を出すためには、集中力が大切です。長時間、だらだらと勉強するよりも、短時間で集中して勉強した方が、効率良く覚えられます。

 

しかし、周囲が気になって集中できない日もありますよね。

勉強に集中するために、まず考えたいのが「環境を整える」ことです。

・自分の部屋

・リビング

・図書館

・ファストフード店

など集中できる環境は、人によってそれぞれ異なります。

どのパターンが向いているのか考えながら、気になる方法があったらトライしてみてください。

 

静かな環境で勉強する

静かなところよりも、少しざわざわしている方が集中しやすい」という話はよく聞きますが、雑音のある環境よりも、静かな環境の方が集中しやすい人も多くいます。

日本建築学会が2010年に発表した論文※1によると、被験者に雑音がある場所と静かな場所で単語を暗記させたところ、静かなところで覚えた方が、成績がよかったという結果が出ています。

また、同調査では、被験者にヘッドフォンでニュース、または無意味な雑音を聞きながら、漢字の暗記をさせたところ、ニュースを聞いていた方が、点数が下がったという結果が出ており、「人の話し声は学習効率を下げる」としています。

この実験結果から考えると、人の話が集中力をそぐのであれば、歌詞付きの音楽を聴きながら、またテレビをつけっぱなしにしながらの勉強は、効率が悪いことになりますね。

集中力を高める第一歩は、他人の会話が聞こえにくい、できるだけ静かな環境を整えることと言えそうです。※1

 

好きな音楽を聞きながら勉強する

一方、耳にイヤホンをしながら勉強している高校生は多いように思います。

好きな音楽を聴きながらの勉強は集中力に影響があるのでしょうか。

 

筑波大学の学生が行った興味深い実験があります。※2

この実験では、被験者に「日常的に聞いている好きな音楽」を聞きながら課題を行ってもらって、回答スコアを集計し、同時に脳波の測定も行いました。

すると、音がない環境よりも、好きな曲を聞きながら課題を解いたときの方が、スコアは高く、「集中力を高める」という結果が出たのです。

 

また同実験で、「初めて聴く音楽」とも比較したところ、日常で聞いている好きな音楽を聴きながらの方が、より集中力が高まりスコアもよかったという結果が出ています。

このことから、集中力を保つためには、思わず気をとられてしまう新しい曲よりも、聞き慣れていて歌詞が気にならないほどBGM化した曲の方が適していると考えられます。

 

雑音の中で勉強する

雑音が逆に集中力を増すという研究もあります。
2010年のストックホルム大学の研究者による実験によると、注意力のない子どもにホワイトノイズを聞かせたところ集中力があがったというのです。

ホワイトノイズとは、低周波から高周波を網羅したノイズのこと。

テレビの「ザー」という砂嵐の音と言えばわかりやすいでしょう。※3

 

ただし、この実験では、集中力が高い子どものホワイトノイズを聞かせたところ、注意力が下がったとされており、同じ雑音でも、人によって良い効果を発揮するときもあればその逆もあることが分かります。

 

雑音の中であえて集中力を鍛える

試験の本番は、これまで長い時間をかけて勉強してきた成果を発揮する重要な場面です。

そんな集中力が必要なときに、周囲から「カリカリ…」という筆記具の音が聞こえてきたら、どうでしょう。

気が散ってしまい、思うように試験に集中できなくなってしまうかもしれませんね。

「記憶している最中」よりも「記憶を引き出すとき」や、「記憶を引き出しながら考えているとき」の方が周囲の音の影響を受けやすい人も多いでしょう。
本番で周囲の音に惑わされないように、時々、雑音の中で勉強する日をつくるとよいですね。

 

目の前から余計なものを排除する

机の上に、読みかけの漫画やスマホがあったら、気が散るのは当然です。

人は面白い方へ、楽な方へと意識が向く生きものですから、誘惑の多いデスクでは集中できないでしょう。

そこで、勉強に関係のないものは、目に入らないところへしまう、勉強中はスマホを別の部屋に置くなどの工夫が必要になります。スマホの電源は切りたくないけれど、気にならないようにしたいなら、機内モード設定がおすすめ。

電波を遮断するので、「メール受信」などの通知がきません。

 

また、自分の勉強部屋に、誘惑されるものが多いなら、勉強道具を持ってリビングに移動して勉強するのもよいでしょう。

※1 日本建築学会環境系論文集 第75巻 第653号,561-568,2010年7月「教室内音環境が学習効率に及ぼす影響」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aije/75/653/75_653_561/_pdf
※2 筑波大学 「集中力に対する環境要因の影響の分析」
https://klis.tsukuba.ac.jp/archives/2012/s0911658-2013020816045942717A.pdf
※3 BMC The effects of background white noise on memory performance in inattentive school children
https://behavioralandbrainfunctions.biomedcentral.com/articles/10.1186/1744-9081-6-55

時間や範囲を決める

勉強の環境を工夫しても、どうしても集中できないときは、「ここまではやる!」と、時間や範囲をあらかじめ決めてから、取り掛かると集中しやすくなります。

 

勉強時間を決める

勉強に集中できないときは、時間を制限して取り組むのもよい方法です。
人間の集中できる時間は15分」という話を聞いたことがありませんか?

 

2017年に某教育関連企業が東京大学薬学部の池谷裕二教授と、中学生を対象に実施した実験によると、「60分間、連続して勉強したグループ」の集中力は時間を追うごとにどんどん低下したのに対し、「15分毎に休んだグループ」は、休憩するたびに集中力が回復してスコアの成果も高かったと報告しています。(学習時間を細かく分けた「45分」で「60分」と同等以上の学習効果を発揮 “長時間学習”よりも短時間集中の“積み上げ型学習”が有効であった)※4

 

実際、ベテランの小学校の教師の中には、15~20分程度授業を進めたところで、本題からずれた話をして子どもたちをリラックスさせ、再び授業に戻る、といった進め方をしている人もいるそうです。

勉強に集中できないときに、長時間勉強しようとするのではなく、がんばり過ぎて脳が「勉強=辛いもの」と感じる前に休憩することが大切です。

無理せず、15~20分程度勉強してから15分程度休憩を挟むようにするとよいでしょう。

そのとき、脳のエネルギー源である、ブドウ糖を少し補給するのがおすすめです。

 

また、

朝って勉強してる?学習を効率的にする朝勉強のコツを紹介!

の記事でもご紹介しているように、朝の時間を使って勉強するのもおすすめです。

 

少しずつ集中できる時間が長くなってきたら、しめたもの。気がついたら、あっという間に時間が過ぎていた!というほど、集中力が持続できるといいですね。

 

勉強範囲を決める

勉強のスケジュール!無理のない勉強計画を立てよう

でもご紹介していますが、時間を決めて勉強を始めても時計ばかり気になる場合は、範囲を決めてしまう方法がおすすめです。

その日の気分に任せるのでなく、「今日はここまで頑張ろう!」と、ゴールを決めてから取り組むのです。

決めた範囲の終わりのページに付箋を貼るなどして、どこまでやればいいのかを明確にしましょう。

勉強が終ったら付箋をはがすと達成感が味わえ、モチベーションもキープできます。

勉強の量が分からずに勉強を進めるよりも、ゴールが見えている方が集中力は高まるはずです。

 

小学生低学年の子には、

小学1年生!勉強はどのくらいさせるべき?小学生の力を伸ばす勉強法とは

でもご紹介しているように、まずは習慣作りを意識すると良いでしょう。

 

ときには仮眠をとる

勉強の合間に仮眠することもおすすめです。
集中力が途切れるのは脳が疲労しているから。脳を休ませてあげることで、再び集中できるようになります。

一般的に、15分程度の仮眠が脳の疲労回復に役立つとされています。

逆に長時間しっかり熟睡してしまうと、睡眠慣性が働いて、起きたときにうまく覚醒できず、刺激に対する反応が鈍ってしまう可能性があるので注意。逆にぼんやりしてしまい集中できません。※5

仮眠をとる場合は、熟睡してしまわないよう、机に顔を伏せるなど、本格的に寝られない体勢にすることも必要です。

※4Effect of intermittent learning on task performance: a pilot study
http://neuronet.jp/jneuronet/002.pdf

※5健康づくりのための睡眠指針 2014 ~ 睡眠12箇条 ~ に基づいた保健指導ハンドブック
http://www.kenkounippon21.gr.jp/kyogikai/4_info/pdf/suiminshishin_handbook.pdf

声に出して勉強する

自宅で勉強するのであれば、声に出してテキストを読むのもおすすめです。

集中しやすくなり、暗記もしやすくなります。

 

前頭前野を鍛える

音読は、「文字を見て理解する」「声に出して読み上げる」といった複数の動作を並行して行います。

音読は前頭前野を活性化させると言われており、前頭前野が活発になった状態で勉強を続ければ、だんだん楽しくなってくるものです。

 

「はじめはつまらなかったのに、やっているうちに、だんだん楽しくなってきた。」という経験はありませんか? 

集中力は鍛えるものなので、このように脳に刺激を与えることも大切です。

音読による前頭前野の活性化は、さらに素晴らしい効果も期待できます。
前頭前野には、「ワーキングメモリ」という高次機能があります。

ワーキングメモリとは、一時的な記憶ではなく、情報を更新したり調整したりする機能を併せ持つ「短期記憶」のことで、学習した知識を長期記憶から引き出します。

試験に出てきた問題をどのパターンで解いていけばよいか、記憶をたどって情報処理し、選択するのもワーキングメモリの働きです。

 

同時に、前頭前野は、物事の理解力、思考力、読解力などとも深いかかわりがあるといわれています。※6

このように音読には、ワーキングメモリを働かせるメリットもあり、大いに活用した勉強方法なのです。

軽い動作を行いながら暗記する

また、暗記をするときは、何かの動作をしながら覚えると、記憶が残りやすくなるので覚えておきましょう。

人間の記憶には長期記憶と短期記憶があり、長期記憶はさらに「手続き記憶」と「宣言記憶」に分けられます。

 

手続き記憶体が覚えている記憶のことです。

たとえば自転車に乗る、箸を持つなどの記憶がこれにあたります。

 

宣言記憶周囲で起きた出来事やエピソードを残す記憶のことで、その中にも「意味記憶」と「エピソード記憶」という二つの記憶に分類されます。

 

「意味記憶」は、たとえば家族の名前や生年月日、言葉の意味などの記憶のこと。

「エピソード記憶」は周囲の出来事にかかわる記憶のことです。

たとえば、「始業式の日に、いつもと違う道で帰ったら新しいパン屋がオープンしていたので、友人と一緒にクロワッサンを食べた」など、体験と連動して想起できる記憶がエピソード記憶に当たります。

一般的に、勉強での記憶は意味記憶にあたります。そこに、エピソード記憶を加えることで、さらに記憶が確かなものになっていきます。エピソード記憶の大きな特徴は忘れにくいこと。

そこで、暗記をするとき、何かの動作を加えながら覚えると、暗記した内容を思い出したいとき、その動作の記憶をさかのぼることで、記憶が蘇りやすくなります。


記憶には様々なパターンがあるので、それらを相互的に組み合わせることで、より効果的に記憶できるようになるのです。

 

※6 前頭前野とワーキングメモリ 苧阪直行 高次脳機能研究 第 32 巻第 1 号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hbfr/32/1/32_7/_pdf

軽い運動をする

集中力は眼球の動きと関係があります。

勉強をするときはあまり眼球を動かさず、じっと一点を見つめることが多いので、それが集中力を低下させる原因になることがあります。

集中力が落ちてきたと思ったら、遠くを見たり、眼球を上下左右に動かしたりなどの軽いストレッチをするだけで、頭もすっきりし、勉強に取り組みやすくなるはずです。

 

また、勉強の合間に軽く体を動かすのも、集中力を持続させるためのよい方法です。

実際に、軽運動と脳機能に関わる研究は国内外問わず多くされており、たとえば、軽運動を行うことで「脳の血流がよくなる」「脳の海馬(記憶を司る)や前頭葉を活性化する」といった研究報告もあります。※7・8

息があがるほどの運動ではなく、軽く伸びをしたり、肩を大きく回してみたりするだけでもよいでしょう。

その際、脳に酸素が行き渡るように、しっかりと呼吸をすることも忘れずに。

 

※7 駿河大学論叢 「低強度運動がストロープテストに及ぼす影響」
https://surugadai.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=1705&item_no=1&page_id=13&block_id=21
※8シンポジウム 運動で高めるメンタルヘルスと脳機能 「メンタルヘルスを高める運動と脳機能 海馬の可塑性と軽運動」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/59/1/59_1_62/_pdf

まとめ

人間が活動できる時間には限りがあります。

睡眠時間や食事の時間も重要ですし、友達とのコミュニケーションの時間も欠かせません。そう考えると、自分の勉強に費やせる時間はあまり多くないかもしれませんね。

限られた時間を有効に活用するためにも、集中力が重要です。

集中力は多くのことを可能にするパワーがあり、年齢に関係なく必要なものです。
今回、紹介した方法の中で、自分にもできそうなものがあれば、ぜひ試してみてください。
集中力をあげることで、勉強の成果にも変化が生まれるでしょう。

公開日:2019.02.22
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