マミートラックに乗りたい?抜け出したい?メリットと問題点は人それぞれ

公開日:2020.10.19

育児中の働き方として、マミートラックに乗るか乗らないか、ワーママなら一度は悩むのではないでしょうか。
育児の時間を重視し「マミートラックに乗りたい」というママがいる一方で、「マミートラックから抜け出したい」と試行錯誤するママもいます。
マミートラックにのるメリットとデメリット、抜け出し方について解説します。

目次

  1. マミートラックに乗りたい!メリットもデメリットもある
    • マミートラックに乗るという働き方
    • マミートラックのメリット
    • マミートラックのデメリット
  2. マミートラックから抜け出すためにワーママができる3つの対策
    • 職場での評価を高めるには?
    • キャリアアップを視野に入れ働く
    • 働く意欲は常に伝える
  3. 転職して乗り切る!新しい環境でマミートラックに対応するには
    • 育児中に利用できる制度は会社によって異なる
    • 望まれているスキルやキャリアを満たせるか
    • 家族が納得できているか再確認
  4. マミートラックに乗るということ
    • マミートラックに乗る意味
    • 子供の成長段階によって理想的な働き方は変わる
  5. まとめ

マミートラックに乗りたい!メリットもデメリットもある

マミートラックとは、出産・育休後に「子供がいてフルに働けないから」という理由でキャリアダウンし、単調な作業しか任せてもらえない「コース」に乗ってしまうことを言います。
マミートラックというと、マイナスのイメージを持たれる場合も多いでしょう。※1
しかし、あえて「マミートラックに乗りたい!」という声があるのも事実です。
マミートラックに乗るメリットとデメリットをご紹介します。

 

マミートラックに乗るという働き方

マミートラックに乗ると、仕事と育児のバランスを取りながら働けます
時短勤務や残業なしという働き方を選ぶことで、子供にかける時間を確保しやすくなります。
時間的な制約から補佐的な業務を任されることも多く、育児のための時間が取れるだけでなく仕事から受けるストレスを減らすこともできるかもしれません。
昇進・昇給というキャリアのコースから一時的に外れることで不満を感じる方もいれば、自分なりのペースで仕事できることが理想的だと感じる方もいます。※2
子育てと仕事を両立するためのポイント

こちらの記事でも解説していますが、17歳未満の子供を持つママで正社員として働いている人の割合は全体の1/4程度です。
実態として、育児と仕事を両立しやすい非正規社員として働くママの方が、まだまだ多いことがわかります。

 

マミートラックのメリット

マミートラックに乗るメリットは、一言でまとめると「育児と仕事を両立しやすい」ことです。
具体的に見てみましょう。

 

【マミートラックに乗るメリット】

  • 子供との時間がとれる
  • 職場の人間関係によるストレスが減る
  • 仕事のスキル不足に焦らずに済む
  • 自分の時間も持てる
  • キャリアを考えるいい機会になる

 

残業なしという働き方であれば、毎日子供と一緒に朝夕のご飯を食べられるでしょうし、子供の習いごとなどに時間を使うこともできます。
さらに、子供が体調不良の時には、そばにいることもできるでしょう。
「単純な業務」=「誰かに代わってもらいやすい業務」とも言えるので、子供が体調不良のときなど早退や有給を取りやすいのもマミートラックに乗るメリットといえるでしょう。
仕事の難易度が下がるのであれば、スキル不足に悩むこともなく、仕事から受けるストレスも少なくてすみます
バリバリ働く場合と比較すると、今後のキャリアを見据えて勉強する時間もとれますし、本を読む時間や趣味の時間もとれるかもしれません。
子育てのイライラをチェック!原因と今すぐできる解消法

こちらの記事で解説されていますが、育児中は育児や家事、仕事などいくつものストレスが重なります。
仕事のストレスが少なく時間的にも精神的にもゆとりを持てると、余裕をもって子供に接してあげられるのが最大のメリットです。

 

マミートラックのデメリット

マミートラックに乗る働き方では、社内で昇進の見込みがない、評価されないと感じる女性も多く、仕事に対するモチベーションも下がりがちです。※1
長年働いて責任ある立場を経験したことのある女性ほど、マミートラックに乗るデメリットは大きく感じられるかもしれません。
マミートラックのデメリットを具体的に見てみましょう。


【マミートラックに乗るデメリット】

  • 単純な仕事でやりがいを見いだせない※1※2※3
  • 評価されず昇進できない※1※2※3
  • モチベーション維持が難しい※1※2※3
  • キャリア形成が難しい※1※2※3
  • 社内で孤独を感じる場合もある※1※2※3

 

昇進・昇格というようなキャリアコースから退くことで、自分の今後のキャリアを改めて考え直す必要が出てくるかもしれません。
マミートラックに乗ると、降格や減給になってしまう場合もあります。※3
収入が減る一方で、子供の成長に合わせて必要な教育費は膨らみます
子育てにかかる費用については、
子育て費用、実際にかかる費用は?無理のない貯め方は?

こちらの記事で詳しくご紹介しています。
育児を優先するためと頭では分かっていても、評価されないのは辛いものです。
実績に繋がらない仕事を担当していると、仕事に対するモチベーションを保つのが難しくなります。
モチベーションを維持するためには、会社の対応を待つのだけでなく、自分で意識改革をしていくことも重要です。
次章では、マミートラックから抜け出すためのポイントをご紹介します。

 

※1 キーワード・用語解説「マミー・トラック」|公益財団法人 日本女性学習財団/2019年10月13日現在https://www.jawe2011.jp/cgi/keyword/keyword.cgi?num=n000241&mode=detail&catlist=1&onlist=1&alphlist=1&shlist=1
※2 仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書|三菱UFJリサーチ&コンサルティング/2019年10月13日現在
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000174277_3.pdf
※3 労働政策研究報告書No.192|三独立行政法人労働政策研究・研修機構|三2017年3月31日/2019年10月13日現在
https://www.jil.go.jp/institute/reports/2017/documents/0192_01.pdf

マミートラックから抜け出すためにワーママができる3つの対策

共働きのワーママは辛い!子育てと家事の両立、その実態と対策とは?

こちらの記事で解説されていますが、育児中の社員に理解のない職場も多いものです。
マミートラックから抜け出すには、職場に頼ってばかりはいられません。
自分でできる対策を3つご紹介します。

 

職場での評価を高めるには?

ある調査報告書では、マミートラックに乗ると補佐的な業務が増え、職場での評価を得づらいことが指摘されています。※2
しかしどのような仕事であっても、今まで気づかなかった視点を持てたり、新たなスキルを身につけたり、自分の特性を発見できたりすることも十分に考えられます。
単純な作業であっても、今までの担当者以上に効率化できれば、一つの実績として会社に評価されるのではないでしょうか。
また、上司と相談して目標設定をしておくと、評価基準が明確になります。
ただ、会社の評価制度や個別面談の機会に頼りきりになってしまうのはもったいないです。
日ごろから、業務に対して前向きな姿勢をアピールすることも大切ではないでしょうか。

 

キャリアアップを視野に入れ働く

マミートラックに乗ってしまうと、キャリアを築きにくくなるというのはワーママであれば誰もが感じていることでしょう。
確かに、同じ職場で、育休に入る前と同じようにスキルを積んでキャリアアップしていくのは、育児中には難しいでしょう。
しかし、業務への取り組み方次第では、キャリアアップの可能性を高めることも不可能ではありません。
簡単な作業であっても極めれば専門性を高めることもできます
資料作成やデータ入力の仕事も極めれば独立や転職の道が開けることもあるでしょう。
「単純な作業をやりたくない」のであれば、AIを導入し自動化する方法を、会社に提案するというようなキャリアの築き方もあるかもしれません。
与えられた仕事の今後を見据え、将来のキャリアにつなげられるスキルは得られないか考えてみてはいかがでしょうか。

 

働く意欲は常に伝える

働くママの仕事に対する意識は人それぞれです。
マミートラックから抜け出したい意欲があるのであれば、具体的に働き方や業務内容の希望を会社や上司に伝えておきましょう
会社としては、復帰後に働く意欲がどれくらいあるのか判断できないこともあります。
育児を優先し仕事は控えたいという人もいますし、出産前と同じように働きたいという人もいるため、業務内容の変更や配置転換は会社としてワーママへ配慮した結果の可能性もあります。
自分の仕事へのスタンスを明確にし、上司へ意欲を伝えることが重要です。
育休から復帰し、働く意欲はあるものの環境的に難しいという場合も多いものです。
通勤時間の都合上フルタイムに復帰するのが難しかったり、時短を継続したいものの就業規則で認められていなかったりと、希望する働き方が実現できない場合は、転職を考える方も多いでしょう。
マミートラック対策としての転職について、次章でご紹介します。

※2 仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書|三菱UFJリサーチ&コンサルティング/2019年10月13日現在
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000174277_3.pdf

転職して乗り切る!新しい環境でマミートラックに対応するには

マミートラックを抜け出し、育児と仕事を両立させるために転職をすることは可能なのでしょうか?
最近では、ワーママ向けの転職サービスも登場し、育児をしながら正社員として転職する方も増えています。
大企業を対象にした調査では、育児中の30代女性で、末子出産後に転職をして入社した人は2割程度いることが報告されています。※4
出産後に専業主婦から再就職した人と合わせると、育児中に転職し新たな環境で仕事を始めた人は5割を超えており、少数派ではないことがわかります。※4
しかし、育児中に転職活動をする場合、いくつかの点に注意が必要です。

 

【育児中に転職する場合に確認したいこと】

  • 育児中に利用できる制度が納得できるものか、実際に利用されているか
  • スキルやキャリアの条件が満たされているか
  • 家族が納得しているか

 

育児中に利用できる制度は会社によって異なる

育児中に利用できる時短制度や在宅制度は、会社ごとに条件が様々です。
また、制度として整備されていても、誰も利用したことがないという職場もあるでしょう。
まだ該当者がいないという場合は、制度を利用することに会社が前向きかどうか、育児に理解があるかどうかを確認しておいた方が安心です。

 

望まれているスキルやキャリアを満たせるか

中途採用の転職の場合、会社側は一定のスキルを望んでいるはずです。
育児中の転職となると、スキルに不安があってもスキル不足を補う勉強の時間が確保できない場合もあるでしょう。
まずは自分の現在のスキルが活かせる転職先を探しましょう
また、会社側が望んでいるキャリアと自分の希望するキャリアがマッチしているかも重要なポイントです。
面接の際に、自分の働き方やキャリアの希望も正直に伝えておきましょう。

 

家族が納得できているか再確認

仕事を増やす転職でも減らす転職でも、家族への負担が増えることも考えられます。
仕事を増やす場合は、子供の送り迎えや病気の時の対応、家事の役割を再度分担しなおす必要があるかもしれません。
子供が理解できる年ごろであれば子供も含めて転職について話し合いすると、家庭内でトラブルにならずにすみます。
一人で決めてしまい、夫婦喧嘩に発展してしまうと子供にも悪影響です。
夫婦喧嘩が子供に与える影響

は、親が思っている以上に大きいかもしれません。

※4 育児をしながら働く女性の昇進意欲やモチベーションに関する調査(2013年度)|/2019年10月13日現在
https://www.jiwe.or.jp/application/files/7014/6045/1944/2013Chapter3.pdf

マミートラックに乗るということ

マミートラックに乗る意味

マミートラックとは、育児のために仕事に制約があることで、重要な仕事・責任ある仕事を任せてもらえず、昇進や昇給のキャリアコースから外れてしまうという意味で使われています。
マミートラックに乗るということは、出世コースからは外れる反面、育児の時間も確保できるということです。
そのような働き方をマイナスと受け取るかプラスに受け止めるかは人それぞれです。

 

子供の成長段階によって理想的な働き方は変わる

育休明けの職場復帰は、マミートラックに乗るかどうかの1つのターニングポイントです。
想像以上に大変?!小1の壁とは?その対策は?

こちらの記事でも紹介されていますが、子供が成長すると「小1の壁」や「小4の壁」のように育児と仕事の両立が難しいと感じる時期は何度もあるでしょう。
育休明けは子供が大きくなるまでは「マミートラックに乗った方が子供のため」だと思うこともあるでしょう。
しかし本当に育児から手が離れるのは、育休明けの時に思い描いているよりも先になるかもしれません。
出産・育児は男性よりも女性に大きな影響があるもの。
一時的にマミートラックに乗っても乗らなくても、キャリアを中断することなく長く働き続けられる働き方やキャリアを見つけられるとよいですね。

 

まとめ

育休明けに職場復帰して、単純な作業しか担当させてもらえなかったり、補佐役に回されたりすると、会社への落胆や絶望を感じるかもしれません。
しかし、育休前と同じように働くのが難しいのも事実です。
育休前とは違うということを認識し、自分の育児や仕事の置かれている状況を、客観的に把握しておきましょう。
また、育児の状況は家庭や子供により異なります。
同じワーママであっても置かれている状況が違えば、働き方も違ってくるものです。
周りと自分を比較してしまうこともあるかもしれませんが、自分にとってベストな働き方を実現できるよう自分から希望を伝えていくことも重要です。

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