高校の学費、私立は公立の2倍以上!無償化の条件は?受験にかかる費用は?

公開日:2020.03.02

小中学校の義務教育と違い、高校では公立でも入学金や授業料といった費用がかかります。
しかし、高校の学費には「高等学校等就学支援金制度」があり、世帯年収により授業料などの学費が無償になります。
公立私立それぞれの学費と、授業料が無償になる支援金や授業料以外の費用への補助金について、また受験にかかる費用についてもご紹介いたします。

目次

  1. 公立高校の3年間の授業料は?入学費や受験料は?
    • 公立高校の学費
    • 高等学校等就学支援金制度で、授業料は無償の世帯も
    • 公立高校は授業料以外の費用負担割合が高い
    • 学校以外の学費も必要に…
  2. 私立高校の3年間の授業料は?入学費や受験料は?
    • 私立高校の学費
    • 私立高校では授業料や学校納付金の負担大
    • 私立の場合も3年生は学校にかかるお金は抑えられる
  3. 高校の無償化「高等学校等就学支援金制度」とその他の補助金について
    • 高校無償化「高等学校等就学支援金制度」とは
    • 私立高校の授業料は補助金制度も
    • 授業料以外の費用に対する支援もある
  4. 大学受験にかかる費用は約35万円?!
    • 受験料
    • 入学料
    • 塾に通えば進学塾代もかかる
  5. まとめ

公立高校の3年間の授業料は?入学費や受験料は?

小中学校と異なり、高校は義務教育ではないため、公立高校でも授業料や入学金がかかります。
公立高校にかかる費用は
3年間:約830000円
(支援金を受ける場合は約500,000円)
となっています。
何にどれくらいの学費が必要になるのか見てみましょう。

 

公立高校の学費

公立高校の学費

公立高校の学費 1年 2年 3年 3年間合計
学校教育費 372,744 294,068 159,358 826,170
主な内訳:授業料 22,975 25,618 21,512 70,105
修学旅行・遠足・見学費 19,021 82,422 3,381 104,824
学校納付金(その他) 36,102 23,153 27,816 87,071
教科書費 33,224 18,415 12,695 64,334
学用品費等 36,841 10,768 9,542 57,151
教科外活動費 65,061 51,628 15,741 132,430
通学費 59,276 46,075 37,098 142,449
制服 54,190 6,232 2,286 62,708

平成28年度子供の学習費調査より抜粋/文部科学省※1

高等学校等就学支援金制度で、授業料は無償の世帯も

高等学校等就学支援金制度により世帯年収910万円以下(目安)の世帯では、授業料が無償です。
支援金を受給できる場合、3年間で高校にかかる学費は50万円程度です。
詳しくは、高校の無償化「高等学校等就学支援金制度」とその他の補助金についての章でご紹介します。

 

公立高校は授業料以外の費用負担割合が高い

公立高校の授業料の負担は月々に換算すると2000円程度と高くはありません。

しかし、授業料以外の負担が大きく、修学旅行などの費用や学校納付金、教科外活動費や通学費などは3年間の合計負担額が授業料よりも高くなっています。

義務教育でなくなるため、教科書などの図書費も小中学校時代より高くなりますし、学区制ではなくなるため公立小中学校と比べると通学費も増えています。

 

学校以外の学費も必要に…

大学に進学する場合は、高校在学時に大学受験の費用がかかります。
大学受験から入学までの費用については、大学受験にかかる費用は35万円⁈の章で詳しくご紹介いたします。

 

私立高校の3年間の授業料は?入学費や受験料は?

私立高校の場合は、私立小中学校と同様、入学費や授業料の負担が大きくなります。

私立高校にかかる費用は
3年間:約2250000円
月々:約62500円(月々均等割りで算出した場合)
となっています。
私立高校の場合、授業料やその他の費用に対する支援金・補助金制度も世帯年収ごとに細かく設けられていますので、この金額よりも学費を抑えられる世帯も多いです。
まずは、学費の内訳を見てみましょう。

 

私立高校の学費

私立高校の学費

私立高校の学費 1年 2年 3年 3年間合計
学校教育費 1,039,954 688,551 523,697 2,252,202
主な内訳:授業料 280,087 278,713 256,184 814,984
修学旅行・遠足・見学費 37,743 118,253 6,066 162,062
学校納付金(その他) 370,546 96,223 107,430 574,199
教科書費 37,148 19,793 16,442 31,379
学用品費等 31,379 11,273 7,707 50,359
教科外活動費 72,819 41,868 18,257 132,944
通学費 75,456 73,144 64,410 213,010
制服 71,117 5,742 2,858 79,717

平成28年度子供の学習費調査より抜粋/文部科学省※1

私立高校では授業料や学校納付金の負担大

公立高校と比較すると、3年間で学校にかかる学費は約2.7倍となっています。
中でも私立の授業料は公立の10倍以上となっています。
教科書代や学用品費、教科外活動費は、公立と私立ではあまり差はありません。
私立小学校・中学校と同様に、授業料と入学金含む学校納付金の負担額が大きいですが、高等学校等就学支援金制度や補助金制度を活用できれば、授業料その他の負担を軽減できます。
世帯年収や家族の人数により補助金額が異なりますが、東京都の場合は年間45万円程度の支援を受けられる家庭もあります。
詳しくは、高校の無償化「高等学校等就学支援金制度」とその他の補助金についての章でご紹介します。

 

私立の場合も3年生は学校にかかるお金は抑えられる

私立高校の場合も、3年生時が最も学校での費用はかかっていません。
公立高校と同様に、教科外活動費や修学旅行代といった行事にかかる費用負担がないためです。
代わりに、大学受験のための塾代や検定代、受験料や入学納付金などが必要です。
大学受験に関する費用は、後ほどご紹介いたします。

 

※1 平成28年度子供の学習費調査/文部科学省/2019年4月22日現在
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/1268091.htm

高校の無償化「高等学校等就学支援金制度」とその他の補助金について

高校は義務教育ではないため、公立であっても授業料など学校納付金を負担しなければなりませんが、その費用に対する支援金制度もあります。
2010年度より制度化されている高校生の就学を支援する制度が「高校無償化」と呼ばれるものです。
2014年に世帯年収による制限が設けられ、高校生全児童が対象ではなくなりました。

 

高校無償化「高等学校等就学支援金制度」とは

世帯年収条件を満たしていれば、公立高校の授業料は実質負担なし、私立高校の授業料は年収に応じて決められた支給額が支給されるという制度です。
国公立・私立どちらの高校も対象です。

 

【対象】

高校に在学していて、世帯年収が910万円(目安)以下の世帯

 

【支給額】
公立高校の場合・・・年額118800円
私立高校の場合・・・年額118800円(基準)
注)私立高校の場合は、世帯年収が約270万円までの場合は2.5倍、約350万円までは2倍、約590万円までは1.5倍というように世帯年収により支給額が異なります。

 

【支給方法】
学校からの案内を基に申請をし、受理された場合に対象となります。
家庭に支給されるものではなく、生徒に代わり学校に直接支払われます。
私立高校の場合は、支給額の不足分の授業料を家庭で負担します。
「高校無償化」と呼ばれていますが、実態は全世帯・全高校が無償になるわけではありません。
また、高校では授業料以外の学費負担が大きいのですが、授業料以外の負担には適応されません。※2

 

私立高校の授業料は補助金制度も

私立高校の授業料に対しては、国の高校無償化「高等学校等就学支援金制度」とは別に都道府県ごとに授業料に対する補助金制度を設けているところもあります。
東京都では、年収と世帯人数の条件を満たせば、世帯年収ごとに159,000円~337,200円の間で助成金が受けられます。
国の就学支援金と併用できるため、国の制度と東京都の助成金を合わせ年間45万円程度の助成を受けられます。
その他の都道府県でも独自の制度があり、世帯年収の条件を満たしていれば、私立高校の授業料負担を軽減できる制度です。※3※4※5

 

授業料以外の費用に対する支援もある

無償化と呼ばれる「高等学校等就学支援金制度」は授業料のみ対象となるのに対し、授業料以外の学費に対する支援となるのが「高校生等奨学給付金」と呼ばれる制度です。
こちらは、授業料以外の修学旅行費や教科書代、学用品代などに対する給付制度で、生活保護世帯や非課税世帯が対象となっています。
生活保護世帯の場合、国公立高校で年額約3万円、私立高校で年額約5万円が支給されます。※6
そのほかにも、自治体ごとに支援制度が設けられている場合もあります。
神奈川県では、世帯年収の条件を満たせば、私立高校の授業料だけでなく、入学金の補助も受けられます。※7
このように、自治体から授業料以外の費用に対する補助金が給付される場合もありますので、学校や都道府県窓口に確認してみるとよいでしょう。

※2 高等学校等就学支援金制度/文部科学省/2019年4月25日現在
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/11/21/1350167_03_3.pdf
※3 私立高等学校等授業料軽減助成金事業|東京都私学財団/2019年4月25日現在
https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_jugyoryo.html
※4 私立高等学校等生徒学費補助金について - 神奈川県ホームページ/2019年4月25日現在
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3e/jyosei/gakuhisien/gakuhihojyo.html
※5 兵庫県/私立高等学校等生徒授業料軽減補助制度/2019年4月25日現在
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk35/pa15_000000008.html
※6 高校生等奨学給付金:文部科学省/2019年4月25日現在
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm
※7 私立高等学校等生徒学費補助金について - 神奈川県ホームページ/2019年4月25日現在
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3e/jyosei/gakuhisien/gakuhihojyo.html

大学受験にかかる費用は約35万円?!

高校の学費とは別に、高校3年生時には大学進学に向けた受験料や入学料が必要となり、大きな負担となっています。
主な費用となる受験料・入学納付金についてみてみましょう。

 

受験料

大学受験では、センター試験に約18000円、国公立大学が1校当たり17000円、私立は1受験あたり30000円~35000円程度のところが多いようです。
国公立の前期後期と私立2校受験するだけでも、10万円以上の受験費用がかかります。
さらに、遠方の大学を受験する場合には交通費や宿泊費もかかります。※8※9※10※11※12※13

 

入学料

複数の大学を受験する場合は、私立大学では入学のいかんにかかわらず、入学の意思がある場合には入学料を合格発表後に支払わなければなりません。
学校や学科により入学料の費用は異なりますが、1校当たりおよそ25万円となっています。
入学しない場合でも返金はされません。※14
合格発表後すぐに必要になる費用ですので、すべり止めで私立大学を受験する場合には事前にこの費用は準備しておく必要があります。

 

塾に通えば進学塾代もかかる

大学受験にむけ進学塾に通う場合には、塾代がかかります。
公立高校・私立高校で違いがありますが、3年生時には公立高校で約13万円、私立高校で約22万円かかっています。

高校生の学年別学習塾費用

1年生 2年生 3年生 合計
公立高校 79,887 112,975 127,908 320,770
私立高校 119,421 177,665 219,791 516,877

平成28年度子供の学習費調査より抜粋/文部科学省※1

受験料と入学料で35万円程度の費用がかかりますが、さらに進学塾に3年間通い40万円をかけるとすると、受験にかかる費用と合わせて約75万円の費用が、学校にかかる学費以外に必要です。
大学受験以降にかかる費用は、国公立か私立か、理系か文系か医学部かなどにより大きな差がありますので、お子様の希望進路の目安がついたら、受験にかかる費用や大学入学後の学費を早めに調べておくと焦らずにすむでしょう。

※8 平成31年度大学入試センター試験出願/2019年4月25日現在
https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00033482.pdf&n=04_%E5%87%BA%E9%A1%98.pdf
※9 入学料・授業料 | 東京大学/2019年4月25日現在
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/tuition-fees/e03.html
※10 東北大学 平成31年度(2019年度) 一般選抜入学試験学生募集要項/2019年4月25日現在
https://web-pamphlet.jp/tohoku/2019b1/html5.html#page=15
※11 検定料 |早稲田大学 入学センター/2019年4月25日現在
https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/fees/
※12 入学者選抜試験概要 | 専修大学/2019年4月25日現在
https://www.senshu-u.ac.jp/education/lawschool/admission/#anchor03
※13 国際基督教大学教養学部2019 年度入学試験要項/2019年4月25日現在
https://www.icu.ac.jp/admissions/undergraduate/images/2019%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E4%B8%80%E8%88%AC%E5%85%A5%E5%AD%A6%E8%A9%A6%E9%A8%93%E5%85%A5%E8%A9%A6%E8%A6%81%E9%A0%85.pdf
※14 私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果について:文部科学省/2019年4月25日現在
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1399613.htm

まとめ

高校の学費についてまとめました。
高校在学の3年間でかかる学費は、公立高校で約83万円、私立高校で約225万円です。
義務教育である小中学校より費用はかかりますが、世帯年収によっては公立・私立とも支援金や補助金制度が受給可能です。
自治体により制度が異なりますが、小中学校の就学援助制度よりも受給条件は幅広い世帯を対象としているので、高校の学費を考える際には一度自治体や学校に確認してみるとよいでしょう。
高校では、学校でかかる費用以外に大学受験に高額な費用がかかります。
また、大学に見事合格すれば、大学の学費は高校までの費用よりも高額になります。
進路の目標が立った段階で、受験対策にいくらかけられるのか、何校受験するのか、また大学の学費をどうするのかを一度親子で話し合い、早めに資金計画を立てておくとよさそうです。

公開日:2020.03.02
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