年齢別!子供がご飯を食べない理由と対策
子供がなかなかご飯を食べてくれないとイライラしてしまいますよね。
好き嫌いなく食べてほしいと思うものの、なかなか思い通りにいかないものです。
今回は、年齢別に食べない原因と対処法をご紹介します。
目次
- 離乳食期の子供がご飯を食べてくれない場合
- 食べてくれない理由
- 食べるようになるには
- 調理のコツ
- 上手に進めるポイント
- 2歳~3歳の子供がご飯を食べてくれない場合
- 食べてくれない理由
- 食べるようになる方法
- 調理のコツ
- 親がこころがけるポイント
- 4歳・5歳・6歳以上の子供がご飯を食べてくれない場合
- 食べてくれない理由
- 食べるようになる方法
- 調理のコツ
- 親がこころがけるポイント
- 無理に食べさせなくてOK!子供の小食と偏食
- 子供が小食の場合
- 偏食、野菜嫌いの場合
- 食べることが嫌いにならないために
- まとめ
離乳食期の子供がご飯を食べてくれない場合
生後5か月~6か月ごろから離乳食をスタートして、18か月ごろまでが離乳食期です。
はじめのうちはすんなり食べてくれていても、段階が進むにつれて食材も増え好き嫌いが出てきたり、食べたり食べなかったり日によって違いが出てきます。
食べてくれない理由
はじめのうちは、ドロドロの状態でないと、嫌がって食べてくれない場合もあります。
おかゆならば粒が残っていないか、固さが均一か確認してみてください。
また、急に硬めにしたり粒を大きくすると、食べることに疲れて食事を嫌がる場合もあります。
さらに、子供の味覚が発達していくために、単調な味に飽きてしまっている可能性も原因の1つです。
調理法を変えるなどして様子を見てみましょう。
心も発達していて、些細なことで気が散って機嫌を損ねたり、遊びだしてしまったりする場合もあります。
落ち着いて、ゆっくり食事ができる環境か見直してみてください。
食べるようになるには
離乳食の固さがあっていないと思われる場合には、やわらかさの調節をしましょう。
パンがゆやヨーグルトは、やわらかさの調節がしやすいメニューです。
また、スプーンを変えるだけで食べてくれる場合もあるそうです。
いろいろな食器を試してみるのもよさそうです。
離乳食が進んできて、味に慣れてしまって飽きているのが原因の場合、調理方法を変えてみるなど変化をつけてみるとよいようです。
離乳食の進み具合に合わせて、すりつぶしや、すりおろし、裏ごしなど、いくつかの調理方法を組み合わせて様子をみましょう。
器を変えてみたり、盛り付けにひと工夫してみるのも手です。
また、テレビがついていたりすると気が散ってしまうので、ゆっくり食事ができる環境を整えることも大切です。※1
調理のコツ
離乳食の調理のポイントの1つは固さです。
7~8ヶ月ごろはジャムくらいに、9~11ヶ月ごろはバナナくらいが目安と言われています。
1歳を過ぎて前歯がそろえば大人より少し柔らかい程度でも食べられます。
少しずつ固くしていくようにしましょう。
また、とろみをつけたり汁を多めにすると、子供も食べやすくなります。※2
上手に進めるポイント
まだ赤ちゃんのこの時期は、食事も気分次第です。
食べないものも、少し間隔をあけてまた出してみると食べられるようになるかもしれません。
食べないと決めつけずに食卓に出し続けることも大切です。
この時期、遊び食べをしてしまい、ご飯を食べなくなる場合もありますが、遊び食べは成長のあかしです。
叱らず、無理に食べさせないようにしましょう。
30分たって遊んでいたり、食べないようなら、食事を切り上げてしまいましょう。※3
その他の離乳食・つかみ食べをはじめるポイントについてはこちらの記事をご覧ください。
・離乳食の進め方-食材や固さ、進める目安、食べないときは?-
・つかみ食べはレシピやグッズ活用でイライラしない!積極的にさせる理由と促し方
※1 やさしくわかる月齢別育児のきほん事典/鈴木洋・鈴木みゆき/2015年 西東社
※2 ママのためのこどもの食材便利帳/西東社編集部/2013年 西東社
※3 0~3歳の成長とともに!Happy育児オールガイド/草川功監修/2015年 新星出版社
2歳~3歳の子供がご飯を食べてくれない場合
2歳ころになると、離乳食を終えて幼児食になります。
赤ちゃんのときよりも、食べられるものが増え、大人と同じ調理法でも食べられるようになるので、親にとっては楽になる反面、イヤイヤ期と重なり食事を食べさせるのも一苦労というのも多い時期です。
食べてくれない理由
この時期は、遊ぶことが楽しい時期で一時的に食べる量が減る場合もあります。
イヤイヤ期も重なり、食べてくれない時も出てきますが、食べる量が減ってもあまり心配しなくて大丈夫。
いろいろな食品を食べられるようにするのが大切です。※4
イヤイヤ期についての詳しい内容は
イヤイヤ期の原因は?子供への正しい対応を知って親のイライラも解消!
をご覧ください。
食べるようになる方法
食べてくれないと、食生活にばかり目が行きがちですが、一度、生活リズムも見直してみてください。
たくさん遊べているか、睡眠不足になっていないかチェックをしてみましょう。
眠りが浅い場合、
などの原因も考えられます。
また、それでも、なかなか寝てくれない、寝かしつけがスムーズにいかない場合は、
の記事で睡眠と寝かしつけについてもご紹介しています。
また、運動不足や間食が、ご飯を食べない原因という場合があります。
間食が多くなっていないか、牛乳を飲みすぎていないかも、ごはんを食べないときのチェックポイントです。
でもご紹介しているように、おやつの量や食べる種類、食べる時間をママが調整してあげましょう。
もし、食事中好きなものだけ食べて、それ以外のごはんを食べてくれないのであれば、好きなもの以外をある程度食べてから好きなものを食卓に出すのもよい方法です。
好きなものは、少なめに盛り付けて出し、おかわりさせる方法もあります。※5
調理のコツ
嫌いなものでも、少しは食べてほしいと思うのが親心です。
1度食べなかったとしても、調理の方法を変えてたびたび試してみると、食べられる時もでてきます。
嫌いな野菜は、細かく刻みハンバーグやグラタンなどに混ぜ込んだり、好きな食材と合わせて炒めたり、汁物に混ぜてまとめて食べさせたり、葉野菜ならごはんに混ぜてふりかけのようにして食べさせてみる、などの工夫してみるとよいでしょう。※6
親がこころがけるポイント
せっかく作ったのに食べてくれないと、親はイライラしてしまいがちではないでしょうか。
しかし、食事自体を嫌いになってしまわないよう、食事タイムは楽しい雰囲気づくりを心掛けましょう。
また、この時期は料理や配膳のお手伝いをお願いすることで、食事へ興味を持つようになります。
器や箸を並べたり、簡単な調理を手伝ってもらえば、親も助かる上に食事に前向きになるのでおすすめです。※5
※4 やさしくわかる月齢別育児のきほん事典/鈴木洋・鈴木みゆき/2015年 西東社
※5 0~3歳の成長とともに!Happy育児オールガイド/草川功監修/2015年 新星出版社
※6 ママのためのこどもの食材便利帳/西東社編集部/2013年 西東社
4歳・5歳・6歳以上の子供がご飯を食べてくれない場合
このころになると、さらに多くの食品を食べられるようになり、1回の食事で食べられる量も増えてきます。
しかし、まだ内臓は大人と同じではありません。
肝臓や膵臓の働きも不完全で解毒力が弱いため、食品添加物などにはまだまだ注意が必要な時期です。
食べてくれない理由
子供の意志がでてきたり記憶力も発達するため、さらに好き嫌いや偏食がでてきます。
一時的なものなので、あまり気にしすぎなくて大丈夫です。
また、歯が生えそろっているからといって、大人と同じ噛む力があるわけではないようです。
永久歯が生え始める6歳でも、大人の40%程度の力だと言われています。
いろいろな形や固さのものを食卓に出してみましょう。
さらに、親が用意する量が多すぎて子供が食べられない場合もあります。
子供の様子をみながら調節するとよいでしょう。
食べるようになる方法
好き嫌いに関しては、嫌いな野菜は無理に食べさせなくても大丈夫です。
他の野菜で栄養素を補えますし、成長とともに味覚も変化して食べられるようになるはずです。
その日に無理に食べさせなくても、また時間をおけば食べる場合もあります。
子育てのイライラをチェック!原因と今すぐできる解消法。一人で悩まないことが大切。
の記事でもご紹介していますが、子供がご飯を食べないことで、親がストレスストレスをためないことが大切です。
大きく構え、楽しい食卓を心掛けましょう。
また、子供も大人と同様、お腹がすけばある程度は食べられます。
人間は本能的に必要な分量は食べられるようになっています。
無理に食べさせようとせず、子供に任せてみるのも1つの方法です。
食べているときの子供の様子見て、子供が何を欲しがっているのかを把握できるようにしておきましょう。
調理のコツ
子供もいろいろなものを食べられるようになる時期ですが、大人と同じ味付けでは塩分を摂りすぎてしまいます。
濃い味付けに慣れてしまうと薄味のものを食べなくなってしまう場合があるので、子供用に大人よりも控えめの味付けを心掛けましょう。
大人より1/3~1/2程度に薄めたものが適度だと言われています。
おかずは味付け前に取り分けて子供用の味付けをしたり、汁物はお湯で薄めるなどして、薄めの味つけにしましょう。
親がこころがけるポイント
食事は子供が楽しめるかどうかが大切だといわれています。
「病気になるから食べなさい」と言った声掛けをしていると、子供は味わうことなく、食事に対して義務感を感じてしまいます。
バランスよく、残さず食べられるようになるのはもう少し先です。
食べられずとも、子供に寄り添い楽しい食事の時間にすることが心と体の成長につながります。
大人がゆったりとした気持ちで食事を楽しめば、子供も食事が楽しいものになります。※7
※7 ママのためのこどもの食材便利帳/西東社編集部/2013年 西東社
無理に食べさせなくてOK!子供の小食と偏食
子供が小食であまり食べられなかったり、好き嫌いが激しく偏食がひどいと、発育や健康が心配になってしまいます。
どれくらいになれば、発育に影響が出てくるのでしょうか。
子供が小食の場合
子どもが小食で食べる量が少ないと心配になりますよね。
食べる量は個人差がありますし、子どもの気分にもよります。
3歳児が1日に必要なエネルギーは、男児で1300kcal、女児で1250kcalです。
1日で食べられなくても翌日その分多めにたべたりと、2~3日で目安のエネルギーがとれていれば問題ありません。
食べる量が少なくても、その子なりに成長曲線に沿って成長していれば大丈夫。
発育曲線の月齢の枠を下回っていても、増えていれば様子見でよいということです。
子供がご飯を食べず、成長が横ばいのままの状態が続くようであれば、一度小児科を受診しましょう。
成長していてもママが不安な場合には、市区町村の保健師さんに相談したり、保育園・幼稚園で相談してみてもよいでしょう。
食べられないことが気になる場合は、おなかがすいているときに食べさせるようにしたり、おやつも食事として、何回かに分けて栄養の不足分を補えば問題ありません。※8
偏食、野菜嫌いの場合
野菜が嫌いで食べない、好きなものばかり食べてしまうという子どもは多いです。
約6割の子どもが野菜の好き嫌いがあると言われており、特に緑の野菜が嫌いな子どもは多いようです。※9
緑の野菜が嫌いであったとしても、同じ栄養素を別の食材でとれれば、ほとんど問題ありません。
緑の野菜が食べられなくても、人参やトマト、カボチャなどは食べられる子どもは多いのではないでしょうか。
食べられるものの方が少ないなど極端な偏食の場合は、小児科で相談してみましょう。
食べられる食材で栄養を補いつつ、嫌いなものも調理方法や味付けを変えて時間をおいて出し続けましょう。
子どもに嫌いな理由を聞いてみると、「味が嫌だ」「固さが嫌だ」など子どもなりの理由が返ってきます。
それを解消する工夫をしてあげれば、そのうち食べてくれるようになります。※10
2歳から中学生までの偏食については、
の記事で詳しくご紹介しています。
※8 はじめてママ&パパの幼児食/主婦の友社/2015年 主婦の友社
※9 ママのためのこどもの食材便利帳/西東社編集部/2013年 西東社
※10 好き嫌いがなくなる幼児食/長澤池早子監修/2013年 成美堂出版
食べることが嫌いにならないために
子どもがご飯を食べてくれないと、発育や健康面が心配になり、ついつい口うるさく「食べなさい」と言ってしまう時もあるのではないでしょうか。
しかし、食事を強制することが増えてくると、子どもはリラックスして楽しく食べることができなくなってしまいます。
不安感や緊張感から、食事に対してプラスの感情を持ちにくくなってしまい、食べる行為自体が苦手になってしまう場合もあります。
美味しく楽しく食べてもらうためには、リラックスした楽しい雰囲気づくりをしましょう。
親自身が美味しく楽しくご飯を食べていると、子どもも食べることに前向きになります。
「食べさせなければ」とイライラせず、いつかは食べるようになるとゆったりとした気持ちで食事に臨めば、子どもも食事の時間がストレスになることはないはずです。
あまり一生懸命になりすぎなくて大丈夫です。※11
※11 好き嫌いがなくなる幼児食/長澤池早子監修/2013年 成美堂出版
まとめ
子どもがご飯を食べてくれないと、ついついイライラしてしまうものです。
子どもの成長を考えると、少しでもバランスよく出したものはすべて食べてほしいと、一生懸命になりすぎないように注意が必要です。
無理に食べさせていると、子どもにとって食事は楽しいものではなくなってしまい、食事自体が嫌いになってしまう場合もあります。
そうならないためにも、親自身がリラックスして食事の時間を楽しむことが大切です。
年齢ごとの食べない理由を理解し、食べない子どもの気持ちに寄り添うような対処法を取り入れてみてください。
それでも食べてくれなくても、成長曲線に沿って成長していれば多少食べなくても大丈夫です。
おおらかな気持ちで食事を楽しみましょう。