離乳食の冷凍保存でかしこく作り置き!使える野菜や容器、保存期間を解説
忙しいママやパパにとって毎日離乳食を作るのはなかなか大変ですよね。
そんな時に役立つのが一定期間まとめて保存しておける冷凍保存です。
今回は冷凍に適した野菜や便利な容器、解凍時のポイントをはじめ、いつまで冷凍保存できるのか?など気になる疑問にお答えします。
目次
- 離乳食の冷凍保存、5つの注意点
- 1.冷凍できる食材を選ぶ
- 2.下ごしらえをしてから冷凍する
- 3.保存に適した容器を使う
- 4.保存期間
- 5.解凍する方法
- 離乳食の野菜や果物、冷凍できる食材とできない食材
- 冷凍できる食材
- 冷凍に不向きな食材
- 離乳食を冷凍保存する場合の準備と下ごしらえ方法
- 冷凍保存するための準備
- 離乳食の時期別 下ごしらえ方法
- 離乳食を冷凍保存するための容器は、専用のものが必要?
- 離乳食1回分の専用容器がある
- 冷凍保存の容器は、キッチングッズ代用できる
- 冷凍保存できる期間は?いつまでに食べる?
- 冷凍保存の期間
- 食材が新鮮なうちに冷凍を
- 離乳食の冷凍保存を解凍するには、必ず加熱を
- まとめ
離乳食の冷凍保存、5つの注意点
手間のかかるり離乳食作りは、まとめて冷凍保存をしておくと便利です。
しかし、赤ちゃんが食べる離乳食だからこそ、気を付けたいこともあります。
ここでは、離乳食を冷凍保存する際に気を付けたいポイントを5つご紹介します。
1.冷凍できる食材を選ぶ
食材はできるだけ鮮度の良いものを使うようにしましょう。
離乳食で使われることの多いパンやうどん、にんじんやかぼちゃといった野菜は冷凍することが出来ますが、食材の中には冷凍に適さないものがあります。
例えば、豆腐など水分が多い食材は冷凍するとパサパサした食感になってしまうため、喉越しや食べやすさが大事なポイントとなる離乳食には向きません。
また牛乳はそのまま冷凍すると分離してしまいます。
離乳食を冷凍する際は食材が適したものかどうか注意するようにしましょう。
冷凍できる食材については、次章で詳しくご紹介します。
2.下ごしらえをしてから冷凍する
離乳食を冷凍する時には、離乳食の段階に合わせた下ごしらえをしてから冷凍しておくと便利です。
離乳食初期であれば飲み込みやすいペースト状にすり潰す、中期は食材をやわらかく茹でて噛みやすいように細かくみじん切りに、後期であれば粗みじん切りというように、赤ちゃんの食べられる形状にしてから冷凍しておきましょう。
離乳食の進め方―食材や固さ、進める目安、食べないときは?-
こちらの記事で、離乳食の進め方や固さについて詳しくご紹介しています。
3.保存に適した容器を使う
冷凍した離乳食を使いやすくするため、容器は小分けが出来るものを選びましょう。
一般的なものが離乳食をキューブ状に保存できる製氷皿です。
量も測りやすく、赤ちゃんが食べる量も少ない初期の離乳食作りにおいては特におすすめです。
また容器ではなくジップロックなどの保存袋や、食材を平らに包みサランラップで巻いて小分けにする方法などもあります。
食材や用途によって保存する容器や方法をかしこく使い分けましょう。
4.保存期間
冷凍した離乳食は作ってから1週間を目安に使い切るようにしましょう。※1
保存期間がわかるように冷凍した容器などに作成した日をメモしておくと安心です。
離乳食を冷凍したからといって、いつまでも保存がきくわけではありません。
特に、体が未発達な赤ちゃんにとっては、離乳食は安全で新鮮な食材を使う必要があります。
保存期間は十分に注意しましょう。
5.解凍する方法
離乳食を解凍する時は凍ったまま、レンジや鍋などで必ず再加熱を行うことが大切です。
自然解凍にしてしまうと、雑菌が繁殖するおそれがあるので避けましょう。
また一度加熱して解凍したものを再度冷凍して使いまわすのも雑菌の繁殖の原因となるため注意しましょう。※1※2
これらの注意点について、次章以降で詳しく解説をしていきます。
※1 離乳食のためのフリージング 旭化成ホームプロダクツ株式会社/2019年8月21日現在
https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/point01.html
※2 やさしくわかる 月齢別 離乳食のきほん事典/西東社/太田百合子監修/西東社/2015年5月
離乳食の野菜や果物、冷凍できる食材とできない食材
冷凍できる食材とできない食材を知っておくと、冷凍保存の失敗がなくなります。
離乳食以降のご飯作りにも役立ちますので、参考にしてみてください。
冷凍できる食材
離乳食でよく使われる冷凍保存できる食材は以下のとおりです。
上手く冷凍するためのコツとあわせてチェックしていきましょう。
食材は月齢ごとに適したものがあるので使用する際は事前に確認をしてください。
【野菜】
- さつまいも
- かぼちゃ
- にんじん
- たまねぎ
- だいこん
- かぶ
- 小松菜
- ほうれん草
- 白菜
- キャベツ
【果物】
- りんご
- バナナ
- メロン
【炭水化物】
- おかゆ、ごはん
- 食パン
- うどん
【たんぱく質】
- 鶏ささみ
- 魚
冷凍保存する際に下ごしらえが必要な食材もあります。
詳しく見てみましょう。
【野菜】
・さつまいも
そのまま冷凍すると筋っぽい食感になるため、すり潰してペースト状にします。
・かぼちゃ
下ごしらえの時にレンジで温めると煮崩れを防ぐことができ、切りやすくなります。
・にんじん
下ゆで後に冷凍した場合、加熱解凍する時はさっと火を通す程度にすると加熱しすぎを防げます。
・たまねぎ
繊維の多い外側は避けて内側を使うようにしましょう。
・だいこん
先の方は辛みがあるので甘みのある真ん中部分を使うようにしましょう。
・かぶ
皮の近くは繊維が多いので皮は厚めに剝くように注意しましょう。
・小松菜やほうれん草などの青菜
固い茎部分は避けて葉先を使います。茹でた後、水でアク抜きしてから冷凍しましょう。
そのほかに白菜、キャベツも冷凍保存におすすめです。
【果物】
・りんご
柔らかく茹でてから月齢によってペースト状にしたり、スティック状にするなどして冷凍します。
そのほかバナナ、メロンなども冷凍保存におすすめです。
【炭水化物】
・おかゆ、ごはん
おかゆや離乳食初期で食べる量が少ない時は、製氷皿などでキューブ状に冷凍すると無駄なく使えます。
ごはんの場合はサランラップで平らにして保存すると場所をとりません。
・食パン
耳は切った状態で冷凍します。添加物の多いものは避けましょう。
・うどん
塩分を抜くために冷凍前に短く切って、茹でておきましょう。
【たんぱく質】
・鶏ささみ
離乳食中期から使うのがおすすめです。火を通すと固くなるのでスジを断つようにカットしましょう。
・魚
魚は特に鮮度に注意したい食材です。
下ごしらえで十分に火を通し、骨と皮はしっかり取り除きましょう。
これら以外に、調味料も冷凍保存できます。
野菜スープやだし汁、ホワイトソースなども冷凍保存におすすめです。※2※3※4
冷凍に不向きな食材
離乳食に使う食材で、冷凍に不向きなものはこちらです。
- 豆腐など、水分の多い食材
- 繊維の多いもの
- 植物性の油が多いもの
- じゃがいも(下ごしらえ次第でOK)
- 牛乳(下ごしらえ次第でOK)
【豆腐など、水分の多い食材】
水分の多い食材は冷凍に適さないものが多く、冷凍することで風味や食感が変わってしまうことがあります。
離乳食の食材で人気の豆腐は冷凍すると食感がパサついて食べにくくなってしまいます。
【繊維の多いもの】
たけのこやセロリなども冷凍には不向きです。
【植物性の油が多いもの】
油が分離してしまうので、マヨネーズなど使ったものも冷凍には注意が必要です。
そのままでは冷凍に向きませんが、下ごしらえをすることで、冷凍できる食材もあります。
【じゃがいも】
そのまま冷凍してしまうと風味が悪くなりますが、すり潰してマッシュポテトのようにペースト状にすることで美味しく冷凍保存することができます。
【牛乳】
また牛乳もそのまま冷凍すると分離してしまいますが、ホワイトソースに調理したものであれば冷凍しても問題ありません。
このように食材によって冷凍に向き不向きのものがあるので、はじめて使う食材がある場合は一度チェックするようにしましょう。※2※3※4
※2 やさしくわかる 月齢別 離乳食のきほん事典/西東社/太田百合子監修/西東社/2015年
※3 冷凍保存のキホン ニチレイフーズ/2019年8月21日現在
https://www.nichireifoods.co.jp/enjoy/basic/
※4 離乳食のためのフリージング 旭化成ホームプロダクツ株式会社/2019年8月21日現在
https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/point01.html
離乳食を冷凍保存する場合の準備と下ごしらえ方法
冷凍保存するための準備
上手に、新鮮なまま冷凍保存するポイントはこの3つです。
離乳食以外の食材を冷凍する場合にも応用できますので、ぜひおさえておきましょう。
- 冷ましてから冷凍保存する
- 食材は小分けにしておく
- 食材はなるべく薄くして保存する
1.冷ましてから冷凍保存する
食材が熱いまま冷凍庫に入れてしまうと庫内の温度が上昇して、他の食材が痛みやすくなってしまうことがあります。
食材はまず冷ましてから冷凍庫に入れるようにしましょう。
また風味をできるだけ損なわないよう、可能であれば急速冷凍をするのがおすすめです。
2.食材は小分けにしておく
食材を予め小分けにしておくと取り出しやすく、調理の時に便利です。
特に離乳食の初期は赤ちゃんの食べる量がそれほど多くないため、小分けにすることで必要な量が使えるため無駄を省くことができます。
離乳食をキューブ状に冷凍保存できる製氷皿やジップロックなどの保存袋、サランラップ等を使って用途や食材に合わせて小分けして冷凍しましょう。
3.食材はなるべく薄くして保存する
ペースト状の離乳食を凍らせる場合は、めん棒や手などでなるべく薄くしてから冷凍保存するのがおすすめです。
食材は薄くした状態にすることで早く冷凍させることができ、使う時に折って取り出すことができます。
離乳食の時期別 下ごしらえ方法
離乳食を冷凍保存は事前に下ごしらえの準備をしてから行います。
赤ちゃんが食べやすいように時期別にポイントが異なりますので順を追ってみていきましょう。
【5~6ヶ月頃の離乳食の下ごしらえ】
初期は離乳食の食感などに慣れることが大切です。
食材は赤ちゃんがゴックンと飲みこみやすいペースト状に下ごしらえをします。
食材は潰しやすいようにやわらかく茹で、裏ごししたり、すり潰しておきましょう。
【7~8ヶ月頃の離乳食の下ごしらえ】
この時期はモグモグ期とも呼ばれ、口を動かして食材を潰して飲み込めるようになります。
食材は茹でるなどして、舌でつぶせるくらいの固さにしておきましょう。
イメージは豆腐くらいの固さです。
【9~11ヶ月頃の離乳食の下ごしらえ】
この時期はカミカミ期とも呼ばれ、歯ぐきを使って食材が噛めるようになります。
7~8ヶ月と同じく、食材の下ごしらえは舌でつぶせるくらいの固さにしますが、噛むことに慣れるためにバナナくらいの固さになるようにしましょう。
また赤ちゃんが自分の手を使って食べようとする行為がみられたら、手づかみしやすい大きさや形状にしたメニューも用意しましょう。
【12~18ヶ月頃の離乳食の下ごしらえ】
この時期は離乳食の完了期を迎える頃で徐々に大人に近い食事ができるようになります。
食材の固さは肉だんごやゆで卵の白身くらいをイメージして、今までよりも歯ごたえを感じられるように下ごしらえをしましょう。
食材の大きさも1cm角に切るなどこれまでよりもやや大きめにしましょう。※2※5※6
※2 やさしくわかる 月齢別 離乳食のきほん事典/西東社/太田百合子監修/西東社/2015年5月
※5 離乳食ガイド 離乳食のつくり方 ベビーダノン/2019年8月21日現在
https://www.danone.co.jp/baby/food/cooking/
※6 離乳食 進め方の目安 わこちゃんカフェ/2019年8月21日現在
https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/meyasu.html
離乳食を冷凍保存するための容器は、専用のものが必要?
離乳食1回分の専用容器がある
冷凍保存の容器は前述したように家庭用のアイテムでも十分代用できますが、離乳食専用の冷凍保存容器があります。
離乳食専用に、少量の離乳食を1回の分量ずつ小分けできるものです。
高さがあるので、初期や中期の水分が多めの離乳食でも漏れずに冷凍しやすいのがメリットです。
分量が分かりやすいよう目盛りがついているものもあります。
冷凍保存の容器は、キッチングッズ代用できる
離乳食を冷凍保存する時の容器は食材に合わせて選ぶと良いでしょう。
専用グッズでなくとも、家庭にある物で代用することができます。
・製氷皿
離乳食初期の少量のおかゆやペースト状の食材、スープなどにおすすめなのが製氷皿です。
キューブ状にして小分けに保存できるので、1回分ごとに無駄なく使い切ることができます。
衛生面が気になるので、製氷皿に食材を入れたらラップをかけるようにしましょう。
・サランラップ
食材を平らに冷凍保存できるため凍らせやすく、冷凍庫内のスペースも必要以上にとりません。
また使う際に食材を折って取り出せるので無駄なく使うことができます。
平らにして保存する以外にもスティック状にしたり(パンや鶏のささみなどにおすすめ)、輪ゴムを使って茶巾絞りのように丸くしたりすることも出来るので、食材に合わせた形状で冷凍保存することが可能です。
・チャック付きの保存袋
チャック付きの冷凍用の保存袋も冷凍保存に便利です。
平らにして保存できる点はサランラップと同じですが、ジッパーで開閉できるので、液もれしにくく、衛生的という利点があります。
1回分のサイズごとに切れ目となる線を入れて冷凍しておくと、1回分ずつ取り出して解凍できます。
平らにして冷凍庫に入れなければならないので、スペースをとってしまうのが難点です。※7
※7 離乳食のためのフリージング 旭化成ホームプロダクツ株式会社/2019年8月21日現在
https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/
冷凍保存できる期間は?いつまでに食べる?
冷凍保存の期間
離乳食の冷凍保存において一番気をつけなくてはいけないのが、保存できる期間です。
抵抗力の弱い赤ちゃんにとって新鮮な食材を使うことが何よりも大切ですので、冷凍保存した食材は1週間以内を目処に食べ切りましょう。※2※7
魚などは、痛みやすい食材ですので、早めに食べると安心です。
うっかり忘れてしまうのを防ぐために、冷凍した日付は都度メモしておくのがおすすめです。
ジップロックなどの保存袋を使えば、袋に直接日付を書けるので便利です。
食材が新鮮なうちに冷凍を
冷凍する食材が、既に鮮度が落ちてしまっていると、冷凍保存後も長持ちしません。
離乳食初期の頃は特に、食材を買ったその日に下ごしらえをして冷凍しておくと安心です。※2
パパがお休みの日など、調理の時間がとれる日に買い物と下ごしらえ、冷凍保存をまとめて済ませられるとよいですね。
※2 やさしくわかる 月齢別 離乳食のきほん事典/西東社/太田百合子監修/西東社/2015年
※7 離乳食のためのフリージング 旭化成ホームプロダクツ株式会社/2019年8月21日現在
https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/
離乳食の冷凍保存を解凍するには、必ず加熱を
冷凍保存した離乳食は必ずもう一度加熱して解凍するようにしましょう。
自然解凍は雑菌が繁殖する原因に繋がるため、抵抗力の弱い赤ちゃんにとって大きなリスクになります。
加熱解凍は電子レンジや鍋で沸騰させた煮汁などで行うのが一般的です。
レンジで行う場合は、保存容器がレンジに対応しているものだとそのまま加熱解凍できるので便利です。
また食材のパサパサ感が気になる時は水を足して加熱解凍してみましょう。※8※9
※8 離乳食ガイド 離乳食 つくり方 ベビーダノン/2019年8月21日現在
https://www.danone.co.jp/baby/food/cooking/
※9 離乳食のためのフリージング 旭化成ホームプロダクツ株式会社/2019年8月21日現在
https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/
まとめ
離乳食作りは切ったり、すり潰したりと通常の調理よりも下ごしらえに手間がかかるものです。
今回紹介した冷凍保存を取り入れれば、まとめて作り置きできるので日々の負担を大きく減らすことができます。
冷凍できる食材とできない食材がありますので、よく調べておきましょう。
離乳食だからこそ、衛生面には気を付けたいところです。
良く冷ましてから冷凍する、冷凍容器に気を付ける、買ってきた食材は早めに調理する、1週間を目安に食べきる、などに注意をして、赤ちゃんがお腹を壊してしまうようなことのないよう配慮しましょう。
これらに気を付けていれば、離乳食の冷凍保存はとても便利です。
赤ちゃんの月齢にあわせて上手に活用してみてくださいね。