オンライン授業とは?やり方は?スマホでもできる?習い事の対応は?
オンライン授業は、スマホでも受けられるインターネット上の授業です。
動画の授業を見るものや、リアルタイムにやり取りするものなど、やり方は様々です。
授業のやり方次第では、スマホよりもパソコンやタブレットの方がよいケースや、他の機器があると便利な場合もあります。
さらに、学校の授業だけでなく習い事をオンラインで行うオンラインレッスンの種類ややり方についても解説します。
目次
- オンライン授業とは?やり方は?
- 録画授業視聴型
- 同時接続双方向型
- 自習学習支援型
- オンライン授業を受ける準備は?
- オンライン授業に必要なモノ
- 部屋の環境
- スマホで受ける際の注意点
- 不登校でも参加できる?!オンライン授業のメリットとは
- オンライン授業の課題、文部科学省の対応方針は?
- 習い事もオンライン!オンラインレッスンとは?何が受けられる?
- オンラインレッスンのやり方とは?
- オンラインレッスンを受ける準備
- オンラインレッスンのメリット・デメリット
- まとめ
オンライン授業とは?やり方は?
オンライン授業は、インターネットを介して行われる授業です。
パソコンやタブレット、スマホを利用して、授業が受けられます。
コロナウィルスによる休校時にオンライン授業を開始する公立校も出てきており、注目を集めています。
授業のやり方は、主に3つです。
- 録画授業視聴型(一方向)
- 同時接続双方向型
- 自習添削型
それぞれについて詳しく見てみましょう。
録画授業視聴型
あらかじめ録画された授業を動画で見る方式です。
最近では日常的に動画を見る子供も多いもの。※1
動画を見る授業は、子供にとっても馴染みのあるスタイルと言えるかもしれません。
この授業形態は、先生からの説明を聞く一方向の授業です。
文部科学省の「教育の情報化に関する手引きでは「一斉学習」に分類されています。※2
分からないところがあれば、メールやコメントなど別の方法で質問をすることになります。
同時接続双方向型
オンライン接続をしてリアルタイムで授業を受けるのが同時接続双方向型です。
双方向型は、生徒が質問をしたり他の子の意見を聞いたりできるのが最大の特徴。
音読や書写を先生に見てもらうこともでき※2、教室の授業に最も近いやり方です。
自習学習支援型
デジタル教材などで先生から課題が出され、子供は問題を解いて提出します。
一斉授業とは違い、子供の理解度に沿った教材を使い個々のペースで進められるのがメリットです。※3
先生は子供たちの課題の進捗や正誤をすぐに確認できるので、個々の状況に応じてすぐに対応できます。
AIを活用したドリルでは、各自の理解度に応じた問題の出題から採点までAIの技術で自動化できるものも開発されています。※3
先生は問題作成や採点を効率化でき、子供は自分の学力に合った学習が可能です。
家庭学習でも活用が期待されています。
※1 令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)/令和2年4月内閣府/2020年7月8日現在
https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/r01/net-jittai/pdf/kekka_gaiyo.pdf
※2 文部科学省/教育の情報化に関する手引(令和元年12月)/第4章 教科等の指導におけるICTの活用/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/content/20200609-mxt_jogai01-000003284_003.pdf
※3 文部科学省/新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)/令和元年6月25日/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/06/24/1418387_02.pdf
オンライン授業を受ける準備は?
オンライン授業はスマホ1台でも受けられます。
ただ画面のサイズやテキスト入力することを考えると、パソコンやタブレットの方が勉強しやすいものです。
オンライン授業にあると便利なモノをまとめました。
オンライン授業に必要なモノ
- パソコン/タブレット/スマホ※4
- 安定した通信環境
- ヘッドセット※4
- マイク※4
- Webカメラ※4
- 机といす※4
- タブレットやスマホのスタンド※4
オンライン授業を受けるには、インターネットを利用できるツールが必要です。
パソコンやタブレットといったデジタル機器はもちろんのこと、安定した通信環境が必要不可欠。
動画を見たりオンライン通話をしたりするには、大きなデータ量で高速に通信できる通信環境がないとスムーズに進められません。
高速に通信するにはブロードバンド回線や光回線でインターネットに接続する必要があります。
さらに双方向の授業を受ける場合には、Webカメラやマイクも必要です。
パソコンやタブレットに内蔵されていることが多いので、まずは端末を確認しましょう。
端末の画質や音質が悪い場合には、外付けのカメラやマイクがあった方がコミュニケーションしやすいです。
タブレットやスマホを使う場合には、立てかけるスタンドがあると、両手をあけられます。
基本的には一人一台パソコンやタブレットが必要です。
オンライン授業のために自宅のデジタル環境を整えるとなると、費用も掛かります。
子供が多ければ人数分の端末を準備しなければなりません。
充分なデジタル環境を準備できる家庭とできない家庭が出てくることから、オンライン授業が教育格差につながると指摘されています。
部屋の環境
オンライン授業を受けるためには、部屋の環境にも配慮が必要です。
親が在宅勤務でオンライン会議をしていたり、兄弟姉妹が同じ部屋でオンライン授業を受けたりするのであれば、集中できるレイアウトに変更したほうがよいかもしれません。
お互いの音が気にならない、画面に他の家族が映りこまないよう工夫すると安心して授業が受けられます。
それぞれに個室がある場合は問題ないですね。
スマホで受ける際の注意点
パソコンやタブレットはなくても、スマホならあるという家庭もありますよね。
家庭のスマホ保有割合は約8割。※5
子供のインターネット利用状況を見ても、パソコンやタブレットよりスマホの方が高い利用率です。※1
オンライン授業もスマホで受けられないことはありません。
ただしスマホで授業を受ける場合には、いくつか注意したい点があります。
- Wi-Fiで接続しているか
- 画面が小さすぎないか
- 入力に問題がないか
授業を受ける前に、これらの点をチェックしておくことをオススメします。
スマホでオンライン授業を受ける場合には、通信回線に注意が必要です。
動画の視聴やビデオ通話は、データ通信量が大きくなります。
携帯電話回線を利用してオンライン授業を受けると、1日で契約しているデータ通信量の上限に達してしまうことも考えられなくはありません。
一般的な動画視聴2.3時間ほどでデータ通信量1MBを消費してしまいます。※6
オンライン授業を受けるときには、必ずWi-Fiでブロードバンド回線などに接続していることを確認しましょう。
またスマホでは画面が小さくパソコンよりも画面表示に制限があります。
表示される文字が小さく分からないことがないよう、事前に確認しておくと授業中に慌てずにすむでしょう。
また参加者の顔を映し出す場合、スマホでは1画面に数人しか表示されないこともあります。
オンライン授業を受けるうえで、スマホはパソコンに比べて不便であることは否めません。
ストレスなく授業を受けるには、スマホよりもパソコンやタブレットの方が安心です。
※4 オンライン授業・学習おすすめグッズ特集|サンワダイレクト/令和2年4月内閣府/2020年7月8日現在
http://direct.sanwa.co.jp/contents/sp/online_learning/
※5 平成 30 年通信利用動向調査の結果/総務省/2020年7月8日現在
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/190531_1.pdf
※6 データ通信量が消費する目安を教えてください。 | よくあるご質問(FAQ) | サポート | ソフトバンク/2020年7月8日現在
https://www.softbank.jp/support/faq/view/24724
不登校でも参加できる?!オンライン授業のメリットとは
オンライン授業では、「登校しなくてよい」のは最大のメリットです。
それ以外にも学力的なメリットもあります。
・遠隔地や体調不良でも授業に参加できる
・自分のペースで学習できる※2
・アニメーションや音声のあるデジタル教材を使うことで子供たちが興味関心を持てる※2
・インターネットを利用して自分で情報収集する力や判断する力を身につけられる※2
・普段はできないような実験も動画で学習できる※2
学校外の専門家に意見を聞くことや遠隔地とコミュニケーションすることも可能※2
新型コロナウィルス感染症による休校によりオンライン授業を取り入れた学校では、不登校だった生徒も授業に参加できたとニュースに取り上げられメリットが強調されていました。※7
オンライン授業は、子供のペースで理解度に応じた勉強が可能です。
周りを気にすることなく授業に参加できるのは大きなメリットと言えそうです。
また、オンラインならではの授業で、子供が楽しく勉強できるのは親にとってもうれしい点ですね。
オンライン授業の課題、文部科学省の対応方針は?
オンライン授業の課題についてもご紹介しておきましょう。
オンライン授業導入にあたり、まず課題となるのは全ての生徒が平等にインターネット環境を実現できるのかという点です。
オンライン授業を受けるには、インターネット接続端末やオンライン環境が必要です。
文部科学省では、GIGAスクール構想としてタブレットの「一人一台環境」を推進しています。※8
しかし2020年7月現在、全生徒が一人一台利用できる環境にはありません。
新型コロナウィルス感染症による休校時にオンライン授業を実施した学校は半数にも届きませんでした。
文部科学省の調査によると、
- 同時双方向のオンライン授業を実施したのは5%、
- デジタル教科書や教材で家庭学習を実施した学校は29%
となっています。(2020年4月現在)※9
文部科学省では、「一人一台環境」を令和5年度までに達成するロードマップを敷いていました。※10
しかし令和元年より前倒しで進めるよう補正予算が組まれています。※10
2020年7月現在では、学校教育はまだまだオンライン化が進んではいないものの、塾や習い事ではタブレット学習やオンラインレッスンが盛んです。
次章で詳しくご紹介します。
※2 文部科学省/教育の情報化に関する手引(令和元年12月)/第4章 教科等の指導におけるICTの活用/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/content/20200609-mxt_jogai01-000003284_003.pdf
※7 不登校の子どもたちが授業参加 オンライン授業がきっかけに | NHKニュース/2020年7月8日現在
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200612/k10012468731000.html
※8 文部科学省/GIGAスクール構想の実現へ/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/content/20200625-mxt_syoto01-000003278_1.pdf
※9 文部科学省/新型コロナウイルス感染症対策のための学校の臨時休業に関連した
公立学校における学習指導等の取組状況について/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/content/20200421-mxt_kouhou01-000006590_1.pdf
※10 文部科学省/GIGAスクール構想の加速による学びの保障 追補版/2020年7月8日現在
https://www.mext.go.jp/content/20200625-mxt_syoto01-000003278_2.pdf
習い事もオンライン!オンラインレッスンとは?何が受けられる?
塾や習い事もオンライン化が進んでいます。
タブレット教材にも多くのサービスがあり、手軽に学べると人気です。
タブレット教材の学習効果
では、タブレット教材の選び方や効果について詳しく解説しています。
本章では、オンラインレッスンで受けられる習い事について見てみましょう。
【オンラインレッスンの習い事】
- 英会話(語学)※11
- ピアノなどの音楽※12
- ダンスレッスン※13
- アート教室※14
- プログラミング※15
- そろばん※16
など
新型コロナウィルス感染症の影響により、オンラインレッスンで習い事をさせたいという保護者の方も増えているのではないでしょうか。
元々、海外の先生にオンラインで語学を学ぶ子供向けオンライン英会話教室は増加傾向にありました。※17
新型コロナウィルス感染症による外出自粛下では、音楽やそろばんなどのオンラインレッスンのニーズが高まったようです。※18
小学生へおすすめの習い事
にもある通り、英会話やピアノ、ダンス、プログラミングは最近の小学生に人気の習い事。
塾やいくつもの習い事に忙しい小学生も、オンラインであれば学びやすいですね。
ピアノ教室やプログラミング学習については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
※11 オンライン英会話はECCオンラインレッスン | 充実の全7ヶ国語に対応/2020年7月8日現在
https://online.ecc.co.jp/
※12 入塾案内 | PLV音楽院/2020年7月8日現在
https://plv-music.com/contents/online/lesson/
※13 ダンスオンラインレッスン | エイベックスアーティストアカデミー/2020年7月8日現在
https://dancemaster.avex.jp/academy/online_lesson/
※14 どこでもアートきっず | 有限会社芸術による教育の会/2020年7月8日現在
https://www.docodemo-art.com/forkids/
※15 子ども向けオンラインプログラミングスクール|CodeCampKIDS Online(コードキャンプキッズオンライン)/2020年7月8日現在
https://online.codecampkids.jp/
※16 インターネットそろばん学校/2020年7月8日現在
http://net-soroban.com/auth
※17 語学ビジネス市場に関する調査を実施(2019年) | ニュース・トピックス |矢野経済研究所/2020年7月8日現在
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2240
※18 日本最大級のオンライン習い事サイト「カフェトーク」が、緊急事態宣言後のオンラインレッスン受講の変化調査を発表|株式会社スモールブリッジのプレスリリース/2020年7月8日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000007081.html
オンラインレッスンのやり方とは?
オンライン授業同様、オンラインレッスンを受けるには準備が必要です。
スマホでも受けられないことはないものの、よりよいレッスンのため先生から周辺機器も勧められるかもしれません。
一般的な準備と手順、習い事の特性を踏まえ、あると便利な機器についてご紹介します。
オンラインレッスンを受ける準備
【必要なモノ】
- パソコン/タブレット/スマホ
- Wi-Fi接続環境
- 必要に応じてカメラ/マイク/ヘッドセット
- その他レッスンに使用するモノ
【手順】
- 先生と相談し使用するツールを決める
- 端末に使用するアプリをインストール/アカウントを開設(不要な場合もある)
- レッスンまでに写りや音などをチェック
- 必要な場合はカメラやマイク、ヘッドセットを準備する
- 指定の時間にオンラインレッスンに参加する
使用するツールにより、レッスンへの参加方法が異なります。
先生のアカウントにビデオ通話で接続すればよいものや、レッスンごとに先生から招待メールを送ってもらい参加するものなど様々です。
習い事によっては、外付けの周辺機器があると、レッスンがスムーズです。
英会話のレッスンにはヘッドセットがあると便利です。※19
パソコンやタブレットに内蔵されているマイクやイヤホンよりもヘッドセットの方が聞き取りやすいこともあります。
音楽のレッスンでも、感度の良いマイクがあると音が聞き取りやすくストレスなくレッスンを受けられるでしょう。※12
またダンスのレッスンには、レッスン受講用の端末とは別に音楽を流せる端末があると便利です。※13
不安な場合は、先生にあらかじめ相談しておくと安心です。
先生から特に指摘がない場合は、何度かレッスンを受けてみて必要なものを揃えていくと、無駄なく環境を整えられます。
オンラインレッスンのメリット・デメリット
最後に、レッスン選びの参考にオンラインレッスンのメリットとデメリットをまとめました。
【オンラインレッスンのメリット】
- 比較的安価に受けられる
- 遠隔地でも受講可能
- 時間を選べる
- 人気講師のレッスンが受けられることも
【オンラインレッスンのデメリット】
- インターネット機器とオンライン環境が必要
- 画像や音がクリアではない
- 本格的な技術習得は難しいものもある
習い事によっては、通うよりもオンラインレッスンの方が、時間や場所の制約がなく費用も安いものです。
子供の習い事は、いつまで続けられるか分からないことも多く、手軽に始められるのは親としてはありがたいのではないでしょうか。
ただし本格的な技術を養うには、レッスンに通い直接指導を受ける方がよいものもあります。
まずはオンラインレッスンからスタートし、必要なタイミングで通いのレッスンも取り入れていくとよいかもしれません。
※19 Skypeを使わないECCオリジナルシステム | ECCオンラインレッスン/2020年7月8日現在
https://online.ecc.co.jp/eccstyle/system/
※12 入塾案内 | PLV音楽院/2020年7月8日現在
https://plv-music.com/contents/online/lesson/
※13 ダンスオンラインレッスン | エイベックスアーティストアカデミー/2020年7月8日現在
https://dancemaster.avex.jp/academy/online_lesson/
まとめ
オンライン授業やオンラインレッスンの種類や受け方についてご紹介しました。
学校でも習い事でも、オンライン化は今後ますます進んでいくと考えられます。
現状では、パソコンやタブレットなどの機器や通信環境を整えるために費用がかかってしまうのは否めません。
しかしオンラインでしか実現できないメリットがあるのは事実です。
習い事もオンラインであれば手軽に受けられ選択肢も広がります。
オンライン授業が始まる前に、オンラインレッスンでインターネット機器に親子で慣れておくのもよいかもしれませんね。