赤ちゃんの指しゃぶり、やめさせる方法は?どう防止する?
赤ちゃんの指しゃぶりは、生理的なもので問題ないと言われます。
しかし、なかなかやめられないと、衛生面や歯の発達の面が気になりますよね。
一時的なものだと分かっていても、やめさせた方がよいかなと思ってしまう方も多いでしょう。
指しゃぶりの原因ややめさせる時期を理解して、子供が自然に指しゃぶりをやめられるようサポートしていきましょう。
今回は、指しゃぶりをやめさせるためのポイントや指しゃぶりを防止するグッズ、おしゃぶりの使い方をご紹介します。
目次
- 指しゃぶりを減らす方法 | 寝るときは?遊んでいる時は?
- 寝る時の指しゃぶり
- 暇な時の指しゃぶり
- 日中の指しゃぶりが減らない時
- 指しゃぶり防止グッズとは?使っても問題ない?
- 指しゃぶり防止グッズは使っても大丈夫?
- 指しゃぶり防止のグッズ
- 指しゃぶりは、いつからいつまで続くもの?何歳でやめさせる?
- 指しゃぶりは胎児の頃から始まっている
- 5歳頃までにはしなくなる子が多い
- 3歳児健診で相談しても
- 子供が指しゃぶりをする理由
- おしゃぶりと指しゃぶり、どっちがいい?
- 指しゃぶりとおしゃぶり、どっちがいい?
- おしゃぶりは、いつからいつまで?
- おしゃぶりの選び方
- おしゃぶりの注意点
- まとめ
指しゃぶりを減らす方法 | 寝るときは?遊んでいる時は?
指しゃぶりをやめさせたい、減らしたいと思ったら、まずは子供をよく観察してみることから始めるとよいかもしれません。
どういう時によく指しゃぶりをするのかが分かれば、指しゃぶりへの対策もしやすいものです。
指しゃぶりをしてしまう状況別に、やめさせる方法の一例をご紹介します。
寝る時の指しゃぶり
寝る時に指しゃぶりをしてしまう子も多いでしょう。
その場合は、子供を安心させるように手を握ったり絵本を読んだりする方法で、指しゃぶりから意識をそらすことができると言われています。※1
手を握ってあげれば、子供が指を口にもっていくこともなく、安心させてあげられますね。
子供がなかなか寝てくれないと、ついイライラしてしまいますが、親がイライラしていると子供は安心できないかもしれません。
ゆったりした気持ちで、子供が寝つくまで手を握ってあげましょう。
- 手を握る
- 絵本を読む
暇な時の指しゃぶり
日中、暇な時に指しゃぶりをしているようであれば、手を使う遊びを増やしたり、外で体を動かす機会を増やしたりすると、遊びに夢中になり指しゃぶりを減らすことができようです。※2
昼間の指しゃぶりがどうしてもやめられない時のために、指しゃぶり防止用の様々な育児グッズが販売されています。
指しゃぶり防止グッズについては次章で詳しくご紹介します。
- 遊びを増やす
- 外で体を動かす
- グッズを使う
日中の指しゃぶりが減らない時
指しゃぶりをする癖がついてしまわないように、日ごろからスキンシップを増やすことが大切だそうです。※2
手を握る、抱きしめる、撫でるなど、少し意識してスキンシップを増やしてみると指しゃぶりが減るかもしれません。
※1 東京都こども医療ガイド/指しゃぶりについての考え方 | 小児科と小児歯科の保健検討委員会 /2020年1月10日確認
http://www.guide.metro.tokyo.jp/trouble/tsume/pdf/06_01.pdf
※2 新装版 0~3歳 能力を育てる好奇心を引き出す/汐見稔幸 著/主婦の友社/2016年7月発行
指しゃぶり防止グッズとは?使っても問題ない?
昔は、指に「からし」を塗って指しゃぶりをやめさせた…というような話も聞きますが、最近では「からし」に代わる指しゃぶりを防止グッズが市販されています。
指しゃぶり防止グッズはいつから使ってもよいのか、どのようなものがあるのかご紹介します。
指しゃぶり防止グッズは使っても大丈夫?
指しゃぶりをやめさせたいものの、防止グッズを使うとなると無理やりやめさせるようで少し気になりますよね。
【使うべき?】
赤ちゃんの時期の指しゃぶりは、生理的なものなのであまり気にしなくてもよいと言われています。
指しゃぶり防止グッズは、赤ちゃんの頃から使うのではなく、幼児期になっても、なかなか指しゃぶりがやめられないという場合に使用するものと考えたほうがよいかもしれません。
指しゃぶり防止グッズは、1歳以降や2歳以降が対象年齢となっているものも多いので、赤ちゃんのうちは焦らず見守りましょう。
無理やり指しゃぶりをやめさせても、他の癖が出てくることもあります。
これからご紹介する指しゃぶり防止グッズも、赤ちゃんの時期から使うものではありません。
子供が幼児になり、どうしてもやめられず悩んだ時の参考にしてみてください。
【安全な指しゃぶり防止グッズの選び方】
防止グッズの安全面から考えても、少し大きくなってからの方が安心です。
最近ではオーガニック成分や食品成分で作られているものなど、安全面に配慮した商品も販売されています。
安全面が気になる方は、成分や素材などをよく確認して安心できるものを選びましょう。
指しゃぶり防止のグッズ
指しゃぶり防止用に市販されているグッズを見てみましょう。
- 専用マニキュア
- 専用クリーム
- 手袋
- 指キャップ
- 絵本
など
【専用マニキュア】
指しゃぶり防止用に作られた、苦み成分が含まれているマニキュアです。
爪に塗って使うので、爪がみの防止にも使うことができます。
日本製のオーガニック成分で作られているものもあります。
商品を購入する際は、必ず対象年齢を確認しましょう。
【専用クリーム】
こちらも苦み成分が含まれているクリームです。
クリームなので、指全体に塗りやすく保湿効果もあります。
食品原料から作られているものを選べば、舐めてしまっても安心です。
商品を購入する際は、必ず対象年齢を確認しましょう。
【手袋】
指しゃぶりをしやすい親指から中指までをガードする、指しゃぶり防止専用の手袋です。
市販のものは、2歳以上向けに作られています。
小さい赤ちゃんであれば、ベビーミトンが使いやすいでしょう。
口に入れてしまうものなので、マニキュアやクリームに抵抗がある方はガーゼの手袋のような商品の方が安心できますね。
【指キャップ】
親指にはめるシリコン製のキャップも市販されています。
このキャップをはめていると指しゃぶりをしても上手く吸えないため、指しゃぶりがやめられるというものです。
対象年齢が1歳からですので、小さい赤ちゃんには使用できません。
【絵本】
指しゃぶりを題材とした絵本もおすすめです。
指しゃぶりを直接やめさせるものではありませんが、子供が自分で指しゃぶりについて考える機会になるはずです。
生活リズムの見直しとあわせ、なるべく自然に指しゃぶりを卒業できるようサポートしていきましょう。
次章では、指しゃぶりの時期についてご紹介します。
指しゃぶりは、いつからいつまで続くもの?何歳でやめさせる?
指しゃぶりは胎児の頃から始まっている
指しゃぶりは、生まれる前の胎児の頃から始まっていると言われています。
生後2ヶ月頃の赤ちゃんは口の近くにあるものは指でも物でも吸ってしまい、生後5ヶ月ごろになると何でも口に入れてしまいます。
口に入れることで、その物を形状や固さなどを確かめていると言われていますので、無理にやめさせる必要はないでしょう。※1
5歳頃までにはしなくなる子が多い
成長とともに、指しゃぶりは自然に減ります。
立って歩き、おもちゃで遊べるようになる1~2歳頃には、日中の指しゃぶりは徐々に減り始めます。
まだこの頃は、寝るときや暇な時にはやめられない子もいます。
活発に遊ぶようになる3歳を過ぎると、さらに指しゃぶりは減り、5歳頃までには自然とやめられるようです。※1
4歳を過ぎても指しゃぶりの回数が減らず、習慣化してしまっているようであれば、小児科や臨床心理士などに相談してみましょう。※1
保育園や幼稚園に通っている子であれば、まずは園の先生や看護師さんに話してみるのもよいかもしれません。
3歳児健診で相談しても
歯科検診で歯並びなどの検査とあわせて、指しゃぶりの有無についても3歳児健診の確認事項の1つです。※4
指しゃぶりが歯並びに影響してしまっていると考えられる場合には、指摘される可能性もあります。
気になる方は、健診時に相談してみるとよいでしょう。
※1 東京都こども医療ガイド/指しゃぶりについての考え方 | 小児科と小児歯科の保健検討委員会 /2020年1月10日確認
http://www.guide.metro.tokyo.jp/trouble/tsume/pdf/06_01.pdf
※4 母子健康診査マニュアル | 第7節 3歳児の健康診査/あいち小児保健医療総合センター /2020年1月10日確認
https://www.achmc.pref.aichi.jp/sector/hoken/information/file/screening_manual/manual11.pdf
子供が指しゃぶりをする理由
赤ちゃんのうちの指しゃぶりは生理的なものですので心配いりません。
しかし、幼児期になっても指しゃぶりをやめられないと、心理的に不安を抱えているのかと、心配になるものです。
子供が指しゃぶりをする4つの理由を見てみましょう。
【安心したい】
子供は、指しゃぶりをすることで安心しているのは間違いないようです。※1
よって、小児科医の間では、無理にやめさせないという考え方が主流のようです。※5
【癖になっている】
指しゃぶりが“癖”になってしまっているだけの場合もあります。※2
癖になってしまっているだけであれば、指しゃぶりをしていることが恥ずかしくなる年齢で、やめられる子も多いようです。※2
【遊び時間が少ない】
遊び時間が少なく、手持無沙汰で指しゃぶりをしてしまっていることも考えられます。
指しゃぶりが気になったら、遊ぶ時間が十分か、生活時間を見直してみてもよいかもしれません。
【メンタル面での影響も】
4~5歳になっても指しゃぶりが減らない、やめられないとなると、子供のメンタル面からの影響も考えられないことではありません。※5
生活環境を見直し、小児科医や臨床心理士などに相談してみるとよいでしょう。
これらの理由がいくつか重なり、指しゃぶりをしてしまうのかもしれません。
次章では、指しゃぶりのかわりにおしゃぶりを使うことについてご紹介します。
※1 東京都こども医療ガイド/指しゃぶりについての考え方 | 小児科と小児歯科の保健検討委員会 /2020年1月10日確認
http://www.guide.metro.tokyo.jp/trouble/tsume/pdf/06_01.pdf
※5 東京都こども医療ガイド | 指しゃぶり・爪かみ /2020年1月10日確認
http://www.guide.metro.tokyo.jp/trouble/tsume/index.html
※2 新装版 0~3歳 能力を育てる好奇心を引き出す/汐見稔幸 著/主婦の友社/2016年7月発行
おしゃぶりと指しゃぶり、どっちがいい?
おしゃぶりを使って、指しゃぶりをやめることはできるのでしょうか。
おしゃぶりを使うことで、今度はおしゃぶりが癖になってしまっては元も子もありません。
おしゃぶりの時期や使い方についてみてみましょう。
指しゃぶりとおしゃぶり、どっちがいい?
いくつかの研究で、指しゃぶりもおしゃぶりも、長期間続けると歯並びに影響が出ることが報告されています。※6
指しゃぶりもおしゃぶりも、習慣化し使い続けることは避けたほうがよさそうです。
おしゃぶりは、いつからいつまで?
市販のおしゃぶりは、新生児から2歳頃までを対象年齢としているものが多いです。
実際には、3歳頃まで使用している子もいます。※6
おしゃぶりの選び方
おしゃぶりは、サイズと素材を参考に選びます。
月齢ごとに、3~4つのサイズが展開されています。
また、おしゃぶりの素材は、天然ゴムのものやシリコン製のものなどがあります。
素材により、薬液消毒は使えないものなどもありますので、購入する前によく確認が必要です。
おしゃぶりの注意点
おしゃぶりを使うと、泣き止んだり静かにしていてくれたり、親としては楽な面もあります。
何より、指しゃぶりよりは衛生的で“まし”な気もしますよね。
ただ、おしゃぶりを使う場合も、癖にならないよう注意が必要です。
- 長期間使い続けない
おしゃぶりを長期間使い続けると、歯並びに影響するという研究結果もあります。
小児科と小児歯科の保健検討委員会では、2歳半までにやめさせるように推奨しています。※6
3歳になり幼稚園や保育園に入園すれば、日中はおしゃぶりを使わなくなり、卒業できるかもしれませんね。
- コミュニケーションを心掛ける
おしゃぶりをしていると静かにしていてくれますが、子供が自分の欲求を言葉で話す機会を奪わないよう積極的にコミュニケーションをとりましょう。
子供と一緒に遊び、話す回数を増やすような心掛けが必要です。※6
赤ちゃんのうちは、おしゃぶりではなく「歯固め」を使う人もいるでしょう。
歯が生え始める時期は、なんでも口に入れたがってしまう赤ちゃんもいます。
指しゃぶりから噛んで傷つけてしまうようであれば、歯固めのグッズも考えてみてはいかがでしょうか。
※6 東京都こども医療ガイド/おしゃぶりについての考え方 | 小児科と小児歯科の保健検討委員会 /2020年1月10日確認
http://www.guide.metro.tokyo.jp/trouble/tsume/pdf/06_02.pdf
まとめ
指しゃぶりの対策についてご紹介しました。
赤ちゃんの頃の指しゃぶりは生理的なものなので心配いりません。
ただ、大きくなってもなかなかやめられないという場合には、生活環境を見直してみると原因が見つかる可能性もあります。
スキンシップを増やす、外遊びの時間を増やす、絵本などで子供にも意識させる、など工夫してみると、指しゃぶりを減らせるかもしれません。
指しゃぶりを防止するグッズもありますが、赤ちゃんには使用できません。
また、おしゃぶりを使うと指しゃぶりが減りますが、おしゃぶり自体が癖になってしまわないよう長期間使うことは避けたほうがよさそうです。
もし、4歳過ぎても頻度が減らずにやめられない場合には、一度小児科医や臨床心理士に相談してみてもよいでしょう。
指しゃぶりが気になっていると、ママは子供の指にばかり目がいってしまい、常に注意している…ということもあるでしょう。
指しゃぶりにイライラしてしまうようであれば、早めに小児科医や保育園・幼稚園などに相談してみることをおすすめします。