子供の成長を記録する育児日記。どんなことを書けばいいの?書き方のポイントは?

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子供の成長を書き留める「育児日記」。
子供ができたら育児日記はつけたいと思っている一方で、「日記は苦手だな、私にできるのだろうか」とか、「育児で忙しい中、日記をつける時間はあるのだろうか」と心配している方も多いのではないでしょうか。
子育てしながらも、負担なく楽しく、育児日記を書き続けられたらいいですよね。
育児日記の書き方、ポイントをご紹介します。

目次

  1. 育児日記はどういうもの?
    • 育児日記とは
    • そもそも育児日記は必要なの?メリットは?
    • 育児日記はいつから書く?いつまで書く?
    • 妊娠中、出産時の記録も残そう
  2. 育児日記にはどんなことを書けばよい?
    • 0歳~1歳
    • 1歳~2歳
    • 2歳~3歳
    • 3歳~5歳
    • 5歳~6歳
    • 育児日記で発育・発達状況を把握
  3. さあ育児日記を用意しよう
    • どんな育児日記がおすすめなの?
    • 育児日記は自分が使いやすいものを選ぶ
  4. 育児日記は自分の好きなように書こう
    • 育児日記は何を書いてもいいんです!
    • 書けない日もあってよい
  5. 育児日記は捨てずにとっておこう
    • 捨てずに取っておくとよいわけ
    • 子供が大きくなったらぜひ一緒に見返してほしい
  6. まとめ

育児日記はどういうもの?

育児日記とは

育児日記は、簡単に言えば、子供の成長を記録するためのものです。※1、2
日記と聞くと、毎日つけなきゃだし、面倒だなと思ってしまいますよね。
また初めての育児で、育児日記なんてつけている暇はないと諦めている人もいるかもしれません。
しかし、後に「育児日記をつけていて良かった」と思えることもたくさんあります。※1
育児日記には現在、様々なタイプのものがあります。
育児日記をつけることは強制ではありませんので、あなたに合った育児日記を選んで、気軽な気持ちで始めてみませんか。※1

 

そもそも育児日記は必要なの?メリットは?

育児日記をつけるメリットにはどんなことがあるのか見ていきましょう。

・子供の生活リズムの把握、体調を管理できる
生まれてすぐの赤ちゃんは、1日のリズムが安定していません。
睡眠時間、ミルク(母乳)状況、排泄状況などを記載することで、子供への対応がしやすくなります。※1
・子供の様子を夫と共有できる
育児日記を見ることで、ママだけでなく、パパも子供の様子を把握しやすく、会話も広がります。※1
・年月が経っても子供の頃の様子が振り返れる
自分の子供のこととはいえ、年月が経つと記憶もあいまいになります。
きょうだいがいれば、なおさらです。
小さい頃の記憶が蘇ります。※1
・書くことで気持ちが落ち着いたり、考え直したりすることもある
書くことで、情報が整理できたり、改めて気づくことがあったり、気持ちが落ち着いたりということもあります。※1

 

育児日記はいつから書く?いつまで書く?

では、育児日記はいつからいつまで書けば良いのでしょう。
結論から言うと、いつから書いても良いし、いつまで書いても良い、ということです。※3、4、5
赤ちゃんをお腹に宿してからでも良いですし、赤ちゃんが誕生してからでも良いのです。
また、何歳まではつけなさい、というものもありません。
育児日記をつける期間は、自由なのです。
たとえば、子供の生活リズムが落ち着くまで、誕生してからの1年間は育児日記をつけておくと良いかもしれません。※3、4、5
お店やネットショップなどで売っている育児日記の様式も、実に様々です。
1年間の育児日記もあれば、12年間、20年間のものもあります。
自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。※3、4、5

 

妊娠中、出産時の記録も残そう

妊娠中から書き留めたい人のために、どんなことを書けばよいのか、いくつか挙げてみます。※3、6

  • 妊娠が分かった時のママ、パパ、きょうだいの気持ち
  • お腹の赤ちゃん、ママの様子
  • 妊婦健診の記録
  • 赤ちゃんの名前の候補
  • 出産後に必要な準備品のこと
  • 陣痛から出産までの様子

意外にもたくさんありますね。
もちろん、母子手帳に書かれていることもありますので、自分が書き留めておきたいことを育児日記に残してみてください。※3、6

 

※1 子育てノート研究会 2017年3月発行 子育てがもっと楽しくなるノート&写真整理術 KADOKAWA
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321701000245/
※2 飛田和緒(著) 2012年7月発行 子どものもの 子どものこと WAVE出版
https://www.wave-publishers.co.jp/books/9784872905755/
※3 森戸やすみ(監修) 2017年9月発行 妊娠期から12歳までをつづる12年母子手帳 ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2119-5
※4 director's inc.(編) 2010年11月発行 BABY Diary〜ハタチのキミへ〜 director's inc.
https://www.director-s.com/products/babydiary.php
※5 主婦の友社(編) 2007年12月発行 My Sweet Baby 3年育児日記 主婦の友社
http://shufunotomo.hondana.jp/book/b144762.html
※6 A.Christine Harris(著) 竹内正人(監修) 2006年1月発行 安心マタニティブック 永岡書店
https://www.nagaokashoten.co.jp/book/9784522423103/

育児日記にはどんなことを書けばよい?

特に決まりはありませんが、成長に合わせた内容を記録しておきましょう。

0歳~1歳

0歳~1歳頃は、子供の1日のリズムが安定しない時期です。
特に子供に関する心配事が多い時期でもあります。
昼間は寝るのに夜が寝てくれない、便が出ない、泣いてばっかりで理由が分からないなど、「どうしてなの?」と思うことが多いです。※7
生活リズムが安定しない、心配事が多い時期だからこそ、育児日記をつけている人も多いのでしょう。

 

以下の3つのことは、子供の体調管理のためにも書き留めておくと安心です。※8

  • ミルク(母乳)の回数と量
  • 排泄状況(尿・便の回数、状態)
  • 睡眠状況

また、5~6ヵ月ごろになると離乳食も徐々に始まるので、初めて食べたものは何だったか、今日は何を食べたか、残したものは何かなどを記入しておきましょう。


例えば、食事の後で機嫌や調子が悪くなるなら、「何を食べた後にそうなるのか?」を知ることもできます。※7
1日の様子を時系列にして記録すると、一目で分かりやすく、そろそろミルク(母乳)の時間だな、そろそろオムツ変えなきゃ、などママも動きやすいです。※7
このように、子供の生活リズムや食に対する反応などを記録し、次の行動を考えていきましょう。※7

 

1歳~2歳

1歳~2歳頃の子供の様子は、歩き始める、言葉が出始める、コップで飲めるようになるなど、できることが徐々に増えていく時期です。※7、9
また、生活リズムが整い始め、食事時間、睡眠時間、排泄の間隔が定まってきますので、親子が一緒に時間を共有できるようになります。※7、9
子供の行動の変化を記録することで、たとえば両方に取っ手がついたコップが上手に飲めるようになってきたら取っ手が片方しかついてないコップに変えるなど、工夫しながら次のステップへ進めていけます。※7 
いろいろなものに触れ、徐々に好きな遊びが何なのかが分かってくる時期ですので、親は子供の興味のある方向へ導いてあげることができます。
子供の好きなことと興味を持たないことを見極めていくために、子供の様子を書き留めておきましょう。※7 

 

2歳~3歳

2歳~3歳は、幼稚園入学前の準備時期であり、トイレトレーニングの時期
オムツからパンツへ移行、トイレできちんと尿と便ができるようにしておくことが必要です。
早い子供は1歳半頃からオムツが取れることもありますが、多くは集団生活に入る前のこの時期に、トイレトレーニングをします。※2、7
そして自己主張が始まるので、意思表示として泣くことや、「見ててね」という言葉も多くなります。
「ママ(パパ)、見ててね」という言葉には、成功して一緒に喜んで欲しいという気持ちと、不安や恐怖から近くにいて欲しいという気持ちが共存しています。
上手くできたときは一緒に喜び、不安で躊躇している時は子供ができるように声をかけてあげましょう。※7
こういった子供の成長や心の変化を記録していくことで、その時々の対処法を考えることができます。※7

 

3歳~5歳

幼稚園に通うなど、初めての集団生活を経験します。
最初はママと離れて泣いている子も多くいますが、徐々に慣れてきて、仲のいいお友達もできてきます。
靴を履いたり、服の着脱も自分でできるようになったりします。※7
こうした小さな変化も育児日記に書き留めておくと、集団生活での子供の変化を読み取ることができ、成長を見守っていけるでしょう。※7

5歳~6歳

幼稚園の後半は、小学校入学に向けての準備期です。
文字や絵が書けるようになった、自分で本を読めた、自転車に乗れるようになったなど、いずれ小学校で学ぶことの第一歩となることができるようになります。※7
集団生活を通して、友達とのケンカもうまく解決できるようになり、親が間に入って解決することは少なくなります。※7
子供の変化を少しずつでも育児日記に書き留めておくと、小学校入学に向け家庭内で「もう少しやっておいた方が良いこと、身につけておきたいこと」を把握しやすくなります。※7

 

育児日記で発育・発達状況を把握

このように子供の成長を記録することで、子供が年齢相応の成長をしているかが確認できます
泣き叫ばない、名前を呼ばれても振り向かない、言葉が遅すぎる、周りの子供たちと遊べないなど、ひとまず、「あれ?」ということがあったら記録しておくと、健診や相談の時に役立ちます。※1、7、10
育児日記に発達段階の目安が書かれているものもありますので参考にするとよいでしょう。
もちろん個人差はありますが、記録を通して気になることがあったら、一人で悩むのではなく、医師や保健師などの専門家に相談してください
そうすることで必要に応じた対処を早くから始めることができます。※3、10

 

※1 子育てノート研究会 2017年3月発行 子育てがもっと楽しくなるノート&写真整理術 KADOKAWA
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321701000245/
※3 森戸やすみ(監修) 2017年9月発行 妊娠期から12歳までをつづる12年母子手帳 ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2119-5
※7 川原佐公(著) 2017年7月発行 発達がわかれば保育ができる! ひかりのくに
https://www.hikarinokuni.co.jp/publications/978-4-564-60879-7
※8 赤すぐ編集部(編) 2016年8月発行 赤すぐオリジナル育児日記 くまのプーさん KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321605000678/
※9 たきれい(著) 2017年8月発行 保育園児くもくんの連絡帳 KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321703001185/
※10 B.バックレイ(著) 2016年3月発行 0歳児~5歳児までのコミュニケーションスキルの発達と診断 北大路書房
http://www.kitaohji.com/books/2363_5.html

さあ育児日記を用意しよう

どんな育児日記がおすすめなの?

世の中には様々な育児日記が存在しています。
大きく分けると、市販の物と自分で作るオリジナルの物とに分けられます
出産時にいただくこともあるでしょう。※1、3、4、5
市販の育児日記は、あらかじめ記載すべき事項が書いてある場合が多く、何を書けばいいのか迷うことはありません
記載内容に沿って書いていけばよいので、初心者にはありがたいです。※3、4、5
もちろん、市販の物ではなく、自分でノートを購入し、オリジナルの育児日記を作ることもできます。
自分で作るメリットとしては、自分の好きなようにノートをデコレーションできたり、書くスペースや内容も工夫できたりすることです。※1
また近年では、母子健康手帳アプリというものも出ています。
このアプリは自治体でも導入されつつあり、これもまた育児日記の一つの形です。※11
自治体と医療機関が提携して、妊娠・出産・子育てに関する情報を最適なタイミングで配信してくれたり、予防接種のスケジュールを作成してくれたりします。
また成長記録をデータとして残せ、離れている祖父母などとも子供の成長を共有できます。
外出先でも気軽に入力でき、写真もすぐ載せられるという点は便利かもしれません。※11

 

育児日記は自分が使いやすいものを選ぶ

どの育児日記を活用するかは自由です。
使用期間、日記のサイズ、記載内容などを見て、自分に合ったものを選びましょう。
自分が無理なく続けられるものが良いですね。※1
0歳児から保育園に通っている場合、保育園の連絡帳にも同じように、ミルクの時間、排泄状況、睡眠時間など1日の生活リズムが書き込めるようになっています。
その場合は、保育園の連絡帳を育児日記として使っていくでもよいです。※9 

 

※1 子育てノート研究会 2017年3月発行 子育てがもっと楽しくなるノート&写真整理術 KADOKAWA
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321701000245/
※3 森戸やすみ(監修) 2017年9月発行 妊娠期から12歳までをつづる12年母子手帳 ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2119-5
※4 director's inc.(編) 2010年11月発行 BABY Diary?ハタチのキミへ? director's inc.
https://www.director-s.com/products/babydiary.php
※5 主婦の友社(編) 2007年12月発行 My Sweet Baby 3年育児日記 主婦の友社
http://shufunotomo.hondana.jp/book/b144762.html
※9 たきれい(著) 2017年8月発行 保育園児くもくんの連絡帳 KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321703001185/
※11 内閣官房 日本経済再生総合事務局 子育てノンストップの実現に向けて https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou_4th/k_5/pdf/s7-1.pdf
2020年9月30日閲覧

育児日記は自分の好きなように書こう

育児日記は何を書いてもいいんです!

育児日記は、自分の好きなように書いていってください。
定期健診や予防接種の記録、病気の記録、アレルギーの記録、好き嫌いの記録など、ママが必要だと思うこと、忘れてはいけないこと、何を書き留めたっていいのです。※3
育児日記は子供の成長を記録するものではありますが、ママ、パパの状況、きょうだいの様子を書いても構いません。
今日はちょっと怒り過ぎたなとか、今日はずっとイライラしていたなど書き留めることで反省ができますし、明日は○○しようといった対策が立てられます。※1
文字だけで埋めるのではなく、子供の様子をイラストにしたり、写真を貼ったりしても良いですね。
育児日記を書くことが、いつしか楽しい時間になるかもしれません。※1、9

 

書けない日もあってよい

育児日記は、毎日書かないといけないわけでもありません。
メモに書いておいて時間がある時にまとめて書くでもよいですし、もちろん書けない日があっても構いません。
育児日記が負担にならないように、自分のペースで進めていきましょう。※1

 

※1 子育てノート研究会 2017年3月発行 子育てがもっと楽しくなるノート&写真整理術 KADOKAWA
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321701000245/
※3 森戸やすみ(監修) 2017年9月発行 妊娠期から12歳までをつづる12年母子手帳 ディスカヴァー・トゥエンティワン
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2119-5ー・トゥエンティワン
※9 たきれい(著) 2017年8月発行 保育園児くもくんの連絡帳 KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321703001185/

育児日記は捨てずにとっておこう

捨てずに取っておくとよいわけ

育児日記をつけたら、ぜひ捨てずに取っておきましょう
その理由の一つは、将来子供に見せるためです。
子供はきっと自分がどんな子供だったのかを知りたくなるでしょう。
また、年月が経つと、親の方も思い出せないことがあります。
そんな時に育児日記を見返すと、小さい頃の様子をハッキリと思い出すことができます。
育児日記は思い出帳にもなるのです。※1

 

子供が大きくなったらぜひ一緒に見返してほしい

子供が大きくなったら、ぜひ一緒に見返しましょう。※1
育児日記には、子供と過ごした日々がぎっしり詰まっています。
いまでは些細なこともその当時のママにとっては大変なことだった、ということが分かります。
育児日記から、親の愛情を感じることができるのです。※1
たとえば、大学進学などで親元を離れるとき、成人式(または20歳の誕生日)など、親子にとっての節目のときに読み返してみてはいかがでしょうか。
あるいは、中学生になる頃や反抗期を迎えたときなど、子供は親と距離を置くようになります。
そんなときでも、育児日記を通して親子のコミュニケーションが広がり、家族の絆が深まるのではないでしょうか。※1

 

※1 子育てノート研究会 2017年3月発行 子育てがもっと楽しくなるノート&写真整理術 KADOKAWA
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321701000245/

まとめ

特に乳児期に育児日記を書くことは、子供の生活リズム、成長が把握でき、健診や医機機関で診てもらう時に役立ちます。
育児日記の書き方は自由です。
自分が無理なく、楽しく続けられる方法で進めていきましょう。
後々、育児日記をつけていて良かったな、と思える日がきっと来るはずです。
書き綴った育児日記は捨てないで、子供が大きくなったら一緒に見返してみてください。
当時の記憶が蘇り、ほっこりした気持ちになりますよ。

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