1歳の知育玩具選び。発達に合わせたおもちゃで遊びが広がる
1歳になると歩けるようになり、手先を使って遊べたり、殴り書きができるようになったりと、遊びの幅が広がります。
1歳代の発達を理解し、子供の発達に合った知育玩具を選んであげることで、子供の成長にサポートに繋がります。
今回は、1歳代の発達に合った知育玩具を、手作りのもの、男の子向け、女の子向けという観点から取り上げ、注目のモンテッソーリ教育の考え方もご紹介いたします。
目次
- 1歳は、歩いたり手先が使えるようになり遊びが広がる
- 1歳向け手作り知育玩具
- ひも通し
- ボール
- 人形
- 1歳の男の子向け知育玩具
- 積み木
- カートレインスロープ
- ビーズコースター・ルーピング
- 1歳の女の子向け知育玩具
- ままごとセット
- 人形
- 音の出る楽器
- モンテッソーリ教育から考える知育玩具
- まとめ
1歳は、歩いたり手先が使えるようになり遊びが広がる
1歳代は、安定して歩けるようになり、言葉も出てくるなど、少しずつ赤ちゃんから脱却していく時期です。できることも日に日に増えていきます。※1
・歩く
はじめのうちはよちよち歩きだったのに、みるみるうちにしっかりと歩けるようになります。
しゃがんだり、またいだり、階段の上り下りや走ったりも1歳後半にはできるようになる子が多いとされています。
・ボール遊びができる
転がってきたボールを拾ったり、投げようとしたり、蹴ろうとしたりします。
・手先が使える
フタを開け閉めしたり、容器の中に物を詰めたり出したり、1歳後半にはファスナーの上げ下げもできるようになります。
クレヨンなどで落書きをしたり、積み木を積んだり、簡単な紐通しをしたりもできるようになります。
・再現遊びや見立て遊びをする
以前、ごっこ遊びの記事でもご紹介いたしましたが、ごっこ遊びの前段階の再現遊びや見立て遊びも始まります。
記憶力や創造力がついてきた証拠です。
このように、1歳はできることが目覚ましく増え、遊びの幅も広がる時期です。
1歳の発達をサポートできるような知育玩具を選ぶようにしましょう。
※1 0歳から5歳までの保育あそびハンドブック/増田 かおり/日東書院本社/2015年/2019年1月10日現在
1歳向け手作り知育玩具
知育玩具は、発達に合ったもの選びましょう。
手作りであれば、難易度を子供に合わせて作ることもできますし、子供が好きな絵柄や色を使ってあげられるので、子供も興味を示しやすいのではないでしょうか。
とはいえ、手作りは大変!という方向けに、今回は手芸などの手間をかけずに簡単に作れる1歳向け知育玩具を3つご紹介します。
ひも通し
この時期は手先を使い始める時期。
ひも通しを通じて、穴を探すための見る力や正しく穴に通すための集中力や注意力が育つとされています。※2
まだ大きなものしか通せないので、穴のサイズを調節するのがポイントです。
作り方は、通すものさえ作ればよいので簡単です。
フエルトで作ったり、厚紙や発泡スチロールのお皿を使って通すものの形を作り、真ん中に大きめの穴をあけます。
ケガをしないよう、ビニールテープやマスキングテープで淵をカバーするとよいでしょう。
手作りであれば、自分で形や色をデザインできるのでオリジナルのものが作れますし、穴の大きさで難易度も調節できます。
ボール
ボールは市販で多くのタイプのものが販売されていますが、子供と一緒に手作りすることもできます。
ボール遊びは、つかんだり投げたりする運動能力はもちろん、ボールがどっちに転がるかなどの予測する力もつくとされる知育玩具の1つです。※2
フエルトやタオルを縫い合わせて、綿を中に入れてボールにする作り方もありますが、もっと簡単に作るのであれば、新聞紙やチラシを丸めてビニールテープでぐるぐる巻きにしたり、色紙で包んだりする方法もあります。
新聞紙なのでケガの心配もありませんし、物にあてて壊すこともありません。
子供の好きな色の紙で外を覆うのもいいでしょうし、いろいろな色のビニールテープを用意しておけばカラフルなボールになります。
これであれば、子供も一緒に作れます。
子供の手のサイズに合った大きさや固さに作れるので、使いやすいものを、発達に合わせて作ってみてはいかがでしょうか。
人形
人形は、再現遊びや見立て遊びに使うことができる知育玩具です。
この頃は、女の子だけでなく、男の子も興味を示して遊ぶ子もいます。
お人形はきちんとしたものを作ると大変ですが、タオルで簡単に作る方法もあります。
タオルで作れば、小さいうちでも安全ですし、手軽に洗えるので衛生的です。
無地で色だけのフェイスタオルと輪ゴムですぐに作れます。
ハンカチやフェイスタオルで動物などの形になるように輪ゴムをとめていきます。
てるてる坊主をつくるように顔の部分にティッシュやハンカチなどをつめ、耳や手足になる部分をつまみ出して輪ゴムで止めます。
あとは、顔をペンで書いたり、フエルトなどで貼り付けるだけでできあがりです。※2
リボンで結べば、簡単にかわいい人形が完成します。
ここでは手芸などしなくても簡単に作れる手作り知育玩具をご紹介しました。
他にも段ボールやラップの芯を使って車を作ったりと、自宅にあるものでも工夫次第でいろいろ作ることができますので、挑戦してみてください。
※2 アイデアいっぱい!遊んで学べる知育おもちゃ/寺西恵里子/2012年/成美堂出版/2019年1月9日現在
1歳の男の子向け知育玩具
1歳も後半になるにつれて、男の子っぽさが出てくると言われています。
活発に動き回るようになるだけでなく、車や電車に興味をもつ時期でもあります。※3
興味のあるものを知育玩具に取り入れると、よく遊んでくれるようになります。
積み木
積み木は、男女問わず長く使える知育玩具の1つです。
もちろん1歳代でも十分遊べます。
まだ、積み木を重ねていくのが主な遊び方ですが、始めのうちは積み木を1つ重ねるのが精いっぱいでも、月齢を追うごとに高く積み上げられるようになったり、崩れたものを直したり、倒れそうなものを支えたりということができるようになるとされています。※4
手や指先を使いつつ、観察したり予測したりといろいろな力が必要になりますし、積み上げるだけでなく、再現遊びや見立て遊びの道具としても使うことができるためおすすめです。
積み木は重いし投げると心配という場合には、まずはプラスチックの重ねコップで遊んでみてはいかがでしょうか。
サイズの異なる何重にもなったコップを積み重ねていくものですが、これも1歳代には興味をもつ知育玩具です。※4
カートレインスロープ
車や電車に興味を持ち始めたら、車や電車などのタイヤがついたものがスロープを降りていく知育玩具もおすすめです※4
玉が転がるタイプのものだと、玉を口に入れてしまう心配がありますが、車や電車であれば大き目なサイズで作られているので安心です。
また、スロープを降りるときに音が鳴るものもあり、視覚でも聴覚でも楽しめるおもちゃです。
販売されているものは木製のものが多く、ぬくもりのある木のおもちゃで遊ばせたいという場合は選択肢の1つになるのではないでしょうか。
ビーズコースター・ルーピング
針金の間にビーズが通してあるビーズコースターも1歳向けの知育玩具です。
ビーズを指で挟み、左右にスライドさせていく玩具ですが、中心の針金がぐるぐる回転していたり、高低差がつけられているなどして難易度が様々です。※5
こちらも、ビーズが電車や車になっているものや、全体の形が電車の形をしているものなどがあり、男の子の興味関心を引きやすく作られているものもあります。
※3 写真でわかる! はじめての男の子育児 0~3歳/渡辺とよ子監修/西東社/2010年/2019年1月9日現在
※4 発達がわかれば子供が見える/田中真介監修/ぎょうせい/2018年/2019年1月9日現在
※5 アイデアいっぱい!遊んで学べる知育おもちゃ/寺西恵里子/2012年/成美堂出版/2019年1月9日現在
1歳の女の子向け知育玩具
1歳代の女の子向けの知育玩具にはどのようなものがあるのでしょうか。
この時期は、おままごとやお店屋さんごっこを盛んにするようになります。※6
お人形を赤ちゃんに見立てて、ママや先生のマネをしたりするようになるため、このような遊びに使える知育玩具は子供の興味を引きます。
ままごとセット
ままごとセットは様々な種類のものが販売されていて、長い期間遊べる知育玩具です。※7
野菜などがマジックテープでくっつくように作られていてるものや、調理器具・食器などの単品から、家に備え付けるキッチンセットまで様々です。
子供に合ったサイズや素材で作られているものを選ぶとよいでしょう。
人形
再現遊びなどを覚えていく段階で、赤ちゃんのお人形なども知育玩具となります。
人形遊びを通じて社会性や思いやりの心を育てることができるとされており、積極的に取り入れたい遊びの1つです。
再現遊びをするために、1歳児でも着替えさせられたり、抱っこできたり、入浴させられたりする人形を選ぶとよいようです。※8
音の出る楽器
小さい子向けの木琴のようなシロフォンと呼ばれる楽器や、ラッパのおもちゃ、マラカスなどは、1歳でも簡単に遊べる楽器です。
女の子に限りませんが、気が向くと自分なりに音楽を奏でたり、リズム遊びをしたりします。
音楽は、運動能力や感情、創造性をつかさどる脳にも反応するとされており、音感やリズム感を養うためのものだけではないことがわかります。※8
※6 写真でわかる! はじめての女の子育児 0~3歳/渡辺とよ子監修/西東社/2010年/2019年1月9日現在
※7 発達がわかれば子供が見える/田中真介監修/ぎょうせい/2018年/2019年1月9日現在
※8 いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる 最高の子育てベスト55/トレーシー・カチロー 著/鹿田 昌美 訳/ダイヤモンド社/2016年/2019年1月9日現在
モンテッソーリ教育から考える知育玩具
教育法として話題のモンテッソーリ教育をご存知でしょうか?
100年以上も前に、医師で教育家のマリア・モンテッソーリにより考えられた教育法ですが、近年注目を集めています。
大人の価値観で教えていくのではなく、子供が自発的に取り組めるように発達を理解して環境を用意してあげるという教育法です。
このモンテッソーリ教育では、0歳~3歳までは人生で最も吸収力の高い時期で、社会に適用していく時期だとされています。
この時期に用意されるべき環境として、下記7つが挙げられています。※9
- 運動(鉄棒などの運動ではなく、階段の上り下りなど全身をつかった運動)
- 手先や指先の運動
- 日常生活の練習
- ことばの獲得
- 感覚の教育
- 音楽
- 美術
モンテッソーリ教育の考え方を参考にしても、これまでにご紹介したような手先や指先を使った遊びや音楽を取り入れた遊びは知育玩具としておすすめできるものです。
※9 モンテッソーリ教育について | 公益財団法人 日本モンテッソーリ教育綜合研究所/2019年1月9日現在
http://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/
まとめ
1歳代の知育玩具選びについてご紹介いたしました。
1歳代は赤ちゃんから幼児に向けて成長が著しい時期です。
遊びを通じて日に日にできることも増えるので、適切な知育玩具を選んであげたいところです。
今回ご紹介した知育玩具はあくまで一例です。
子供に発達に沿ったおもちゃを毎回選ぶのは大変という方は、月齢に合わせて毎月教材が届く通信教材もおすすめです。
通信教材といっても勉強ではなく、この頃の子供の発達に必要な知育玩具と親への解説書がセットになっているものが多いです。
研究を重ね、発達面だけでなく安全面も考慮されているので、安心して遊ばせることができます。
知育玩具を与えたいけど、自分で選びきれないという場合や、毎月いろいろなものを試させてみたいという場合には、通信教材を検討してみてはいかがでしょうか?