断乳の仕方は?時期は?卒乳との違い、断乳ケアの方法、断乳後の寝かしつけについて

公開日:2020.02.26

母乳育児をされている方にとって、断乳や卒乳の時期はとても悩ましいもの。
ママの事情で断乳せざるを得ない場合もあります。
この記事では、気になる「断乳の仕方」を、卒乳との違いとともに、具体的な時期や断乳ケアの方法も交えて解説していきます。

目次

  1. 断乳・卒乳とは?時期はいつ?
    • 断乳とは?卒乳との違いは?
    • 断乳の時期はいつ?
    • 卒乳の条件とは
  2. 断乳の仕方 ─ スムーズなやり方と無理のない進め方
    • スムーズな断乳の仕方
    • 無理のない断乳の進め方
  3. 卒乳はいつ?ミルクの卒乳時期は?
    • 卒乳の時期は?
    • 卒乳の仕方
    • ミルクはいつやめる?フォローアップミルクは?
    • 断乳・卒乳後のケアの方法
    • 断乳・卒乳後のママのケア
    • 断乳・卒乳後の子供のケア
  4. 断乳後・卒乳後はどう寝かしつける?
  5. まとめ

断乳・卒乳とは?時期はいつ?

断乳とは?卒乳との違いは?

一般的には、断乳は、親の都合で授乳をやめること、卒乳は、自然と子供からおっぱいを欲しがらなくなることを指します。
近年では、無理やり親の都合で授乳を中断する断乳ではなく、自然と子供から離れていく卒乳の方がよいとも言われています。
WHOやUNICEFが2歳過ぎまで授乳を続けることを推奨しているといることや、母子手帳から「断乳」という項目がなくなり、無理やりやめさせる必要はないと言われています。※1
一方で、授乳での寝かしつけや夜間授乳を続けていると、虫歯になりやすいという問題点も指摘されています。※2
赤ちゃんによっては、授乳回数が減らないために離乳食が全く進まず体重が増えない、夜の授乳が習慣づいていてぐっすり寝てくれないという場合や、ママが2人目を妊娠したり病気になった場合、仕事復帰に向けて断乳したいなど、卒乳を待たず「断乳」をする必要に迫られることもあります。※3
卒乳が推奨されていはいますが、実際には様々な事情により断乳せざるを得ない場合も多いものです。

 

断乳の時期はいつ?

ある調査では、平均1歳4ヶ月で母乳育児を終えています
短ければ10ヶ月頃、最長では4歳3ヶ月頃と個人差が大きいことが分かっています。※4
昔の母子手帳には、9ヶ月から12ヶ月で断乳を進める記述があったそうですが、現在はそのようなことはありません。※1
また、祖父母世代には「1歳をすぎたら」という方も多く、1歳をすぎると「まだあげているの?」と言われることもあるかもしれませんが、惑わされなくて大丈夫です。
断乳の時期は、月齢でいつになったらという決まりはなく、「必要に迫られたとき」と言えます。
断乳する場合には、親子のコンディションが心身ともに良いタイミングを見計らって進めます。※3

 

卒乳の条件とは

卒乳は、そもそも赤ちゃんが自然に欲しがらなくなるのを待つということですので、いつまでにと決められるものではありません。
卒乳の時期には個人差がありますが、成長段階で卒乳に向かう条件はあります。
卒乳するためには、

  • 食事から栄養がとれる
  • 自分で水分補給ができる
  • 母乳を飲む量が減ってきた
  • 一人歩きが安定し、外で遊べる
  • ママが卒乳してもよいと思っている

これらの条件がそろったら、卒乳に向けて徐々に授乳の回数を減らす意識をしていってもよいでしょう。※3
卒乳するために必要な栄養は食事からとることになります。
離乳食の進め方は、
離乳食の進め方-食材や固さ、進める目安、食べないときは?-

こちらの記事で詳しくご紹介しています。

 

※1 10人産んだスーパー助産師のストレスゼロで続けられる! 母乳育児の本/こばやしひさこ/すばる舎 2015年6月発行
※2 卒乳(断乳)時期とむし歯の関係 | e-ヘルスネット 情報提供/厚生労働省/2019年6月7日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/inforだんにゅうmation/teeth/h-02-014.html
※3 母乳育児・ミルク育児の不安がなくなる本/渡辺とよ子監修/主婦の友社/2011年10月発行
※4 母乳育児の継続に影響する要因と母親のセルフ・エフィカシーとの関連/中田かおり/日本助産学会誌 208-221, 2008/厚生労働省/2019年6月7日現在
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjam/22/2/22_2_208/_pdf

断乳の仕方 ─ スムーズなやり方と無理のない進め方

親の都合で断乳する場合でも、突然やめてしまうと赤ちゃんはママに嫌われたと不安になってしまうかもしれません。
親の都合で辞める場合にもできるだけ計画的に進めるようにしましょう。

 

スムーズな断乳の仕方

親の都合で断乳する場合、可能であれば親子で無理のないタイミングを見計らいましょう。
保育園や幼稚園への入園を機に断乳を考えるママも多いかと思いますが、入園だけでも子どもにとっては大変なストレスです。
入園時に断乳をすると、入園のストレスとおっぱいが飲めないストレスで精神的な負担が大きすぎてしまうかもしれません。※5
子供が精神的に安定している時期を見計らいましょう。
また、断乳を考え始めたら、授乳以外の方法で寝かしつける習慣にしておくと断乳もスムーズです。
布団に入る前に授乳を済ませ、寝るときは絵本やトントンで寝かしつけるなど、授乳と寝かしつけは分離するようにしましょう。※6
さらに重要なのは、ママ側もゆとりのある時期かどうか。
断乳後はおっぱいが張り痛みも出てきますので、パパにも育児を協力してもらえるタイミングの方がよいです。
突然やめると乳腺炎になってしまう方もいらっしゃいますので、母乳が良く出ているママは助産師さんにマッサージの相談をしてもよいでしょう。

 

無理のない断乳の進め方

親子ともに心も体も調子のよい時に断乳を進めましょう。

 

【断乳の進め方】

  • 1回の授乳にかける時間を減らします
  • 1回の時間が減らせたら、授乳回数を減らします
  • 1日に1~2回の授乳でよくなったら3日間授乳をやめる日を決め、言い聞かせる
  • 3日間授乳をやめる(やめられたら断乳完了!)
  • ママのおっぱいケアをスタート※7※8

まずは、授乳の時間を10分かかっていたら7分・3分というように徐々に減らしていきます。
授乳の時間が減らせたら、1回の授乳回数を徐々に減らします。
昼間は外で遊んでいれば、子供も遊びに夢中で授乳回数が自然と減ることも多いものです。
授乳回数を減らしたい場合には、外遊びを増やすなどの工夫をしましょう。
親子ともに良いタイミングで3日間授乳をやめてみます。
やめる前は、必ず子供にこの日になったらやめるということを言い聞かせておきます
最低でも2週間は、言い聞かせの期間を持った方が良いともいわれています。
授乳をやめる3日間は、泣きわめいてもスキンシップや会話で乗り切りましょう。
3日間せずとも1日であっさりやめられる子もいますし3日間泣き続ける子もいるようです。※5


イヤイヤ期がはじまっていると、子供のイヤイヤに頭が痛いママもいるでしょう。
イヤイヤ期の接し方について、
イヤイヤ期の原因は?子供への正しい対応を知って親のイライラも解消!

こちらの記事で詳しくご紹介しています。

※5 母乳育児・ミルク育児の不安がなくなる本/渡辺とよ子監修/主婦の友社/2011年10月発行
※6  ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド/愛波文・西野精治監修/講談社/2018年6月発行
※7 はじめての育児 0~3歳/鈴木洋・鈴木みゆき監修/西東社/2006年2月発行
※8 卒乳はいつ頃?初めての卒乳-ムーニー ユニ・チャーム/2019年6月7日現在
https://jp.moony.com/ja/tips/lesson042.html

卒乳はいつ?ミルクの卒乳時期は?

卒乳の時期は?

断乳と違い、子供が自然と必要としなくなる時を待つのが卒乳です。
いつまでにと月齢で決められるものではありませんが、1歳半ごろには7割近くが卒乳していることがわかっています。※9
1歳半検診時に行われた調査によると、全体の67%は検診時に卒乳しており、卒乳した赤ちゃんの57%が我慢することなく自然に卒乳しています。
ご飯をしっかり食べられるようになったから、子供が欲しがらなくなったからという理由が多く、母乳から食事へ移行したことで卒乳できているようです。※9

 

卒乳の仕方

卒乳は自然にやめるのを待つ方法ですが、徐々に授乳回数を減らしていくためにママができることはいくつかあります。

 

【母乳を欲しそうにしている時の対処法】

  • ママからは飲ませず欲しがった時だけあげる
  • 1歳を過ぎていれば牛乳など他の飲み物やおやつをあげる
  • 外で思い切り遊ばせる
  • 絵本を読むなどして気を紛らわせる
  • 2歳過ぎていれば「ご飯のあとね」などと言い聞かせる※10


これらを試しながら、卒乳に向けて授乳回数を少しずつ減らしていきます。
徐々に回数を減らすことで、母乳の分泌が徐々に減るため、ママもおっぱいケアが必要にならないことも多いようです。※10

 

ミルクはいつやめる?フォローアップミルクは?

母乳だけでなくミルクもあげている場合や、母乳は卒乳しミルクはまだあげているという場合、いつまでミルクをあげるものなのでしょうか。
母乳の代わりとなる粉ミルクは9ヶ月~1歳前後までとされている商品が多いようです。
1歳を過ぎたら、フォローアップミルクと呼ばれる粉ミルクに移行します。※11※12
ミルクの場合は、1歳を目安にフォローアップミルクに切り替え、食事や牛乳で栄養が取れるようになればミルクを卒業します
さらに、哺乳瓶で飲ませている場合には1歳頃を目安に、少しずつコップやストローに慣らし、移行します。※13
母乳代わりの粉ミルクは母乳と似た成分ですが、フォローアップミルクは離乳食や幼児食では不足しがちな鉄分やカルシウムをはじめとする栄養がとれるように作られています。
フォローアップミルクは3歳頃までが対象ですが、1歳を過ぎたら牛乳も少しずつあげていき、食事から栄養がとれるようになればフォローアップミルクを中止していきます。※11※12※13

 

※9 卒乳に関する保護者の意識調査/井出正道 成宮秀子 島崎絵美 熊谷純子 朝田芳信/小児歯科学雑誌 54(4)462−469 2016/2019年6月7日現在
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspd/54/4/54_462/_pdf/-char/en
※10 AERA with Babyスペシャル保存版 大切に考えたい離乳食・幼児食/朝日新聞出版/2011年6月発行
※11 粉ミルクはいつまで飲ませるの?| 学ぶ| 動画で学ぼう!明治 赤ちゃん情報室|ほほえみクラブ/2019年6月7日現在
https://www.meiji.co.jp/baby/club/category/study/baby_video/st_baby_video310.html
※12 つよいこ|ビーンスタークの商品|まめコミ/2019年6月7日現在
https://www.mamecomi.jp/products/tsuyoiko
※13 母乳育児・ミルク育児の不安がなくなる本/渡辺とよ子監修/主婦の友社/2011年10月発行

断乳・卒乳後のケアの方法

断乳・卒乳後は、ママのおっぱいケアだけでなく子供のメンタルも忘れずにケアしてあげましょう。

 

断乳・卒乳後のママのケア

突然、断乳をすると、ママのおっぱいはガチガチに張ってしまい熱を持ってしまうことも。
ひどい方は急性乳腺炎にかかられる方もいらっしゃいます。
正しいケア方法を知り、乳腺炎にならないよう気をつけましょう。


【断乳・卒乳後のおっぱいケア】

  • 熱っぽい場合には冷やし、痛い場合には少しだけ搾乳する
  • 3日後に少しだけ搾乳する
  • さらに3日後に乳管のつまりをとるようにマッサージする
  • その後、1週間・2週間と徐々に間隔をあけて少しずつ搾乳

痛みがひどくつらい場合や二人目妊娠中の場合は、助産院や母乳外来に相談することをおすすめします。※14※15※16
徐々に授乳回数を減らしていく自然卒乳の場合は、特別なケアは必要ない場合も多いようです。※16

 

断乳・卒乳後の子供のケア

断乳・卒乳後に、もしおっぱいを欲しがったり甘えてくることがあれば、十分なスキンシップをとり安心させてあげましょう
また、母乳がなくなった分、水分や栄養がきちんと食事でとれているか注意して体調を観察します。
授乳をやめると「よく食べるようになった」と言われることが多いですが、体重は増えているか水分はとれているか、しばらくは確認を忘れずに。※15

※14 はじめての育児 0~3歳/鈴木洋・鈴木みゆき監修/西東社/2006年1月発行
※15 母乳育児・ミルク育児の不安がなくなる本/渡辺とよ子監修/主婦の友社/2011年10月発行
※16 いちばんやさしいはじめての母乳育児/SOLANIN監修/成美堂出版/2014年5月発行

断乳後・卒乳後はどう寝かしつける?

夜の寝かしつけに授乳をしていると、断乳・卒乳後の寝かしつけに苦労する場合も多いものです。
断乳・卒乳を考えたら、早めに寝かしつけや夜間の授乳は卒業しておいた方が楽に進められます。

 

【授乳に頼らない寝かしつけのポイント】

  • 外でしっかり遊ばせる
  • お昼寝はしっかりとる
  • 絵本の読み聞かせで寝かしつける
  • 寝かしつけ時にスキンシップをとる
  • ぬいぐるみやタオルで安心させる

1歳を過ぎれば、夜中の授乳は必要ないと言われています。
習慣になってしまっているだけのことも多いので、授乳に頼らない寝かしつけの方法をいろいろ試してみてください。
しっかり遊び、生活リズムが整っていると寝付きやすいようです。
その上で、絵本を読む、スキンシップをするというような親子の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
※15※17
寝かしつけについては、
寝ない子供とよく寝る子供の違いは?原因はママの行動かも?

こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

 

※17 ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド/愛波文・西野精治監修/講談社/2018年6月発行/

まとめ

断乳の仕方や進め方、卒乳との違い、卒乳の注意点などをご紹介いたしました。
最近では、親の都合で突然授乳をやめてしまう「断乳」ではなく、子供がいらなくなるまで待つ「卒乳」を希望するママが多いようです。
しかし、第二子の妊娠などの理由により、授乳を中断せざるを得ないこともあるでしょう。
その場合でも、ある日突然やめてしまうのではなく、1ヶ月くらい前から子供におっぱいを卒業すること、卒業する日を言い聞かせて、母子ともに心の準備をしたうえで断乳に踏み切りましょう。
また、卒乳の場合でも、徐々に授乳回数を減らし、母乳の量を減らしていくようママがリードしてあげることは大切です。
授乳で寝かしつけている場合は、夜泣きなど心配になるかもしれませんが、卒乳を考え始めたら、他の寝かしつけの方法をいろいろ試してみるとよいでしょう。
昼間よく動いていると、疲れて寝かしつけがスムーズになることもあります。
昼間の生活リズムも整えていくと、あっさり卒乳してしまうかもしれません。

公開日:2020.02.26
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