高校受験の推薦入試で選択肢や可能性が広がる!面接・小論文対策は?

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「高校受験」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、学科試験がメインの一般選抜ではないでしょうか。
しかし高校受験には内申点やスポーツなどの部活動の評価を活かして受験できる「推薦入試」もあります。
特別な準備が必要ですが、上手に活用すれば貴重な受験のチャンスが広がります。
この記事では高校受験の推薦入試とはどんなものか、面接や小論文にはどのように対策すればいいかについて紹介します。

目次

  1. 高校受験の推薦入試とは?
    • 推薦入試とは?
    • 推薦入試の種類は?
    • 推薦入試の基準は?
  2. 高校受験の推薦入試のメリットは?
    • 学力試験が免除される、または少ない
    • 受験勉強が早く終わる
    • 受験のチャンスが増える
    • スポーツや文化活動などでの努力が認められる
  3. 推薦入試の面接対策
    • 面接試験とはどんなもの?
    • 面接でチェックされるポイント
    • 面接の流れと気を付けること
    • こんなときはどうする?
  4. 推薦入試の小論文対策
    • 小論文試験とはどんなもの?
    • 小論文でチェックされるポイント
  5. まとめ

高校受験の推薦入試とは?

「推薦入試なんて狭き門だから、自分には関係ない」と考えていませんか?
まずは推薦入試の制度について詳しく知っていきましょう。

 

推薦入試とは?

高校受験の推薦入試は、英語や数学などの学科試験が大きなウエイトを占める一般入試とは違い、中学在学中の成績、部活動や生徒会など様々な活動の実績、そして面接や小論文などの試験に基づいて行われる選抜です。
推薦入試を利用したい人は、担任の先生に推薦入試を希望することを伝えて、学校長の推薦を得ることができれば受験できます。
受験の時期は一般入試よりも早く行われ、一生に一度の高校受験でチャンスを複数回に増やすことも可能です。
一般入試よりも募集定員は少ないですが、公立高校でも私立高校でも幅広く実施されているので、受験したいと思っている高校の募集要項は一度チェックしておくとよいでしょう。

 

推薦入試の種類は?

まず知っておきたいのが「単願推薦」と「併願推薦」の違いです。
単願推薦とは、推薦入試で受験した高校に合格したら必ず入学する、という約束付きの推薦入試制度で、合格可能性が高いことが特徴です。※1

 

単願推薦で合格したら、その後に行われる他の高校の一般入試を受験することはできないので、第一志望の高校を受験する人に適しています。
これに対して併願推薦とは、第一志望(通常は公立高校)に合格できなかった場合にいわゆる「すべり止め」として活用できる推薦入試制度です。
公立高校だけでなく私立高校を併願できるケースは少なく、試験日程が重なって受験できないことが多いです。
合格した高校の中から進学先を選べるため、受験生にとって進路選択の自由度があることがメリットです。※2

 

「推薦入試」と聞いてイメージしやすいのは、野球やサッカーなど運動系の部活で目立った活躍をした人のことではないでしょうか?
甲子園の常連となっている野球の強豪校などでは、中学時代に活躍して推薦入学した選手がいるのも珍しくありませんよね。
スポーツで顕著な成績を収めた生徒を対象に行う「スポーツ推薦」は、推薦入試の形式の一つです。
運動部だけでなく、吹奏楽部や合唱部など文化系の部活動で高い技能を持つ人などを対象にする推薦入試もあります。
例えば東京都の場合、都立高校の入試では「文化・スポーツ等特別推薦」が用意されていて、高校・部活動ごとに基準を設けて志願者を募集しています。※3
また、従来の推薦入試は学校長の推薦が必要でしたが、近年は学校長の推薦が不要の自己推薦という制度も設けられています。

 

推薦入試の基準は?

推薦入試では学科試験がない、あるいはウエイトが低く、選考では「内申書(調査書)」でどのように評価されているかが重視されます。
選考を行う高校側が推薦の基準を設けていて、内申点(成績)、出席状況、部活動や生徒会活動など課外活動の状況などが推薦の基準をクリアしていれば出願することができます。
内申点の集計対象とする範囲は、都道府県や学校によって異なります。
3年生の成績だけが参考にされる場合もあれば、1・2年生の頃の成績も含めて内申点を計算する場合もあります。
また、英語・国語・数学・理科・社会の5教科の場合もあれば、音楽・美術・保健体育・技術家庭も含めた9教科の場合もあります。

 

※1:晶文社学校案内編集部「首都圏私立高校推薦・優遇入試ガイド2018年度用」 2017/4/4発行 晶文社
※2:「首都圏2019年度入試用 高校受験案内」 2018/4/2発行 旺文社
※3:東京都「平成31年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の選抜方法等一覧」東京都/2019年5月6日現在
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/09/13/documents/24_a08.pdf

高校受験の推薦入試のメリットは?

では、推薦入試で高校を受験するとどのようなメリットがあるのでしょうか?

学力試験が免除される、または少ない

都道府県や学校によって違いがありますが、全日制高校の一般入試の場合、公立高校で5教科、私立高校で3教科の学力試験が実施されることが多いです。
1回のテストの結果で合否を判定するのは日本ではスタンダートな選考方法ですが、「受験当日の一発勝負」であり、問題との相性や当日の心身のコンディションによっては十分な実力を発揮しきれない受験生も出てきます。
本番に弱いタイプ、緊張して体調を崩しやすいタイプの人にとっては不利といえるでしょう。
また、一般入試の学力試験の出題範囲は、中学校の3年間で習ったすべての学習内容であり、とても広いです。
試験範囲をカバーするために、多くの時間を勉強に費やさなければいけません。
一方、推薦入試では学力試験が免除される、またはウエイトが少ないことが特徴です。
普段の勉強の成果である内申点が活用され、課外活動などの加点も加わるので、試験では緊張で実力を発揮できないタイプの人にとってはメリットといえます。

 

受験勉強が早く終わる

高校入試の試験のスケジュールは都道府県や高校によって異なりますが、通常は公立高校も私立高校も一般入試より先に推薦入試が行われます。
つまり、推薦入試で合格できれば受験勉強から早く開放されて、卒業までの残り時間を自由に過ごすことができます。
部活動やアルバイトなど高校生活の過ごし方を考えるも良し、受験前は我慢していた自分の趣味に没頭するも良し、です。
入学後に一般試験の合格者との間に学力差が出ることが心配な人は、中学校の学習内容について自分のペースで復習しておくのもおすすめです。

 

受験のチャンスが増える

もし推薦入試で不合格になっても、一般入試で同じ高校に再チャレンジすることが可能です。
「どうしてもこの高校に合格したい!」という強い思い入れがある人は、推薦入試も活用することで受験のチャンスを増やせるのです。
もちろん、推薦入試と一般入試で別の高校を受験することも可能です。
面接や小論文といった推薦入試特有の準備だけに気を取られず、一般入試の学力試験に備えてしっかり勉強をしておくことが大切です。
もし推薦入試で合格したとしても、中学校で学んだ内容は高校入学後の基礎学力として必ず役に立ち、受験勉強が無駄になることはありません。

 

スポーツや文化活動などでの努力が認められる

中学生活で大切なことは勉強だけではありません。
スポーツや文化活動など部活動で磨かれた実力やスキルは、かけがえのない財産です。
チームメイトとの人間関係について考えたり、成長のために自分自身と向き合ったりしたことも、机に向かうだけでは得られない価値ある経験です。
推薦入試の場合、部活動に多くの時間を費やして努力した成果を受験に有利に活用することができます。
また、部活動を通じた多様な経験から学んだことは、面接で自己アピールする際の有効な材料となります。

 

推薦入試の面接対策

推薦入試を受験する人なら必ず準備しておきたいのが、面接試験への対策です。
「話すだけだから、そんなに大変ではないのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、普段の会話と違って面接は限られた時間内に簡潔にアピールする必要があります。
1回のチャンスで自分を効果的にアピールするにはどんな準備をすればいいのか、基本的な対策を紹介しましょう。

 

面接試験とはどんなもの?

面接試験の形式は、大きく分けて個人面接とグループ面接があります。
個人面接は、受験生と面接官が1対1で行う場合もあれば、受験生1名に対して複数の面接官が配置され、それぞれ役割分担をしながら評価を行う場合もあります。
面接中、受験生1名に注目が集中するので、入室から退室までしっかり見られていることを意識して気を抜かないことが大切です。
一方、グループ面接では複数の受験生が同時に室内に入り、面接官の質問に一人ずつ回答します。
自分が答えていない時間は気を抜きそうになりますが、他の受験生が回答しているときの態度もさりげなく見られています。
また、高校によってはグループ討論を取り入れていることもあります。
質疑応答スタイルとは違って受験生が自由に発言できるので、討論に積極的に参加したり、他の受験生とコミュニケーションを取りながら討論を進めたりすることが大切です。

 

面接でチェックされるポイント

面接の質問は「なぜ本校を志望したのか」「中学生活で頑張ったことは何か」「最近のニュースで印象に残ったものは何か」「将来はどんな人物になりたいか」といった内容が定番です。
面接官は、ありきたりな表現ではなく受験生自身の言葉で話せているか、具体的な理由やエピソードを挙げてわかりやすく説明しているか、受験校の教育方針・校風・特色を正しく理解しているか、といった点をチェックしています。
説得力のある回答にするためには、中学生活を振り返ってどんなことで自分が学び成長したか、なぜこの高校に入学したいのかといった自分の意見をあらかじめまとめておくことが大切です。
また、普段の会話と違って結論を先に述べる話し方に慣れておくことも重要です。
「私は◯◯だと思います。その理由は…」という話し方をすると、伝えたい情報が整理されて、話の方向性がブレにくくなります。
聞く人にとっても、最初に結論がわかっているので内容を理解しやすくなるというメリットがあります。

 

面接の流れと気を付けること

面接試験当日に試験会場に行くと、まず控室で面接の順番を待つことになります。
「試験は控室から始まっている」と考えて、控室だからといって気を抜かないように気を付けましょう。
順番が遅い場合は待ち時間が長くなることもありますが、時間つぶしに控室を出て校内をうろうろしたり、同じ中学校から来た友人とおしゃべりをし続けたりしないことが大切です。
面接に向けて自分の伝えたいことをもう一度確認するなど、落ち着いて最終準備を行いましょう。
面接では、入室から退室までの面接を受ける態度もチェックされています。
面接の順番がきて名前を呼ばれたら大きな声で返事をする、入室前にはノックをする、姿勢を正してしっかり頭を下げて礼をするなど、真剣さや礼儀正しさが伝わるように一つ一つの動作を丁寧に行いましょう。
また、受験生が忘れやすいのは椅子に座るときのルールです。
入室したら椅子の横に立ち、面接官に指示されてから椅子に座るようにしましょう。
姿勢を正して座り、目線を面接官のほうに向けて質問に答えます。

 

こんなときはどうする?

いくら面接の準備をしていても、準備していなかった質問が出されたり、すぐに答えが出せない質問を投げかけられたりすることは、十分ありえます。
そんなときは、まずは焦って答えようとせずに、少し時間をかけて自分の考えをまとめてみましょう。
わからないことや知らないことについて聞かれたからといって、知ったかぶりをして乗り切ろうとするのはNGです。
「わかりません」「知りません」と正直に答えましょう。
質問の内容がよくわからなかったり、聞き取れなかったりした場合は、もう一度質問をしてもらえるようにお願いしましょう。
聞き返すのは勇気がいるかもしれませんが、曖昧な理解で的はずれな回答をするほうが悪い印象を与えます。
受験生が緊張してミスをすることは面接官も想定しているので、落ち着いて対処すれば大丈夫です。

 

推薦入試の小論文対策

最後に、高校受験の推薦入試で実施されることがある小論文についても説明しておきます。

 

小論文試験とはどんなもの?

小論文は、出題されたテーマについて自分の意見を明らかにした上で、なぜそう考えるのかという理由や根拠を論理的に説明する文章です。
書き手が感じた印象や感想を書く作文とは違って、読み手を納得させられるように筋道立てて書くことが求められます。

 

小論文でチェックされるポイント

小論文で最も大切なのは、論理的に書けているかどうか、という点です。
論理的な文章に仕上げるには、序論・本論・結論の3段構成で書くのがおすすめです。
序論では、テーマに対する書き手の意見や立場を簡潔に述べます。
本論では、序論で示した意見や立場の理由を詳しく説明します。
客観的なデータや具体例などを盛り込むと、より説得力のある文章になります。
結論では、書き手の意見や立場を再度述べます。
いきなり原稿用紙に文章を書き始めるのではなく、3段構成のメモを作って文章全体の骨組みを作っておくと、失敗しにくくなります。
また、文章を書く上での基本的なルールを守れているかどうかもチェックされます。
一般的に小論文は「です・ます調」ではなく「だ・である調」を用いて、「◯◯文字以内」と指定された場合は8〜9割以上の文字数を目安に書きます。
段落の最初の1マスは空ける、縦書きの場合は算用数字ではなく漢数字を使う、といった原稿用紙の使い方も再確認しましょう。

 

まとめ

推薦入試を活用すれば、時間や気持ちの面で負担の大きい高校受験を効率的に進めたり、希望する進学先への合格可能性を高めたりすることができます。
面接や小論文については、経験がないと最初はどうすればいいのか不安に思うかもしれませんが、チェックポイントを踏まえて練習を繰り返せばスムーズに行えるようになります。
推薦入試を制するためには、早めの情報収集と行動を心がけましょう。

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