寝ない子供とよく寝る子供の違いは?原因はママの行動かも?【年齢別解説あり】
寝ない子供とよく寝る子供の特徴やその差、ご存知ですか?
子供が寝てくれないことは、子育て中のママにとって大きな悩みですよね。
赤ちゃんの成長のためにも、よく寝る子になってほしいものですが、実は、子供が寝ない原因がママの行動にあることも!
寝ない子供とよく寝る子供の違いや、よく寝る子供になる対策について年齢別に紹介します。
目次
- 子供がなかなか寝ない…うちの子は大丈夫?子供の睡眠チェック
- 寝ない子供に悩む家庭の「あるある」
- 子供が寝ないのは睡眠障害?チェックしたい4つのポイント
- 子供が寝ないのはママの行動に原因が?!夫の協力も不可欠!
- 日本の睡眠の現状
- 日本の3歳以下の睡眠時間は世界的に見て短い
- 子供が寝ない理由は就寝時間の遅さ
- 夜ふかしを招くのは親の生活習慣
- 夫の帰宅時間が子供の睡眠を妨げる?!
- 寝ない子供とよく寝る子供の違いは?
- よく寝る子供にする基本的な3つの対応策
- 家族の1日の生活リズムの見直し
- 運動不足の解消
- 夜・睡眠前の習慣の見直し
- 赤ちゃんが寝ない…原因と対策、夜泣きとの関係
- 赤ちゃんの睡眠サイクルは大人とは違う
- 睡眠環境を見直す
- 1歳・2歳、なぜ寝ない?理想の睡眠時間は?原因と対応策
- 1歳・2歳の理想の睡眠
- 夜間授乳が寝ない原因に!断乳を考えても
- 昼間のイヤイヤが睡眠に影響している場合も
- 3歳・4歳・5歳の幼児は、なぜ寝ない?理想の睡眠時間と原因、対応策
- 3歳〜5歳の理想の睡眠とは
- お昼寝しすぎが原因?!生活を改めて見直そう
- 6歳・7歳・8歳以降、なぜ寝ない?理想の睡眠時間と原因、対応策
- 小学生の理想の睡眠
- だらだら夜更かししない意識付けを
- 寝ない子は「早起き」の習慣から
- まとめ
子供がなかなか寝ない…うちの子は大丈夫?子供の睡眠チェック
「◯歳になったらよく寝るようになるよと他のママが言っていたのに、うちの子はいつまでたってもぐっすり寝ない…」。
子供が寝ないとママは心配になりますし、体力的にも非常に大きな負担になりますよね。
寝ない子供に悩む家庭の「あるある」
寝ない子供に悩む家庭では、こんなことが日常的に起こっていませんか?
- 寝かしつけに2~3時間かかる
- 寝る準備を始めても子供が「まだ寝ない」と抵抗する
- 興奮している、テンションが高い
- 絵本を何冊も読まないと寝ない
- 「遊びたい」と言って、おもちゃを出したり動画・DVDを見せたりしないと気が済まない
- ママが先に寝ようとすると怒る
- 布団を出て歩き回ったり、ゴロゴロしたりする
- 子供が眠ってからママが離れると泣いたり、探しに来たりする
イヤイヤ期の原因は?子供への正しい対応を知って親のイライラも解消!
でもご紹介している通り、2歳前後から訪れるいわゆる「イヤイヤ期」は、自我が芽生えてやりたいことが増えていく一方、欲求を抑制する脳の前頭前野が未熟なため我慢ができません。
多くのママが寝かしつけに困る時期ですが、イヤイヤ期自体は子供の成長において大切な過程の一つなので、「育て方が悪かったのかしら…」と過度に心配する必要はありません。
子供が寝ないのは睡眠障害?チェックしたい4つのポイント
それでも「子供にはそれぞれ個性があるけど、うちの子が寝ないのは本当に大丈夫?」と気になりますよね。
子供の睡眠の様子を客観的な指標から判断して、睡眠障害の可能性をチェックしてみましょう。
- 夜にまとまった睡眠をとり、1日の総睡眠時間は十分ですか?
- 子供が夜中に目覚める場合、一晩の睡眠で3回以上、または一度目覚めると30分以上起きていませんか?
- 眠りにつく時間と起きる時間が日によってばらばら(90分以上のばらつき)になっていませんか?
- 寝付きが悪くて、眠りに入る時点ですでに夜11時を超えていませんか?
4つの中でも、(1)と(2)は1つでも当てはまると睡眠障害の疑いがあります。※1
なお、子供が睡眠障害かどうかを正確に知るには、上記のチェックポイントだけで自己判断せず、子供の睡眠や発達に詳しい医師の診察を受ける必要があります。
※1:2014年三池輝久『子どもの夜ふかし 脳への驚異』集英社新書
※1:子どもの夜ふかし 脳への驚異 三池輝久著 集英社新書 2014年8月発行
子供が寝ないのはママの行動に原因が?!夫の協力も不可欠!
「うちの子はどうして寝ないのだろう…」と思ったら、子供だけでなく自分の生活にも注目してみてください。
子供が寝ない原因は、実はママの行動が影響しているかもしれません。
日本の睡眠の現状
あなたは毎日、何時間眠れていますか?
2017年の流行語に、日々のわずかな睡眠不足が借金のように積み上がっている現象「睡眠負債」という言葉がありました。
日々の生活で、親自身があまり眠れていないと実感している人は多いのではないでしょうか?
厚生労働省が平成29年に実施した調査によると、1日の平均睡眠時間は「6時間以上7時間未満」の割合が最も高くなっています。
男女別の内訳を見ると、男性は35.0%、女性は33.4%となっています。
睡眠時間が「6時間未満」の人の割合は男女とも40歳代が最も高くなっていて、男性は48.5.%、女性は半数を超える52.4%となっています
子育て中の人も含まれる40歳代は、他の世代と比べて睡眠時間が短い傾向があります。※2
日本人の睡眠は、世界各国と比較しても短いことが明らかになっています。
経済協力開発機構(OECD)の2018年の調査によると、日本人の平均睡眠時間は442分(7時間22分)でした。
これは調査対象の30カ国の中で最下位となっています。※3
日本の3歳以下の睡眠時間は世界的に見て短い
また、日本人の睡眠時間が短いのは、大人だけの話ではありません。
3歳以下の子供の1日の総睡眠時間を、世界の国々の同年代の子供と比べてみたデータがあります。
それによると、日本の乳幼児の1日の総睡眠時間は11時間37分で、調査対象の17の国と地域の中で最も短くなっています。
日本は大人だけでなく子供も睡眠時間が短いのです。
最も長いのはニュージランドで、日本よりも約1時間40分長くなっています。※1
子供が寝ない理由は就寝時間の遅さ
では、なぜ日本の子供の睡眠時間が短いのでしょうか?
大きな原因は、「夜ふかし」をしていて就寝時間が遅いということです。
パンパース赤ちゃん研究所の調査によると、日本の0~4歳の乳幼児の46.8%、実に約半数近くが夜10時以降に就寝していることが明らかになっています。
同じ調査ではヨーロッパの乳幼児についても調べていますが、夜10時以降に就寝する子供は、フランスやドイツでは16%、イギリスは25%、スウェーデンは27%となっていて、日本では遅くまで起きている子供が多いことがわかります。※1
夜ふかしを招くのは親の生活習慣
日本の乳幼児は、勝手に夜ふかしをしているわけではありません。
睡眠を含む子供の生活習慣は、その子供の親や家族がどのように過ごしているかに影響を受けます。
現代は女性の社会進出が増えて共働きの家庭が多くなり、長時間労働も当たり前になっています。
パパもママも遅くまで働いていると、どうしても子供の生活も夜型に引っ張られます。
夜遅くまで営業している店に食事や買い物に行くことになれば、子供だけを家に残すわけにはいかないので、必然的に子供も遅い時間まで外出することになり、就寝時間が遅くなります。
また、最近は娯楽が多様化していて、SNS、動画サイト、ゲーム、テレビなどついつい夜ふかししてしまう誘惑が家の中に溢れています。
子供だけ眠らせて大人だけで深夜まで娯楽を楽しもうとしても、子供は一緒に遊びたくなって眠りたがらないでしょう。
ママにとっては長年続けて当たり前になっている夜型生活が、知らないうちに「寝ない子供」を助長しているのかもしれません。
夫の帰宅時間が子供の睡眠を妨げる?!
ママだけでなく、パパの帰宅時間も子供が寝ない原因になっている可能性もあります。
子供が寝る時間の前後に夫が帰宅するという方も多いのではないでしょうか。
夫が遅く帰ってくる場合は、帰宅後にスキンシップをとろうとして子供を起こしてしまったり、子供の方が起きてパパと遊びたがったりするケースもあります。
一度眠りについた子供が覚醒すると、夜のまとまった眠りが分断されてしまいます。
就寝時間を過ぎていたら子供を起こさないよう夫にも協力を仰ぎましょう。
子供が寝ない原因は、家庭環境により他の要因も考えられます。
寝ない子供の寝かしつけのコツ
こちらの記事で、いくつかの原因をご紹介しています。
併せて参考にしてみてください。
※1:2014年三池輝久『子どもの夜ふかし 脳への驚異』集英社新書
※1:子どもの夜ふかし 脳への驚異 三池輝久著 集英社新書 2014年8月発行
※2:厚生労働省 平成29年「国民健康・栄養調査」の結果 25ページ/2019年9月6日現在
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf
※3:OECD Balancing paid work, unpaid work and leisure/2019年9月6日現在
http://www.oecd.org/gender/data/OECD_1564_TUSupdatePortal.xlsx
寝ない子供とよく寝る子供の違いは?
寝ない子供とよく寝る子供の違いは、「体内時計」というキーワードにあります。
寝ない子供は「体内時計」と実際の生活が合っていないと言われています。
体内時計とは、体温調整、ホルモンの分泌など生きていくために必要なあらゆる体の機能を調節している脳の働きのことで、睡眠のリズムもコントロールしています。
1日は24時間ですが、人間の体内時計は、24時間よりも少し長い(一部の人は24時間より少し短い)と言われています。
このため、24時間のリズムに合わせるためには体内時計をリセットする必要があり、最も効果的な方法は朝にカーテンを開けて太陽の光を浴びることです。
よく寝る子は、早く寝る→早く起きる→朝の光を浴びて体内時計をリセットする、という流れを習慣にできているので、いい睡眠がとれているのです。
反対に、寝ない子供は夜ふかしが原因で朝起きることができず、体内時計をリセットするチャンスを逃していないでしょうか?
では、体内時計が整っていてよく寝る子供の睡眠とは、具体的にどのような状態なのでしょうか?
次章では、よく寝る子にするための対応策をご紹介します。
子供の年齢問わずできる基本的な対応策です。
お子様が寝なくて悩んでいる方は、参考にしてみてください。
よく寝る子供にする基本的な3つの対応策
では、子供の睡眠のリズムを整えて、よく寝る子供にするには具体的にどんなことをすればいいのでしょうか?
日常生活の中で見直してみたいポイントはこちらの3つです。
- 家族の1日の生活リズムの見直し
- 運動不足の解消
- 夜・睡眠前の習慣の見直し
それぞれを詳しく見てみましょう。
家族の1日の生活リズムの見直し
子供の生活習慣は親の行動に影響を受けます。
親が夜型生活を送っていると、子供の生活も夜型にならざるを得ません。
親の職業によっては完璧な解決が難しい場合もありますが、可能な限りで家族全員の生活リズムを見直していきましょう。
まず取り組むのは、朝の過ごし方の見直しです。
朝は親も子も一緒に起きて、窓を開けて太陽の光を直接感じたり、カーテンを開けて部屋の中に朝の光を取り込んだりします。
体内時計は朝の太陽の光を浴びることでリセットされ、そこから約14時間後から少しずつ眠気を感じるようになります。※4
例えば、朝7時に太陽の光を浴びると、夜9時には自然な眠気が巡ってくるのです。
これを家族の習慣にしていきましょう。
朝の習慣は、出勤したり幼稚園・保育園に通ったりする平日は続けやすいのですが、週末は親が遅くまで寝てしまいがちです。
「休日くらいのんびり寝坊したい」という気持ちにもなりますが、週末に睡眠のリズムが崩れると、親も子も月曜日の朝に起きづらくなってしまいます。
早起きして光を浴びる習慣は、平日だけでなく週末も大きく崩さずに続けましょう。
運動不足の解消
子供と向き合う中で「運動させると子供がよく寝る」と実感しているパパやママも多いのではないでしょうか?
絵本を読んであげたり、歌を歌ってあげたりしても子供が眠らないのは、日中の運動不足が関係しているのかもしれません。
日中に子供を公園などに連れて行って、思いっきり遊ばせてあげましょう。
適度な疲れが夜の眠気につながりやすくなるだけでなく、子供が「パパやママと一緒にたくさん遊んだ」という充実感が得られることも睡眠にプラスに働きます。
公園での遊び方やポイントについては
公園デビューはいつ?遊び方と気を付けるポイント
の記事で詳しくご紹介しています。
雨の日など外にでかけられない日も、室内でダンスや体操など、体を動かす遊びを取り入れてみてください。
夜・睡眠前の習慣の見直し
子供が朝起きるべき時間と、子供の年齢に応じた必要な睡眠時間から、毎日の就寝時間の目標を決めたら、家族は子供の入眠や眠りを妨げないように、夜の過ごし方も見直します。
強い光を発するテレビやパソコンを控えたり、親のスマホを子供が勝手に触れない場所に置いたりしましょう。
子供の体内時計は夜の光に影響を受けやすく、テレビやスマホなどの光は大人が実感する以上に睡眠の邪魔になっています。
特に、寝る前にスマホで動画などを見せている場合は要注意です。
子供は画面の光を大人よりも近い距離で見ていて、約2倍も明るい光を浴びていることが指摘されています。※5
寝かしつけは動画を見せずに、絵本を読むなど他の方法に切り替えましょう。
子供のスマホとゲームへの向き合い方については、
の記事で詳しくご紹介しています。
次章からは、年齢別に子供が寝ない原因と対策をご紹介します。
※4:厚生労働省 e-ヘルスネット「子どもの睡眠」/2019年9月6日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-007.html
※5:厚生労働科学研究費補助金 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班「未就学児のための睡眠Q&A?保護者の方へ?」/2019年9月6日現在
http://childsleep.org/guideline/wp-content/uploads/%E7%9D%A1%E7%9C%A0QA-%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E8%80%85%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%B8.pdf
赤ちゃんが寝ない…原因と対策、夜泣きとの関係
赤ちゃんの睡眠サイクルは大人とは違う
赤ちゃんの夜泣きいつからいつまで?月齢で違う原因と対策でつらさを乗り切る
の記事でも紹介されていますが、赤ちゃんの睡眠サイクルは大人とは異なります。
大人は90分間隔でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していますが、生まれたての赤ちゃんは40分サイクルだと言われています。
赤ちゃんは大人よりも短い睡眠サイクルを繰り返しているために、何度も目が覚めてしまうのです。
赤ちゃんの睡眠サイクルが大人と同じくらいになるのは5歳前後だと言われますが、1歳前後になれば安定して寝られる子が多いようです。
1歳までの赤ちゃんの時期は、発達段階にあわせた睡眠時間を参考に、生活リズムを整えていきましょう。
赤ちゃんの寝かしつけのコツは?【月齢別】楽に寝かしつけられる方法
では、具体的な生活リズムの整え方をご紹介しています。
睡眠環境を見直す
赤ちゃんが寝ないのは、寝ている環境に不快を感じているのかもしれません。
- 暑すぎたり寒すぎたりしないか
- 布団やパジャマの肌触りが悪くないか
- 部屋が明るすぎないか
- うるさくないか
などの睡眠環境を見直してみましょう。
赤ちゃんの睡眠環境については、
赤ちゃんにはベッド?お布団?安全な寝室の環境と夏冬の布団対策
こちらの記事で詳しくご紹介していますので、併せて参考にしてみてください。
1歳・2歳、なぜ寝ない?理想の睡眠時間は?原因と対応策
1歳・2歳の理想の睡眠
子供は赤ちゃんの頃は昼間もよく眠りますが、1歳になると1日の睡眠時間の大半は夜のまとまった睡眠をとるようになり、昼と夜の違いが明確になります。
1~2歳の子供の1日の平均的な総睡眠時間は11~13時間程度で、夜の睡眠が10時間程度、昼寝が1~3時間程度が目安です。
この年代で身につけたい睡眠習慣は、
- 夜8~9時頃までには眠りについて朝7時頃には自発的に起きてくること
- 昼は長い時間起きていて夜は朝まで眠り続けること
- 寝る時間と起きる時間が規則正しいこと
この3つです。
夜間授乳が寝ない原因に!断乳を考えても
子供が「夜にまとまった睡眠がとれていない」とお悩みの家庭では、ママが横になったままで授乳する「添い乳」が睡眠を妨げる原因になっている場合があります。
添い乳がないと寝るのを嫌がる子供もいるのでやめ時の判断が難しいと感じるママも少なくありません。
しかし、添い乳の習慣があり子供が夜の睡眠リズムを崩している場合は、タイミングをみて断乳を検討しましょう。※1
昼間のイヤイヤが睡眠に影響している場合も
2歳前後になると子供も自己主張が激しくなり、イヤイヤ期がはじまります。
イヤイヤ期には一時的に夜泣きをすることも。
昼間、自分が納得できない気持ちを抱えて過ごすと、夜もその気持ちを引きずり夜泣きに繋がっているのです。
しかし、これは成長の一段階です。
成長とともにおさまるので心配いらない場合が多いようです。
この頃の夜泣きについては、
赤ちゃんの夜泣きいつからいつまで?月齢で違う原因と対策でつらさを乗り切る
こちらの記事で詳しくご紹介しています。
※1:2014年三池輝久『子どもの夜ふかし 脳への驚異』集英社新書
※1:子どもの夜ふかし 脳への驚異 三池輝久著 集英社新書 2014年8月発行
3歳・4歳・5歳の幼児は、なぜ寝ない?理想の睡眠時間と原因、対応策
3歳〜5歳の理想の睡眠とは
3歳を過ぎた子供は睡眠のリズムが安定し、3~6歳の子供の1日の平均的な睡眠時間の目安は10~12時間程度です。
3歳の子供の理想的な睡眠の配分は、夜の睡眠が10時間程度、昼寝が1~2時間程度です。※1
お昼寝しすぎが原因?!生活を改めて見直そう
3歳~5歳頃になると、お昼寝は1~2時間とれば十分です。※1
5歳頃になれば、お昼寝しなくても、夜まで元気に過ごせる子もいるでしょう。
1歳~2歳の頃のお昼寝習慣をそのままにしていると、3歳~5歳児にはお昼寝が長すぎます。
お昼寝しすぎると夜寝るのが遅くなりますので、1時間くらいで一度起こしてみてもよいかもしれません。
さらに、お風呂に入る時間も寝つきに関係します。
お風呂から上がってすぐは、体が温まりすぎていて寝られないものです。
お風呂を上がってから寝るまでの時間が短い場合には、お風呂の時間を見直してみると寝付くのが早くなるかもしれません。
※1:2014年三池輝久『子どもの夜ふかし 脳への驚異』集英社新書
※1:子どもの夜ふかし 脳への驚異 三池輝久著 集英社新書 2014年8月発行
6歳・7歳・8歳以降、なぜ寝ない?理想の睡眠時間と原因、対応策
小学生の理想の睡眠
小学生になるとお昼寝はせず、1日9時間~11時間くらい睡眠を取るのが理想です。
しかし、小学生の睡眠時間は短く、世界の小学生と比較しても夜更かしをしがちなことが分かっています。※6
だらだら夜更かししない意識付けを
よく寝る子供にする基本的な3つの対応策の章でもご紹介いたしましたが、寝る前にテレビやゲームをやることで、不要な明るい光を浴びてしまい寝つきが悪くなります。
テレビやゲームの睡眠への影響は問題視されていますが、それよりも「なんとなく夜更かしをしている」子の方が多いと言われています。※4
家族の生活習慣の影響も考えられますが、子供本人に「だらだらと夜更かしをすることがよいことではない」ことを教え、寝る時間になったらベッドに入るなど、すべき時間と行動を習慣づけていきましょう。
寝ない子は「早起き」の習慣から
早く寝ることを意識するよりも、早く起きることを意識するようにしましょう。
よく寝る子供にする基本的な3つの対応策の章でもご紹介していますが、朝、日の光を浴び、朝ごはんを食べることで体内時計が朝方に整います。※4
子供には「もう寝る時間でしょ!」とガミガミ言うのではなく、「時間だから起きなさい!」と朝早めに起こして、しっかり朝食を食べていく習慣づけをしていきましょう。
親も「朝ごはんは食べない」という方も多いかと思いますが、子供と一緒に生活スタイルを見直してみると、朝の目覚めがすっきりするかもしれませんよ。
早起きを習慣化できれば、朝勉強することも出来るようになります。
朝は、脳科学的に見ても、新しい記憶を脳にインプットしたり考え事をしたりするのにはピッタリの時間帯だと言われています。
朝勉強するメリット
は他にもいくつかありますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
※4:厚生労働省 e-ヘルスネット「子どもの睡眠」/2019年9月6日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-007.html
※5:厚生労働科学研究費補助金 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班「未就学児のための睡眠Q&A?保護者の方へ?」/2019年9月6日現在
http://childsleep.org/guideline/wp-content/uploads/%E7%9D%A1%E7%9C%A0QA-%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E8%80%85%E3%81%AE%E6%96%B9%E3%81%B8.pdf
※6 厚生労働科学研究費補助金 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班「未就学児の睡眠指針」/2019年9月6日現在
https://www.mhlw.go.jp/content/000375711.pdf
まとめ
子供が寝ないのは、家庭の生活習慣が原因の可能性もあります。
成長とともに子供の生活サイクルは変わることもありますが、親が変化に対応できていないと子供が寝ない原因にもなります。
授乳やお昼寝時間、お風呂やご飯の時間というような1日の流れを赤ちゃんの成長に合わせてアップデートしていきましょう。
近年、子供の睡眠へのテレビやゲームやスマホの影響が指摘されています。
親子でルールを決めて使用し、寝る前は極力控えましょう。
しかし、テレビやゲームよりも、だらだらと夜更かしをしてしまうことで夜型の生活になり、寝られないことが多いことが分かっています。
子供とよく話をして、夜更かしは成長にとって良くないということ、早起きの習慣をつけるメリットなどを伝えていきましょう。
適切な睡眠がとれるようになれば、目覚めも良くなり、親も子も気持ちの良い一日のスタートを切ることができるようになります。
できることから実践して、子供に合った方法を探してみてください。