子育てと仕事を両立するためのポイント!

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子育てをしていても働く女性の割合が増加しています。

柔軟な働き方が認められていると言われますが実態はどうでしょうか。

正社員ママ、パートママそれぞれのスケジュールから、両立するためのポイントをご紹介いたします。

目次

  1. 働くママの子育てと仕事、両立の実態
    • 子育てと仕事の両立は正社員?パート?
    • 正社員ママのスケジュール
    • パートママのスケジュール
  2. 子育てと仕事、両立のコツ
    • 家事は手抜きを考えることも必要
    • 一人でがんばらない方が子供のためにもなる
    • 働き方を見直す
  3. 子育てママのスケジュール管理
    • 手帳でママのスケジュール管理
    • 家族カレンダーで管理・共有
    • 家族連携もしやすいアプリで管理
  4. まとめ

働くママの子育てと仕事、両立の実態

働くママは年々増加傾向にあり、2017年の国民生活基礎調査では、初めて7割を超えたことが話題となりました。※1

まずは、働くママがどのように仕事をしているのか見てみましょう。

 

子育てと仕事の両立は正社員?パート?

先述の2017年の国民生活基礎調査では、子供がいる世帯のママの仕事状況が末子の年齢別に報告されています。
末子の年齢が0歳~17歳の家庭が対象となっているこの調査ですが、正社員ママの比率は24.7%となっており、約1/4のママが正社員で働いていることになります。

 

子どもの年齢別にみると、3歳(22.2%)・5歳(21.5%)・6歳(22.4%)・7~8歳(22.8%)が23%を下まわり、他の年齢よりも若干低い傾向にあります。
3歳の幼稚園入園、6歳の小学校入学など子供の進学のタイミング前後の年齢で正社員比率が下がることがわかります。
「小1の壁」と言われるように、小学校入学で環境が変わり、就業形態を見直すママが多いのかもしれません。

子どもの年齢により大きく異なる結果となっているのが、非正規社員のママの割合です。
0歳では10%なのに対し、子供の年齢を追うごとに上昇し、3歳で35.4%、7~8歳で43.6%、9歳以降は45%を超えています。
全体でみても37%が非正規社員として働いていて、時間の融通が利きやすい非正規社員を選ぶママのほうが多いということがわかります。※1

 

正社員ママのスケジュール

子供が1歳以上3歳未満の正社員を対象とした調査によると、女性の1週間あたりの労働時間は、は「週 30 時間~週 40 時間未満」38.2%と最も多く、次いで「週 40 時間~週 50 時間未満」35.9%と報告されています。
1日の労働時間にすると6時間~10時間となり、時短の方もいれば残業をしている方もいらっしゃることがわかります。

 

平均的な、週40時間、1日8時間勤務の場合に想定される両立のタイムスケジュールはこちらです。

6時        :起床
7時        :朝食
8時        :登園・登校
9時        :出社
18時     :退社
19時     :お迎え
19時半:夕食
20時     :お風呂
21時     :就寝

 

子供との時間は、朝2時間と夜2時間の計4時間のみとなってしまいます。
先述の正社員を対象としたアンケートでも、平日の家事育児にかける時間は「2時間~4時間未満」が34.5%と最も多く、次いで「4時間~6時間未満」が29.8%という結果となっています。
正社員ママの約8割が、家事と育児にかけられる時間は6時間未満という実態がわかります。
正社員ママの育児に対する満足度を見ると、約7割以上の方はある程度の満足を感じているようです。※2

 

パートママのスケジュール

総務省による2017年の労働力調査によると、女性の非正規社員の年収は100万円未満が44%と最多です。
女性が非正規で働く理由で最も多いのは「自分の都合のよい時間に働きたいから」となっており、正社員と比べて短時間労働の場合が多いと考えられます。

 

1日6時間勤務の場合の想定される両立の1日のタイムスケジュールを見てみましょう。

6時:起床
7時:朝食
8時半:登園・登校
9時半:出社
16時:退社
17時:お迎え
19時:夕食
20時:お風呂
21時:就寝

 

正社員ママと比較して、学童や保育園・幼稚園へのお迎えが早まり、夕食までに2時間時間がとれるようになります

最近では、小学校の場合は学校の宿題が多かったり、塾へ通う子供が増えていたりと、学校が終わってからの時間も勉強などに費やす必要がでてくる場合は、このように労働時間を短くし、夕方に時間が取れるように就業形態を変更するママもいらっしゃるようです。

※1 平成29年 国民生活基礎調査の概況/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa17/dl/02.pdf
※2 平成 29 年度仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000174277_3.pdf
※3女性の仕事と子育てに関する調査~求められる社員の理解と意識改革~/公益財団法人地方経済総合研究所
https://www.dik.or.jp/wp-content/uploads/2017/04/P_jyoseinoshigototokosodate_.pdf

子育てと仕事、両立のコツ

共働きのワーママは辛い!

の記事でもご紹介しているように、子育てと仕事を両立するママが増えているとは言え、大変なのは事実です。
特に正社員で働く場合、限られた時間の中で育児・家事・仕事をこなしていかなければなりません。
過密なスケジュールの中でも、両立していくコツをご紹介します。

家事は手抜きを考えることも必要

子育てと仕事の両立スケジュールの中で、時間を短縮しやすいのは家事です。
ロボット掃除機や、食器洗浄乾燥機、ドラム式洗濯機と、家事は家庭内で自動化されているものが多いです。
家事の中の悩みの種、食事も、毎食きちんとバランスよく作ろうと思うと労力がかかります。
1日の食事の中でバランスが摂れていれば大丈夫くらいに構え、朝は夜の残りものをリメイクするなどレシピサイトなどを参考に工夫するとラクになります。
また、最近では1食分の食材がセットになっている時短キットなども販売されています。
少し割高にはなりますが、忙しい時にはこういったものを活用すれば、外食よりも時間をかけずにバランスよい食事が可能になります。

 

一人でがんばらない方が子供のためにもなる

ママ一人で頑張りすぎないのもポイントです。
最近では、夫婦で家事も育児も同じように分担すべきと考えている人が男女とも半数以上となっており、男性も家事や育児への参加が当たり前になってきています。※4

一人で何とかしようとせず、夫婦で分担する、さらに近くに祖父母などが住んでいる場合には助けてもらいましょう。
近くに親族がいない場合には、地域の支援センターやファミリーサポート、ママ友に助けてもらうことも時には必要です。

コペアレンティングといわれている複数人での育児は、子供の成長にとってよい影響を与えると言われています。※5
家族・親族や地域のサポートを上手に活用することで、育児と仕事の両立はラクになる上に、子供にもプラスになるのです。

 

子育てでイライラする!という方には

子育てのイライラをチェック!原因と今すぐできる解消法。一人で悩まないことが大切。

 の記事で解消もご紹介しています。

 

働き方を見直す

働くママの子育てと仕事、両立の実態でもご紹介しましたが、小学校入学を前後で正社員ママの比率が少し下がります。
ここからもわかるように、子供の成長とともに働き方を模索しているママも多いのではないでしょうか。
雇用形態の変更は働き方を変える代表的な例ですが、その前に一度会社の制度や環境を見直してみるのも1つのポイントです
子供の看護休暇や時短勤務、所定外労働の免除など、会社の育児支援制度として決められているものがあるものの、活用されていない場合も多いものです。


ある調査では、これらの制度を活用したママは2割未満となっており、制度として整備されていても活用されていないことがわかります。※6

職場によっては、そのような制度を活用しずらいという環境もあるかもしれません。
その場合は、他の部署を見渡し、理解のありそうな環境への異動を申し入れるという方法もあります。
上司や同僚に言い出しずらいという場合もあるかもしれませんが、育児と仕事の両立のためと、一度話し合ってみることも時には必要です。

※4 平成 29 年度仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000174277_3.pdf
※5子育てでビジネススキルがアップする!/著者: 中倉 誠二/クロスメディア・パブリッシング/2017年発行
※6 女性の仕事と子育てに関する調査~求められる社員の理解と意識改革~/公益財団法人地方経済総合研究所
https://www.dik.or.jp/wp-content/uploads/2017/04/P_jyoseinoshigototokosodate_.pdf

子育てママのスケジュール管理

働くママの子育てと仕事、両立の実態でご紹介したスケジュールでお分かりいただけるかと思いますが、働くママのスケジュールは育児に家事に仕事にと余裕がありません。

実際に、働くママの9割は時間について悩んでいると言われています。※7

両立するためには、効率的なスケジュール管理が必要です。

抜け漏れのないように把握し対応するには、自分にあったツールを活用するのが便利です。

自分・子供・夫・その他と多岐にわたるスケジュールを管理するためには、ツールを使うことで可視化になります。

可視化することで、優先順位をつけたり家族へ共有したりもしやすくなるというメリットもあるので、積極的に使いましょう。

スケジュール管理の方法は、手帳やカレンダー、アプリなどが一般的です。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

手帳でママのスケジュール管理

あるアンケート調査では、働くママのスケジュール管理ツールで最も多いのは手帳で約44%と報告されています。※7
働くママは、仕事のスケジュールと家族のスケジュールの両方を把握する必要がある上に、職場でも家庭でも使うため、カレンダーなどではなく手帳が人気のようです。

最近では、手帳メーカーからママ向けの手帳が発売されています。
スケジュールが並行して記入できるようになっていたり、買い物リストが記入できるようになっていたり、また巻末の情報も育児向けの内容になっているなど、働くママにも活用しやすい手帳となっています。

月間や週刊のスケジュールが並行して記入できるので、仕事と家庭、それぞれのToDoリストを作成したりできるため便利です。
子供の学校や園の行事などはもちろんのこと、締め切りのある提出物があったり、特定の日に必要な持ち物があったりと、親が把握しておかなければならないことは盛りだくさん。
さらに、家族の週末の予定やそのための準備など、書き出すと仕事以外にもたくさんのタスクが存在することがわかります。


手帳に書くことで忘れないというメリットもありますが、やるべきこと全体を把握して効率よくこなしていくことができるはずです。

どこにでも持ち運びでき、個人のスケジュールも気兼ねなく記入できるのが手帳のよいところですが、家族と気軽に共有できないのが難点です。

 

家族カレンダーで管理・共有

家族と予定を共有するという点で活用したいのが、カレンダーです。
オーソドックスなツールですが、文字が読める年齢になれば子供も自分で把握することができ、1つ記入すれば家族全員に周知できるため便利です。

こちらも、ファミリーカレンダーという家族向けのカレンダーも販売されています。

 

手帳と同じように、家族全員の予定を並行して記入することができるように枠が設定されています。
書き込みやすいシンプルなタイプのものから、人気キャラクターのもの、卓上タイプなど様々なものが販売されています。
キャラクターのものの中にはシールも付属しているものもあり、子供と一緒に記入して楽しむことができるようになっています。

仕事のタスク管理にはあまり向いていませんが、子供にも理解できるのがポイントです。
あらかじめわかっている仕事で遅くなりそうな日や、週末の仕事といったスケジュールは記入しておくと子供も事前に認識できてよさそうですね。

 

家族連携もしやすいアプリで管理

ママとパパでスケジュールを共有するなら、アプリが便利です。
仕事のスケジュールの中でも、出張や会食などの予定は共有してほしい内容ですよね。
わざわざペンで記入するのが面倒というパパでも、アプリへ入力するだけなら通勤時間で簡単にできるはずです。
先述のアンケートでも、働くママの34%はデジタルツールを活用していると報告されています。※7

家族で連携するためには、共有機能がついているアプリを選ぶことがポイントです。
手帳と同じように、自分の仕事のタスクやスケジュール、さらに家族の予定も入力し、共有したい項目のみ共有することができるものが多いです。
アプリによっては、メールやPUSH機能で通知がきたり、コミュニケーションツールで共有できたり、スケジュールごとにチャットが使えるものもあります。

パパとママで使いやすいアプリならば、情報共有漏れや時間の短縮につながり、スケジュール管理がラクになるはずです。

※7 主婦ママとワーママ 時間に関する意識調査 ならびに 手帳の利用実態調査
http://www.jmam.co.jp/topics/1214352_1893.html

まとめ

働くママの1日はやらなければならないことが多岐に渡ります。
子育てと仕事の両立の仕方に正解はありません。
家庭や子供の状況を考えて、自分がベストだと思える方法を探せられるとよいですね。
あまり「こうしなければならない」と決めつけずに、他人や様々なサービス・ツールを活用して、効率化を考えてみてください。
自分一人ですべてをやる必要はないかもしれません。
仕事においても、本来活用できる制度が活用されていない場合も多いです。
今一度確認し、会社と交渉をすることも必要なのではないでしょうか。

 

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