大学生の貯金は平均いくら?100万円貯めるには?

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大学生は、貯金をしている人もいれば全くしていない人もいます。
平均的にいくら貯金があるのでしょうか。
また、大学生のうちにまとまった貯金が必要な場合、お金を貯めるにはアルバイトをするしかないのでしょうか。
大学生の貯金の実態と、学業をおろそかにせずお金を貯める方法を探ります。

目次

  1. 大学生の貯金、平均28万・最多は10万未満
  2. どう貯める?大学生が貯金する方法
    • アルバイト先を選ぶ
    • 長期休暇はアルバイトする
    • フリマアプリなどで副収入を得る
    • お年玉などの臨時収入は貯金する
    • 節約する
  3. 目標100万円?!貯め体質になる3つの習慣
    • 収支を可視化
    • 貯金の目標を決める
    • 貯金口座に先取り貯金する
  4. 大学生の生活費は平均いくら?自宅とひとり暮らしの差は?
  5. まとめ

大学生の貯金、平均28万・最多は10万未満

いざというときのため、将来のため、貯金があると安心するものです。
大学生でも、貯金をしている人は少なくありません。

民間企業が大学生を対象に実施したアンケート調査によると、大学生の平均貯金額は27万7478円です。※1
大学生の貯金は、平均して30万円弱もあるようです。
ただ金額帯別の割合を見ると、最も多いのは10万円未満の22.2%。※1
分からない・答えたくないが17%、10万~20万円未満が15.8%と続きます。※1
平均を上回る30万円以上の占める割合は33.4%で、全体の約1/3です。※1
貯金をしている人・していない人の差があり、貯金額にバラつきがあることもわかります。

 

・毎月の貯金額は1万7千円
同調査によると、毎月の平均貯金額は1万7075円。※1
1年間貯金をすれば約20万円貯められることになります。
この調査は2021年に行われており、大学生のお金の使い方もコロナの影響を受けています。
旅行やレジャー費が減り、貯金の意識が高まっている時期の結果です。

 

・「貯金をしない」大学生もいる
ある金融機関が10代を対象に実施したアンケート調査によると、預貯金をしている大学生は62%。※2
約4割は貯金をしていません。※2
貯金をする人としない人が二極化しているようです。

「貯金をはじめよう!」と思っても、なかなか貯まらない…と悩む人もいるでしょう。
ただ貯金をしたいがためにアルバイトを増やして大学に行かないと、学業に支障をきたしてしまいます。
次章では、学業と両立しながら貯金を殖やす工夫をいくつかご紹介します。

 

※1 若者のお金に対する意識・実態 | SHIBUYA109 lab. /2021年12月15日現在
https://shibuya109lab.jp/article/210317.html
※2 10 代の金銭感覚についての意識調査 2021/SMBコンシューマーファイナンス株式会社/2021年12月15日現在
https://www.smbc-cf.com/news/datas/chousa_210825.pdf

どう貯める?大学生が貯金する方法

収入が限られる大学生は、どのように貯金をしているのでしょうか。
大学生の主な収入源は、アルバイトと親からのお小遣いです。
ただ貯金をするためにアルバイトを増やすには、学業との両立に限界があります。
また親からのお小遣いも、簡単に増やしてもらえるものではないでしょう。

 

大学生がお金を貯めるには、

  • アルバイト先を選ぶ
  • 長期休暇はアルバイトする
  • フリマアプリなどで副収入を得る
  • お年玉などの臨時収入は貯金する
  • 節約する

などの方法があります。

 

アルバイト先を選ぶ

時間に制約のある大学生が収入を得るには、経済的メリットのあるアルバイト先を選ぶのがポイントです。

大学生が働いている業種で多いのは、スーパーやコンビニ、居酒屋などの飲食店、学習塾などです。※3
お金を貯めるためには、時給が高いアルバイトを選ぶ人も多いでしょう。
時給の点では、スーパーよりも学習塾の方が高いかもしれません。
ただ時給だけでは図れない、それぞれのメリットデメリットがあります。
「まかない料理」が食べられるアルバイトや、売れ残りの品を安く買えるアルバイトは、生活費が抑えられるはずです。
さらに交通費支給のアルバイト先を選べば、大学への交通費の足しになる場合もあるでしょう。
一方、時給が高めの学習塾などのアルバイトでは、勤務時間以外に授業の準備時間が必要になることもあります。
準備時間を含めると、実態はあまり時給が高くないかもしれません。

このように、勤務条件の時給だけではわからないメリットやデメリットがあります。
貯金を殖やすなら、総合的にお得なアルバイト先を選びましょう。

 

長期休暇はアルバイトする

大学生の夏休みや春休みは長いですよね。
実家に帰省する、友達と遊ぶ、運転免許を取るなど、やりたいことがたくさんあるかもしれません。
ただお金を貯めたいなら長期休暇向けのアルバイトも検討してみましょう。
大学生の夏休み向けに、住み込みで働くリゾートバイトなどもありますし、企業の有給インターンシップなどもあります。
大学がある時期にはできないアルバイトを通じて、将来のキャリア形成に役立つこともあるはずです。

 

フリマアプリなどで副収入を得る

民間企業の調査で大学生の収入源にランクインしていたのがフリマアプリです。※1※2
スマホがあれば家でできるので、忙しい大学生でもお小遣い稼ぎができます。
ある調査では、10代の2割はフリマアプリで収入を得ていると回答しています。※2
その平均収入額は、1ヶ月あたり2,471円。※2
半数以上が2,000円未満ではあるものの、1ヶ月に1万円以上の収入を得た人も約7%います。※2
フリマアプリを運営する企業の調査では、フリマアプリを利用する20代の約3割がフリマアプリの収入によりバイトの時間を減らせたと回答しています。※4
最近では大学生向けの教科書を専門に扱うフリマアプリもリリースされています。
収入源として活用できるうえ、環境にも優しい取り組みです。

 

お年玉などの臨時収入は貯金する

節約する

お年玉やお祝いも、大学生にとっては貴重な収入です。
大人が大学生にあげるお年玉相場は1万円前後です。※5
1万円も親せき数名からもらえば、まとまった金額になります。
このお年玉を全額貯金すれば、無理なく貯金を殖やせますよね。

お年玉以外の入学祝いや20歳の成人祝いなども、手を付けずにそのまま貯金口座へ。
貯金用の口座に貯めておき、生活費や飲み代などに消えることのないようにしたいものです。

 

大学生の最も多い出費は交際費です(家賃や光熱費、食費など一人暮らしにかかる費用を除く)。※1
友達付き合いもあり、交際費はなかなか節約しづらいでしょう。
ただポイントを貯めたりクーポンを利用したりするだけでも、節約できるはずです。
ある調査では、大学生の約6割はポイントを貯めていると回答しています。※1
ポイントやクーポンなどお得なシステムは活用しましょう。

また同調査では家計簿をつけている人も約3割いることが分かっています。※1
家計管理は、節約に役立ちます。
大学生ひとり暮らしの場合は、食費や日用品など生活にもお金がかかります。
家計管理でお金の流れを把握すると、無駄遣いに気づくかもしれません。
家計管理の方法については、次章でご紹介します。

ひとり暮らしは、自炊が面倒だったり付き合いが多かったりして食費がかさみがちです。
お惣菜などの中食や温めるだけのレトルト、納豆などそのまま食べられる食材を活用し、簡単に食べられる料理のレパートリーを増やしましょう。

一人暮らしの食費、節約するなら自炊なしの方がいい場合もある?!

の記事では、ひとり暮らしの食費節約のコツをご紹介しています。

 

※3 大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査/厚生労働省/2021年12月15日現在
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000103625.pdf
※4 「2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査を発表/メルカリ総合研究所/2021年12月15日現在
https://about.mercari.com/press/news/articles/20200928_consumersurvey/
※5 大学生でお年玉がもらえるのは34%?年齢別のお年玉の平均額についてのアンケート結果を発表/株式会社Wizleap/PRTimes/2021年12月15日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000052686.html

目標100万円?!貯め体質になる3つの習慣

留学したい、ひとり暮らしを始めたいなどの具体的な目的があり貯金をしている人もいるでしょう。
留学や引っ越し、進学費用など、まとまったお金が必要な場合には、計画的に確実に貯めていかなければなりません。
大学生にもできる、貯金のコツをご紹介します。
大学生のうちに貯金体質を身につけておけば、社会人になっても計画的に貯金できるはずです。

 

【大学生貯金のコツ】

  • 収支を可視化
  • 貯金の目標を決める
  • 貯金口座に先取り貯金する

 

収支を可視化

貯金するには、まずは無駄な出費を減らして貯金にまわすのが近道です。
そのためには、自分が何にいくら使っているのか把握する必要があります。
家計簿をつけるのが面倒であれば、通帳をつかったり、オンライン決済の利用明細を使ったりして、お金の流れを可視化しましょう。
家計簿アプリを使えば、レシートを読み込むだけで家計簿をつけられ、手間がかかりません。
食費・日用品・洋服代…と細かく分けなくても、ざっくりと生活費・交際費と分けるだけでも可視化できます。
自分が把握できれば問題ありません。
家計簿をつけず、費目ごとにオンライン決済の種類を分けるだけもいいでしょう。
交際費はスマホ決済、日用品はクレジットカード、コンビニは電子マネーなど、使い分けます。

 

【家計の可視化に役立つツール】

  • 家計簿
  • 家計簿アプリ
  • Web通帳
  • オンライン決済の利用履歴
    など 

 

貯金の目標を決める

「卒業旅行のために30万円貯めたい」「進学費用100万貯めたい」など、具体的な時期と目標があると、お金を貯めやすいです。
「いつまでにいくら」と決めてしまえば、毎月(もしくは毎年)いくら貯金すべきかがわかります。
毎月の貯金額が決まれば、あとはその金額をどう貯めるか貯金に向けたアクションを実行するだけです。

例えば3年で100万円貯める場合、1年間に必要な貯金額は33万円。
長期バイトで15万円、お年玉で3万円の収入があるとすると、毎月貯めるべき金額は1万2500円です。
毎月の貯金額が決まれば、収入を増やすか節約するかして、貯めていきます。
貯金を仕組み化できれば、確実に貯められるはずです。

 

貯金口座に先取り貯金する

確実に貯まる仕組みの1つが、先取り貯金です。
アルバイト代や仕送りなどが口座に入ったら、まず貯金する額をとっておく方法です。
先に貯金を確保し、残りの金額を生活費に充てることで、確実に貯められます。
生活費の余ったお金を貯金するスタイルでは、毎月決まった金額を貯められません。
ついつい手元のお金を使ってしまい貯金できないこともあるでしょう。
先取り貯金に使えるサービスを利用して、効率的に貯金を殖やしましょう。

 

【先取り貯金に使えるサービス】
・積立定期預金※6
・定期積立※7
・自動送金サービス※8
※未成年の口座開設は、親の同意が必要な場合もあります。

 

積立定期預金や定期積立は、定期的にお金を積立てる方法です。
はじめに一括でお金を入金する一般的な定期預金とは異なり、毎月定額を積立て満期日に受け取ります
一般的に6ヶ月~5年の間で預入期間を決められるので、目的に沿った預入が可能です。※6
自動で積み立てられて、基本的には満期までお金は引き出せないため、お金を確実に貯められます。

自動送金サービスは、指定した日に指定した口座から貯蓄口座に自動でお金を送金するサービスです。
銀行口座のお金をおろして、自分で別口座に移動させる手間を省けます。
金融機関によっては、手数料がかかる場合もあります。※8

 

※6 積立定期預金 預貯金|知るぽると/2021年12月15日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hyakka/part2/yochokin/yochokin011.html
※7 定期積金(スーパー積金) 預貯金|知るぽると/2021年12月15日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hyakka/part2/yochokin/yochokin012.html
※8 定額自動送金《きちんと振込》 : 三井住友銀行/2021年12月15日現在
https://www.smbc.co.jp/kojin/furikomi/soukin/

 

大学生の生活費は平均いくら?自宅とひとり暮らしの差は?

最後に、大学生の平均的な生活費を見ておきましょう。
大学生といっても、必要な生活費は、自宅か下宿か、また住む地域によって生活費が違います。
令和2年度「学生生活調査」によると、自宅通いとひとり暮らしの1ヶ月の生活費は下記の通りです。

 

【大学生の1ヶ月の生活費】

自宅通学  ひとり暮らし
食費 22,800円
家賃・光熱費 41,500円
美容代・医療費など 3,400円 3,500円
交際費などの娯楽・し好費 10,700円 11,400円
通信費などその他日常費 11,000円 11,000円
※令和2年度「学生生活調査」より、学生生活費の内訳を12分し10円単位を四捨五入し作成


ひとり暮らしの生活にかかる費用(食費や居住費)を除くと、大学生が1ヶ月の生活に使うお金は、およそ25,000円~28,000円だと分かります。※9
学業にかかる費用は含んでおりません。
ひとり暮らしの方が、自宅通いよりも交際費や通信費などが少し高い傾向にあるようです。※9
これはあくまで平均額です。
ひとり暮らしで実家が遠ければ帰省にかかる費用も高いでしょうし、自宅暮らしでもスマホやパソコン、Wi-Fiが必要な場合には通信費などがさらにかかるかもしれません。
目安の1つとして参考にしてください。

 

※9 令和2年度 学生生活調査集計表 大学昼間部(速報値)/独立法人 日本学生支援機構/2021年12月15日現在
https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2021/09/24/data20sokuhou.pdf

まとめ

いくつかの調査を見ると、貯金している大学生と、していない大学生、二極化している様子が伺えます。
大学生は学業が本分ではあるものの、多少の貯金がある方が安心できますよね。
旅行や就職活動、パソコンの買い替え、進学、留学など、これからの大学生活にまとまったお金を貯めたい人もいるでしょう。
明確な貯金の目的があれば、無駄遣いをせず、先取り貯金で確実に貯めていく必要があります。
なんとなく将来の為の貯金であれば、長期休暇を利用したアルバイト代や、お祝いなどの臨時収入をまとめて貯金しておくと無理なく貯められるはずです。
未成年は、金融機関の申し込みに親の同意が必要な場合もありますので、口座や金融サービスの申込時には保護者の方と相談しましょう。

 

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