【2023年】40代の貯金、平均いくら?独身「貯金なし」の割合は?

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40代は、独身世帯や子持ち世帯など世帯状況は様々です。

特に子どもがいる家族世帯では、何かとお金がかかる時期ですよね。

独身、家族世帯それぞれの貯金の平均や中央値、理想の貯金額を金融庁の調査資料を基に解説いたします。
さらに「貯金なし」世帯の割合や、40代から始める老後資金の準備についてもご紹介します。

 

※本記事は2023年7月1日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

目次

  1. 40代の貯金、平均いくら?理想は?
    • 40代、貯金の中央値
  2. 40代で「貯金なし」は少数派?2000万円以上は何割?
    • 40代「貯金なし」も珍しくない
    • 2000万円以上貯めているのは1割
    • 2000万円以上貯めている人の年収は?
  3. 40代独身の貯金、男性女性それぞれいくら?
    • 40代独身男性の貯金残高
    • 40代独身女性の貯金残高
    • 毎月いくら貯める?どう貯める?
    • 年収1000万円、いくら貯めている?
  4. 40代独身、おひとりさまの老後にはいくら必要?
    • 独身の老後資金、最低でも月26万円
    • 年金だけでは、3000万円不足?!
  5. 40代独身、貯金ゼロから老後資金を貯めるには
    • 老後資金、自分の場合はいくら必要?
    • 老後資金を貯める方法
  6. まとめ

40代の貯金、平均いくら?理想は?

厚生労働省の「2022年 国民生活基礎調査」によると、40代の平均貯金額は926万円です。※1
コロナ以前よりも貯金額は増えています。

 

40代、貯金の中央値

40代と言っても、一人暮らしの場合もあれば家族世帯もあり、さらに子供の人数や家族構成も様々。
世帯人数が多ければ貯金が難しいのではと思うものの、実際には独身の方が貯金は少ないようです。

令和4年「家計の金融行動に関する世論調査」によると、40代独身の金融資産の保有額は、平均657万円、中央値53万円。※2

一方、二人以上世帯では平均825万円、中央値250万円です。※3

 

【40代の金融資産】

・単身世帯

平均…657万円※2

中央値…53万円※2

 

・二人以上世帯

平均…825万円※3

中央値…250万円※3

 

【中央値とは……】
中央値とは、対象のデータを大きい順(ないし小さい順)に並べたときに中心にくる値を指します。
平均値の場合、極端に大きな数字がデータに含まれていると、その数値が影響して平均値が高くなります。
一方中央値は、特定の値の影響を受けず、人数の多い値がわかるのです。

 

※1 2022年 国民生活基礎調査 結果の概況 Ⅱ 各種世帯の所得等の状況/厚生労働省 /2023年7月1日現在
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa22/dl/03.pdf
※2 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2022/
※3 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2022/

40代で「貯金なし」は少数派?2000万円以上は何割?

40代「貯金なし」も珍しくない

40代では、独身を中心に貯金がない世帯もあるようです。
独身世帯では、金融資産を持たない世帯が35.8%と1/3以上を占めています。※2
また100万円未満の14.8%と合わせると、40代独身の約半数が100万円以下だとわかります。※2

一方、二人以上世帯で金融資産のない世帯は26.1%。※3
100万円未満の11.1%と合わせても約37%と貯金なしの世帯も珍しくないことがわかります。※3


【金融資産を持たない世帯(40代)】
・二人以上世帯…26.1%※3
・単身世帯…35.8%※2


独身世帯は、貯金がない世帯も少なくなく、老後が心配のようです。
ある調査でも、40代独身の87%は老後が心配だと回答しています。※2
40代独身の貯金事情について、次章から詳しく解説します。

 

2000万円以上貯めているのは1割

貯金がない世帯がある一方、2000万円以上の金融資産を持つ世帯もあります。
家族世帯では、1割の世帯が2000万円以上貯めているようです。
家族世帯は、預貯金だけでなく生命保険や個人年金などの金融資産を持ち合わせています。※3

 

【金融資産が2000万円以上の世帯】
・二人以上世帯…10.1%※3
・単身世帯…9.9%※2

 

2000万円以上貯めている人の年収は?

2000万円以上の金融資産がある世帯の世帯年収を見ると、世帯年収1000万円以上の世帯の3世帯に1世帯は2000万円以上を貯めています。

 

【金融資産2000万円以上の世帯の世帯年収(二人以上世帯)】

  • 300万円未満 …8.8%
  • 300~500万円未満 …16.4%
  • 500~750万円未満 …18.7%
  • 750~1,000万円未満… 25.5%
  • 1,000~1,200万円未満 …33.5%
  • 1,200万円以上 …46.2%
    ※3家計の金融行動に関する世論調査より

 

二人以上の家族世帯は、年収500万円未満でも2000万円以上の貯金のある世帯も2割強だとわかります。
年収が少なくても、貯金できる世帯はあるようです。

 

※2 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2022/
※3 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2022/

40代独身の貯金、男性女性それぞれいくら?

40代独身男性の貯金残高

総務省の2019年全国家計構造調査によると、40代独身男性の貯金残高は865万円です。※4
30代独身男性の442万円から、大幅に増えています。※4
40代独身男性の年収は平均492万円ですので、年収のおよそ1.75倍は金融資産を持っていることがわかります。※4

 

40代独身女性の貯金残高

総務省の2019年全国家計構造調査によると、40代独身女性の貯金残高は800万円です。※4
男性と比べると少ないものの、30代の約2倍と着実に貯金を殖 やしていることがわかります。※4

 

毎月いくら貯める?どう貯める?

40代は、一般的に毎月どれくらい貯金をしているのかも気になりますよね。
40代独身世帯の手取り年収からの貯蓄割合は平均16%です。※2
手取り月収が30万円であれば、そのうち4万8000円を貯金しています。


民間企業の調査によると、40代では、臨時収入を貯金する人よりも毎月コツコツと貯金をする人が多いようです。※5
何かとお金のかかる40代、月々の収入から決めた額を「先取り貯金」をして確実に貯めるのがよいかもしれませんね。

 

年収1000万円、いくら貯めている?

年収が1000万円を超える独身世帯は、どれくらい貯めているのでしょうか。
40代独身で最もお金を貯めているのは、年収1000万円以上の世帯。※2
世帯の金融資産は、平均4400万円、中央値でも3900万円です。※2

40代独身で年収1000万円前後であれば、将来に向けて無理なく貯められる世帯も多いかもしれません。
ただ独身の老後は、資金など不安なことも多いはずです。
おひとりさまの老後について、次章で詳しく解説します。

 

【40代独身 年収別の金融資産 】

年収 平均(万円) 中央値(万円) 非保有世帯(%)
収入なし 229 0 52.4
300万円未満 297 1 47.4
300~500万円未満 652 157 30.4
500~750万円未満 1,308 450 15.6
750~1,000万円未満 1,832 1,085 8.3
1,000~1,200万円未満 4,352 3,900 0
1,200万円以上 1,837 12 25

※家計の金融行動に関する世論調査より作成

※2 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2022/
※3 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果│金融広報中央委員会/知るぽると/2023年7月1日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2022/
※4 2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果 /総務省/2023年7月1日現在
https://www.stat.go.jp/data/zenkokukakei/2019/pdf/gaiyou0518.pdf
※5 貯蓄と投資に関する調査2020| 大和ネクスト銀行/2023年7月1日現在
https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2020/savings_and_investments_report_2020.html

40代独身、おひとりさまの老後にはいくら必要?

老後資金は人生の中でも大きな支出の1つです。
独身のまま老後を迎える場合に、いくら準備しておけばよいのか把握しておきましょう。

独身の老後資金、最低でも月26万円

「家計の金融行動に関する世論調査」によると、60代独身の最低限必要な1ヶ月の生活費は27万円です。※2
これに対し、今の世代が受け取っている年金額は、厚生年金(第1号)の平均年金月額で14 万4,000円です(標準月額報酬(1か月間の収入)31万5,000円として算出)。※6
この平均値を例にとると、毎月の生活費が約13万円不足します。

年金だけでは、3000万円不足?!

男性の年金の平均額16万円が支給されたとしても、最低限必要な27万円には約10万円不足します。
1ヶ月10万円の不足となると、仮に老後25年とすると3000万円足りない計算です。

 

・家賃不要なら1ヶ月の生活費は年金でまかなえる
持ち家の場合、「毎月の生活費27万円もかからない」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに単身世帯の家計調査を見ると、65歳以上持ち家世帯の1ヶ月の消費支出は約15万円。※8
つまり家賃や住宅ローンがなく平均的な年金をもらえるのであれば、年金だけでも最低限の生活は不可能ではなさそうです。

 

・おひとりさまの老後対策
おひとりさまの場合、老後の一人暮らしがいつまで続けられるかで必要な費用は異なります。
もし介護サービス付き高齢者向け住宅に引っ越すとなると、月々の入居費用は約10万円です。(家賃・共益費・見守り費用含む)※9
さらに入居時の初期費用が別途かかります。


高齢者向け住宅に入居を考えるのであれば、やはり1ヶ月の生活費として26万円程度は必要だとか。

仮に45歳からリタイアする65歳までの20年間で老後資金を用意するならば、月々12万5000円を老後資金として貯金していかなければなりません。
40代から老後に備えるコツを次章で解説します。

 

※6 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 /厚生労働省/2023年7月1日現在
https://www.mhlw.go.jp/content/001027360.pdf
※7 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額|日本年金機構/2023年7月1日現在
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html#cms03
※8 2022年 家計調査/家計収支編 単身世帯 詳細結果表/総務省/2023年7月1日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20220&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&stat_infid=000040015194&result_back=1&tclass4val=0
※9 情報提供サービス付き高齢者向け住宅の現状等/国土交通省 /2023年7月1日現在
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001381203.pdf

40代独身、貯金ゼロから老後資金を貯めるには

独身のうちは、貯金の必要性を感じない人も多いかもしれませんね。
ただ40代となると、リタイアが視野に入る時期で、老後資金が心配です。
60代になって「老後資金が足らない…」と焦ることがないよう、いまからできだけ準備をしておきたいものです。

 

老後資金、自分の場合はいくら必要?

40代からに限りませんが、老後資金を準備するには、まずは不足するお金を計算することから始めます。
1ヶ月の生活費を見積もり、もらえるお金を把握しましょう。

 

【老後資金を把握する手順】

  • 老後に必要なお金を見積もる
  • 老後にもらえるお金を把握する
  • 不足する金額を把握する
  • 不足金額を貯めるための貯金や運用を始める

 

生活費の目安は27万円と言われるものの、状況により人それぞれです。
自分の今の生活からリタイア後の生活を想像し、費用を見積もります。
家賃や食費だけでなく社会保険料や税金もかかりますので、忘れずに見積もりに含めましょう。※10

 

次に、老後にもらえるお金を把握します。
誕生月に届く「ねんきん定期便」では、今までの加入実績に基づく年金額が記載されています。※10
今後の加入実績も踏まえた将来の年金資産額は、「ねんきんネット」などで確認できます。
また退職金や個人年金などの金額も確認し、リタイア後の手元の資金を把握しましょう。

 

必要なお金ともらえるお金が分かれば、あとは不足分の準備方法を考えるだけです。
老後資金を準備するには、預貯金以外にもいくつかの方法があります。

 

老後資金を貯める方法

お金を貯める・増やす方法は、毎月決まった金額を貯金するだけではありません。
特に老後資金が目的の貯蓄や運用には様々な制度があり、税制優遇が受けられるものもあります。

 

【会社員が利用できる制度】

  • 確定給付企業年金
  • 確定拠出年金(企業型)
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • NISA
  • つみたてNISA
  • 個人年金保険
    など

 

【自営業・フリーランスが利用できる制度】

  • 国民年金基金(国民年金の場合)
  • 小規模企業共済(自営業フリーランスの場合)
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • NISA
  • つみたてNISA
  • 個人年金保険
    など

サラリーマン向けの確定給付企業年金や確定拠出年金(企業型)は、勤め先に制度がない場合は利用できません
一方、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA、つみたてNISAは20歳以上であれば専業主婦やフリーランスでも加入できる制度です。


このような老後資金向けの制度は、現状、税制優遇が受けられるものも多いです。
掛金が全額控除の対象となる他、運用益の受け取りが非課税になるなどのメリットがあります。
それぞれに条件や特徴がありますので、金融庁のページなどで確認して下さい。

 

※10 PART4…老後に必要なお金を知る/日本FP協会 /2021年7月5日現在
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/fresh/workbook/files/wb_part4.pdf

まとめ

40代の貯金と老後資金についてご紹介いたしました。
働き盛りの40代は、収入が増える一方で子供の教育費や住宅費などの支出も多い時期ではないでしょうか。
独身の場合は、収入に合わせて生活水準が上がり貯金できない人もいるかもしれませんね。
どちらの場合も、老後への備えを考えておくとよいでしょう。

 

※本記事は2023年7月1日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

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