サプリメントの基本!その歴史から飲み方、持ち運びまで
最近、サプリメントを服用している方も多いのでは?
しかし、サプリメントの意味をしっかり理解しているでしょうか?
今回は、サプリメントの特徴や種類、正しい選び方、持ち運びなどをご説明いたします。
目次
サプリメントとは?
近年、健康志向の人が増え、サプリメントで栄養を補うことが一般的となってきました。
約6割もの方が健康食品を日常的に摂取しているとの調査報告もあります。※1
しかし、「サプリメントとは?」と尋ねられて正しく答えられるでしょうか。
サプリメントの種類、薬とサプリメントの違いについてもあやふやな方も多いでしょう。
サプリメントとは直訳をすると追加、補充という意味を持ちますが、一般的には栄養補助食品の総称です。
サプリメントは、あくまでも毎日摂取するのが困難な不足しやすい栄養素を補うためのものです。
病気の予防や治療を目的とした医薬品とは全く別物です。
サプリメント(栄養補助)=毎日の食事で摂取しにくい栄養素を補うためのもの
薬(医薬品)=病気の予防や治療目的としたもの
上記のように、サプリメントと薬は違うものであるということを知っておきましょう。※2
※1 消費者の「健康食品」の利用に関する実態調査(アンケート調査)/厚生労働省/平成 24 年5月/2018年12月12日現在
https://www.cao.go.jp/consumer/doc/20120605_chousa_houkoku.pdf
※2 サントリーウエルネスのサプリメントとは | はじめての方へ | サントリーウエルネスオンライン[公式通販] /2018年12月12日現在
https://www.suntory-kenko.com/first/supplement/
サプリメントの種類
サプリメントには様々な成分のものがありますが、形状も様々です。
大まかに分けると、下記6種類に分類されます。
・粉末タイプ
・顆粒タイプ
・錠剤タイプ
・ハードカプセルタイプ
・ソフトカプセルタイプ
・ドリンクタイプ
飲みやすさ以外に、サプリメントの形状によってそれぞれに特徴があります。
・粉末タイプ
粉末タイプは、素材を細かく砕いたもので純度が高く成分が奪われにくい特徴を持っています。
ニオイや味が強いのが難点です。
・顆粒タイプ
粉末を固めたもので比較的、取扱いやすいタイプのサプリメントです。
粉末のように飛び散る心配もないので、外出先などでも飲みやすいでしょう。
・錠剤タイプ
粉末や顆粒を小さく固めて飲みやすくしたタイプのサプリメント。
製造過程でコーティングされているので、独特なニオイや味が気になることが少ないでしょう。
また、錠剤タイプは小さいため、持ち運びにも便利です。
・ハードカプセルタイプ
カプセルの中に顆粒や粉末を入れたもの。
成分はカプセルに保護されているので、成分の品質を維持しやすいのが特徴です。
カプセルによっては、味やニオイが気にならないものもあります。
・ソフトカプセルタイプ
液体や粉末を混ぜたものに、皮膜となるゼラチンやでんぷんなどで包んだもの。
皮膜によって成分が保護されているため、品質を維持しやすく、着色ができるのでキレイな見た目にできるのが特徴です。
ただし、ハードカプセルに比べて皮膜が柔らかいので潰れやすいのが難点。
・ドリンクタイプ
水分に成分を入れて、ドリンクタイプとして飲みやすくしたもの。
味やニオイが苦手な方でも飲めるように、糖分や味付けが施されているものが多いです。
飲みやすく、体内に吸収しやすい特徴を持っています。
それぞれ特性を持っているので、成分に合った特性の、自分が毎日飲みやすい形状のものを選ぶと良いでしょう。※3
※3 対応形状 | 健康食品・サプリメントのOEM製造工場のノルデステ/2018年12月12日現在
http://nordeste.co.jp/shapes/
サプリメント選びのポイントの1つ、「トクホ」・「機能性表示食品」の違いは?
テレビコマーシャルなどで耳にしたことや目にしたことが多い、「トクホ」と「機能性表示食品」。
多いと思いますが、そもそも「トクホ」「機能性表示食品」の意味を知っているでしょうか?
トクホとは
トクホとは「特定保健用食品」の略語です。
健康維持や増進のサポートに期待ができると科学的根拠に基づいて認められ「脂肪を燃やす」などの表示が認められた食品のことを指します。
国の審査が必要になり、食品ごとに消費者庁長官の許可が必要になります。
申請するためには、効果や安全面を科学的に実証し、データとして提出しなければなりません。
また、成分ごとの効果や作用を有審査の雑誌に投稿し、掲載する必要もあります。
このような厳しい審査を通過した商品だけが、「トクホ」として効果効能を表示することができるのです。
その効果効能が科学的に裏付けられている商品だけがつけられるマークといえます。※4
機能性表示食品とは
機能性表示食品とは、「お腹の調子を整える」「脂肪の吸収をゆるやかに」など健康の維持や増進のサポートに期待できる食品の機能性を商品や広告などに示すことができる食品のことを指します。
事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品が該当します。
届出には国が定めた一定のルールに基づき、事業者が安全性や機能性に関する評価を行い、生産・製造、品質管理の体制を整え、健康被害の情報収集体制を整える必要があります。※5
つまり、トクホが消費者庁長官の個別の許可を受けた食品であるのに対し、機能性表示食品は消費者庁に届け出ることで許可を得るものです。
販売後も、消費者庁が監視を行っているそうで、商品情報も消費者庁のサイトで公開された情報が確認できるので、気になるサプリメントを購入する前にチェックしてみて下さい。
※4 「機能性表示食品」って何?/消費者庁/2018年12月12日現在
http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/about_foods_with_function_claims/pdf/150810_1.pdf
※5 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン/消費者庁/2018年12月12日現在
http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/pdf/food_with_function_clains_180328_0001.pdf
サプリメントの選ぶ際の注意点
サプリメントを選ぶ際に、トクホや機能性表示食品の表示があるかどうかも1つの目安となりますが、他にも成分表や含有量の表示を確認し、信頼できる問い合わせ先の記載があるかどうかも確認しておきましょう。
またインターネットなどで購入する場合に注意したいのが海外からの輸入品です。
海外のお土産などでもらった場合にも注意が必要です。
また、薬を服用している場合には、その薬との飲み合わせが問題ないか、薬を処方してもらっている医師や薬剤師に相談してからにしましょう。
サプリメントの使い方ポイント1 サプリメントは水で飲む?お茶で飲む?
サプリメントを飲むためにはお水が必要となりますが、「コップ1杯の常温のお水」が基本と言われています。
常温のお水を飲むことで、胃に刺激を与えて活発に働かせてくれます。※6
なかにはお茶でサプリメントを飲む人がいますが、お茶に含まれるカテキンやカフェインは栄養素の吸収を妨げる可能性もあるので、お茶でサプリメントを飲むのは控えるようにしましょう。
お茶だけではなく、コーヒーや飲料水なども栄養素の吸収を妨げる場合や、サプリメントの効果を弱めてしまうこともあるとのことですので、できるだけ『常温のコップ1杯のお水』で飲むように心がけるのがよいと言います。※6
また、サプリメントが苦手で水で飲むのに抵抗がある方は、サプリメントをゼリーで包んで飲むタイプの服用補助食品を使うという手もあります。
最近では、味がついているゼリーも売られているので、飲みやすくなっています。
のどに詰まらせずに胃までスムーズに届けてくれます。
ゼリーには、栄養素の吸収に影響を与えないように作られているものがほとんどですが、
念のためゼリーに含まれている成分をチェックすると良いでしょう。
※6 サプリメント | サプリメントの飲み方のご紹介/2018年12月12日現在
https://www.suntory-kenko.com/supplement/about/002
サプリメントの使い方ポイント2 サプリメントを飲む時間と回数
サプリメントの説明を見てみると、「1日3粒~6粒を目安に」とざっくりとした説明だけで飲むタイミングや回数などが明記されていないものがほとんどです。
そのため、サプリメントを飲む時間帯と回数に、一度は悩まれた方が多いと思います。
『サプリメントとは?』でもご紹介しましたが、サプリメントは医薬品ではなく栄養補助食品です。
ですので、医薬品のように決まった時間や回数などはとくに指定されていません。
つまり、目安である飲む量さえ守れば、自分の好きな時間や回数を飲むことができるのです。※7
飲み方に迷われている方は、まずは目安量を分けて飲んでみてはいかがでしょうか?
例えば、1日3粒が目安の場合は、朝・昼・晩の食後に分けて飲んでみたり、1日4粒が目安の場合は、朝2粒・昼1粒・晩1粒と分けて飲みます。
飲み忘れや過剰摂取にならないためにも、普段からメモをとるのもおすすめです。
体調不良になった際にも、何をどれだけ飲んだのかわかれば、医師や保健所で説明することも可能ですよ。
※7 サプリメント | サプリメントの飲み方のご紹介/2018年12月12日現在
https://www.suntory-kenko.com/supplement/about/002/
サプリメントの使い方ポイント3 サプリメントの正しい保存方法と保存期間
サプリメントは保存方法も気を使った方が良い場合もあります。
間違った場所にサプリメントを保存してしまうと劣化する可能性があるので、実は注意が必要です。
一番気を付けなければならないのは、直射日光などの熱です。
日光により温度が高くなる場所や、温度が高くなるような調理器具の付近、暖房付近などはカプセルタイプのサプリメントの場合、溶けてしまい中身が漏れてしまう可能性があります。
できるだけ温度が高くなるところに保管するのは避けましょう。
また、まれに冷蔵庫にサプリメントを保管している方もいますが、冷蔵保存もあまりおすすめできません。
冷蔵庫から出し入れすることで温度の変化が激しく劣化してしまう場合もあります。
カプセルタイプのサプリメントの場合は冷えたことにより固くなり割れやすくなります。
サプリメントの専用器に入れ、直射日光が当たる場所や温度が高くなる場所は避けたところに保管するのが良いでしょう。
さらに、サプリメントにも保存期間が存在します。
商品によって保存期間は異なりますが、だいたいのサプリメントの保存期間は、2年間とされているようです。
他の食品に比べて保存期間は長いですが、サプリメントの服用を一度止めてしまい、また再開する場合は、いつ購入したか、開封したかに注意しましょう。※8
サプリメントには「開封後は賞味期限に限らず、早めにお召し上がり下さい」という注意書きが記載されてある場合もあるので、商品の注意書きをよく確認してみてくださいね。
※8 サプリメント | サプリメントの保管方法のご紹介/2018年12月12日現在
https://www.suntory-kenko.com/supplement/about/004/
サプリメントの使い方ポイント4 サプリメントはたくさん摂ればよいわけではない
サプリメントは、同時にいくつもの商品を摂取するのは控えたほうがよいと言われています。
体調不良などを起こした際に、どれが原因なのか分かりづらくなってしまう上に、含まれている成分同士がどう作用するかは解明されていない場合がほとんどです。
また、量を多く摂取すればその分よいというものでもありません。
過剰摂取による健康被害がでているものもありますので、注意が必要となります。
記載されている回数と量を参考に、正しく取り入れるようにしましょう。※9
※9 サントリーウエルネスのサプリメントとは | はじめての方へ | サントリーウエルネスオンライン[公式通販] /2018年12月12日現在
https://www.suntory-kenko.com/first/supplement/
サプリメントに迷ったら、サプリメントアドバイザーに聞いてみる
コンビニやスーパー、ドラッグストアなどに数多くのサプリメントが売られている中で、自分の食生活や生活習慣に合ったサプリメントを選ぶのは、難しいですよね・・・。
そこで、サプリメントに関するサポートをしてくれる『サプリメントアドバイザー』という方々がいます。
サプリメントアドバイザーとは、食生活はもちろん、健康や美容の様々な分野の健康維持、サプリメントの正しい摂取方法の助言ができる専門家で、一般社団法人日本臨床栄養協会の開催するサプリメントアドバイザー講座を受講し、日本臨床栄養協会学術大会へ参加したうえで、認定試験に合格した方のみ認定されます。
日本臨床栄養協会学術大会への参加で必要な単位は、取得するのに最低4年はかかり、2017年の合格率は56%と、簡単に取得できる資格ではありません。※10
健康維持に必要なサプリメントや美容に良いと言われるサプリメントなど、パッケージ
に記載されているものの、どの成分がどのように体に影響するかという細かいことはほとんど記載されていません。
サプリメントアドバイザーは、その豊富な知識でサプリメントに対する疑問を解消してくれる存在です。
サプリメントの摂取で悩んだら、サプリメントアドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?
※10 日本サプリメントアドバイザー認定機構-- 日本臨床栄養協会 /2018年12月12日現在
http://www.jcna.jp/supple/new_index.html
サプリメントの持ち運びにはサプリメントケースを
サプリメントを持ち歩く際には、サプリメントが潰れないようにサプリメント専用のケースが販売されています。
ミラー付きのコンパクトのような女性向けのものや小分けできるプラスチックケースなど様々なタイプのものがあります。
しかし、専用のケースはバッグやポーチの中で場所を取ってしまうのが難点です。
コンパクトにサプリメントを収納したい方には、コンタクトレンズのケースで代用するのもおすすめです。
サプリメントについてのまとめ
サプリメントの特徴や種類から正しい飲み方、持ち運びまで細かくご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
サプリメントは薬ではないということは、必ず理解しておきたいポイントです。
サプリメントを選ぶ際には、トクホの表示の有無やその他成分表示なども確認するようにしましょう。
また、サプリメントは1日の目安量さえ守れば飲む回数や時間帯なども自分の好きなように決められるのも良いところです。
また、形状や種類も様々なので、自分にあった種類を見つけて、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
- 大島 絵美
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看護師免許、メンタル心理カウンセラー
美容外科・皮膚科にて勤務し、美容医療に5年ほど携わる。
AGAクリニックの立ち上げで、師長就任。
自身の美容経験から、医療機器に劣らないほど肌質改善が感じられた、ハーブピーリングでプライベートサロンを始める。
現在は美容医療に関わるコンサルタントや、美容メディアの運用、化粧品開発などを担当している。