家計が苦しい!生活費が足りないときの対策は?

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収入は増えないまま物価が高騰し、家計が苦しい家庭も少なくありません。
特に子育て世代の40代・50代は教育費や住宅ローンの支払いもあり、生活費のやりくりが必要な年代です。
日々の生活でできる節約はしているけど、家計は苦しいまま…という家庭もあるでしょう。
ここでは、家計が苦しいときに見直したい基本的な対策と、40代・50代で考えられる対策と、生活費が足らないときの支援についてまとめました。

※本記事は2023年2月8日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

目次

  1. 家計が苦しい…どうすれば?
    • 固定費を見直す
    • 副業などで収入を増やす
  2. 40代・50代、住宅ローンや教育費でお金が足りない?!
    • 住宅ローンで家計が苦しい場合
    • 教育費で家計が苦しい場合
  3. 生活費が足りず、生活できないときの対処法
  4. まとめ

家計が苦しい…どうすれば?

家計が苦しい!生活費が足りないときの対策は ?

お給料はあがらないのに、相次ぐ値上げで家計に余裕がない家庭も珍しくありません。
特に子どもがいる世帯では、光熱費や食費などの出費が増え、さらなる家計のやりくりに頭を悩ませる家庭も少なくないでしょう。
2021年の国民生活基礎調査では、子どもがいる世帯の約6割は「生活が苦しい」と回答しています。※1
特に40代・50代は、子どもにお金がかかる年代です。
他の年代よりも教育費や仕送り代の負担が大きく、家計の負担が増えています。※2
日々の生活でできる食費や光熱費の節約では、家計が苦しい状況は大きく変わらないかもしれませんね。

家計が苦しいときには、

  • 固定費を見直す
  • 収入を増やす

など根本的な対策が必要です。

固定費を見直す

家計を見直す際に、効果が高くまず着手したいのが固定費です。
家計が苦しいのに昔の契約のまま支払い続けている固定費があれば、見直しの対象です。
動画配信サービスやスマホのコンテンツ、クレジットカードの年会費など、なくても困らないものは、すぐに解約をしましょう。
またスマホ代や保険料も、現在の生活に見合った契約になっているか確認を。
スマホも保険も契約時から新しいプランが拡充されており、お得なものもあります。
スマホは、データ使用量が少ないのに無制限で使える料金プランになっていると、割高かもしれません。
保険は、必要以上の契約になっていると家計を圧迫してしまいます。
プランの変更など、シミュレーションをして検討してみましょう。

 

固定費で最も家計の負担が大きいのは、家賃や住宅ローンの返済です。
当たり前ですが、家賃を下げるには家賃の安いところに引っ越しするのが効果的ですよね。
ただ引っ越しは、すぐに出来ることではありません。
家賃や共益費を下げられないか、管理会社に相談してみましょう。
住宅ローンについても、返済が難しい場合には金融機関に相談することもできます。
借入期間を延長するなどの相談が可能です。※3
返済額を減らす方法として、金利の低いローンへの借り換えもあります。
ただ、ローンの借り換えには様々な手数料がかかりますので、シミュレーションの上、検討が必要です。

 

固定費を節約する方法と目安
こちらの記事で詳しくご紹介しています。

副業などで収入を増やす

少しでも本業以外の仕事で収入が増やせれば、生活費の足しにできますよね。
生活が苦しい状況下では、副業やバイトなど、収入を増やす方法はあれこれ試したいものです。

  • 空いた時間で副業をする
  • いらない物を売る
  • 使っていないものを貸す

など、様々な方法があります。

空いた時間にパートやアルバイトをすれば、働く時間に応じて確実に収入を増やせるでしょう。
働きに出るのが難しい場合には、時間や場所に縛られない仕事を検討しましょう。
効率よく収入を増やすには、スキルシェアサービスやクラウドソーシングも活用できます。
家事が得意ならば家事代行の仕事、写真が得意なら写真撮影の仕事などもあります。


他にも、フリマアプリやネットオークションでいらない物を売ったり、使っていないものやスペースを貸したり、撮影した写真や描いた絵を売ったりする方法もあります。
インターネット上で完結するものも多いので、いろいろ試しながら自分に合ったものを探してみてください。

※1 厚生労働省 │国民生活基礎調査「令和3年国民生活基礎調査 」所得/2023年2月8日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001169306&cycle=7&tclass1=000001169526&stat_infid=000032233815&tclass2val=0&metadata=1&data=1
※2 総務省 │2022年「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」(世帯主の年齢階級別)/2023年2月8日現在
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070011
※3 ご返済条件の変更(住宅ローン) | 三菱UFJ銀行/2023年2月8日現在
https://www.bk.mufg.jp/kariru/jutaku/hensai/index.html

40代・50代、住宅ローンや教育費でお金が足りない?!

40代・50代は、住宅ローンや教育費が重なる家庭も多い年代です。
総務省の家計調査の結果からは、教育費や仕送りなどの支出は、他の年代よりも多いことが分かります。※2
40代・50代の一カ月の生活費(住居費除く)をみると、平均27万円~31万円です。※2
40代後半と50代前半は他の年代よりも教育費がかかっており、生活費の1割以上を占めています。
また50代ではその他の消費支出の負担が増えており、内訳を見ると仕送りの費用が多いようです。※2
子どもにお金がかかる時期は、家計の節約はもちろん、収入を増やすことも検討するときかもしれません。

【40代・50代の一カ月の生活費(住居費除く)二人以上世帯】

40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳
生活費の合計(住居費除く) 271,329 295,207 312,647 298,547
食料 83,398 83,368 83,894 83,984
光熱・水道 23,431 25,024 25,905 26,325
家具・家事用品 12,783 12,820 13,205 13,795
保健医療 12,129 13,112 13,918 14,725
交通・通信 47,492 52,640 54,786 58,703
教育 18,656 30,781 37,942 19,684
教養娯楽 32,969 32,351 31,372 28,840
その他の消費支出 44,794 54,376 73,523 75,403

※2 総務省│「2022年 家計調査 二人以上世帯」より作成

住宅ローンで家計が苦しい場合

40代は、住宅の購入や増改築などにお金がかかる年代。
金融広報中央委員会が実施した令和4年「家計の金融行動に関する世論調査」の結果によると、40代は他の世代と比較して借入のある世帯が最も多く、主な目的は住宅資金の借入です。※4

住宅を購入したものの収入が減り住宅ローンの支払いで家計が苦しい場合、まずは家計を把握して無駄な出費がないか徹底的に見直しをしましょう。


また中長期的に収入を増やせると、この先も続く住宅ローンの支払いも安心です。
40代での転職は20代のようにはいきませんが、40代で転職した人のうち4割は収入が増加しています。※5
50代になると転職する人は40代よりさらに少ないのが現実です。※5
住宅ローンの支払いがどうしても困難な場合には、金融機関に相談することもできます。※3

教育費で家計が苦しい場合

50代は、子どもが大きくなり教育費がピークを迎える家庭も少なくないでしょう。
学校にかかるお金だけでなく、子どもの成長とともに必要なお小遣いや仕送りの額も増えますよね。
一方で、自分の親の介護や自分たちの老後資金の貯蓄も考えなければなりません。

 

教育費の負担が重く、家計が苦しい場合には、奨学金や教育ローンの利用も検討する必要があるかもしれません。
日本政策金融公庫には「国の教育ローン」という公的な融資制度があり、中学卒業以上の子どもに対して学校の区別など問わず融資が受けられます。※6
また大学の授業料等に使える様々な種類の奨学金もあります。
返済不要な「貸付型」の奨学金もあるので、気になる方は学校や日本学生支援機構のホームページなどを確認してみてください。※7

 

子どもがこれから大学進学を控えているのならば、子どもと家計について話しをし、進路を相談することも大切です。
大学生活には、学費以外にもお金がかかります。
子どもにお金をかけすぎて、毎月赤字…老後資金も貯金できない…という事態にならないよう、家族でお金について話し合う機会を持てるといいですね。

※2 総務省│「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」(世帯主の年齢階級別)/2022年2月8日現在
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002070011
※4 金融広報中央委員会「知るぽると」│家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)/2023年2月8日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2022/22bunruif001.html
※5 厚生労働省│令和3年「雇用動向調査結果」の概況/2023年2月8日現在
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/22-2/dl/gaikyou.pdf
※6 教育一般貸付(国の教育ローン)|日本政策金融公庫/2023年2月8日現在
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html
※7 奨学金制度の種類と概要 | JASSO/2023年2月8日現在
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/index.html

生活費が足りず、生活できないときの対処法

収入が減るなどしてどうしても生活費が足りず生活できない場合、国からお金を借りられる制度もあります。
代表的な制度は、以下の2つです。

  • 生活福祉資金貸付制度
  • 求職者支援制度/求職者支援資金融資制

生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、市町村民税非課税程度の低所得世帯・障がい者世帯・65歳以上の高齢者のいる世帯が利用できる貸付制度です。※8
貸付の目的により貸付限度額が異なり、一時的な生活支援費であれば月20万円以内(二人以上世帯)の貸付が受けられます。※8
都道府県社会福祉協議会にて申し込みができます。※8

 

求職者支援制度/求職者支援資金融資制度
求職者支援制度は、転職や再就職を目指す人向けの支援です。※9
条件を満たせば、職業訓練を受けながら給付金が受給できます。※9
さらに職業訓練受講中に給付金だけでは生活ができない場合は、求職者支援資金融資制度による融資も受けられます。※10
職業訓練受講給付金の支給額は、月10万円+通所手当+寄宿手当です。※9
本人や世帯の収入など、条件を満たした場合に受給できます。
求職者支援資金融資制度は、条件を満たした場合に月額5万または 10万を上限として貸付が受けられます。※10

 

この他にも、生活困窮者向けの制度として、緊急小口資金総合支援資金住居確保給付金などもあります。
これらは申請期間が決められており、いつでも利用できるわけではありません。
申請期間や制度の内容は、厚生労働省や自治体のホームページや窓口で確認できます。

※8 厚生労働省│生活福祉資金貸付制度/2023年2月8日現在
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatsu-fukushi-shikin1/index.html
※9 厚生労働省│求職者支援制度のご案内/2023年2月8日現在
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html
※10 厚生労働省│求職者支援資金融資のご案内/2023年2月8日現在
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/kyushokusha_shien/dl/kyusyokusya04.pdf

まとめ

物価高騰などの影響を受け、家計が苦しいと感じる家庭も少なくありません。
特に生活費がかかる40代・50代の子育て世帯は、ちょっとした節約だけでは物足りないかもしれません。
そうであれば、収入を増やしたり固定費を減らしたりと、根本的な対策を検討するときです。
住宅にかかる費用や教育費は、自分だけではどうにもならないものです。
家族で家計について話しあうことも大切な対策です。

※本記事は2023年2月8日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

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