一人暮らしの生活費は平均いくら?無理せず節約する方法

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一人暮らしの1ヶ月の生活費は、家賃・車関連費を除き平均13万円程度です。
ただ社会人の20代と40代・50代では生活費に差があり、大学生や老後では内訳も異なります。
本記事では、総務省の「家計調査」をもとに一人暮らし1ヶ月の生活費について、年代別の平均や内訳をまとめました。
最後には一人暮らしでもできる簡単な生活費節約のコツもご紹介しています。
一人暮らし家計の参考に、ご一読ください。

※本記事は2023年4月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

一人暮らしの生活費は、1ヶ月平均13万円+家賃

総務省の「家計調査」の結果によると、一人暮らし(単身世帯)の1ヶ月の生活費は平均13万円です。(家賃・車関連費を除く)

34歳以下は約11.9万円、35歳~59歳は14.5万円、60歳以上は12.7万円で、最大2万5000円の差があります。

この調査によると、1ヶ月の生活費は60歳以上の老後世帯よりも、34歳以下の若年世帯の方が少ないようです。

【1ヶ月の生活費の平均(家賃・車関連費除く)】(単位円)
一人暮らし平均130,023
34歳以下(学生除く)118,836
35~59歳144,770
60歳以上126,764
居住費を除いた合計額53,300
※1 総務省│家計調査 2022年単身世帯 家計収支編より作成

※1 総務省│2022年「家計調査」家計収支編 単身世帯 詳細結果表/2023年4月4日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20220&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&result_back=1&tclass4val=0

大学生の生活費は月9万円

一人暮らしにかかる生活費は、大学生と社会人では全く異なります。

「学生生活調査報告」によると、アパート等で一人暮らしをする大学生の1年間の平均生活費は110万8400円。※2

1ヶ月に換算すると、9万2400円です。

この生活費には、学校にかかる授業料等は含まれておりません。

一人暮らしにかかる、家賃や食費、光熱費等の生活にかかる費用の合計金額です。

生活費だけで毎月およそ10万円が必要で、大学生の一人暮らしは、親の負担も大きいことが分かります。

ただこれらのすべてを実家からの仕送りで賄っているわけではないようです。

大学生の8割はアルバイトをしていますし、5割は奨学金を使い大学生活を送っています。※2

大学生の生活費内訳

「学生生活調査報告」によると、下宿をしている大学生の生活費の平均月9万円の内訳は、およそ以下の通りです。

  • 食費…2万2800円※2
  • 住居・光熱費…4万1500円※2
  • 保健衛生費…3,200円※2
  • 娯楽し好費…1万1400円※2
  • その他日常費…1万3200円※2

 

住居・光熱費を除いた生活費は、約5万円です。※2

家賃を除く生活費が1ヶ月13万円の社会人と比較すると、かなり節約している様子がうかがえます。

※2 令和2年度 学生生活調査報告│独立行政法人日本学生支援機構/2023年4月4日現在
https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2022/10/17/houkoku20_all.pdf

一人暮らし、食費や固定費はいくらかかる?

社会人の1ヶ月の生活費の内訳を見ていきましょう。

一人暮らしの生活費(家賃・車関連費を除く)の中で、最もお金がかかるのが食費です。

どの年代でも食費が最も多く、生活費の約3割を占めています。

次いで多いのは、交際費、雑費、理美容代などを含むその他の費用です。

その他の費用にかけるお金は、20代~30代前半では少ないものの、35歳以上の年代は3万円以上となっており、生活費の2.5割程度を費やしています。

【1ヶ月の生活費の平均(家賃・車関連費を除く)】(単位円)

一人暮らし平均 34歳以下 35~59歳 60歳以上
食費の合計 39,069 34,385 42,899 38,913
光熱・水道費 13,098 9,272 12,352 14,959
家具・家事用品 5,487 3,577 5,359 6,291
洋服代 5,047 7,643 5,722 3,697
医療・医薬品 7,384 5,348 7,150 8,285
交通・通信費 19,303 20,084 24,621 16,269
教養娯楽費 17,993 21,908 19,790 15,558
その他(交際費・雑費等) 31,071 19,306 37,644 32,240

※1 総務省│家計調査 2022年単身世帯 家計収支編より作成

20代の生活費

34歳以下の1ヶ月の生活費は約12万円。

食費が3万4000円、教養娯楽費(ダウンロードコンテンツや月額課金等)が2万2000円、交通通信費が2万円、交際費や理美容代等のその他費用が1万9000円です。

他の年代よりも教養娯楽費にお金をかけており、全年代の平均1万8000円よりも4000円多く費やしています。

一方で交際費や雑費などのその他の費用は、その他の年代よりも少なく、最も多い35~59歳より1万8000円少ない金額です。

コロナ禍の影響もあるのか、交際費よりもデジタルコンテンツ等にお金をかけている様子が伺えます。

30代後半・40代・50代の生活費

35~59歳の1ヶ月の平均生活費(家賃・車関連費を除く)は、約14万5000円です。
こちらも食費が最も多く、交際費や理美容代のその他費用と続きます。
これらの支出が、生活費の5.5割を占めています。
その他費用の内訳を詳しく見ると、理美容代等の諸雑費と仕送り金が他の年代より多く、交際費が多いわけではないようです。
交際費は60歳以上の方が、お金をかけています。

60代以上の生活費

60歳以上の一人暮らし世帯の月々の生活費は、約12万7000円です。

これから老後を迎える人にとっては、老後の生活にいくら必要か気になりますよね。

「家計調査」の結果からは、老後一人暮らし1ヶ月の生活費は、家賃や車にかかるお金を除き13万円だと言えそうです。

内訳を見ると、最もお金がかかっているのは食費で、他の年代同様、生活費の3割を占めています。
次いで多いのが、交際費や雑費が含まれるその他費用で、その割合は生活費の2.5割です。

60代以降もお金がかかるのは食費とその他費用で、40代・50代の支出割合と大きく変わらないようです。

※1 総務省│2022年「家計調査」家計収支編 単身世帯 詳細結果表/2023年4月4日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20220&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&result_back=1&tclass4val=0

東京は生活費が高い、地方との差は?

東京都内と地方の一人暮らしで、最も違うのが家賃ではないでしょうか。

ただ、それ以外の生活費も、関東地方は他の地方よりも高いようです。

東京を含む関東地方は、その他の地方の1ヶ月の生活費よりも1万円~2万円高いことがわかります。

【地方別1ヶ月の生活費(家賃・車関連費除く)】(単位:円)
北海道・東北地方120,172
関東地方140,985
北陸・東海地方129,167
近畿地方127,273
中国・四国地方123,584
九州・沖縄地方113,030
※3 総務省│家計調査 2022年単身世帯 家計収支編より作成

 

東京を含む関東地方の1ヶ月のは、約14万円。

最も安い九州・沖縄地方の11万3000円と比較すると、2.7万円も高いことが分かります。

内訳を見ると、食費や教養娯楽費、その他の費用の差が大きく、特に教養娯楽費は関東地方が1万円以上高いようです。

一方光熱費や交通通信費は、関東でも地方でもあまり差がありません。

東京での生活費を抑えるには、家賃以外に食費と教養娯楽費を見直すのも節約方法の一つかもしれませんね。

次章では、一人暮らしの節約のコツをご紹介します。

※3 1 総務省│2022年「家計調査」家計収支編 単身世帯 詳細結果表/2023年4月4日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20220&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&stat_infid=000040015195&result_back=1&tclass4val=0

一人暮らしの生活費、簡単に節約できる方法とは

一人暮らしは自由になるお金が多く、家計管理を意識していないと浪費してしまいがち。

ただ節約を考えるなら、お金の流れを把握し、予算を立てる家計管理は不可欠です。

家計簿をつける家計管理が面倒で続かない人にもできる、簡単な節約方法を3つご紹介します。

【一人暮らしでも簡単にできる節約のコツ】

  • スマホ決済を使ってポイントを貯める
  • まとめ買いを上手に取り入れる
  • 1週間ごとの予算を決めてやりくりする

 

  • スマホ決済を使ってポイントを貯める

スマホ決済などのキャッシュレス決済が使えるお店も増えています。

現金で支払わずに済むため便利ですよね。

さらに、たいていのスマホ決済は、お支払い金額に応じてポイントが貯まるためお得です。

スマホ決済のアプリには、ポイント還元率が高いキャンペーンや限定クーポンの情報が掲載されています。

このキャンペーンやクーポンを漏れなく活用すると、家計の節約が可能です。

街なかのお店で使うのはもちろんですが、オンラインショッピングでの決済はとてもお得です。

ポイントが5倍10倍になるキャンペーンも開催されているため、その機会を活用すればポイントがみるみる貯まります。

 

  • まとめ買いを上手に取り入れる

一人暮らしのまとめ買いは、使い切れない心配もあり敬遠してはいませんか。

しかし節約を考えると、まとめ買いも上手に生活に取り入れたいものです。

食材の場合、冷凍保存できるものや日持ちするものだけまとめ買いするだけでも、食費の節約につながります。

野菜やお肉などの生鮮品は、大きいもの買い食べられるサイズに切って冷凍保存したり、まとめて調理をして常備菜にしたりすると、工夫すると調理時間の短縮にもなり便利です。

 

  • 1週間ごとの予算を決めてやりくりする

一人暮らしで、毎回家計簿をつけて家計管理するのは、正直面倒ですよね。

家計簿代わりに使えるのが、1週間ごとに予算を決めてやりくりする方法です。

1週間1万円と決めたら、その1万円の範囲内で、1週間の食費や外食費をやりくりします。

予算を意識することで、お金の使い過ぎを防げます。

前払いに設定したスマホ決済やクレジットカードを使うと、残高も確認しやすくお金を意識できるでしょう。

あまったお金で、お菓子やお酒などのご褒美を買えば、我慢することなく節約できるかもしれませんよ。

まとめ

一人暮らしの生活費は、社会人で約12万円~14万円です。

これに家賃が加わるため、家賃次第では生活費が足らない月もあるでしょう。

これからの将来に向けてお金を貯めるなら、一人暮らしと言えども家計管理のスキルを身につけたいものです。

家計簿が面倒な場合には、家計簿アプリの活用や、1週間単位でのやりくりなど簡単な家計管理から始めてみましょう。

 ※本記事は2023年4月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

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