世帯年収の平均、30代・40代、共働きではいくら違う?
平均的な世帯年収はいくらなのか、収入のことを人には聞きづらく、意外と分からないですよね。
自分の家庭が平均よりも多いのか少ないのか、気になる方も多いかと思います。
東京と地方では差があるのか、共働き世帯の平均など、世帯年収を様々な角度から探ります。
※本記事は2022年5月15日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。
目次
- 世帯年収とは?平均いくら?
- 世帯年収とは?
- 世帯の平均年収
- 【年齢別】世帯年収平均はいくら?
- 20代の世帯年収は平均360万円超
- 30代の世帯年収は平均600万円超
- 40代の世帯年収は平均700万円弱
- 50代の世帯年収は平均756万円
- 60代の世帯年収は平均500万台
- 3人家族、4人家族の平均世帯年収は?
- 3人家族は680万円
- 4人家族は約803万円
- 5人家族は約861万円
- 夫婦共働きの平均年収は?
- フルタイム共働きの世帯収入
- パート共働きの世帯収入
- 片働き(専業主婦)の世帯収入
- 東京の世帯年収は?高い地域は?
- まとめ
世帯年収とは?平均いくら?
世帯年収とは?
世帯年収とは、同居する家族の年間収入を合計した額のこと。
夫婦共働きで、子どもがアルバイトをしている家庭であれば、夫婦の収入+子どもの収入が世帯年収です。
税金や社会保険料を差し引く前の支給額で、月給だけでなくボーナスなども含まれます。※1
世帯の平均年収
厚生労働省が実施した2019年の国民生活基礎調査によると、全世帯の世帯年収は平均552万3000円です。※2
一方中央値は、437万円。※2
約61%の世帯は、平均年収の552万3000円以下です。※2
・中央値とは…
中央値は、全体を低い順に並べた時にちょうど真ん中の値を表します。
平均で求められる値は、極端に高かったり低かったりする金額の影響を受けてしまいますが、中央値は特定のデータに影響されることがなく、より実態に即した値です。
※1 厚生労働省│2019年の国民生活基礎調査│用語の説明/2022年5月15日現在
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/07.pdf
※2 厚生労働省││令和元年「国民生活基礎調査」2 各種世帯の所得等の状況/2022年5月15日現在
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/03.pdf
【年齢別】世帯年収平均はいくら?
世帯主の年齢により、世帯年収の平均は異なります。
年齢が上がるほど収入が増えるだけでなく、世帯の中で働く人数も増えるためです。
20代の平均世帯年収は、363万円。
50代の平均756万円と比べると、2倍以上もの差があります。
厚生労働省の国民生活基礎調査をもとに、年代別の世帯年収をまとめました。
【年代別 世帯年収の平均】(単位:円)
総数 | 552万3000円 |
---|---|
29歳以下 | 362万6000円 |
30歳~39歳 | 614万8000円 |
40歳~49歳 | 694万8000円 | 50歳~59歳 | 756万円 | 60歳~69歳 | 566万円 | 70歳~79歳 | 421万5000円 | 80歳以上 | 348万7000円 |
※3 ※6 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」より作成
20代の世帯年収は平均360万円超
世帯主が20代の家庭の平均世帯年収は、362万6000円です。
平均世帯人数は1.74人となっており、一人暮らしばかりではないことが分かります。
民間企業で働く20代の1人当たりの平均給与も確認しておきましょう。
国税庁が実施する「民間給与実態統計調査」によると、20歳~24歳の平均給与は260万円、25歳~29歳の平均給与は362万円となっており、20代前半と後半で平均収入に100万円ほど差があるようです。※4
30代の世帯年収は平均600万円超
世帯主が30代の家庭の平均世帯年収は614万8000円です。
平均世帯人数は3.09人で、働く人数を示す有業人数は平均1.55人です。
子どもがいる世帯のみに限定すると平均世帯年収は645万3000円で、全体の平均よりも。世帯人数の平均も3.83人と全体平均よりも多いことが分かります。※5
この金額を見て、「年収640万円もない」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
世帯年収は、1人あたりの年収ではなく、働く家族全員の収入の合計です。
30代の給与の平均は、「民間給与実態統計調査」によると下記の通りです。
・30歳~34歳(男性):458万円※4
・35歳~39歳(男性):518万円※4
・30歳~34歳(女性):309万円※4
・35歳~39歳(女性):311万円※4
給与は男女で差があり、30代後半ではその差は約200万円にもなります。
40代の世帯年収は平均700万円弱
世帯主が40代の家庭の世帯年収は、平均694万8000円です。
子どもがいる家庭の平均世帯年収は753万9000円で、全体平均よりも50万円以上高いです。※5
子どもがいる世帯の世帯人数は平均3.96人、働く人数を示す平均有業人数は1.8人です。※5
4人暮らしで、共働きがやや多いと考えられます。
共働きの場合、夫と妻それぞれの平均給与も気になるとこではないでしょうか。
「民間給与実態統計調査」から40代の平均給与を確認すると下記の通りです。
・40歳~44歳(男性):571万円※4
・45歳~49歳(男性):621万円※4
・40歳~44歳(女性):317万円※4
・45歳~49歳(女性):321万円※4
この年代も男女の給与差が大きく、40代後半では男女で300万円もの差があります。
50代の世帯年収は平均756万円
世帯主が50代の家庭の世帯年収は、平均756万円です。
子どもがいる家庭に限定すると、平均世帯年収が858万2000円と他よりも高いことが分かります。※5
50代は、全世代のうち最も高い年収です。
「民間給与実態統計調査」からも、50代男性の平均給与が最も高いことが分かります。
・50歳~54歳(男性):656万円※4
・55歳~59歳(男性):668万円※4
・50歳~54歳(女性):319万円※4
・55歳~59歳(女性):311万円※4
30代・40代と同様に、男女の給与差があります。
女性は、20代後半~50代まで平均給与が300万~320万円でほぼ横ばいなのに対し、男性は20代から50代後半まで平均給与は増え続けています。※4
60代の世帯年収は平均500万台
世帯主が60代の家庭の世帯年収は平均566万円です。
一般的に年金生活者が増える65歳以上の世帯に限定すると、世帯の平均年収は425万4000円です。
世帯人数は平均2.13人、働く人数を示す有業人数は0.84人となっており、夫婦2人世帯で、どちらかが働くか、もしくは年金のみの生活が伺えます。
※3 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄 43/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957869&tclass2val=0
※4 国税庁│令和2年分「民間給与実態統計調査」 調査結果報告/2022年5月15日現在
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf
※5 厚生労働省-│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄 128/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957954&cycle_facet=cycle&tclass2val=0
※6 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄36/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957862&cycle_facet=cycle&tclass2val=0
3人家族、4人家族の平均世帯年収は?
【世帯人数別 世帯年収の平均】(単位:円)
平均世帯年収 | 平均有業人員 | |
---|---|---|
総 数 | 552万3000円 | 1.29 |
1人 | 274万7000円 | 0.49 |
2人 | 498万6000円 | 0.98 |
3人 | 679万2000円 | 1.74 |
4人 | 803万1000円 | 2.15 |
5人 | 860万9000円 | 2.35 |
6人 | 1020万6000円 | 3.01 |
※6 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」より作成
家族構成によっても、世帯年収は異なります。
1人暮らしの世帯年収は約275万円です。※6
一方6人以上の家族では、世帯年収の平均が1000万円を超えています。※6
3人家族は680万円
3人家族の世帯年収の平均は679万2000円です。※6
二人暮らしよりも約180万円も高く、4人家族よりも約124万円少ないことが分かります。
働いている家族の人数を示す有業人員は1.74人で、収入を有業人数1人当たりに換算すると313.5万円です。
4人家族は約803万円
4人家族の世帯年収の平均は803万1000円。※6
3人家族よりも約124万円多く、5人家族より約58万円少ない金額です。
働いている有業人数は平均2.15人であることから、夫婦共働きも多いと考えられます。
5人家族は約861万円
5人家族の世帯年収の平均は860万9000円。※6
家族1人当たりの所得に換算すると、5人家族は1人当たり172万円で最も少ない金額です。
※6 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄36/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat保存 =000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957862&cycle_facet=cycle&tclass2val=0
夫婦共働きの平均年収は?
総務省の家計調査によると、共働き世帯の平均月収は67万8126円です。(注)世帯主が60歳未満で、夫婦2人が働いている世帯の月収)※7
世帯主の平均月収が50万1409円、世帯主の配偶者の平均月収は17万6718円です。※7
単純に12倍して年収に換算すると、共働きの世帯年収は813万7512円となります。
ただ共働きといっても、フルタイムとパートタイムやアルバイトでは、世帯年収は大きく異なります。
フルタイム共働きと、妻がアルバイトやパートなどで働く世帯の年収をまとめました。
【共働き世帯の平均世帯年収の目安】
総計 | 妻の勤め先収入が8万未満 | 妻の勤め先収入が8万以上 | 夫のみ有業の世帯 | |
---|---|---|---|---|
勤め先収入 | 8,137,512 | 6,973,236 | 9,340,464 | 6,580,152 |
内 世帯主収入 | 6,016,908 | 6,286,128 | 6,308,112 | 6,580,152 |
世帯主の配偶者の収入 | 2,120,616 | 687,108 | 3,032,352 | 0 |
※7 総務省 2021年「家計調査」より作成
注)世帯主が60歳未満で夫婦2人が働いている世帯の1ヶ月の勤め先収入を12倍にして算出
フルタイム共働きの世帯収入
家計調査では、妻の収入が8万円以上の場合の月収が確認できます。
妻の収入が8万円以上の世帯の平均月収は、77万8372円です。※7
世帯主の平均月収が52万5676円、配偶者が25万2696円です。※7
世帯年収に換算すると、934万464円となります。
パート共働きの世帯収入
妻の収入が8万円未満の世帯の平均月収は、58万1103円です。※7
世帯主の平均月収が52万3844円、配偶者が5万7259円です。※7
世帯年収に換算すると、697万3236円です。
片働き(専業主婦)の世帯収入
一方、男性のみが働く世帯の平均月収は54万8346円。※7
年収に換算すると658万152円です。
世帯年収は、家族のうちの働く人数や年齢により差があることが分かりました。
では地域により世帯年収に違いはあるのでしょうか。
東京都内の世帯は年収が高いのか、地方と比較してみましょう。
※7 総務省│2021年「家計調査」家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&stat_infid=000032167627&result_back=1&tclass4val=0
東京の世帯年収は?高い地域は?
【地域別 世帯年収の平均】(単位:円)
平均所得 | 有業人員1人当たりの平均稼働所得 | 平均有業人員 | |
---|---|---|---|
総 数 | 552.3 | 318.5 | 1.29 |
北 海 道 | 442.6 | 289 | 1.08 |
東 北 | 509 | 269.3 | 1.39 | 関 東 1(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県) | 599 | 361.5 | 1.26 | 関 東 2(茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・長野県) | 550.5 | 300.2 | 1.39 | 北 陸 | 609.2 | 302.1 | 1.48 | 東 海 | 631.5 | 348 | 1.36 | 近 畿 1(京都府・大阪府・兵庫県) | 526.7 | 319.2 | 1.22 | 近 畿 2(滋賀県・奈良県・和歌山県) | 584 | 301.4 | 1.43 | 中 国 | 533.7 | 309.8 | 1.28 | 四 国 | 474 | 280.9 | 1.2 | 北 九 州 | 502.1 | 291.3 | 1.26 | 南 九 州 | 422.6 | 244.1 | 1.22 |
※8厚生労働省 令和元年「国民生活基礎調査」より作成
地域ごとに世帯年収には差があるものの、東京在住者の世帯年収が特段高いわけではありません。
東京近郊を含む首都圏の世帯年収の平均は、約600万円。※8
最も世帯年収が高い東海圏の631万円、北陸圏の609万円に次ぐ年収額です。※8
首都圏は3番目で、トップの東海圏とは30万以上の差があります。
ただ、働く家族の人数に当たる有業人員1人当たりの収入に換算すると、首都圏の世帯年収がトップです。
首都圏が最も高く、東海、近畿と続きます。
※8 厚生労働省│令和元年 国民生活基礎調査 所得・貯蓄42/2022年5月15日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957868&cycle_facet=cycle&tclass2val=0
まとめ
世帯年収について、国民生活基礎調査や家計調査をもとにご紹介いたしました。
2019年の国民生活基礎調査によると、全世帯の平均年収は552万円です。
ただ世帯主の年齢や家族構成により異なります。
年代では50代が最も高く756万円、家族構成は6人家族で1000万円を超えています。
また近年増えているフルタイム共働きでは930万円。
当たり前ですが、家族の中で働く人数が多いほど世帯年収は高いことが分かります。
今回ご紹介した数字は、あくまで平均値。
実際には、家庭ごとに収入も支出も様々です。
※本記事は2022年5月15日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。