香辛料として世界中で愛される生姜の健康パワーで、毎日を元気に過ごそう!!

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生姜といえば、体によい野菜としてよく知られているのではないでしょうか。
生姜はスーパーなどでも手に入りやすく、いろいろな料理に活用されることも多いです。
生姜には、体がポカポカするイメージがありませんか。
でも実は、生姜にはもっとたくさんの健康パワーが隠されています。
また、生姜には美味しい食べ方もたくさんあります。
生姜のパワーを知り、毎日の生活に美味しく取り入れ、元気な体を作りましょう。

目次

  1. 生姜とは
    • 生姜は茎を食べる
    • 生姜の種類
    • 中国からの輸入が多い生姜
  2. 生姜の健康パワー
    • 生姜の栄養成分
    • 「生姜で健康に」は、人類共通の願い?
    • 生姜にまつわる言い伝え
  3. 生姜の上手な摂取の仕方
    • 体の中から元気になる生姜の取り方アレコレ
    • 生姜を使ったレシピ
  4. 生姜を摂取する時の注意
    • 生姜パワーを得るためのポイント6つ
    • 生姜の1日の摂取量
  5. まとめ

生姜とは

生姜は茎を食べる

一般的に、家庭で口にする千切りにした生姜やすりおろした生姜は根生姜と呼ばれています。
しかし、実際に食べている部分は生姜の茎の部分であることを知っている人は少ないのではないでしょうか。
根に似ていることから茎の部分は根茎や塊茎と呼ばれることもあります。
販売される時には根そのものは取り除かれていることが多いため、目にすることはあまりありません。※1
一方、地上に茎のようにひょろっと伸びている部分は偽茎と呼ばれています。
生姜を栽培するときに種にする生姜を種生姜といいますが、種生姜から最初に生えてくる部分は姜頭と呼ばれ、ここから上に節がいくつも育っていき、下には本物の根が伸びています。※1
姜頭が丸く大きく膨らんでいくほど生姜は全体的に豊かに育ちますが、姜頭は成長するにつれ筋が増えて硬くなるため、多くは紅生姜に加工されます。※1

政府による作物統計調査では、全国の生姜収穫量の1位は高知県、続いて熊本県、千葉県です。※2、3
ハウス物の場合、早いもので12月頃に植え付けし、4月頃から収穫されます。
収穫のピークは7月頃で主に生鮮用に使われます。
暖房設備などにコストがかかるといったデメリットがあります。※1
路地物の場合では9月から10月前後が収穫時期となり、生鮮と漬物用に使われます。※1

生姜の種類

生姜にはいろいろな分類と呼び方があります。※1

 

【大きさで分ける】※1
・大生姜:1株が800~1000gに育つもので芽数は少ないです。
日本のスーパーで出回っている生姜のほとんどがこの種類です。

・中生姜:1株が500~800gに育つもので芽数が多いです。
黄生姜などがこれにあたり、家庭菜園での栽培に向いています。

・小生姜:1株が300~400gほどに育つもので早生の生姜です。
繊維が少なく辛煮と風味があり、はじかみとして利用されています。

 

【利用法・見た目で分ける】※1

・芽生姜:出荷直前に芽を切り取ったものです。
水分が多く筋もすくないため、焼き魚の付け合わせなどに使われます。

・葉生姜:葉をつけた状態で出荷されるものです。
根茎は親指大ほどの大きさとなり、味噌をつけて生で食べたりします。

 

【収穫時期で分ける】※1
・新生姜:根茎が少し大きくなってから早めに抜き取ったものです。
辛みも少なく香りと歯ごたえがよいのが特徴です。

・土生姜:水分の多い土壌で育てられる生姜です。
普通に売られている根生姜を土生姜と呼ぶこともあります。

・谷中生姜:葉生姜のうち紅色となる品種で、指がつながっている形になっています。

・はじかみ:種は谷中生姜と同じで、密集させて栽培することではじかみとなり、筆生姜とも呼ばれることがあります。

 

【新しさで分ける】※1
・種生姜:秋の終わりに収穫される根茎の大きな根生姜で次のシーズンのためのものです。

・ひね生姜:古生姜や老成生姜と呼ばれることもある種生姜を完熟させたものや、新生姜を漬けて1年後に出荷されるもののことです。

中国からの輸入が多い生姜

日本で消費される生姜のうち、およそ6~8割が、中国やタイからの輸入だといわれています。※2
中国での主な生姜の産地は、山東省。
山東省では面姜(めんしょう)とよばれる、何本もの生姜の茎がくっついた形のものが多く収穫されます。※2
そのままの形でも日本に入ってきますが、破砕(はさい)加工されたものの方が多く輸入されます。
中国からみると、輸出用に破砕加工後の生姜のおよそ半分が、日本に向けて輸出していることになります。※2

※2 独立行政法人 農畜産業振興機構 主要国の野菜の生産動向等
https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/kaigaijoho/1703/kaigaijoho01.html
2020年4月24日閲覧
※3 e-stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500215&tstat=000001013427&cycle=7&year=20140&month=0&tclass1=000001032286&tclass2=000001032933&tclass3=000001077555
2020年4月24日閲覧
※1 遠藤榮・遠藤栄一編 2011年3月発行 ガリ屋がまとめた生姜のはなし 創元社

生姜の健康パワー

生姜の栄養成分

生姜の80%は水分でできているため、エネルギー源はそれほどありませんが、ビタミンやミネラル、食物繊維といった体の調子を整える栄養素がたくさん詰まっています。※1、4、6
中でも注目したい栄養成分が、植物性の化学成分フィトケミカルです。※5、6、7 
動物と違い植物は危険を感じても生まれた場所から動くことはできません。
そのため植物は紫外線や害虫、有害物質などから自分の体を守る成分、フィトケミカルを作り出しました。※6
生姜に含まれている成分はジンゲオール、ショウガオール、クルクミン、ケルセチンなど、実に400種類以上あります。※5、6、7
これらの成分は外敵から身を守るために、皮の近くに多く含まれています。※1、6
植物が身を守るために作り出したフィトケミカルは、人が摂取すると健康パワーとなり体の元気を維持してくれる成分なのです。
では、生姜の健康パワーは体にどのような働きがあるのかをみてみましょう。※7

「生姜で健康に」は、人類共通の願い?

生姜は太古の昔、人類が誕生して狩猟生活を始めた頃から、人々の生活に必要とされてきました。
紀元前には塩や胡椒とともに保存食などとして珍重されていた、という記録が残っているそうです。
また、インドやアラビアでは2,000年以上前から、元気になる食材として生姜が使われたといわれています。※1

現在の日本、生姜といえばガリを想像する人もいるのではないでしょうか。
生姜には魚に寄生する虫と戦う力もあるため、寿司屋のガリは理にかなった付け合せです。
この他にも生姜には健康パワーがギュッと濃縮されています。※1、6、7
清涼感溢れる生姜は夏の盛りでもご飯を美味しく感じさせるとともに、年間を通じてこまめに食卓に登場する、私たちの生活に欠かせない食材です。※1、6

生姜にまつわる言い伝え

日本や中国には生姜にまつわる言い伝えやことわざがあります。
これらの多くは、生姜が健康によいということを面白く表現したものです。
たとえば、生姜は田植え歌を聞いて芽をだすという言葉はご存知でしょうか。
これは生姜が芽を出すころ合いが田植え時だということを、生姜が歌を聞くと言い表したものなのです。体によい表現ではないものの、なんとも洒落たものです。※1 
また、冬は大根、夏は生姜を食べれば医者知らずは、中国のことわざです。
生姜が夏によいとされているのは、それだけではなく爽やかな香りが食欲をアップさせてくれる働きのほか、悪くなりやすい生ものとも相性が良いためです。※1 
食べるもので健康を作っていく、まさに医食同源といえますね。
他には、大根の皮とらぬ阿呆、生姜の皮とる阿呆という言葉もあります。※1 
これは文字通り、ダイコンは皮を剥いて食べないと味が沁み込まず美味しく食べることができないが、生姜は皮をとってしまうと香りも栄養もなくなってしまい無駄な事をする、という意味です。
事実、生姜の皮には栄養素がいっぱい含まれています。
健康パワーを逃さないよう、生姜は水洗いをして皮付きのまま使うようにしましょう。※1 

※4 文部科学省 食品成分データベース / 2020年7月9日閲覧
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=14438
※5 夏野豊樹、平柳 要著 生姜抽出物の経口摂取が冷え性の人のエネルギー消費等に及ぼす効果 / 2020年4月24日閲覧
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jje/45/4/45_4_236/_pdf
※1 遠藤榮・遠藤栄一編 2011年3月発行 ガリ屋がまとめた生姜のはなし 創元社
※6 石原結實 2004年2月発行 生姜でしゃきっと!―Dr.石原結實が自信満々!! ビジネス社
※7 中村 丁次監修 2015年7月発行 栄養の基本がわかる図解事典 成美堂出版

生姜の上手な摂取の仕方

体の中から元気になる生姜の取り方アレコレ

太古の昔から私たちの生活とともにあった生姜、みなさんは、生姜をどのように摂取していますか。
生姜は、生を刻んだものやすりおろしたもの、あるいは搾り汁になったものなどがあります。
一般的には、豆腐などの薬味として使う、肉や魚の下ごしらえとして使う、お湯やお茶に入れて飲むなどの方法があるでしょう。※1

例えば、梅酢に漬けて赤くなった紅生姜は、焼きそばや冷やし中華、牛丼の脇役として親しまれています。
また、水あめを溶かしたお湯に生姜の搾り汁を溶かした、飴湯ご存知でしょうか。
冷やせば冷やし飴になり、甘くてピリッと辛い、懐かしい味の飲み物です。※1
炭酸飲料に生姜エキスを混ぜたのは、ジンジャーエール
こうした生姜の楽しみ方は、味や香りが好まれるというだけではなく、食べることで元気になることに多くの人が気付いたことで、広まったのではないでしょうか。※1

生姜を使ったレシピ

健康パワーの詰まった生姜は、料理を引き立てる独特の風味を持っていますが、いろいろな料理に加えることで栄養価もあげることができます。
薬味だけではなくスープや煮物、炊き込みご飯などにも生姜を加えてみましょう。※1、6、8
どんなに健康によいと言っても、家計を逼迫するほどのお金がかかるものは続けることができませんが、生姜は安価でしかも手に入りやすい食材です。
この生姜を使った、手軽に毎日美味しく楽しめる生姜紅茶をご紹介しましょう。

といっても、料理と違い熱い紅茶をいれてすりおろした生姜と黒糖やハチミツなどの甘さを加えるだけなので、誰でも簡単に作ることができます。※1、6、8
紅茶はお好みのもので、生姜はカーゼなどで絞った汁を入れても、すりおろしたものをそのまま入れてもかまいません。
入れる生姜の量は多すぎると体が焼けるような感じがすることも有るため、最初はほんの少しから、徐々に小匙半分などへ増やしていくと良いでしょう。※8
生姜紅茶を作る時に生の生姜がない時は、乾燥パウダーやチューブ入りの生姜でも大丈夫です。
乾燥パウダーでは小匙1程度、チューブ入り生姜では2センチ程度を目安に、手軽に生姜紅茶を楽しみましょう。※8
ところで、生姜は生の状態と、煮たり茹でたり乾燥させた状態とでは、含まれる成分が少し変わります。
生の状態では強い体をつくる成分(ジンゲロール)がありますが、加熱や乾燥によりその一部は、元気で動きやすい体をつくる成分(ショウガオール)に変わります。
温かい紅茶に生姜を入れたなら、温かいうちに飲み切ると良いでしょう。※1、6、8

また、生姜は食べるだけではなく湿布やお風呂など、体の外からもそのパワーを楽しむことができます。
湿布は、すりおろした生姜を入れたお湯でタオルなどを絞り、肩や腰にあてるだけ。※1
生姜風呂は、すりおろした生姜を木綿の袋に入れて湯船にいれるだけです。※1
たったこれだけなのに、体の外からも生姜のパワーを得ることができます。
生姜を美味しく摂取し、1日の終わりにはお風呂でリラックスしてみてはいかがでしょうか。※1、6、8

※1 遠藤榮・遠藤栄一編 2011年3月発行 ガリ屋がまとめた生姜のはなし 創元社
※6 石原結實 2004年2月発行 Dr. 石原結實が自信満々!!生姜でしゃきっと! ビジネス社
※8 石原結實 2009年6月発行 生姜力 主婦と生活社

生姜を摂取する時の注意

生姜パワーを得るためのポイント6つ

生姜の健康パワーを発揮するには、次のような6つのポイントがあります。

 

1.生姜紅茶を毎日2杯以上飲む※1、8

  • 生姜紅茶にはさらに元気になるよう、黒糖をいれる※1、8
  • 体 がまだ起きていない朝食前と、元気が無くなる入浴前のタイミングで生姜紅茶を飲む※1、8

2.生姜は、おろしたてを使う※1、8
3.食事にも生姜のすりおろしや刻んだものを、薬味程度でも追加する※1、8
4.体をひんやりさせる冷たい飲み物は避ける※1、8
5.食事量は腹八分目を心がける※1、8
6.上記5つのポイントを最低1週間は続ける※1、8

 

健康は日々の生活の中で作られていくものです。※1、6、8

気がついたときだけ生姜に頼るのではなく、毎日の健康的な生活の一部に生姜を摂り入れるようにしましょう。※6 
また、生姜は南方系の野菜ですので寒さが大の苦手です。
保存は少し濡らした新聞紙かキッチンペーパーで生姜を包み、摂氏15度前後の場所に保管しましょう。
冷蔵庫保管の場合にも、濡れた新聞紙やキッチンペーパーに包み、野菜室に入れ新鮮なうちに早めに使い切るようにしましょう。※6

生姜の1日の摂取量

健康パワーの詰まった生姜はあくまで食材であり、栄養素ではないため1日の摂取量というものは定められていません。
しかし、健康によいからと摂取しすぎると、逆に体調を崩す原因となることも有ります。※8
生姜は刺激の強い食材なので、1度に大量に摂取することは避け、自分の体調と相談しながら適当と思われる摂取量をみつけ、こまめに毎日摂取するようにしましょう。※8
妊娠中の生姜の摂取はほとんどの場合において安全と示唆されていますが、出産間近では推奨しない専門家もいます。
また、授乳期においては安全性のデータが不十分です。※9
そのため、妊娠中や授乳期の生姜の摂取が気になる方は、医師に相談してみましょう。
日頃から医師に処方されたお薬を服用されている方も、生姜の摂取によりお薬の効果が変わることがあります。※9
お薬を日常的に飲んでいる方や持病のある方は、かかりつけ医に確認してから生姜を摂取する習慣をつけましょう。※9

※1 遠藤榮・遠藤栄一編 2011年3月発行 ガリ屋がまとめた生姜のはなし 創元社
※6 石原結實 2004年2月発行 Dr. 石原結實が自信満々!!生姜でしゃきっと! ビジネス社
※8 石原結實 2009年6月発行 生姜力 主婦と生活社
※9 日本医師会/日本歯科医師会/日本薬剤師会監修  2019年7月発行 健康食品・サプリ[成分]のすべて <第6版> ナチュラルメディシン・データベース 日本対応版 同文書院

まとめ

生姜は、蕎麦や冷奴などの薬味として使われることが多く、料理の脇役のイメージではありませんか。
ピリッと刺激的な辛味をもつ生姜は、美味しいだけではなく、健康成分をたくさん含んでいます。
生姜を常備し、毎日の食事やお茶などに活用しながら、元気いっぱいの体を作っていきましょう。

ライター
岡部
看護師
埼玉県内総合病院手術室(6年)、眼科クリニック(半年)勤務、IT関連企業(10年)勤務、都内総合病院手術室(1年半)、千葉県内眼科クリニック(1年)勤務
2011年よりヘルスケアライターとして活動。 現在は、一般向け疾患啓発サイト、医療従事者向け情報サイト等での執筆、 医療従事者への取材、記事作成などを行う。
一般向けおよび医療従事者向け書籍
○執筆・編集協力
・看護の現場ですぐに役立つICU看護のキホン (ナースのためのスキルアップノート)
・看護の現場ですぐに役立つ 人工呼吸ケアのキホン (ナースのためのスキルアップノート)
・看護の現場ですぐに役立つ ドレーン管理のキホン (ナースのためのスキルアップノート)  他
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