ダイエットの食事制限、メニューの考え方と食べ方の基本【オリジナルレシピあり】

公開日:

ダイエットをしよう!という時に、まず「食事制限」から取り組むという方も多いものです。
しかし、ストレスがたまるので「食事制限はできない!」という方もいらっしゃいます。
さらに、急激なダイエットで一時的に痩せても、その後リバウンドしてしまった…となると元も子もありません。
この記事では、簡単に日常生活に取り入れられる食事制限ダイエットの方法を紹介していきます。

目次

  1. ダイエットするなら食事制限はマスト?!食事制限とは
    • 食事制限は運動より効率的?!
    • 食事制限の中でも流行りの「糖質制限」とは
  2. ダイエットの食事制限、基本的な3つの方法
    • 食事制限の基本は、糖質を制限してタンパク質を摂る
    • ビタミンやミネラルは積極的に摂る
    • 食物繊維の摂取量を増やす
  3. 【栄養士考案】簡単にできる夜ご飯向けの低糖質レシピ
  4. 食事制限ダイエットはリバウンドする?その理由と対策
    • リバウンドの一因は停滞期
    • 停滞期のストレスでリバウンドに
  5. 食事制限なしでダイエットするなら「食べ方」を変えてみては?
    • 簡単にできる呼吸法の紹介
  6. まとめ

ダイエットするなら食事制限はマスト?!食事制限とは

ダイエットというと、私たちが自分たちで行える方法として、食事制限と運動が思い浮かぶと思います。
もちろんどちらも行えるに越したことはないですが、日々継続するとなるとなかなか難しいですよね。

 

食事制限は運動より効率的?!

運動で1キロ体重を減らすためには、約7000kcal消費しなければいけないといわれています。
例えば、60㎏の人が1日1万歩歩いて消費するカロリーは約300kcalといわれているので、1㎏減らすためには約23万歩、距離にして約16㎞歩く必要があります。※1
運動だけで痩せるということは並大抵のことではないことがわかりますね。
しかし、運動で体重が減った経験があるという方もいるかもしれません。
実際には、単に汗として身体の水分を失って体重が減ったように見えるだけで、身体の脂肪が減ったわけではありません。
わたしたちは、身体を動かすために必要なエネルギーを食事から摂っていますが、いくら運動してカロリーを消費しても、それを上回る量のカロリーを摂ってしまっていると痩せることはできません。
摂りすぎたエネルギーが身体に脂肪として蓄えられてしまうだけです。※2
運動したからといってご褒美にたくさん食べてしまっては本末転倒ですね。
以上のことから、運動だけで痩せようとすることは効率が悪く、痩せるためには食事の改善が重要であるということがご理解いただけたと思います。

 

食事制限の中でも流行りの「糖質制限」とは

最近、テレビや雑誌で、食事制限のうちの一つである「糖質制限」と言われるものが流行っています。
糖質とは、炭水化物の中から食物繊維と呼ばれる成分を抜いたもののことを指します。
食物繊維については後ほど説明します。
糖質は、主にごはんやパン・麺類・甘いものに多く含まれており、蛋白質・脂質と合わせて三大栄養素と呼ばれる身体に必要なエネルギーです。
身体は、糖質→脂質→たんぱく質の順でエネルギーとして消費していくといわれています。
糖質を取ると体内の血糖値が上がり、身体の中ではインスリンと呼ばれる血糖値を下げるためのホルモンが分泌されます。
このインスリンが血糖値を下げる際に血液中の糖質を取り込み脂肪へと変える働きをしています。
糖質制限ダイエットでは、糖質の摂取を制限することで、エネルギーとして糖質の代わりに脂質が消費される原理を応用しています。
蓄えられていた脂肪が消費されるため、痩せるという仕組みになっています。
このようなことから、ダイエットに「糖質制限」は有効であるといわれています。※3

※1 「身体活動・運動」/厚生労働省/2019年7月15日現在
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html
※2 「10分で2品!やせる糖質オフレシピ」/前川智医師 監修、井原裕子 著/西東社 /2019年6月発行
※3 「美しくなる、と決めた女の我慢しないダイエット」Marty 著 /KADOKAWA/2019年2月発行

ダイエットの食事制限、基本的な3つの方法

食事制限でダイエットをする場合の基本的な制限の方法を3つをご紹介します。

 

食事制限の基本は、糖質を制限してタンパク質を摂る

1食で摂取する糖質量は20~40gが適性であると考えられており、1日の糖質量は70~120gが目安といわれています。
ごはん100gで糖質は36.8gであり、1食ごはん半膳が目安となります。※4
糖質を制限する代わりに、充分に良質なタンパク質を取ることが必要となってきます。
タンパク質と聞くと筋肉を作るというイメージがあるかもしれませんが、身体のほとんどがタンパク質から作られています。


【タンパク質の主な役割】

  • 身体をつくる原料となる(筋肉・髪の毛・皮膚・ホルモン・血管・骨・内臓等)
  • 糖質の代わりのエネルギー源となる。
  • 体脂肪燃焼ホルモンを分泌し、体脂肪の燃焼を促す。

タンパク質が身体にとって、とても必要な栄養素であることがおわかりいただけたでしょうか。
しかし、現代人はこのタンパク質が不足しているといわれています。


以下のような生活で、タンパク質不足を招いていませんか?

  • ダイエットのため、朝食を抜くなど極端な食事制限をしている
  • 安くて美味しい炭水化物中心の食生活になっている
  • 加齢によって食が細くなり食べられる量が減っている
  • 過度のストレスによって身体が必要としているタンパク質の量が増える※5

人間に必要なタンパク質の量は、体重1㎏あたり1gといわれています。
例えば、体重60㎏の人だと、60gのタンパク質を摂取することが必要です。※6
タンパク質が多く含まれている食品には、肉や魚、卵や豆類があります。
これらをうまく組み合わせて良質なタンパク質を摂取していきましょう。

 

ビタミンやミネラルは積極的に摂る

食事制限をしていても、ビタミンやミネラルは欠かせない栄養素です。
ビタミンやミネラルは、先ほど冒頭で述べた3大栄養素に加え、5大栄養素と呼ばれています。
ビタミンやミネラルは身体の代謝に関わる栄養素です。


【ダイエットに重要なビタミン・ミネラル】

  • ビタミンB群-ビタミンB1は糖代謝、ビタミンB2は脂質の代謝に関わる
            多く含まれる食材:豚肉・ソーセージ・鰻・スモークレバー等
  • マグネシウム‐糖代謝だけでなく身体のあらゆる酵素を助ける働きもある
            ストレスで減少するといわれており不足しやすい
            多く含まれる食材:玄米・大豆・アーモンド・カボチャ・海藻類等

ビタミン・ミネラルは野菜の中でも緑黄色野菜と言われる色の濃い野菜に多く含まれているため、積極的に摂っていきたいですね。※6
は、先ほど述べたタンパク質に加え、ビタミンやミネラルも豊富に含んでいるので積極的に摂っていきたい食材の一つです。

 

食物繊維の摂取量を増やす

最後に、ダイエットに欠かせない栄養素が「食物繊維」です。
人間は食物繊維を消化する消化酵素を持っていないために、食物繊維は腸で吸収されません。
そのため、食物繊維にはダイエットにうれしい効果がいくつもあります。


【食物繊維の効果】

  • 腸内環境を整え便秘を改善する効果
  • 食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ効果
  • 血中コレステロールを便中への排泄を促進することで脂肪の代謝を助ける効果※7

食物繊維は、ダイエットにもってこいの食材ですね。
また、食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は、水分を吸収し、腸で10倍に膨らむといわれており、少量で満足感を得ることができます。
しっかり便として排泄するためには、水溶性食物繊維の摂取が必須となってきます。
2種類の食物繊維をバランスよく適切にとることによって便秘を予防し、腸内環境を整えていくことが必要です
それぞれの成分を有している食材を以下紹介します。
不溶性食物繊維が多く含まれている食材  :  玄米・きのこ・大豆・アーモンド・いちご等
水溶性食物繊維が多く含まれている食材  :  海藻類・納豆・山芋・キャベツ・ゴボウ等 
※6
これらをバランスよく摂取するのが理想です。

※4 「ロカボとは」/ロカボ/2019年7月9日現在 https://locabo.net/about/ 
※5 「よくある質問/ヒトはなぜタンパク質を食べるの?」/日本食肉消費総合センター/2019年7月13日現在
http://www.jmi.or.jp/qanda/bunrui2/q_027.html 
※6 「ダイエットは運動1割・食事9割」/森拓郎 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン/2014年2月発行
※7 「食物繊維の必要性と健康」/厚生労働省e-healthネット/2019年7月9日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html/  

【栄養士考案】簡単にできる夜ご飯向けの低糖質レシピ

食事制限ダイエットにぴったりの、栄養士が考案した低糖質オリジナルレシピを紹介します。

 

『きのこと豆腐の餡かけ玄米丼』

 

 

☆材料(2名分)


・絹ごし豆腐:1丁
・えのきだけ:100g
・なめこ:100g
・卵:1個
①めんつゆ(2倍濃縮):大さじ4
①水:1/2カップ
①すりおろし生姜:小さじ1
・水溶き片栗粉(片栗粉:大さじ1/2、水:大さじ1/2)
・小葱:少々
・柚子胡椒:適量
・玄米ご飯:200g


☆作り方
1.豆腐は適当に手でつぶしておく。
 えのきは根元を取り、食べやすい大きさに切ったあと水洗いする
 なめこは流水で洗いぬめりをとっておく
 卵は溶き卵にしておく
 ①はすべて混ぜ合わせておく

 

2.鍋に1のえのきとなめたけを入れ、①を加え強火にかける

 

3.2が煮立ったら中火にして1の豆腐を加えひと煮立ちさせる

 

4.煮立ってきたら強火にし、1の溶き卵を満遍なく加える
 鍋に蓋をし、15秒火をとおす

 

5.卵に火が通ったら中火にし、水溶き片栗粉を回しいれとろみがついたら餡は完成

 

6.玄米ご飯をお茶碗によそい餡をかけお好みで小葱や柚子胡椒を添えたらできあがり
きのこ類は低カロリーでありながら、ビタミンが豊富な食材です。

 

なめこは、キノコの中でも水溶性食物繊維も多く含んでいる食材です。
主食は不溶性食物繊維を多く含む玄米にすることで、噛みごたえがあり、満足感を得られます。
また、玄米にはビタミンB1やビタミンEが含まれており白米より栄養価が高いといわれています。
ダイエット中に米を食べたくなったら玄米を選択するといいですね。

食事制限ダイエットはリバウンドする?その理由と対策

リバウンドの一因は停滞期

ダイエットに挑戦したことがある方なら、停滞期という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。
ダイエットをしているのに体重が落ちない停滞期は、体の自然な仕組みによるものです。
詳しく説明しましょう。
実は、ダイエットを開始すると、脂肪より先に筋肉が減っていきます。
これは、脂肪が分解されるより、筋肉が分解される方が早いからです。
筋肉は脂肪に比べて重いので、ダイエット開始時から体重の減量がわかりやすく、順調に痩せているという気分になってしまいます。
ですが、食事制限をしながらの低栄養状態のまま、代謝が落ちると身体もその状態に適応してしまいます。
その結果、身を守るためにこれ以上体重を落とさないようにと身体が省エネモードになるのです。
その結果、体重がなかなか落ちない停滞期と呼ばれる時期に突入するのです。
身体がその状態をふつうの状態だと認識するには最低でも3カ月はかかるといわれています。※8
これが身体の自然な仕組みです。

 

停滞期のストレスでリバウンドに

無理な食事制限をしてこの停滞期がくると、こんなにがんばっているのに体重が減らない!と我慢することが嫌になりますよね。
我慢やストレスがダイエットの一番の敵です。
この停滞期の時期は、体重が減らないのでモチベーションが下がりますよね。
ここで我慢を続けられず、リバウンドした経験がある人もいるのではないでしょうか。
無理な制限を一生続けていくことはできないですよね。
過度な我慢はせず、今後も継続できる方法を取り入れていくことが重要です。

※8  「ダイエットは運動1割・食事9割」/著者:森拓郎/インプレス/2016年6月発行/ 2019年7月9日現在

食事制限なしでダイエットするなら「食べ方」を変えてみては?

食事制限ができないという方は、まず食べ方を変えてみるということから取り組んでみてはいかがでしょうか。
具体的な4つの方法をご紹介します。

 

【漠然と食事をとることをやめる】
スマホやテレビを見ながらのながら食べをやめ、食事に専念し楽しむ。
満足感を得るために、食べ物に注意を向け、食べているということを脳に認識させることが重要です。

 

【少量の食事で満足感を得る工夫をする】
少しずつのおかずをひとつずつ味わいながらバランスよく食べる。
幕の内弁当のようないろいろ入っている料理が理想的。

 

【盛り付けを工夫する】
素敵なお皿にきれいに盛り付けることで美味しそうと感じ視覚から満足感を得ることができます。
また大きなお皿に少量のおかずを盛り付けると視覚的により少なく感じてしまうので、小さいお皿に盛り付けるようにしましょう。


【量より質を大事にし、満足感を得る】
高い商品を食べると一口一口味わって丁寧に食べますよね?
そのため、良いものを食べると満足度が高いです。

 

また、質のよいものだと、添加物が少なく素材が良いものが使われていて身体への悪影響も少なくなります。
食べ方を工夫し、1回1回の食事の満足度を高めていくだけでも、ダイエットに繋がります。

 

簡単にできる呼吸法の紹介

どうしても暴飲暴食しそうになった時に、気持ちを落ち着かせるために有効な呼吸法を紹介します。
①背筋を伸ばしてリラックスした状態で椅子に腰かける。
目を閉じ、足は自然と床につける。
②床が足についている、背筋をピンと伸ばしている等自分の身体の感覚を意識する。
③鼻で呼吸する。
自らが呼吸している感覚、呼吸状態(呼吸の深さやスピード)を感じる。
④呼吸を10分程繰り返す。
その間に違う考えが浮かんできてもゆっくり呼吸に意識を戻す。

 

まとめ

食事は生活の中で楽しみとなる部分です。
無理な食事制限を一生続けていくことは難しいですよね。
正しい食事の知識を身に着け、質の良い食事で楽しみながら健康的にダイエットしていきましょう。

監修者
栗原
看護師、保健師、アロマリンパオイルテラピスト
大学病院の総合外科で、消化器・呼吸器・乳腺・血管専⾨病棟で 3年勤務。
過労にて⼼身ともに体調を崩すも⾃身の健康を守るため予防医学と美容に特化したクリニックに転職し、クリニックの広報の他、健康メディアのライターも務める。 美容健康セミナーなどのイベントも開催し、SNSでは予防医学・ 健康的なダイエット法・自⾝身の経験から看護師の働き⽅方について発信。
プロダンサーとしても、都内・海外で活動を行い、看護師の新たな働き方のモデルケースになるべくマルチに活動を行っている。
公開日:
上へ