自炊は節約にならない?自炊がめんどくさい人向け節約術

公開日:

食費を節約しようと自炊を頑張っても、節約にならないことも珍しくはありません。
一人暮らしの場合は、自炊よりもお惣菜などの中食や外食を計画的に採り入れた方が、食費が節約できる場合もあります。
自炊が節約にならない理由から、節約するための買いものやレシピ・保存方法などを解説します。
特に独身男性にとって、自炊はめんどくさいもの。
自炊の手間をかけずに、食費を節約するコツもご紹介します。

※本記事は2023年1月9日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

目次

  1. 自炊は節約にならない?
    • 一人暮らしの自炊、平均いくら?
    • 自炊の仕方次第では節約にならない
  2. 一人暮らしの自炊、節約にならない理由は?
    • 自炊で節約ができないときのチェック項目
  3. 自炊がめんどくさい人もできる節約術
  4. まとめ

自炊は節約にならない?

自炊は節約にならない?自炊がめんどくさい人向け節約術

コロナ禍で外食の機会が減り、自炊をして食費を節約できる!と意気込んだ方も多いはず。家で食事をする回数が増え、食費が減るかと思いきや、逆に増えてはいないでしょうか。
2022年のスーパーマーケット白書によると、コロナ禍で外食にかけるお金が減少した一方で、自炊等の食費が増え、食費のトータル額が増加したと報告されています。※1
使わなくなった外食費以上に、家でのご飯にお金がかかっているようです。

 

一人暮らしの自炊、平均いくら?

2021年の総務省「家計調査」によると、一人暮らしの1ヶ月の食費の平均額は約3万8000円で、男性は4万2000円女性は3万5000円です。※2
食費のうち生鮮品など自炊の費用は、男性が1万3000円、女性が1万8000円で、女性の方が自炊にお金をかけています。
男性は、食費の30%を自炊に費やしているのに対し、女性は52%。※2
女性の方が自炊中心の食生活をしていて、食費が抑えられていることが分かります。

【一人暮らしの食費の比較】(単位:円)

34歳以下男性 35~60歳男性 60歳以上男性 男性平均 女性平均 全体平均
食費 39,821 46,817 39,804 42,332 34,981 38,410
自炊の費用 7,419 11,898 16,961 12,768 18,033 15,575
調理食品 7,930 10,606 8,386 9,065 5,688 7,264
嗜好品 6,659 11,598 8,750 9,250 7,134 8,122
外食費 17,012 12,544 5,696 10,984 4,124 7,324
※2総務省│2021年「家計調査」家計収支編 単身世帯より作成
注)自炊の費用は生鮮品や調味料にかかる費用の合計、嗜好品は菓子、飲料、お酒にかかる費用の合計より算出

自炊の仕方次第では節約にならない

自炊中心の生活の方が食費は少ないとはいえ、自炊を増やせば食費が節約できるというわけではありません。
34歳以下の一人暮らし男性の1ヶ月の食費と、60歳以上のシニア男性の食費を比較すると、自炊を増やしても食費を抑えるのは難しいことが分かります。
34歳以下の一人暮らし男性の食費と、60歳以上の一人暮らし男性の食費はほぼ同額の3万9800円です。
外食が多い若者と自炊が中心のシニア世代で、1ヶ月の食費に差はないようです。
内訳を見ると、34歳以下の男性は外食が1万7000円と食費全体の約43%を占めているのに対し、60歳以上の男性では自炊の費用が1万7000円で43%を占めています。

やみくもに自炊を増やしても、節約にならないことがわかります。
次章からは、自炊で食費を節約するコツをご紹介します。

※1 2022年版スーパーマーケット白書│一般社団法人全国スーパーマーケット協会/2022年12月28日現在
http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2022/10/NSAJ-Supermarket-hakusho2022fix1.pdf
※2 総務省 │家計調査 家計収支編 単身世帯(年齢階級別)/e-stat/2022年12月28日現在
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0002190004

一人暮らしの自炊、節約にならない理由は?

自炊で食費を節約するには、コツが必要です。
当たり前ですが、予算を決めずに、食べたいものを欲しいだけ買っていては節約になりませんよね。
予算を決めて食材を買い、買った食材を使い切るのが節約のカギです。
節約できていないならば、以下のような行動が原因かもしれません。

【自炊でも節約できない理由】

  • 予算を決めていない
  • レシピ通りに食材をそろえている
  • 「安いから」とまとめ買いする
  • 冷凍保存していない

予算を決めていない
食費を節約するには、1ヶ月の食費の予算を決めて、予算内で買いものをすることが重要です。
いま食費がいくらかかっているかを把握して、無駄遣いを減らしましょう。
家計簿をつけると、可視化されて無駄に気づきやすいです。

家計簿のつけ方がわからない!家計簿の基本
で家計簿の使い方をご紹介しています。

 

レシピ通りに食材を揃えている
自炊をするとき、食べたいメニューのレシピをみて食材を揃えていませんか?
レシピ通りの食材や調味料を使えば、美味しく調理できますよね。
ただ毎食レシピ通りに必要な食材を揃えていると、食費がかさむ原因になっているかもしれません。
節約をするなら、買った食材をもとにレシピを考えられると食費は抑えやすいでしょう。
旬の食材や特売の品を中心に食材を買い揃え、それをもとにメニューを考える流れにすると、お得な食材を使って献立が立てられます。
また、調味料も必要なものをすべて買いそろえていると、使い切れずに捨てることもあるのではないでしょうか。
普段から使っている調味料で代用できないか、レシピサイトなどを参考にするとヒントが見つかるかもしれません。

 

「安いから」とまとめ買いする
特売の品は、安いから…とついまとめ買いしたくなるものです。
安いからとまとめ買いをしておいても、使い切らなければ節約にはなりません。
特に消費期限の短いお肉や魚などの生鮮品は、たくさん買ってしまうと使い切るのが難しいものです。
使い切れずに食材を捨てることが多いのであれば、まとめ買いの量を減らす、冷凍保存を上手に活用するなど、工夫しましょう。
使い切れる量だけ買うようにすれば、食品ロスの対策にもなります。※3

 

冷凍保存していない
一人暮らしの自炊は、ただでさえ食材が余りがちです。
まとめ買いはもちろん、普通の買いもので余った食材も、すぐに冷凍保存しておくと無駄になりません。
調理しやすいサイズに切ってから冷凍しておけば、使う時に包丁を使わずにすみます。
消費期限間近になって冷凍するよりも、新鮮なうちに冷凍する方がおいしく食べられます。※3
また余った料理も冷凍保存して、活用すると節約につながります。
冷凍保存には、フリーザーバッグが便利です。※3
空気を抜けば霜がつきにくいですし、フリーザーバッグの中で1回分ずつにブロック分けしておくこともできます。

 

自炊で節約ができないときのチェック項目

自炊で節約ができないとき、下記項目に当てはまるものがないかチェックしてみてください。

【自炊の節約チェック項目】

  • 食費の予算を決める
  • 買いものに行くとき、家の食材をチェックする
  • 使い切れる分だけ買う
  • 作りすぎない
  • 余りもので作るレパートリーを増やす
  • 買ったらすぐ冷凍保存する
  • 冷凍できるメニューは多めに作り冷凍する

 

社会問題としてたびたび耳にする食品ロスは、家庭の食品ロスは食べ残しや食材の傷み、賞味期限切れなどが原因だと言われています。※3
自炊をしていても、食べきれなかったり食材を腐らせてしまったりしては、食費の無駄です。
食材を捨てることが多い場合には、買いものの仕方や保存の方法を工夫できるといいですね。

 

※3 計ってみよう!家庭での食品ロス 食品ロス削減マニュアル/消費者庁/2022年12月28日現在
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/pamphlet/assets/pamphlet_210331_0001.pdf

自炊がめんどくさい人もできる節約術

毎日一人分の食事を作るのは、手間がかかり面倒ですよね。
つい外食をしたり、お弁当を買ってきたりで食事をすませてしまい、食費が膨らんでしまうことも珍しくないでしょう。
2022年スーパーマーケット白書によると、コロナ禍では20代・30代でも自宅での食事が増えていて、スーパーのお惣菜や冷凍食品、外食のテイクアウトの利用も増えています。※2
調理の手間をかけずに食費を節約するなら、お惣菜や冷凍食品などを自炊と併せて活用するのがポイントです。

【自炊がめんどくさい人向け節約術】

  • お惣菜や冷凍食品はおかずのみ
  • 火を通さず食べられる食材を常備する
  • レンジ調理を極める

 

お惣菜や冷凍食品はおかずのみ
外食やコンビニのお弁当を、スーパーのお惣菜や冷凍食品に替えると食費は節約できます。
最近ではスーパーのお惣菜や冷凍食品、レトルト食品といった中食もバリエーションが増えていて、外食をせずともいろいろなメニューが楽しめますよね。
「ご飯は自分で炊いておき、おかずは中食を活用する」、「パスタなどは冷凍食品を活用してサラダやスープは自分で用意する」のように、簡単な自炊と中食を組み合わせると、食費は抑えられます。
カットして冷凍しておいた野菜を使いサラダやスープを作れば、栄養バランスの取れた節約ごはんができるでしょう。

 

火を通さず食べられる食材を常備する
火を通さずに食べられる食材を常備しておくと、自炊が面倒なときでも外食に頼らずに食事ができます。
納豆や豆腐、たまご、ヨーグルトは、価格も安く栄養価の高い食材です。
野菜は、生で食べられる旬のものは、安くてお得です。
キャベツやレタス、トマト、大根、きゅうり、たまねぎなど、いろいろなメニューに使える野菜を選ぶと使い切りやすいでしょう。
多少割高でも、半分や1/4にカットしてあるものを使い切る方が食費は節約できる可能性もあります。
納豆ご飯と豆腐サラダ、パンとサラダとヨーグルトなど、毎日のメニューを固定化しておくと買い物にも困らず節約効果も期待できます。

 

レンジ調理を極める
インターネットでレシピを調べると、レンジでの調理法もたくさん紹介されていますよね。
レンジを活用すれば、自炊が面倒な時でもさっとご飯が準備できます。
お肉、お魚などの主食でも、レンジで調理できるレシピを採り入れてはいかがでしょうか。
ただレンジ調理は、焦げついたり生だったり、調理時間の調整が難しいのが難点です。
レンジ調理用の調理器具や、平たく大きい耐熱皿など、レンジ調理向きの調理器具を用意するなど工夫しましょう。

 

※2 2022年版スーパーマーケット白書│一般社団法人全国スーパーマーケット協会/2022年12月28日現在
http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2022/10/NSAJ-Supermarket-hakusho2022fix1.pdf

まとめ

一人暮らしの場合、自炊で食費を節約するにはコツが必要です。
食材を買いすぎない、使い切るなど、調理や保存を工夫するのはもちろん、場合によってはお惣菜や冷凍食品、レトルト食品などの中食を計画的に採り入れる方が節約できることもあるでしょう。
栄養が偏ってしまわないよう、野菜は火を通さずに食べられるものを常備し、お肉などの主食はレンジ調理をすると自炊の負担が減らせます。

毎食、しっかりとメニューを決めてレシピ通りに作るのは、費用面でも体力面でも大変です。
自炊疲れにならないよう適度に手抜きをしながら、自炊を楽しめるといいですね。

 ※本記事は2023年1月9日時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

上へ