年収500万、手取りや女性、地方の割合や生活レベルを解説

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年収500万円は、日本の平均給与よりも高い年収です。
独身一人暮らしであれば、ゆとりのある生活レベルの人もいるでしょう。
男女別に見ると、女性で年収500万円を超えているのは、およそ10人に1人と少数です。
年収500万の手取りや、20代・30代の年収500万の割合、地方ごとの年収差などを解説します。
※本記事は2022年7月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

年収500万の割合は?女性は約6%

総務省の令和2年「民間給与実態統計調査」によると、平均給与は 433 万円。※1
男女別の平均給与は、男性532 万円、女性293 万円です。※1
男性は年齢に比例して年収があがり、30代後半で500万円を超えています。※1
一方女性の平均給与は、20代後半から50代まで300万円台前半で横ばいです。※1

 

【20代~50代男女別平均年収】(単位:円)

男性 女性
全体平均 532万 293万
25~29歳 393万 319万
30~34歳 458万 309万
35~39歳 518万 311万
40~44歳 571万 317万
45~49歳 621万 321万
50~54歳 656万 319万
55~59歳 668万 311万

※1 総務省 令和2年「民間給与実態統計調査」より作成


年収500万台は約1割、女性は6%

年収500万円台の人は全体の約10%、10人に1人です。
男女別にみると、年収500万円台の男性は13.4%、女性は約5.7%。
500万円以上を合算しても、男性は43%なのに対し女性は12%と少数です。

 

【年収500万円の割合】(単位:%)

年収500万円以上の割合 うち年収500万円の割合
全体 30.3% 10.2%
男性 43.1% 13.4%
女性 12.1% 5.7%

※1 総務省 令和2年「民間給与実態統計調査」より作成

 ※1 総務省│令和2年「民間給与実態統計調査」/2022年7月13日現在
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf

年収500万、手取りは?

年収500万円といっても、全額が手元に支払われるわけではありませんよね。
手元に振込まれるのは、給料の支給額から税金や社会保険料を引いた額です。

総務省の「家計調査」によると、年収500万~600万円台(平均年収533万円)の一人暮らし世帯の1ヶ月の手取り(可処分所得)は、平均37万6000円。※2
税金および社会保険料の合計額は約8万1000円です。※2
これを年間の手取りに換算すると、およそ451万2000円。
年収530万円の場合、手取り450万円が目安だと言えそうです。
ただ税金は、家族の人数や保険の加入状況などにより左右されます。
あくまで目安としてお考え下さい。

 

※2 総務省│令和2年度「家計調査」単身世帯 家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&stat_infid=000032195897&result_back=1&tclass4val=0

20代・30代、年収500万以上は何割?

20代の平均年収は、男女ともに300万円台です。※1
30代後半になると、男性の平均年収は500万円を超えています。※1
厚生労働省の「国民生活基礎調査」から年代別の年収を見てみると、30代・40代では年収500万円以上の割合が20代よりも大幅に増えています。※3
年収500万円以上の人の割合は、以下の通りです。

  • 20代…23%
  • 30代…61%
  • 40代…67%

※3 厚生労働省│国民生活基礎調査より作成

20代では年収500万円未満が全体の77%となっており、20代で年収500万円を超える人は多くはないことが分かります。
一方30代を過ぎると、年収500万円以上が半数以上を占めています。

 

年代別年収割合

※3 厚生労働省│国民生活基礎調査」より作成


※3 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄 貯蓄の状況 世帯数,貯蓄の有無-貯蓄額階級・所得金額階級別/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957986&tclass2val=0

年収500万、地方では勝ち組?

年収500万円台の割合は約1割、500万円以上は約3割を占めています。※1
年収500万円以上の人は、決して多くはないようです。
一般的に大都市圏は給与水準が高めではあるものの、東京などの首都圏や愛知、大阪では年収500万円を超える人は多いのでしょうか。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」をもとに、年収500万円台および500万円以上の人の割合を地方別にまとめました。

 

【地域別年収500万円未満の割合】(単位:%)

年収500万円台 年収500万円未満 地域別平均所得(万円)
北 海 道 7.6% 30.7% 442.6
東  北 9.0% 41.2% 509
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県 8.0% 48.3% 599
茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・長野県 9.1% 44.3% 550.5
北  陸 8.2% 50.2% 609.2
東  海 9.3% 50.8% 631.5
京都府・大阪府・兵庫県 8.6% 43.2% 526.7
滋賀県・奈良県・和歌山県 10.1% 48.4% 584
中  国 10.1% 43.4% 533.7
四  国 8.8% 35.4% 474
北 九 州 9.2% 39.9% 502.1
南 九 州 7.9% 29.5% 422.6

※4 厚生労働省│国民生活基礎調査」より作成

東京など首都圏は、年収500万円以上の割合が48%と約半数です。
他の地域と比較して多い方ではあるものの、北陸や東海よりも少ないことがわかります。
北陸・東海では年収500万円以上が50%超、働く人の約半数が年収500万円を超えているようです。
一概に、東京の方が年収500万円以上の人が多いとは言えないようですね。

 

※4 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄 所得の状況 世帯数,地域ブロック・所得金額階級別/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957854&tclass2val=0

年収500万の生活レベル、独身の生活費は?

【一人暮らしの生活費内訳】(単位:円)

  一人暮らし
消費支出 20,0882
食料 47,581
住居 34,325
光熱・水道 11,223
家具・家事用品 9,083
被服及び履物 4,493
保健医療 6,164
交通・通信 29,912
教育 58
教養娯楽 27,341
その他 30,701

※2 令和2年度「家計調査」家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(勤労世帯)より作成


年収500万円台の世帯の生活費は、20万~27万円です。
一人暮らしの場合と家族世帯の場合の生活費について、総務省「家計調査」の結果をまとめました。

 

独身の生活費

年収500万円、独身一人暮らしの1ヶ月の生活費は約20万円です。
食費が最も多く5万円、次いで雑費などのその他費用、旅行や習い事などの教養娯楽費、車代含む交通通信費などにお金がかかっています。
年収500万円の手取りはおよそ400万円、ボーナスなしと仮定すると月収は約33万円です。
毎月の生活費が20万円に収まれば、毎月まとまった金額を貯金できそうですね。

 

家族世帯の生活費

家族世帯の1ヶ月の生活費はおよそ26万~27万円です。
食費に7万円以上、他には交通通信費・雑費などのその他費用が、家計の出費を占めています。
この資料によると年収400万円台の家庭の1ヶ月の生活費は約25万円で、年収が100万円上がっても生活費は月1万円しか変わりません。
年収が100万円上がっても、生活費は大きくは変わらないようです。

 

【二人以上世帯の生活費内訳】(単位:円)

  500~550万円 550~600万円
消費支出 259,033 269,775
食料 72,368 74,253
住居 17,337 16,788
光熱・水道 21,687 21,713
家具・家事用品 11,419 11,396
被服及び履物 8,068 8,318
保健医療 12,579 12,440
交通・通信 39,662 44,605
教育 7,646 1,0563
教養娯楽 22,516 23,920
その他 45,750 45,779

※5 令和2年度「家計調査」二人以上世帯 家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出より作成


※2 総務省│令和2年度「家計調査」単身世帯 家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&stat_infid=000032195897&result_back=1&tclass4val=0
※5 総務省│令和2年度「家計調査」二人以上世帯 家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&stat_infid=000032167611&result_back=1&tclass4val=0

年収500万、貯金はいくら?

年収500万円台の独身であれば、毎月貯金ができる人も少なくないかもしれません。
毎月どれくらい貯金をしているのか平均貯蓄率や、いくら貯金をしているのか貯金の保有額を見てみましょう。

 

平均貯蓄率

家計調査によると年収500万円の平均貯蓄率は、一人暮らしでは42.7%。※2
4人家族では約29%です。※6
ここでの貯蓄率は手取りに対する割合で、一人暮らしでは平均的に手取りの4割も貯金できています。
一方4人家族では、手取りの約3割が平均的な貯金の目安のようです。
家賃などの住居費にも左右されるものの、一人暮らしではまとまった貯金ができている人もいるようですね。

 

貯金の保有額

年収500万円の家庭では、いくらくらい貯金を持っているのでしょうか。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」から、年収500万円台前半と、年収500万円台後半の家庭の貯蓄額の割合をまとめました。
年収500万円台前半の家庭では、貯金額100万~200万円、500万~700万円との回答が約10%です。※7
年収500万円台後半では、貯金額3000万円以上が最も多く10.5%。※7
500万~700万円、100万~200万円の9%前後と続きます。
同じ年収であっても、貯金額は人それぞれのようですね。

年収500万円台の貯金額

※2 総務省│令和2年度「家計調査」単身世帯 家計収支編 年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330022&tclass3=000000330023&stat_infid=000032195897&result_back=1&tclass4val=0
※6 総務省│令和2年度「家計調査」二人以上世帯 家計収支編 4人世帯(有業者1人)年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&stat_infid=000032167615&result_back=1&tclass4val=0
※7 厚生労働省│令和元年「国民生活基礎調査」 所得・貯蓄 貯蓄の状況 世帯数,貯蓄の有無-貯蓄額階級・所得金額階級別/2022年7月13日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450061&tstat=000001141126&cycle=7&tclass1=000001141144&stat_infid=000031957986&tclass2val=0

まとめ

年収500万円台は全体の1割、年収500万円を超える人は約3割と多くはありません。
特に女性は年代問わず平均年収が300万円台で、年収500万円を超える人は12%のみです。また20代のうちも年収500万円を超える人は3割未満にすぎません。
年収500万円を超えの20代が「勝ち組」と言われるのもうなずけます。 

 

年収400万の割合は?生活レベルや手取りについての記事はこちら

 

※本記事は2022年7月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。

 

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