【看護師監修】ホルモンバランスの乱れをチェック!食べ物やツボで整える方法/男女共通

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ホルモンバランスの乱れというと、女性の不調というイメージがありませんか?
実は、女性だけでなく男性もホルモンバランスが崩れると身体に様々な不調がおきると言われています。
今回は、ホルモンバランスの乱れをチェックする方法と生活習慣の改善についてご紹介していきます。

目次

  1. ホルモンバランスの乱れの原因は?男女ごとに解説
    • 女性ホルモン
    • 男性ホルモン
  2. ホルモンバランスの乱れ、チェック項目
    • 男女共通
    • 男性
    • 女性
  3. ホルモンバランスを整える食べ物や飲み物の取り方
    • 身体に溜まった毒が原因
    • 毒素を排出する食生活
  4. ホルモンバランスを整えるツボとは
    • 頭のマッサージ
    • 耳のマッサージ
    • 足のマッサージ
  5. 女性ホルモンのバランスを改善するには?
    • 生理周期を利用して解毒する
    • 質の良い睡眠をとる
  6. 男性ホルモンの乱れを改善する方法
    • 良好な食生活の維持
    • アルコールの過剰摂取は避ける
    • 適度な運動習慣を継続する
    • ストレスを軽減し、睡眠の質を改善させる
  7. まとめ

ホルモンバランスの乱れの原因は?男女ごとに解説

ホルモンとは、成長や代謝に作用する人間の身体にとってとても重要なものです。
身体の特定の臓器や器官によって作られ、血液などの体液に乗って身体の様々なところへ運ばれていきます。
人間の身体にはたくさんのホルモンが作用していますが、今回はその中の女性ホルモンと男性ホルモンについてお話ししていきます。

 

女性ホルモン

女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンと呼ばれるホルモンがあり、この二つのホルモンの影響で生理周期が作られています。
エストロゲンは、生理が始まる時期から、排卵までの間に卵胞から分泌されるホルモンです。
エストロゲンには妊娠に備えて子宮内膜を厚くする作用と女性らしい身体を作る作用だけではなく、血管や骨を強くする作用や脳を活性化する作用、気持ちを明るくする作用などがあると言われています。
一方、プロゲステロンは排卵後から生理が来るまでの間に分泌されます。
プロゲステロンには、体温を上げて受精卵を守ろうとする働きと妊娠した際に胎盤が完成するまで子宮の状態を整える働きがあると言われています。
この二つのホルモンがバランスよく分泌され、生理周期が安定することが、女性の美容と健康のためにとても重要であると考えられています。※1

 

男性ホルモン

次に男性ホルモンについて説明します。
男性ホルモンには、テストステロンと呼ばれるホルモンがあります。
テストステロンとは、男性器の発達促進、筋肉や骨の発達を助ける作用がありホルモンです
また、テストステロンには生きる活力を高める作用があるとも言われています。
女性も男性の5~10%程のテストステロンを分泌しています。※2
ホルモンは少量でも身体に大きな影響があるので、ホルモンバランスが少しでも崩れると身体の不調に繋がりやすいです。
皆さんもホルモンバランスが乱れていないか身体のサインをチェックしてみましょう。

 

ホルモンバランスの乱れ、チェック項目

ホルモンバランスが乱れているサインをご紹介します。

男女共通

  • 身体がだるくて疲れが取れづらい
  • 便がすっきりでずお腹が張る
  • 「抜け毛が増えた」「髪が薄くなってきた」と感じる
  • イライラしたり不安になったり落ち込みが激しい

 

男性

  • 性欲が低下してきた
  • 関節痛や筋肉痛のような身体の痛みがある
  • 体力がなくなってきた
  • 筋肉が衰えてきた
  • お腹周りの脂肪が増えてきた ※2

 

女性

  • 手足が冷えやすい
  • 生理周期が不安定
  • 生理痛や月経前症候群(PMS)が辛い
  • 生理が10日以上あったり、経血量が急に増えたり減ったりした
  • 肌荒れやニキビができやすい ※1

 

皆さんはどれだけ当てはまりましたか?
ホルモンバランスは、毎日の生活習慣に左右されると言われているので、生活習慣を整えてホルモンバランスを安定させていきましょう。

 

※1「きれい」を育てる女性ホルモン整えレッスン/池田書店/著書:神藤多喜子/2013年5月発行
※2「最強の男性ホルモン「テストステロン」の秘密/ブックマン社/著書:クロードショーシャ・クロードデール/2019年3月発行

ホルモンバランスを整える食べ物や飲み物の取り方

女性ホルモンを整えるためには、身体に溜まった毒素を排出することが重要であると言われています。

 

身体に溜まった毒が原因

身体に溜まった毒とは、何のことでしょうか。
日常生活にはいたるところに毒が潜んでいます。

  • アルコール
  • タバコ
  • 代謝や排泄されず体内に残された未消化物や酸化した毒素
  • 殺虫剤や除草剤といった食べ物に残った農薬
  • 野菜に残っていたり、家畜の餌に含まれている化学肥料
  • 食品添加物(保存料、安定剤、防腐剤、着色料など)
  • トランス脂肪酸(ショートニング、マーガリン等)
  • 大気汚染や環境汚染
  • 洗剤などに含まれる界面活性剤などの化学成分


普通に生活を送っているだけでもたくさんの毒素が周りにある事がお分かりいただけるかと思います。
私たち人間は、体内に不要なものは尿や便として体外に排出します
小さな毒を出すために身体はかなりのエネルギーを必要とするため、エネルギーを毒の代謝するために消費してしまいます。
そのため、毒素が貯まると免疫力が落ちたり、身体が不調を感じやすくなったりしてしまうのです。

 

毒素を排出する食生活

毒素をスムーズに排出でき、ホルモンバランスを整えることに繋がる食生活をご紹介します。

 

1.食事は毎日規則正しい時間にとる
→規則正しい食事をすることで自律神経を整えることに繋がる
自律神経は身体の内臓器官をコントロールしている神経なので、ホルモンの分泌に大きく関係しています。
そのため、自律神経を整える事がホルモンバランスを整えることに繋がるのです。

 

2.前に食べたものがきちんと消化されてから、次の食事を摂るようにする
→きちんと消化されていないうちに次の食事をとると、消化されないまま腸へ食べ物が押し出されてしまう。

 

3.1日のメインの食事は昼食にする
→朝と夕は身体の消化力が落ちていて消化に時間がかかります。
逆に昼は消化力が上がっているのでメインの食事は昼食にするようにしましょう。
また、空腹を感じてから次の食事を摂るようにしましょう。

 

4.落ち着いた環境でゆっくり座って食事を摂る
→落ち着かない状態で食事を摂ると唾液の分泌がうまくいかず、消化不良に繋がります。
食事に集中できない「ながら食べ」もやめましょう。

 

5.よく噛んで「腹8分目」を心がける
→よく噛むと脳が刺激されて唾液の分泌が良くなります。
1口につき30~40回ほど噛むようにすると早食い予防になるのでオススメです。

 

6.食事中は飲み物を控えめにする
→食前、食後1時間は飲み物を控えめにしましょう。
水で胃液が薄まり、消化不良につながるためです。
身体を冷やさず胃腸に負担をかけない白湯を少量ずつ飲むことがお勧めです。

 

7.寝る前の飲食は控える
→睡眠中は、新しい細胞を生み出す新陳代謝が行われます。
しかし、寝る前に食事をすると、そちらにエネルギーが使われ新陳代謝がうまくいかなくなります。
その他にも身体の消化・吸収活動により、深い眠りにつけなくなるため睡眠の質も下がると言われています。
寝る2~3時間前までには夕食は済ませておくようにしましょう。

 

8.食べる順番に気をつける
→血糖値の急激な上昇を防ぐため、食物繊維や消化酵素が豊富な野菜や胃腸を温めるスープなどの温かいのみもの初めに食べるようにしましょう。

 

9.肉類や乳製品はなるべく質が良く脂肪分が少ないものを選ぶ
→動物性蛋白質は消化されにくく、脂肪分は飽和脂肪酸を多く含むため、体内のコレステロールを増やし、動脈硬化や心疾患・脳疾患のリスクを高めます。
とはいっても、現代で肉を全く食べない生活を続けるということはほとんど不可能だと思います、
そのため、以下の注意点を参考にしてみてください。

 

【肉を選ぶときの注意点】

  • なるべく質の良い、脂肪分の少ないものを選ぶ
  • なるべく消化力の高い昼間に食べるようにする
  • 消化しやすいよう下ごしらえをする
  • 食物繊維の多い野菜や海藻類と一緒に食べる

 

10.加工食品は控える
加工食品には食品添加物が多く含まれているため、消化に時間がかかります。
また、毎日そんな食品添加物が多く含まれている食べ物を食べ続けていると代謝しきれず、身体に毒素を溜め込むことにも繋がります。
そのため、ファストフードやコンビニの食事を常食にすることは避けるようにしましょう。

 

11.精製された白い食べ物(白米、白いパン、白砂糖、食塩など)を避ける
白い食品は人間の手によって加工して白くなった食べ物であり、ビタミンやミネラルといった食品に本来含まれているはずの微量元素が取り除かれています。
また、白く精製する工程で、化学物質が使われている可能性があります。
白米よりは玄米、白いパンよりもライ麦パンを選択することをお勧めします。
また、白砂糖は多く摂ると急激に血糖値が上がるため、一時的に気分が良くなります。
しかし、インスリンというホルモンがその後分泌されるために、血糖値が下がり疲労感や空腹感が生じ、またすぐに甘いものが食べたくなります。
これを繰り返すと徐々に膵臓が痛んできます。
そのため、糖分を摂る時には、白砂糖ではなく、ミネラルが含まれているてんさい糖や黒砂糖を選ぶようにしましょう。
特に、てんさい糖は多糖であることから、消化に時間がかかるため比較的ゆっくり吸収されるので血糖値の上がり方もゆっくりとなります。
精製された塩は99パーセントが塩化ナトリウムでできており、ミネラルバランスが悪いためにむくみやすくなることが考えられます。
出来るだけミネラル豊富な質のいい自然塩を使用するようにしましょう。
ミネラルはむくみの元になる塩化ナトリウムを中和してくれる効果があると言われています。※1

 

ホルモンバランスを整えるためにできる食生活の方法はいろいろありますが、まずは自分ができることから取り組んでみましょう。

 

※1「きれい」を育てる女性ホルモン整えレッスン/池田書店/著書:神藤多喜子/2013年5月発行

ホルモンバランスを整えるツボとは

自律神経を整えることでホルモンバランスを整えることができます。
自律神経のツボを押す事でホルモンバランスを整えるので、自律神経に効果的なツボを意識したマッサージ方法を紹介します。

 

頭のマッサージ

両手で頭の左右を抱えるようにし、指の腹で軽く掴むようにして動かす。
特に頭頂部・後頭部の出っ張り、後頭部の生え際に目や頭に関するツボがある。

 

耳のマッサージ

耳の軟骨や耳たぶを親指と人指し指で引っ張ったり、もんだりする。
耳たぶの後ろのくぼんだ部分をぐっと押す。
人指し指と中指で耳を挟み、手を上下に動かして耳全体を刺激する。

 

足のマッサージ

手の指を足の指の間に挟み足の甲に手を滑らせて足の指の間を撫で、もう片方の手は足裏の方から足の指の間に挟みそのまま足の裏を撫でる。
足の指の1本1本を手で握るように引っ張り、手のひらで踵を包むようにし、円を描きながらマッサージする。※1

 

※1神藤多喜子著/2013年5月発行/「きれい」を育てる女性ホルモン整えレッスン

女性ホルモンのバランスを改善するには?

ここでは、ホルモンバランスを整えるために気を付けたい生活習慣を2つご紹介します。

生理周期を利用して解毒する

女性には生理という解毒機能が備わっています。
その生理周期を利用していきましょう。

 

・生理前
生理前のデリケートな時期には身体が重く、頭痛などの症状が出やすくなります。
プロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が増えるために、身体がむくみやすくなったり体重が増えたりします。
ストレスが溜まりやすい時期なので、ダイエットはやすみ、自宅でのマッサージや深呼吸をしてリラックスして過ごしましょう。
便秘になりやすい時期なので白湯や食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。

 

・生理中
体温が低下し、身体がだるくなる時期。
血液とともに、身体の毒素を排出する時期です。
ゆったりと心身を休める事が必要。
生理直前は血行が悪くなり冷えやすいので手浴や足浴をして身体を温めましょう。

 

・排卵前
排卵日にかけて新陳代謝が良くなるため、むくみが収まる。
一番ダイエットに最適な時期。
積極的に身体を動かしましょう。

 

質の良い睡眠をとる

女性ホルモンのバランスを整えるためには、規則正しい睡眠リズムを整える事が大切です。
質の良い睡眠をとるために気をつけるべきポイント

 

・食事は寝る2時間前までに終える
寝る前に食事をとると消化器系の働きが活発になるため、睡眠の質が悪くなります。

 

・間接照明などを利用し部屋は暗めにする
明るい状態で眠ると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が減るために睡眠リズムが崩れると言われています。

 

・寝る前にパソコンやスマートフォンを使わない
パソコンやスマートフォンから出るブルーライトはメラトニンの分泌を妨げるため、なかなか寝付けなくなったり、睡眠の質を下げます。
寝る2時間前にはパソコンやスマートフォンの画面を見ないようにしましょう。

 

・お風呂にゆっくりと入る
きちんと湯船に浸かると、体温が上昇し、下降するタイミングで自然と眠気がやってきます。
寝る直前に熱い湯船に浸かると、交感神経が興奮し、眠れなくなるので注意しましょう。

 

・適度に身体を動かす
昼間に身体を動かすと、脳へたくさん活動したという情報が届き、身体と脳が休息を取ろうとします。

 

・朝日を浴びる
体内時計の周期は25時間なので、朝起きたら朝日を浴びて体内時計のズレをリセットしましょう。

 

※1「きれい」を育てる女性ホルモン整えレッスン/池田書店/著書:神藤多喜子/2013年5月発行

男性ホルモンの乱れを改善する方法

男性ホルモンの乱れを改善する方法についてもご紹介します。

良好な食生活の維持

男性ホルモンの乱れを改善するためには、必要な栄養素を摂取し、良好な食生活を維持していく事が必要です。
男性ホルモンの乱れを改善するために必要な栄養素をご紹介します。

 

・タンパク質
人間の身体の細胞や器官はタンパク質で作られており、良好なタンパク質をとる事が必要です

 

・亜鉛
亜鉛には男性生殖器を刺激し、肌や爪・髪に活性を与え免疫システムや酵素活動に不可欠な栄養素です。
亜鉛を多く含む食品:魚、牡蠣、肉など 一日あたり25mg摂取する事が目安

 

・セレン
セレンは抗酸化物質の一つであり、細胞粘膜の保護や恒常性ホルモンの活性化といった機能があり、その他にも有害物質を尿として排泄する機能もあります。
セレンを多く含む食品:キノコ類、果物、野菜 一日あたり摂取量の目安75~100μg

 

・マグネシウム
マグネシウムは抗ストレス、抗疲労効果が高いと言われています。
食品から吸収されたマグネシウムは、小腸で吸収され、全身の組織へ運ばれ神経伝達物質や筋機能を中心に多くの体内器官に働きかけます。
マグネシウムを多く含む食品:カカオ70%以上のチョコレート、乾燥ナッツ、ほうれん草、大豆 成人男性の一日の推奨摂取量目安320~370mg ※3

 

アルコールの過剰摂取は避ける

アルコールは飲みすぎると身体に大量の活性酸素を産生するために、身体に様々な健康被害をもたらすと言われています。
さらに、アルコールは脂肪を増やし身体の老化を早めるとも言われています。
適量を嗜む程度に飲むようにしましょう。

 

適度な運動習慣を継続する

身体を動かすことは、骨や筋肉、ホルモンシステムを保つために必要不可欠です。
運動をしないと、筋力や呼吸システム・循環器系が衰え老化へと繋がります。
運動することによって、テストステロンや成長ホルモンの分泌を促す効果があります
どのような運動をするかについては、苦痛がなく自分が楽しんで継続できるものを選択しましょう。

 

ストレスを軽減し、睡眠の質を改善させる

適度なストレスは、身体を活性化してくれるために必要です。
しかし、慢性的なストレスは、長時間にわたるコルチゾールというストレスホルモンによって身体が苦しむことになり、高血圧やメタボリックシンドロームのリスクを高めるだけではなく、テストステロンの分泌を低下させると言われています。
ストレスを軽減させるためにも運動習慣は重要であり、運動によって身体をリラックスさせる副交感神経と呼ばれる機能が刺激され、睡眠の質も向上させてくれる事が期待されます。※2

※2「最強の男性ホルモン「テストステロン」の秘密/ブックマン社/著書:クロードショーシャ・クロードデール/2019年3月発行/
※3「日本人の食事摂取基準2015年版報告書」/厚生労働省/2019年10月16日現在
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html

まとめ

ホルモンバランスが乱れている時の身体のサインとホルモンバランスの整え方についてご理解いただけたでしょうか?
身体の調子が悪い時はホルモンバランスが乱れていないかチェックしてみて、生活習慣を見直していけるといいですね!

監修者
栗原
看護師、保健師、アロマリンパオイルテラピスト
大学病院の総合外科で、消化器・呼吸器・乳腺・血管専⾨病棟で 3年勤務。
過労にて⼼身ともに体調を崩すも⾃身の健康を守るため予防医学と美容に特化したクリニックに転職し、クリニックの広報の他、健康メディアのライターも務める。 美容健康セミナーなどのイベントも開催し、SNSでは予防医学・ 健康的なダイエット法・自⾝身の経験から看護師の働き⽅方について発信。
プロダンサーとしても、都内・海外で活動を行い、看護師の新たな働き方のモデルケースになるべくマルチに活動を行っている。
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