寝たいのに寝れない...理由は?眠れないときに試したい方法とは

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みなさんは最近よく眠れていますか?
昨今、寝たいのに寝れない人や、寝てもすっきりしない人が急増しているとのことです。
眠りたいのに寝れない原因と、ぐっすりと眠るための対処法について紹介していきます。

寝たいのに寝れない!原因は考えすぎ?

寝れない原因は、1つではありません。
身体・心理・環境など様々なことが原因となり得ます。
いろいろな原因が考えられるものの、日常生活での過度なストレスや生活習慣の乱れなどが総合的に影響しているでしょう。
ここでは、主な5つの原因を取り上げ解説します。

【寝たいのに寝れない5つの原因】

  1. 人間関係などのストレス
  2. 考えすぎて目が冴えてしまう
  3. 自立神経の乱れ
  4. 身体が冷えている
  5. その他の外的な環境


1.人間関係などのストレス
ストレスは、外部からの刺激で、身体の中に起こる反応のことです。※1
ストレスと一概に言っても、気温の変化や有害物質などの物理・科学的なものから生理的・心理的・社会的なものがあります。※1
現代人はストレスが多いと言われていますが、特に職場や家庭などで起こる不安や怒り、恐怖などの心理・社会的なストレスが大きいと言われています。※1

2.考えすぎて目が冴えてしまう
布団に入って目を閉じても、仕事や将来のことを考えているうちに考えすぎて目が冴えてしまう。
考え事をしているうちに眠れないまま朝を迎えてしまった...という方は多いのではないでしょうか。
このように考えすぎも、寝たいのに寝れない原因の1つです。

 

3.自立神経の乱れ
疲れているはずなのに、なぜか眠くならない。
身体はそこまで疲れていないけど、頭だけは疲れてパンパンで、緊張状態が続いてしまっているという時は、自律神経が乱れているサインかもしれません。

自律神経は、「交換神経」と「副交感神経」の2種類の神経によって成り立っています。※2
「交換神経」は、日中の活動を活発に支える神経。※2
一方「副交感神経」は、夜に身体を休めリラックスさせる神経です。※2
現代のライフスタイルでは、就寝直後までパソコンやスマホを見ることも多いでしょう。
その結果、交感神経が活発で緊張状態が続いていて副交感神経が身体をリラックスさせようとする働きを妨げている可能性もあります。※2

4.身体が冷えている
人の身体は、1日の中で体温が上下していて、活動的な日中は体温も上がり、夜になると身体に溜まった熱が放出されて体温が下がりはじめることによって眠気を感じています。※3
もともと冷え性の人は、この上下する体温調整がうまくいかずに、日中の体温も上がらない状態が続くと、夜の放熱の際も抑えてしまいます。※3
上下する体温によって「眠気」を感じるのですが、変動がないと眠気をそそらない状態になりますね。
身体の冷えによっても寝つきが悪い、睡眠が浅いというような症状が出てきてしまいます。

5.その他の外的な環境
夜遅くの騒音・旅行や出張などいつもと違う場所・光や寝具・室内の気温などの外的な環境が原因の場合もあるでしょう。
寝たいのに寝れない原因は、一つと限りません。
これら5つのうちいくつもが、組み合わさっている可能性もあります。
まずは眠れない原因を考えてみて、1つずつ解決できることから対処していくのが良いでしょう。

※1ストレス/厚生労働省/2020年12月12日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-031.html
※2自律神経を整えて睡眠の質を高めよう/NHKらいふ/2020年12月12日現在
https://www.nhk.or.jp/lifestyle/article/detail/00677.html
※3快眠に繋がる入浴方法とは/Francebed/2020年12月12日現在
https://interior.francebed.co.jp/spring/faq/sleep/bathing-method.php

眠れないときの対処法1 考えすぎ・不安なときにはマイナス思考をストップ

誰でも夜はネガティブ志向に陥りやすくなるでしょう。
ただ、先のことを考えても眠る前考えたところで明日何かが変わっているわけでもありません。
あなたを不安に陥れているのはあなた自身の思考・妄想なのです。
あの時「もっとこうしたら」「こうしなければ」のなどの「たられば」から一度、マイナス思考なループを、ストップしてみましょう。
「こんな日もある」「今日はそんな日だから別のことをしよう」と割り切るのも大切。
考えないようにしよう!という努力は必要ないので、別のことをすることで気分転換を図ります。
考え過ぎてしまった時や不安に襲われてしまった時にできる、対処法をご紹介していきます。

趣味や好きなことで気分転換を

音楽・読書・スポーツ・旅行など、今この瞬間だけ没頭できるもの、好きな趣味をみつけて、自分に最適な「自分が夢中になれる作業」を幾つか探しておきましょう。
たくさん用意しておくことで、時間や場所などに合ったものを試せますね。

睡眠時間にこだわらない

睡眠時間には個人差があるので「◯◯時間眠ろう!」と目標を立てない方が気は楽でしょう。
ベッドに入っても、眠気が来ないときは寝床から出ることも大切です。
もし、眠れないまま朝を迎えてしまったり、睡眠時間が短くて日中に眠気が来てしまったら、お昼休憩の時間やデスクワークの小休憩で30分程度の昼寝をとると効果的です。

こうすれば眠れる!自分流「睡眠儀式」をもっておく

何か眠る前のルーティンを作ってみましょう。
ストレッチやマッサージは血流も促進するのでおすすめです。
21時以降の腹筋など呼吸数や心拍数が上がるような激しい運動は、おやすみモードから遠ざけてしまうのでNGです。
ストレッチなど筋肉を緩めさせることでリラックスをし、身体の凝りをほぐしましょう。
眠る前の3分~5分くらいで行う簡単なストレッチや股関節を開く動作はリラックス効果が高くおすすめです。
毎日の習慣になることを目指して始めてみましょう。
ベッドに入ったら深呼吸をする、間接証明を使う、紙に書き出すなど自分に合ったものを見つけてみましょう。

上記でご紹介した内容は、自分の気分転換が図れる趣味を行うことや、 意識の持ちようで、対処できる内容です。
気軽にできるので是非トライしてみてください。

眠れないときの対処法2 ツボ押しで眠気を誘う

寝たいのに寝れない、そんな時に押してもらいたい3つのツボをご紹介します。

【眠れない時に押したいツボ】

  • 太衝(たいしょう)※4
  • 神門(しんもん)※4
  • 失眠(しつみん)※4

 

・太衝(たいしょう):脳を働かせ過ぎてしまった時に気を休めるツボ※4
情報社会の現代のライフスタイルは身体を動かすより、脳を働かせることが圧倒的に多くなっています。
パソコンやスマホで身体を動かさず脳だけをたえず働かせていると、気持ちは東洋医学でいう「気が上がっている」状態になります。
「気が上がっている」「気が高ぶっている」状態では、副交感神経を優位にして身体をリラックスさせることができないので眠ることはできません。
交感神経から副交感神経にうまく切り替わることができない状態が続くと、寝つくまでに時間のかかる「入眠困難」の状態になります。

【ツボの部位】:足の甲の親指と人差し指のつけ骨が交わるところから、指先よりの凹んでいるところ※4

・神門(しんもん):生体リズムを整えるツボ※4
今、私たちの暮らしは日の出日の入りに関係なく、睡眠時間も自分で決めることができます。
しかし、内臓は24時間いつでも同じようには働かず、昼夜それぞれの時間帯で働きかたが異なります。

【ツボの部位】:手首の曲がりジワを小指側へなでていき、骨の出ている手前で指が止まるところ※4

・失眠(しつみん):不眠解消を促すツボ※4
かかとが固くなると血液を押し出す心臓に負荷がかかり睡眠のリズムが乱れます

【ツボの部位】:かかとの中心※4

眠れない状況の改善には、お灸やツボ押しやマッサージは効果的です。
ツボの周囲には神経や血管が集まっていて、ツボを押すことで血流の促進することによって内臓などの働きが高まる効果が期待できます。

※4不眠で悩まない漢方-自然な眠りで頭もスッキリ!/東海大学医学部専門診療学系 漢方医学/2020年12月12日現在
http://kampo.med.u-tokai.ac.jp/pdf/acupuncture_36.pdf

眠れないときの対処法3 自律神経を整える

前章の寝れない原因で、自律神経の乱れを取り上げました。
体内時計が狂わないことが入眠困難にならず、睡眠の質を上げる大きな一歩です。
自律神経を整えるための食事の摂り方や気を付けたい食生活、について解説していきます。

起きて1時間以内に食事を摂る

朝、頭は起きているのに身体は寝ているというアンバランスな状態を避けるために、朝食は起きてから1時間以内に摂るのがベターです。
胃腸をしっかり動かせば、全身の体内時計を脳の働きに合わせることができます。

そして、夜ご飯は寝る前の3時間前までに済ませましょう。
なるべく消化の良いものを食べるように心掛けてください。

だらだら食いや一気食いは内臓の負担になるので気を付けるようにします。
起床時や空腹時、食事前はこまめに白湯を飲み、内臓の温度を上げることで内臓機能の向上が期待されます。
また空腹は内臓を休ませることにもなり、代謝アップにつながります。

気を付けたい食生活

チョコレートなど甘いものには“シュガーハイ”と呼ばれ、寝る前に食べると興奮作用があるので寝る前に少し小腹が空いたからといって、チョコレートや甘いものを摂るのは注意が必要です。
また、覚醒作用のあるコーヒーや紅茶・緑茶・タバコなど、カフェインやニコチンの摂取も控えましょう。

眠れないときの対処法4 アロマでリラックス

手軽にストレスを解消する方法として、アロマの活用をご紹介します。
寝る前のリラックスタイムに最適で、ストレスを軽減する効果があるそうです。※5
嗅覚は脳とダイレクトに結びついており、アロマによる嗅覚への刺激で上質な睡眠につながりやすいと言われています。※5
大前提として自分の好きな香りを選びましょう。
あえておすすめを挙げるとすれば、「ラベンダー」です。
ラベンダーの香りは不安な気持ちを和らげ、睡眠の質を上げることが科学的にも証明されています。※5
眠りを促してくれる代表的なアロマには、他にもカモミール、イランイラン、サンダルウッドなどがあります。

※5 リラックス効果に影響する精油成分と嗜好の関係/秋吉久美代/2020年12月12日現在
http://ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/bitstream/10564/3054/1/077-084p.リラックス効果に影響する精油成分と噌好の関係.pdf

眠れないときの対処法5 体を温める入浴習慣

身体が冷えていると、良質な睡眠を誘うことができませんので、身体が冷えている時に温める入浴習慣対処法をご紹介します。

睡眠前に副交感神経を活発にさせることが良眠のコツです。
ぬるめのお風呂(39.4±1.4℃)にゆっくり(9.4±8.8分)ほど入り、好きな音楽や読書などでリラックスする時間をとって心身の緊張をほぐします。※6

この時は心臓への負担も少ない「半身浴」がおススメです。
半身浴をすることで副交感神経が優位になり、睡眠の質を向上することが分かっています。※6

お気に入りのバスソルトや入浴剤などを使い嗅覚を刺激し、リラックス効果を得ながら、身体の芯から温まると良いでしょう。

湯上りは冷たい水は避け、白湯など内臓を冷やさない工夫をします。
もし時間がなかったり、シャワーしかできない場合は、湯たんぽなどを使い内臓を温めたり、ホットタオルやホットアイマスクなどで首まわりや目の周りを温めたりすることで交感神経を鎮めることができます。
あたたかさに気持ちよくなって、気づかないうちに寝ていたらとても理想ですよね。

※6入浴法および入浴習慣が心身に及ぼす影響に関する研究/石澤太市/2020年12月12日現在
https://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=36300&item_no=1&page_id=13&block_id=21
ページ内のPDF資料より

眠れないときの対処法6 スマホやタブレットの利用を控える

就寝2時間くらい前には、パソコンやスマホなどの電子機器の使用をやめるのが理想です。
ただ、現代社会では寝る前にSNSを確認したりする人も多く、なかなか難しいことかもしれませんね。

簡単に情報が取れる時代ですが、考えごとや気になってしまうことが多くなる方も多いかと思います。
寝る前は、スマートフォンやタブレット、パソコンなど電子機器の利用を制限してみましょう。
どうしても難しいという場合には、ブルーライトカットのメガネを装着してブルーライトを極力遮断、21時以降には照明を間接照明に変えたり、画面の明るさを暗くすることをおすすめします。※7

※7「寝る前スマホ」は要注意/いりたに内科クリニック/2020年12月12日現在
https://www.iritani.jp/clinic_blog/column/%E3%80%8C%E5%AF%9D%E3%82%8B%E5%89%8D%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E3%80%8D%E3%81%AF%E8%A6%81%E6%B3%A8%E6%84%8F/

眠れないまま朝を迎えてしまった日は・・

寝てないときには、睡眠不足が続くと、思考力や集中力、記憶力の低下が起こる可能性もあります。
また、睡眠不足は引きこもりやうつ症状につながりやすいとも言われています。※8

まずは自分の睡眠に対して意識を持つようにして、自分なりに色々と不眠対策してみる、眠りに付けない、途中で起きるなどの不眠と思われるような症状が一定期間続くようであれば、医療機関を早めに受診すると良いでしょう。
医療機関受診の目安は、一般に「眠れない」「寝つきが浅い」のような症状が週3回は発生して、1ヶ月以上続いている場合です。※8
また寝れないことが原因で、翌日の仕事の効率が落ちて影響が出ているとすると、「睡眠障害」が疑われる場合もあります。※8

しかし、自分の睡眠に対しての意識が低く、不調が起きていても気づかぬまま生活している人も少なくありません。
若い人は「睡眠」を軽視しがちな傾向にあります。
睡眠障害は仕事での判断ミスや日常生活でのトラブルに関わり、大きな事故にもつながりかねません。
まずは自分の睡眠状態に興味・意識を持つことから始めましょう。

※8不眠症/厚生労働省/2020年12月12日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html

まとめ

眠れない、寝つきが浅いなどの状態が長く継続している場合には、なにか原因があるはずです。
その原因を取り除かなければ、健康な睡眠を得ることはできません。
充実した毎日を過ごすためには、「睡眠の質」がとても重要です。
安易に考えず、できることからあなたのライフスタイルにあわせて改善策を探ってみましょう。

監修者
大島
看護師免許、メンタル心理カウンセラー
美容外科・皮膚科にて勤務し、美容医療に5年ほど携わる。
AGAクリニックの立ち上げで、師長就任。
自身の美容経験から、医療機器に劣らないほど肌質改善が感じられた、ハーブピーリングでプライベートサロンを始める。
現在は美容医療に関わるコンサルタントや、美容メディアの運用、化粧品開発などを担当している。
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