クエン酸は健康パワーが満載!元気が欲しい時や、スポーツをする時こそクエン酸を!

公開日:2020.06.09

クエン酸は近年、100円ショップや量販店でも簡単に手に入るようになりました。
クエン酸といえばお掃除に使うものだと思っている人も多いのではないでしょうか。
確かにクエン酸を使ってお掃除することのできる汚れはたくさんありますが、人が摂取しても体に嬉しいことがたくさんあります。
クエン酸とはどのような食品に含まれ、どのような働きをするのかを知り、毎日の元気な体作りに役立てましょう。

目次

  1. クエン酸とは
    • クエン酸とは
    • クエン酸の働き
  2. クエン酸を多く含む食品とその特徴
    • 梅干し、梅製品
    • 果物
  3. クエン酸をたっぷり摂取できるレシピ
    • 梅・梅製品のクエン酸レシピ
    • 果物のクエン酸レシピ
    • 酢のクエン酸レシピ
  4. クエン酸の1日の摂取量
  5. まとめ

クエン酸とは

クエン酸とは

クエン酸は古くから健康維持に役立つと事が知られ、活用されてきました。
しかしこのような健康パワーあふれるクエン酸のメカニズムはあまり多くの事が明らかにされておらず、今現在でも研究が進められています。
多くの健康パワーを持ちながらも、謎に包まれたクエン酸は有機酸の仲間です。
有機酸には次のようなものがあります。

  • クエン酸
  • 酢酸
  • リンゴ酸
  • 乳酸
  • 酒石酸など

有機酸はそれぞれに異なった渋めの酸味や、苦みがかった酸味などの独特な特徴を持ち、酸の構成比によっても酸味に違いを持っています。
またクエン酸や体内でエネルギーを作るのには欠かせない栄養素となっています。
では、クエン酸の体内での働きをみてみましょう。※1、2、3、4

クエン酸の働き

私たちが生命を維持するためには、体内でエネルギーを作り出す反応が必要です
この反応は、酸素を必要とするか、必要としないかで分けることができますが、酸素を使わない場合はグルコースを利用することになるため、比較的早くエネルギーが生産されます。
しかし生産される量はごくわずかで、逆に疲れの素となる物質である乳酸を作り出す特徴があります


一方、酸素を使うエネルギー生産は、スピードはゆっくりであるものの、グルコースの他にも脂肪酸やアミノ酸を利用するため、酸素を利用しない場合のエネルギー生産の19倍のエネルギーを生み、無害の炭酸ガスと水を合成します。
つまり、酸素を利用しないエネルギー生産は瞬間的な運動におけるものに対し、酸素を利用するエネルギー生産が行われている場合は長時間の運動ができるのです。
クエン酸は酸素を使うエネルギー生産の中心であるクエン酸回路で合成され、この回路はTCA回路クレブス回路などと呼ばれています。
このようにクエン酸は体内で合成することができるのですが、直接栄養素として摂取されたクエン酸は付加的な作用を発揮することが分かってきました。
体内にストックされている糖は、スタミナの決定要素とされているのですが、運動などによって消費されていきます
そのため、この減少した糖であるグルコーゲンを元に戻すことで体に元気が湧いてくると考えられ、運動後には糖質だけではなくクエン酸も同時に摂取することで元気パワーは促進することがわかっています。


また、激しい運動をした時には体に乳酸が生成されるのですが、この場合にも糖質と合わせてクエン酸を摂取することで乳酸の解消が促進されるといわれています。
この他にもクエン酸は有用な生理機能を持っている可能性が高いとされ、健康維持への大きな期待が集まっています。
クエン酸は体内に取り込まれると、乳酸などの酸性物質を取り除き、体をアルカリ化する働きがあるため、アルカリ性食品とされています。
人は体が酸性に傾くと、エネルギー作りに関連した酵素の働きを悪くしてしまい、効率よくエネルギーを作ることができなくなってしまいます。※1、2、3、4

※1 e-ヘルスネット 有酸素性エネルギー代謝 / 2019年8月29日閲覧
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-001.html
※2 J-STAGE ヒトにおけるレモン果汁およびクエン酸摂取が運動後の血中乳酸濃度に及ぼす影響 / 2019年8月29日閲覧
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1983/54/1/54_1_29/_pdf
※3 クエン酸の元気レシピ 下村吉治著 2002年7月発行 グラフ社
※4 NHK出版からだのための食材大全 NHK出版編 2018年11月第1刷発行 NHK出版

クエン酸を多く含む食品とその特徴

元気な体をサポートしてくれるクエン酸はどのような食品に多く含まれているのでしょうか。
元気な力の源である「クエン酸をたっぷり含んだ食品」を知り、しっかりと摂取しましょう。

梅干し、梅製品

クエン酸をたっぷり含んだ食品といえば、です。
梅干しや梅酢、梅酒などにクエン酸はたくさん含まれています。※5
青梅を煮詰めて作られる梅肉エキスも同様です。
さらに梅酢や梅酒で肉を煮ると、肉はとても柔らかくなり味も浸み込みやすくなります。
昔から「梅はその日の難逃れ」といわれたほど、健康には欠かせない食べ物でした。
可憐な花をつける梅は奈良時代に中国から渡来し、観賞用としても愛され、多くの歌にも詠まれてきました。
江戸時代には日本人が生み出した最高傑作ともいえる保存食、梅干しが登場します。
梅干しは、梅干し自体に防腐効果があるうえ、有機酸の働きで食材に付着した細菌やウイルスの働きを弱め、さらに臭みを消す力があります
近年ではいろいろな種類の梅干しが店頭に並び、いろいろな風味や塩加減、甘さなどを楽しむことができます。
自分で梅から吟味し手作りをするのも楽しんだり、市販品で好みのものがみつかるまでいろいろと試してみたりするのもよいでしょう。※6

果物

レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類の他、イチゴやキウイなどに多く含まれています。
果物はそのまま食べるだけではなく、料理やお菓子作りなどにも幅広く利用することができます。
果物に含まれるクエン酸は、果物に含まれているビタミンCを壊れにくくし、さらに体内に吸収しやすくなるという働きもあります。
スポーツ選手が運動の後に食べているものというと、レモンの砂糖漬けやハチミツ漬けが思い浮かびませんか。
レモンにはたっぷりとクエン酸が含まれ、糖と同じように元気を取り戻す力があります。
レモン以外にもオレンジやイチゴ、キウイ、グレープフルーツなどにもクエン酸はたくさん含まれています
またレモンの酸っぱさは、ビタミンCの風味だと思われていますが、しかし実際にはレモンに含まれる程度のビタミンCでは酸味は感じることができません。
あの独特の酸っぱさは、まさにクエン酸のすっぱさなのです

酢にはクエン酸だけではなく、酢酸などの有機酸が含まれています。
酢の種類は実に多く、原料や製法で酸味や風味が異なるため、それぞれの特性を生かし調理に使うことができます。
主な種類はバルサミコ酢、もろみ酢、黒酢、穀物酢、リンゴ酢、白ワインビネガーなどです。※3、4
酢にもクエン酸はたくさん含まれています。
またクエン酸だけではなく、酢酸などの有機酸も含まれて、酢の種類もとても豊富です。
酢は原料や製法によって酸味や風味が大きく異なるため、酢の特性を生かし調理により使い分けてみましょう。
酢をそのまま水や炭酸水で割って飲んだり、酢を煮詰めて酸味をとばしてもクエン酸の健康パワーは損なわれることはありません
好みの酢を見つけ、美味しい酢の摂り方を探してみましょう。※3、4、5、6

※5 J-STAGE 果実リキュール中のリンゴ酸およびクエン酸について / 2019年8月29日閲覧
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1915/59/8/59_8_724/_pdf/-char/ja
※6 J-STAGE 梅に関する研究 / 2019年8月29日閲覧
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bimi2002/2008/11/2008_11_7/_pdf/-char/ja
※3 クエン酸の元気レシピ 下村吉治著 2002年7月発行 グラフ社
※4 NHK出版からだのための食材大全 NHK出版編 2018年11月第1刷発行 NHK出版

クエン酸をたっぷり摂取できるレシピ

梅・梅製品のクエン酸レシピ

【梅干しの天婦羅】
梅干しの酸っぱさが苦手な人でも、食べやすい一品です。

材料(2人分)
梅干し大きめな傷の無いもの6~8個  揚げ油
衣 : 薄力粉1/2カップ  ベーキングパウダー小さじ1  卵1/2個  水1/3カップ

作り方

  1. 梅干しは30分ほど水に漬けて塩抜きをして、水気をふいておく
  2.  衣の材料をさっくりとまぜておく
  3.  梅干しに衣を付ける
  4.  揚げ油を160℃に熱し、衣を付けた梅干しをそっと入れ、カラリと揚げる

お好みで塩か天つゆでいただきます。※3、4

 

【梅モロヘイヤソース】
梅干しの栄養もさることながら、栄養満点といわれるモロヘイヤと合わせることで、体の元気を取り戻しましょう。

材料(2人分):
梅干し 大きめ1個 モロヘイヤ1/2束、だし汁大さじ2 うすくちしょうゆ小さじ1

作り方

  1.  モロヘイヤの葉先を摘んでさっとゆで、すぐに冷水にとり出す
  2.  水気を十分に切ったら、粘りが出るまで包丁でたたいておく
  3.  梅干しの種を取り、包丁で細かくたたきながら、滑らかにして梅肉をつくる
  4.  梅肉、モロヘイヤ、その他の材料を混ぜ合わせてでき上がり

梅肉とだし汁の味が効いたさっぱりとしたソースは、あっさりとした肉や魚とよく合います。
例えば、ゆで豚(薄切りの豚肉をさっと湯通ししたもの)や、鶏むね肉を蒸したものなど、淡白な味の肉料理にかけると食が進みます。※3、4

果物のクエン酸レシピ

【白身魚のレモンソース】
レモンとバターを使った、定番ソースでおいしくいただきましょう。
材料(2人分):
白身魚(皮付きの方が香ばしい)2切れ 塩・コショウ少々 料理酒少々
レモンソース:生マッシュルーム2個(またはシメジ1/2株) 玉ねぎ1/4個 ピーマン1/2個 にんにく1/2片 パセリのみじん切り小さじ1 固形スープの素1/2個 料理酒1/4カップ レモン汁大さじ2 バター大さじ1/2 水大さじ4
オリーブオイル適量
作り方

  1.  白身魚に軽く塩コショウを振り、下味をつけておく
  2.  フライパンにオリーブオイルを熱し、皮目から焼く
  3.  皮がパリッと香ばしく焼けたらひっくり返し、白ワインを加えて蓋をして中まで火を通す
  4.  野菜類をみじん切りにしておく
  5.  フライパンを熱してバターを溶かす
  6.  バターが焦げないように注意しながら、みじん切りにした野菜とパセリを炒める
  7.  玉ねぎが透き通ってきたら、白ワイン、水、固形スープの素を入れ、煮詰める
  8.  塩コショウで味を調え、仕上げにレモン汁を加える
  9.  器に焼いた魚を盛って、ソースをかける

白身魚は、タラや鯛の切り身でもおいしくできます。
バターの風味とレモンの香りが食欲をそそります。※3

酢のクエン酸レシピ

【高菜の中華スープ】
ほどよい酸味が体にやさしい一品です。
材料(2人分):
絹ごし豆腐100g  高菜の古漬け20g 長ネギ1/3本 鶏がらスープの素小さじ1/3 お湯2カップ 塩コショウ少々 しょう油少々 お酢大さじ1 ゴマ油少々
作り方

  1.  高菜漬けと長ネギは千切り、豆腐は1㎝の角切りにしておく
  2.  鍋にゴマ油を熱し、高菜漬けを炒める
  3.  スープの素を溶いたお湯を入れ、煮たてる
  4.  豆腐と長ネギを加え、塩コショウとしょう油で味を調える
  5.  仕上げにお酢を加える

高菜の古漬けは酸味が強くなっていますので、お好みに合わせてお酢の量を調整します。※3

※3 クエン酸の元気レシピ 下村吉治著 2002年7月発行 グラフ社
※4 NHK出版からだのための食材大全 NHK出版編 2018年11月第1刷発行 NHK出版

クエン酸の1日の摂取量

体の元気を支えるクエン酸の1日の摂取量は、厚生労働省では定められていません。
クエン酸はそれだけでも体にうれしい効果のある成分ですが、ほかの栄養素と組み合わせることで、さらに体を元気にしてくれる働きがあります。
例えば

  • 鉄分を多く含む:ほうれん草、レバー、ひじきなど
  • カルシウムを多く含む:ちりめんじゃこ、小松菜など
  • ビタミンB群を多く含む:玄米、かつお、豚もも肉など

これらの栄養成分が多い食品と一緒にクエン酸を摂取すると、それぞれの栄養素の働きを助け、元気な体をつくり出すことができます。


また、クエン酸を食品から摂取する方法では、多く摂りすぎたとしても時間の経過とともに排泄物として体内から出ていくため、過剰症の心配はほとんどありません。
しかし、食物(例えば果物など)からクエン酸を摂取する際には、クエン酸以外にも含まれている栄養素(果物の場合は果糖など)があるため、その他の栄養素を多く摂り過ぎてしまうなどの心配があります
また、食物からクエン酸のみを抽出したような製品では非常に酸味が強いため、なかなか続かないかもしれません。
体に良いからと必要以上にクエン酸を摂取することは避け、日頃からバランスのとれた食生活と適度な運動を心がけるようにしましょう。
規則正しい生活を意識したうえで、クエン酸を効率的に取り入れることによって、今までよりもさらに強く元気な体を手に入れることができるのです。


クエン酸をもっと手軽に摂りたい場合には、たれやドレッシングなどを手作りするのもお勧めです
たれやドレッシングは熱湯消毒した瓶などに密閉して冷蔵庫で保存すれば3日程度はもつので、日頃の調理に1品加える際でも楽をする事ができます。
同じ肉や野菜でも、たれやドレッシングが変わることで味の変化を楽しむことができるため、料理のレパートリーを増やすのにも役立ちます。
冷蔵庫にクエン酸たっぷりの中華だれ(お酢)や梅しそだれ(梅)、レモンソースなどを常備しておくと、いつでもさっと取り出せて、便利に美味しく、栄養バランスのよい食事を摂ることができます。
クエン酸を意識的に摂取して、元気な毎日を送りましょう。※3、4、5、6

※5 厚生労働省 「健康食品」のホームページ / 2019年8月29日閲覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/index.html
※6 厚生労働省 「健康食品」の適切な利用について / 2019年8月29日閲覧
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/tekiseturiyou.html
※3 クエン酸の元気レシピ 下村吉治著 2002年7月発行 グラフ社
※4 NHK出版からだのための食材大全 NHK出版編 2018年11月第1刷発行 NHK出版

まとめ

昔から元気がない時には「甘くて酸っぱいもの」を食べるとよいといわれてきました。
元気の素は糖質(グルコーゲン)ですが、これが体内から減ってしまうとパワー不足になってしまいます。
グルコーゲンを増やすには、ご飯やパンなどの糖質にクエン酸をプラスすることがより効果的です。
特にスポーツの後など体の元気が減っているときは、糖質とクエン酸を一緒に摂って、元気を取り戻しましょう。

ライター
岡部
看護師
埼玉県内総合病院手術室(6年)、眼科クリニック(半年)勤務、IT関連企業(10年)勤務、都内総合病院手術室(1年半)、千葉県内眼科クリニック(1年)勤務
2011年よりヘルスケアライターとして活動。 現在は、一般向け疾患啓発サイト、医療従事者向け情報サイト等での執筆、 医療従事者への取材、記事作成などを行う。
一般向けおよび医療従事者向け書籍
○執筆・編集協力
・看護の現場ですぐに役立つICU看護のキホン (ナースのためのスキルアップノート)
・看護の現場ですぐに役立つ 人工呼吸ケアのキホン (ナースのためのスキルアップノート)
・看護の現場ですぐに役立つ ドレーン管理のキホン (ナースのためのスキルアップノート)  他
公開日:2020.06.09
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