お酢の健康サポート効果とは?その種類と簡単メニュー

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カラダにいいと言われるお酢ですが、黒酢やリンゴ酢などいろいろな種類が販売されています。
その種類ごとの違いをご存知ですか?
今回は、そのお酢の種類や使い方、健康サポート効果についてご紹介します。

目次

  1. お酢の原料と種類
    • お酢の作り方
    • お酢は大きくわけて「食酢」とその他にわけられる
    • 食酢は2種類にわけられる
    • 醸造酢は、穀物酢と果実酢がある
  2. お酢は種類ごとに使い分ける?!
    • 黒酢はカラダに良いの?!
    • 果実酢って何がいいの?
  3. お酢のチカラをかりてカラダメンテナンス
    • 食欲がないとき
    • 塩分を控えたいとき
    • カラダが疲れているとき
    • カルシウム不足が気になる時
  4. 健康的にダイエットしたいとき
  5. お酢を使った簡単ダイエットメニュー
    • お酢と健康食材を組み合わせる
    • 自分で作るお酢ドリンク
  6. お酢のとりすぎには注意を
    • 歯が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)に注意
    • 胃を痛めるため空腹時は避ける
  7. まとめ

お酢の原料と種類

カラダに良いと言われているお酢。
そのお酢には、原料と作り方の違いからいくつかの種類に分かれていることをご存知でしょうか?
その種類により、味だけでなく使い方や栄養も異なります。
まずは、お酢の種類について詳しく見てみましょう。

お酢の作り方

お酢は、お酒から作られています。
お酒に、お酢を混ぜ酢酸菌を加えることで、お酒のアルコール分が酢酸に変わります。
それを「ろ過」してお酢が完成します。※1

お酢は大きくわけて「食酢」とその他にわけられる

お酢は、大きくわけて「食酢」とそれ以外に分類されます。
「食酢」は酢酸を主な成分とする調味料のことを指し、一般的に使われている「お酢」のことです。
食酢以外には、「加工酢」と言われるものと「もろみ酢」があります。
加工酢は、食酢を加工したものですし酢や三杯酢のようなものを指します。
もろみ酢は、その原料から主な成分が酢酸ではなくクエン酸であり、食酢の特徴である酢酸発酵をしていないため食酢には含まれません。※2

食酢は2種類にわけられる

「食酢」は、食品表示基準によると、大きく「醸造酢」「合成酢」にわけられます。
醸造酢とは、穀物や果実やイモ類などを原料に作られるお酢で、氷酢酸や酢酸を使用していないものを指します。
家庭用に販売されているのは、ほとんどが醸造酢です。
合成酢は、現在ではあまり販売されていません。
合成酢は、氷酢酸や酢酸を薄めた液に砂糖などを加えたものや、そこに醸造酢を追加したものを指します。※3

醸造酢は、穀物酢と果実酢がある

醸造酢は、家庭用に販売されているお酢の大半を占めています。
その醸造酢の種類には、「穀物酢」と「果実酢」があります。
■穀物酢
米や麦などを使って作られるお酢です。
穀物酢は、原料ごとに下記のような種類があります。※4

  • 一定以上の量のお米を使って作られる「米酢」
  • 玄米を原料とした「玄米酢」
  • 酒粕を原料にした「かす酢」
  • 精白していない米を原料とした「米黒酢」
  • 大麦を原料とした「大麦黒酢」

人気の黒酢も、この穀物酢に該当します。
さらに、家庭用に使われている穀物酢は、麦・酒粕・米・とうもろこしなどをブレンドして醸造したものもあります。


■果実酢
最近では果実を使ったお酢も店頭で見かけるようになりました。
果実酢は、果物の絞り汁を使い作られたお酢です。
こちらもいくつかの種類があります。

  • りんごのしぼり汁を使った「りんご酢」
  • ぶどうのしぼり汁を使った「ぶどう酢」
  • ぶどうのしぼり汁にワイン酵母を加えた「ワインビネガー」
  • ぶどうの果実を煮詰めて熟成させるイタリアの伝統的な製法で作られる「バルサミコ酢」

外国ではお酢といえばワインビネガーやバルサミコ酢を指します。
用途に応じて使い分けられています。

※1 お酢のできるまで│くらしプラ酢│ミツカングループ商品・メニューサイト/2019年1月7日現在
http://www.mizkan.co.jp/k-plus/information/osu/make.html
※2 食酢について│全国食酢協会中央会 全国食酢公正取引協議会/2019年1月7日現在
http://www.shokusu.org/oxalis/teigi.html
※3 お酢の分類│くらしプラ酢│ミツカングループ商品・メニューサイト/2019年1月7日現在
http://www.mizkan.co.jp/k-plus/information/osu/class.html
※4 手作り健康酢バイブル/著者: 金丸 絵里加/主婦の友社/2016年12月/2019年1月7日現在

お酢は種類ごとに使い分ける?!

種類ごとの特徴から、向いている摂り方をご紹介します。

黒酢はカラダに良いの?!

黒酢は、健康補助食品などで利用されることが多く、健康によいイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
黒酢と他のお酢との違いを見てみましょう。
黒酢は、玄米や精白していないお米、大麦などを原料として作られるお酢です。
黒酢の特徴であるその色は、製造過程の発酵・熟成により、褐色または黒褐色になったものです。
原料と、発酵・熟成により、他の穀物酢よりもアミノ酸が豊富に含まれているものが多いと言われています。
また、クエン酸も他の穀物酢よりも豊富に含まれていることが分かっています。
しかし、主成分である酢酸については、米酢などの穀物酢と黒酢で差はみられないようです。※5
黒酢の成分の特徴であるアミノ酸は、カラダの約20%を占めるタンパク質の素となる栄養素です。
健康維持には欠かせないこのアミノ酸が豊富に含まれるということで、健康によいイメージが持たれているのですね。
黒酢は、米酢などのようなすっぱさが少なく、まろやかな風味が特徴です。※6
そのため、ドリンクにして飲むのに向いています。
原液のまま飲むとお酢の酢酸成分で胃腸を傷つけてしまうこともありますので、10倍くらいに薄めて飲みましょう

果実酢って何がいいの?

最近では、リンゴやぶどうなどの果実を使ったお酢も市販されています。
これらのお酢は、果実の絞り汁を使って作られたお酢です。
果実酢は、他のお酢と比べて、カリウムが多く含まれています。※7
カリウムは、塩分を排出する作用があり、むくみが気になる時などに助けになります
果実酢には種類ごとに特徴があるので、自分にあった果実酢を摂り入れてカリウムを補給しましょう。
リンゴ酢には、酢酸やクエン酸に加え、リンゴ酸が含まれています。
リンゴ酸のさわやかさで、ドリンクはもちろんドレッシングにもよく合うお酢です。
ぶどう酢は、ワインビネガーのこと。
ワインビネガーは、リンゴ酢のような酸味がなく、サラダやマリネなど洋風メニューに摂り入れるのがよいです。
同じくぶどうのお酢であるバルサミコ酢は、イタリアの伝統的な製法で作られるお酢です。
長期熟成により、濃厚な味のお酢になっています。
バルサミコ酢は、煮詰めてシロップとしてヨーグルトにかけるといった使われ方もあるようです。※6

※5 意外に知られていない黒酢の基礎知識|「食と健康」ニュースリリース│ミツカングループ企業サイト/2019年1月7日現在
http://www.mizkan.co.jp/company/newsrelease/2005news/050420-00.html
※6 手作り健康酢バイブル/著者: 金丸 絵里加/主婦の友社/2016年12月/2019年1月7日現在
※7 健康食百科7酢で健康/著者:河野 友美/保育社/1985年9月/2019年1月7日現在

お酢のチカラをかりてカラダメンテナンス

カラダによいと言われるお酢ですが、どのような時にどのように摂取するのが良いのでしょうか。
詳しく見てみましょう。

食欲がないとき

食欲がなく、食べられない日が続くと体力が落ちてしまいます。
そんな時、お酢をとりいれることで、お酢の酸味が臭いや味覚を刺激して、食欲を取り戻してくれます。※8
夏バテで食べたくないときには、積極的に活用してみてください。
ご飯にかけたり、野菜をお酢につけておきピクルスで食べるのも簡単でおすすめです。

塩分を控えたいとき

塩の代わりに食酢を使うことで、減塩が可能です。
病院で指摘され、塩分を控える必要がある方はもちろん、むくみが気になり塩分を控えたい方も、調味料にお酢を活用してみてください。
減塩した物足りなさを、お酢がカバーしてくれます。※9
ただし、加工酢には塩分が含まれているものもありますので、塩分を控えたい場合には、穀物酢や果実酢を選んで下さいね。

カラダが疲れているとき

カラダが疲れているときにも、お酢が回復をサポートしてくれます。
お酢は、食べたものの栄養をカラダに取り入れる働きをサポートすると言われています。
お酢のパワーで、効率的にエネルギーを作り出せるため、疲労回復をサポートするのです。※8
運動の後などには、食事や飲み物にお酢を摂り入れてみるのが良さそうです。

カルシウム不足が気になる時

調理の際に、食材とお酢と一緒に煮込むことで、骨や貝殻に含まれるカルシウムが溶け出しやすくなります。
骨付きのお肉や小魚、貝類などの食材は、お酢で煮込むスープにすることで、1食で取れるカルシウムの量を増やすことが出来るのです。※8

健康的にダイエットしたいとき

先に減塩についても触れましたが、食事の際の調味料やドリンクとしてお酢を活用することで健康的なダイエットを2つの点からサポートします。
1つ目は、カロリーコントロールです。
ダイエット中に気になる食事のカロリーを、お酢を活用することで減らすことができます。
食材のカロリーを押さえようとサラダなどの野菜中心のメニューにしたところで、マヨネーズやドレッシングをたっぷりかけてしまうと、それだけでカロリーが増えてしまいますが、そんなときに、お酢の出番です。
お酢とレモンや塩コショウをマヨネーズのかわりにすることで、低カロリーで満足感のある食事が実現します。
飲み物のカロリーも同様です。
口をさっぱりさせたい時、炭酸などの清涼飲料水を飲んでいませんか?
その清涼飲料水をお酢ドリンクに替えれば、簡単にカロリーコントロールできます。
ダイエット目的でお酢を飲む場合は、水やお湯などカロリーの低いもので割るようにしてくださいね。
2つ目は、ダイエットで気になる「むくみ」対策に活用できる点です。
塩分のとりすぎは大敵です。
先にもご紹介しましたが、塩分の代わりにお酢を活用すれば、減塩することができむくみ対策にもなります。※8
揚げ物や炒めものにはお塩の代わりにお酢をかけたり、冷やっこや焼き肉のようなメニューで使う醤油やタレをお酢と醤油に置き換えるのもよいでしょう。※10
そんな優秀な調味料であるお酢ですが、ダイエット中に使う際に注意したいことが一つあります。
それは、お酢を摂り入れるタイミングです。
お酢は食欲を増進させてしまうことがあるので、空腹時に摂るのは避けて摂り入れてみて下さい。

※8 1品で大さじ1杯(約15ml)のお酢が摂取できる「酢-プ®」で美味しくカルシウムを「飲」む!||ニュースリリース│ミツカングループ企業サイト/2019年1月7日現在
http://www.mizkan.co.jp/company/newsrelease/2006news/061220-00.html
※9 お酢が体にできること | 【マルカン酢株式会社 Marukan Vinegar Since1649】/2019年1月7日現在
http://www.marukan.com/health/category/karada
※10 お酢編|ダイエットコラム|カロリーコントロール | ダイエットナビ | CLUB Panasonic/2019年1月7日現在
https://club.panasonic.jp/diet/calorie_control/column/column033.html

お酢を使った簡単ダイエットメニュー

お酢にはカラダを健康に保つ要素があることがおわかりいただけたかと思います。
健康的なダイエットを実践するために、お酢をとりいれたい方も多いのではないでしょうか。
毎日の生活に摂り入れやすい、簡単なお酢メニューをご紹介します。

お酢と健康食材を組み合わせる

お酢のチカラをかりてカラダメンテナンスの、健康的にダイエットしたいときでは、調味料としての利用するメリットをご紹介しましたが、お酢を使った副菜を1品用意しておくのもおすすめです。
健康食材であるタマネギをお酢に漬けた、酢タマネギもその1つ。※11
作り方は簡単です。
タマネギをスライスし、そのまままな板の上に15分程空気にさらしておきます。
清潔なビンにスライスしたタマネギをいれ、そのタマネギが漬かるくらいのお酢と大さじ1~2程度のはちみつを入れて冷蔵庫で寝かせるだけで完成です。
サラダがわりにそのまま食べることもできますし、ポークソテーの具として使うこともできます。
タマネギを、みじん切りにして漬けておけば、サラダや冷奴などにのせたりと調味料がわりにも活躍します。

自分で作るお酢ドリンク

市販でも販売されているお酢ドリンクですが、自分で好きな果物やハーブと組み合わせて作ることもできます。
作り方は、好みのお酢とフルーツ、お砂糖を清潔な容器に入れて冷蔵庫で寝かせるだけです。※11
ダイエット目的の場合は、お砂糖の量に注意してくださいね。
お砂糖をはちみつなどに置き換えてもよいでしょう。
作ったドリンクは、炭酸水で割ったり、お水やお湯で割ったりとその時の気分で使い分けて下さい。
ダイエットや冷えが気になる場合には、お湯で割るのがよさそうです。

※11 手作り健康酢バイブル/著者: 金丸 絵里加/主婦の友社/2016年12月/2019年1月7日現在

お酢のとりすぎには注意を

健康維持に役立つお酢ですが、とりすぎには注意が必要です。
お酢を摂りすぎてしまうと、お酢の酸の影響により、健康を害してしまうことがあるのです。

歯が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)に注意

まず注意したいのが、お酢の酸が原因で歯が溶けてしまう「酸蝕歯(さんしょくし)」です。
お酢は酸性度の高い食材です。
通常の食事程度では問題ではありませんが、長時間にわたり歯をお酢の酸に晒してしまうことで酸蝕歯(さんしょくし)の危険性が高まると言われています。
お酢の酸により、歯のエナメル質からカルシウムが溶けだし、歯が弱くなってしまうのです。
健康のために黒酢を毎日のんでいたところ、酸蝕歯が進んでしまったという例もあるようです。
しかし、酸蝕歯(さんしょくし)は、適切な歯磨きで防ぐことができますのでご安心下さい。
適切な歯磨きとは、ブラッシング圧が強すぎたり、乱暴な歯磨きではないということ。
圧が強すぎるブラッシングは、酸で軟化している歯のエナメル質を摩耗させてしまうと言われています。※12
お酢ドリンクを飲んだりお酢をふんだんに使った料理の後は、適度なブラッシング圧で歯磨きを心がけましょう

胃を痛めるため空腹時は避ける

空腹時にお酢を多く飲んでしまうと、胃を痛めてしまう場合もあります。
お酢の酸が胃酸のかわりとなり、胃を刺激してしまう可能性があるからです。※13
お酢は、食事中や食後など、胃の中に何かがあるタイミングに摂るようにすることで、胃への刺激を抑えることができます。
健康をサポートするお酢ですが、継続的にとり入れる際には、上記2点に注意をして、健康を損なうことがないようにしたいですね。

※12 歯が溶ける? 酸蝕歯に気をつけよう | はじめよう!ヘルシーライフ | オムロン ヘルスケア/2019年1月7日現在
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/173.html
※13お酢編|ダイエットコラム|カロリーコントロール | ダイエットナビ | CLUB Panasonic/2019年1月7日現在
https://club.panasonic.jp/diet/calorie_control/column/column033.html

まとめ

今回は、お酢の種類と、その健康サポート効果から、お酢を使ったメニュー、そしてお酢を摂る際の注意点についてご紹介いたしました。
お酢は、ダイエットはもちろんのこと、食欲がないときや減塩対策、疲労回復やカルシウム不足をサポートすると言われています。
それぞれの種類や成分などの特性を知り、自分に合った方法で探してみて下さい。
お腹が空っぽの時間を避け、歯磨きをしっかりするという2点に注意をすれば、お酢は健康維持に役立つ手軽な食材です。
継続的に摂り入れてみて下さい。

監修者
大島
看護師免許、メンタル心理カウンセラー
美容外科・皮膚科にて勤務し、美容医療に5年ほど携わる。
AGAクリニックの立ち上げで、師長就任。
自身の美容経験から、医療機器に劣らないほど肌質改善が感じられた、ハーブピーリングでプライベートサロンを始める。
現在は美容医療に関わるコンサルタントや、美容メディアの運用、化粧品開発などを担当している。
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