ストレスと食べ物の関係を知って、体と心を健康に!

公開日:2019.04.23

何かと思うようにはいかない毎日に、ストレスがたまっているなと感じることはありませんか?
心身共に健康に過ごすためには、よい睡眠、休息をとり、好きなことをしてストレス解消をはかるほか、規則正しく栄養バランスのよい食生活をおくることが大変重要です。
では、どのような食事がストレスを軽減してくれるのか、栄養素に焦点を当ててみていきましょう。

目次

  1. ストレスで乱れた心を支えてくれる食べ物がある?
    • 「食べる」行為でストレスを発散できる!
    • ストレス解消につながる栄養素をしっかり摂取して効果UP
  2. ストレスと関係がある栄養素には何がある?
    • ①「カルシウム」が減りすぎると気持ちの乱れにつながる?
    • ②「マグネシウム」の不足がイライラの原因になる
    • ③「ビタミンC」が、ストレスに対抗するホルモンを生み出してくれる
    • ④「ビタミンB1」が気分の波を落ち着かせる効果をもたらす
    • ⑤ストレスを感じやすい脳は「ミネラル」「タンパク質」を大量に消費する
  3. 疲労回復とストレス緩和!!賢く食べてストレス解消
    • ①ストレス発散効果が期待できる食べ物4選
    • ②リラックス効果をもたらす食べ物
  4. 規則正しく、バランスのよい食事でストレスに強くなる
    • ①「hangry」という言葉をご存知でしょうか?
    • ②バランスよい食事で、ストレス抗体力をつける栄養素を無理なく摂取
    • ③バランスのよい食事メニューの作り方
  5. 心のバランスを保つ「三大神経物質」とは?
    • ①ドーパミン(快感ホルモン)
    • ②ノルアドレナリン(警告ホルモン・怒りホルモン・ストレスホルモン)
    • ③セロトニン(幸福ホルモン)
  6. まとめ

ストレスで乱れた心を支えてくれる食べ物がある?

「食べる」行為でストレスを発散できる!

忙しくて時間通りに食事がとれなかったという経験は誰にでもあることでしょう。
空腹で疲れがたまり、イライラもつのる。
そんな時に美味しい食事をとると、お腹も心も満たされて「また頑張ろう。」と前向きな気持ちになれるのではないでしょうか。
ただ、甘いものが好きな人がスイーツのやけ食いをしてしまったりすると、罪悪感を覚えてかえってストレスが増える結果となることもあります。
食べる時には何を食べるかが問題で、ストレス過多の状態ではなるべくそれを軽減できる食事をとることが賢明といえます。

ストレス解消につながる栄養素をしっかり摂取して効果UP

では、どのような食品―栄養素をとればストレスを減らすことができるのでしょうか。
よく栄養ドリンクにはビタミンが配合されていますが、実際どのような栄養素が有効なのかみていきましょう。

ストレスと関係がある栄養素には何がある?

①「カルシウム」が減りすぎると気持ちの乱れにつながる?

カルシウムが不足するとイライラしやすいと聞いたことはありませんか?
カルシウムは、骨や歯以外にもわずかですが血液中や細胞の中に存在しており、神経の興奮と深い関わりがあると考えられています。
神経が興奮する時には細胞がカルシウムを必要とします。
しかし、カルシウムが不足すると、それを補おうと、骨の中のカルシウムが溶け出し細胞内に大量に放出されるのです。
こうした現象から、カルシウムが不足すると過度の興奮状態に陥り気持ちが落ち着かなくなると考えられていたのです。
しかし、近年ではカルシウム不足が直接的にストレスにかかわっているわけではないと言われるようになっています。

②「マグネシウム」の不足がイライラの原因になる

「マグネシウム」は「カルシウム」と並んで、骨や歯の形成に重要な役割を担う栄養素です。
また、神経の伝達を正常に保ち、興奮を抑えストレスを緩和し精神状態を安定させる働きもあります。
骨や歯以外にも体内に広く存在し、300種にも及ぶ酵素反応と関係があるとされています。
体温の調節やエネルギー生産、筋肉収縮、ホルモンの分泌などにもかかわっているので、不足するとイライラや神経過敏などが引き起こされるのです。
また、マグネシウムはカルシウムの吸収を高める働きを持っており、マグネシウムの不足がカルシウム不足につながってしまいます。
ですから、気持ちを落ち着かせるためには、カルシウムだけでなく併せてマグネシウムを摂取することを心掛けなくてはなりません。※1
マグネシウムは、牡蠣、ホタテ、納豆、ゴマ、ピーナッツ、ほうれん草気などに含まれています。

③「ビタミンC」が、ストレスに対抗するホルモンを生み出してくれる

体は、ストレスを受けるとそれに対抗するホルモンを分泌して、抵抗力をつけてくれます。ホルモンの生成にはビタミンCが不可欠なのですが、ストレスを受けるとビタミンCの量が激減してしまうので、充分に摂取することが必要です
ビタミンCは熱に弱く、一度に大量に摂っても体外に排出されてしまうため、日々積極的にとるよう心がけましょう。
ビタミンCは、キウイ、みかん、ブロッコリー、小松菜、ピーマンなどに含まれています。

④「ビタミンB1」が気分の波を落ち着かせる効果をもたらす

日本人の多くは、エネルギーを炭水化物からとる傾向がありますが、炭水化物(糖質)をエネルギーに変える際にはビタミンB1が必要なので、不足すると体の疲れやイライラを感じてしまいます。
ビタミンB1もビタミンCと同様にストレスを受けると多く消費されるので、疲れをためないよう、また気分を落ち着かせるために、日常的に摂取することをお勧めします。
ビタミンB1は、うなぎ、豚肉、レバー、乳製品、卵などに含まれています。

⑤ストレスを感じやすい脳は「ミネラル」「タンパク質」を大量に消費する

ストレスに弱い脳はさらに上記の栄養素やタンパク質などを大量に消費するので、ますます気持ちを苛立たせるという悪循環に陥ってしまいます。
スポーツ選手は強い体を作るため、いろいろな栄養素をバランスよく摂取しており、ストレスに強いといわれています。
まずは、カルシウムやマグネシウム、ビタミンC、ビタミンB1、タンパク質などを摂取して、ストレスに強い脳をつくることが穏やかな生活のための第一歩と言えます。

※1 株式会社FRONTEOヘルスケア 今日から使えるマグネシウムの正しい知識と手軽な摂り方/2019年1月15日現在
https://www.fronteo-healthcare.com/library/2017/06/archive20170605

疲労回復とストレス緩和!!賢く食べてストレス解消

①ストレス発散効果が期待できる食べ物4選

  • 旬の野菜
    旬の野菜はビタミン、ミネラルがたっぷりです。
    春キャベツやたまねぎ、夏場のキュウリ、ナス、秋のキノコ、冬のちぢみほうれん草などどれも味が濃く、手間をかけなくてもおいしく食べられます。
    素材の旨味を生かして、ストレスに強くなる栄養素をたくさんとりましょう。
  • 小魚
    魚介をまるごと食べられるシラスやサクラエビ、ししゃもなどはカルシウム摂取のために推奨される食品です。
    ちりめんじゃこは日に干している分ビタミンが増しているのでさらにお薦めできます。
    また、お味噌汁のだしをとった煮干しも捨てずに食べてみてはいかがでしょうか。

  • タンパク質の豊富な豚肉はビタミンB1も多く含んでおり、しかも幅広いメニューに使える食材なので様々な形で食卓に並べたいものです。
    とんかつ、生姜焼き、煮物にして、野菜も忘れず添えましょう。

  • 卵はビタミンCと食物繊維以外のすべての栄養素を含んだ完全食品です。
    アレルギーの人を除いてほとんどの人が手軽に口にできる食品でもあります。
    朝食にはオムレツや卵焼きなどの料理を出す、あるいは煮卵を作り置きしておくなど、日常的に摂れるようにしましょう。

②リラックス効果をもたらす食べ物

「こたつにみかん」のように、くつろいだ状況で手間のかからないみかんのようなものを食べればとてもリラックスできるでしょう。
しかも果物はストレス解消効果が望めるビタミンが豊富です。

規則正しく、バランスのよい食事でストレスに強くなる

①「hangry」という言葉をご存知でしょうか?

空腹「hungry」と怒り、イライラ「angry」をかけあわせたもので、60年以上前から使われている用語です。
ノースカロライナ大学チャペルヒル校、心理神経科学学科博士課程で学んでいるジェニファー・マックコーマック氏らは、「hangryは空腹のために怒りが増したり、苛立ったりしている状態」という意味だと述べており、現在ではオックスフォード辞書に掲載されています。
では、空腹がイライラを倍増させるメカニズムとはどのようなものでしょうか?

お腹が空いてくると、体内ではコルチゾールとアドレナリンが分泌されます。
コルチゾールは副腎皮質ホルモンの一種で、「ストレスホルモン」とも呼ばれており、肝臓での糖の生成、脂肪組織での脂肪の分解や筋肉でのたんぱく質代謝の促進、その他免疫抑制などが主な働きです。※2

アドレナリンも副腎皮質ホルモンであり神経伝達物質の一つで、ストレス反応に大きく関わり、血糖値を上げ、瞳孔を開き、心拍数を上げるなどの作用があります。
空腹時にはこれらのホルモンが放出されることによりイライラが募りますが、食事をとることによってそれが緩和され、ストレスが発散されるのです。
ですから、忙しいと言って食事を後回しにするよりは、うまく時間を作り規則正しい食生活を送るほうが、仕事や日常生活でのパフォーマンスを向上させられると言えるでしょう。

②バランスよい食事で、ストレス抗体力をつける栄養素を無理なく摂取

ストレスに強くなるには、精神や神経を落ち着かせるビタミンB、ストレスを受けると大量に消費されてしまう副腎皮質ホルモンの生成を促進させるたんぱく質、ビタミンC、神経の興奮を抑制するカルシウムとマグネシウムなどを含む食品を積極的にとりいれましょう。
ビタミンBはお互いに助け合って働いているので、玄米や小麦全粒粉などの全粒穀物、牛乳、卵、豚肉、レバー、青魚、キノコ、大豆製品など、ビタミンBをまんべんなく含む食品をとることが大事です。
卵、豚肉、レバー、大豆製品には良質なたんぱく質も期待できます。
牛乳はよく知られるようにカルシウムを摂るのには外せない食材です。
マグネシウムは海藻類に、ビタミンCはくだもの類に豊富に含まれています。
朝食がパンなら、牛乳、卵、サラダをつける。
ご飯なら納豆、お味噌汁を添えるなどを習慣づける
とよいでしょう。
昼食にはできればお弁当を持参し、外食の場合はラーメン、丼ものは避け、野菜の多い定食を選ぶことをお勧めします。
夕食は朝昼で足りなかった栄養素を補えるように意識するだけで食生活全般が改善されるのではないでしょうか。

③バランスのよい食事メニューの作り方

食材を購入する時には、買い物かごの中のものを見ておおまかでよいので栄養バランスを考えてみましょう。
野菜が少ないと思ったら果物を足すといった工夫をしながら、無理のないメニューの組み立てをすることが継続の秘訣です。
また、今ではネットでたとえば「カルシウム豊富な中華メニュー」と検索すると「干しエビいり焼きそば」という具合にいろいろなレシピが出てきます。
毎日のことですから、なるべく負担にならないように楽しくメニュー作りをすることが肝心です。
健康診断の結果が出た時に、医師や栄養士に相談するのもよいでしょう。

※2NEWS MEDICAL LIFE SCIENCES/2019年1月18日現在
https://www.news-medical.net/medical/authors/ananya-mandal

心のバランスを保つ「三大神経物質」とは?

①ドーパミン(快感ホルモン)

ドーパミンは神経伝達物質のひとつで、「快」を感じる脳内報酬系の活性化における中心的な役割を担っています。
つまり、「快感や幸福感を得る」、「意欲を作ったり感じたりする」、「運動調節に関与する」といった機能を持つ脳内ホルモンのひとつなのです
ですから、意欲がある時、感動している時、うれしい時などにはドーパミンが大量に分泌されています。ドーパミンが分泌されている時には、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられます。
つまり、ストレスを軽減するためには意欲的な感情を持ち、何かに感動し、運動をしたりするのがよいということになるのです。※3

②ノルアドレナリン(警告ホルモン・怒りホルモン・ストレスホルモン)

ノルアドレナリンとは、強いマイナス感情や過酷な肉体作業などの負荷がかかった時に、交感神経の情報伝達物質として、あるいは副腎髄質からホルモンとして分泌されるものです。
ノルアドレナリンが(交感神経の情報伝達物質として)分泌されると、交感神経の働きが促進され、血圧が上昇したり心拍数が上がったりして、体が活動に適した状態になります。
ノルアドレナリンは通常その人の状態、状況に応じてバランスをとりながら機能していますが、その働きがアンバランスになるとうつ病やパニック障害、神経症などを引き起こすのです。
現在では、ノルアドレナリンの作用を調整することで、このような精神疾患を治療することが可能になっています。※4

③セロトニン(幸福ホルモン)

脳内にある神経伝達物質のひとつで、やはり神経伝達物質であるドーパミン(快感)やノルアドレナリン(恐怖)の働きをコントロールして気持ちを落ち着かせる働きをするものです
セロトニンの量が低下すると、ドーパミンとノルアドレナリンの働きが制御できなくなり、攻撃的になったり、うつ病やパニック障害などの精神障害が現れたりします。

このように、精神の安定を維持するために私たちの体の中では様々な物質が働き続けています。そして、それらを作り出しているのは日々の食事なのです。※5

※3厚生労働省  e-ヘルスネット ドパミン/2019年1月18日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-047.html
※4厚生労働省 e-ヘルスネット ノルアドレナリン / ノルエピネフリン/2019年1月18日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-047.html
※5厚生労働省 e-ヘルスネット セロトニン/ 2019年1月18日現在
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html

まとめ

ストレスは栄養ある食べ物を正しく食べれば緩和することが可能!
「タンパク質やビタミン、カルシウムをたくさん摂りなさい。」とはよく言われますが、なかなか実行できないのが人の常です。

ですが、ストレスとの闘いが不可避な現代社会において、自分の身を守るために最も有効な手段である正しい食生活を送ることは、今最優先されるべきことではないでしょうか?
まずは、好きなものからでよいので、ストレス緩和の働きのある食べ物をメニューに取り入れてみましょう。
メニュー作りがストレスになっては元も子もないので、お気に入りの食器やキッチンツールを揃えてやる気を出すというのもよい方法かと思います。

監修者
大島
看護師免許、メンタル心理カウンセラー
美容外科・皮膚科にて勤務し、美容医療に5年ほど携わる。
AGAクリニックの立ち上げで、師長就任。
自身の美容経験から、医療機器に劣らないほど肌質改善が感じられた、ハーブピーリングでプライベートサロンを始める。
現在は美容医療に関わるコンサルタントや、美容メディアの運用、化粧品開発などを担当している。
公開日:2019.04.23
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