結婚までの貯金額は平均いくら?結婚式にはいくら必要?

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結婚で不安なことの1つは貯金です。
結婚に必要な貯金はいくらなのでしょうか。
ここでは、結婚までの貯金の平均額(男女別)や結婚に必要な金額、自己負担額、「貯金なし」から結婚するためのコツなどをご紹介します。
貯め体質を目指しましょう。

目次

  1. 結婚までの貯金、2人でいくら?男性と女性の平均は?
    • 結婚前の貯金の目安
    • 貯金は男性より女性の方が多い?!
    • 貯金なしでは結婚できない?
  2. 結婚するにはいくら必要?準備すべき額は?
    • 結婚式までに必要な費用
    • 結婚式にかかる費用
    • 新婚旅行の費用
    • 新居・引っ越しにかかる費用
  3. 20代で結婚したい!結婚費用の貯め方
    • 1.給料の仕分け(先取り貯蓄)
    • 2.貯蓄口座の開設
    • 3.家計簿をつける
  4. 結婚前の貯金、パートナーと共有する?別々に貯める?
    • 貯金を共有する場合
    • 別々に貯める場合
  5. 「貯金なし」でも結婚できる?!
    • 自己負担額はいくら?
    • 優先順位を決めてお金を使う
  6. まとめ

結婚までの貯金、2人でいくら?男性と女性の平均は?

2020年の人口動態調査によると、初婚年齢の平均は男性が31歳、女性が29.4歳。※1
結婚が最も多い年齢は、男性27歳、女性26歳です。※1
男女ともに30歳前後で結婚する場合、20代のうちに結婚へ備えなければなりません。
ただ収入が限られる20代は、まとまった貯金は難しいものです。
20代は、平均的にどれくらいの貯金があるのでしょうか。

 

結婚前の貯金の目安

ひとり暮らしの20代でも、貯金をしている人はしっかり貯めています。
令和2年度「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」によると、20代単身者の金融資産の平均額は113万円です。※2
(※金融資産…日常的な生活費への備えを除いた貯蓄等)

 

【20代の平均的な貯金状況】

  • 金融資産保有額の平均 113万円※2
  • 預貯金の残高 68万円※2
  • 平均手取り年収 217万円※2
  • 年間手取り収入からの貯蓄割合 18%※2

20代で100万円以上も貯金できるの?と思った方も多いかもしれません。
金融資産額の分布をみると、最も多いのは「金融資産を持たない」層です。※2
次いで多いのが100万円未満で、100万円未満と「金融資産なし」を併せて全体の73%を占めています。※2

ひとり暮らしの20代は、しっかり貯めている人と貯めていない人の開きのあることが分かります。

 

貯金は男性より女性の方が多い?!

総務省の調査によると、男女別の貯蓄残高の平均額は30歳未満男性で平均157万円、30歳未満女性で187万円という結果です。※3

【30歳未満男女の平均貯蓄残高】

平均貯金残高 平均年間年収
男性 157万円 357万円
女性 187万円 314万円

※3 2019年全国家計構造調査より作成

2019年全国家計構造調査によると、30歳未満の男女の貯金の平均額は、男性の方が女性よりも約30万円少ないようです。※3
先にご紹介した通り20代の平均的な貯金額は、金融資産113万円・預金残高68万円でしたので、女性の平均貯金残高と同じくらいだと分かります。
男性の方が給料は多いので、女性の方が貯め上手だといえるでしょう。

同年代カップルなら女性の方が貯めている可能性も高そうです。
ただ女性は、結婚相手には自分よりも貯金があってほしいと望む人も少なくないかもしれません。

 

貯金なしでは結婚できない?

貯金がなくて結婚できない…と悩んでいる人も少なくありません。
2015年の第15回出生動向調査でも、結婚の障害になるのは「結婚資金」との回答が最多です。※4


さらに結婚式場を運営する民間企業の調査によると、女性は結婚相手に貯金を望む人も多いことが分かっています。※5
貯金がなくて結婚に踏み切れない男性も珍しくはないでしょう。

 

確かに結婚にはまとまったお金がかかります。
婚約指輪の購入や結婚式の費用、新居への引っ越しなど、お金がかかることばかりです。
ただ結婚にかける費用はひとそれぞれ。
やり方次第では費用を抑えることもできます。
次章からは、結婚にかかる具体的な費用と貯め方を解説していきます。

※1 人口動態調査/厚生労働省/2022年1月20日現在
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000001053058&tclass2=000001053061&tclass3=000001053069&result_back=1&tclass4val=0
※2 各種分類別データ(令和2年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)|知るぽると/2022年1月20日現在
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2020/20bunruit001.html
※3  2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果/総務省/2022年1月20日現在
https://www.stat.go.jp/data/zenkokukakei/2019/pdf/gaiyou0518.pdf
※4 2015年 社会保障・人口問題基本調査(結婚と出産に関する全国調査)現代日本の結婚と出産/国立社会保障・人口問題研究所/2022年1月20日現在
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/NFS15_reportALL.pdf
※5 「貯蓄の日に関するアンケート調査」を発表 自分の結婚のために貯蓄している人は約4割|ワタベウェディング株式会社/PRTIMES/2022年1月20日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000412.000011086.html

結婚するにはいくら必要?準備すべき額は?

結婚するのに必要なお金は、婚約指輪や結婚式の費用だけではありません。
結婚前から新婚生活までには、以下の費用がかかります。

 

  • 両家顔合わせ・結納の費用
  • 婚約指輪の費用
  • 結婚指輪の費用
  • 結婚式や披露宴の費用
  • 新婚旅行の費用
  • 新居への引っ越しや家具購入費用

 

結婚式までに必要な費用

結婚式までに必要なのが、両家の顔合わせや結納、婚約指輪の費用です。
民間企業の調査によると、顔合わせの食事会の費用の平均は10万円程度、結納にかかる費用は10~50万円程度です。※6
ただし、結納品の内容により、結納にかかる費用は異なります。

 

結納の有無にかかわらず結婚式前に必要なのが、婚約指輪の費用です。
婚約指輪も選び方次第で費用が異なるものの、売れている価格帯は35万円前後のようです。※7
顔合わせや結納と婚約指輪をすべて併せると、55万円~100万円程度は必要になるでしょう。
ただ最近は結納をしない人も多く、婚約指輪などの婚約記念品を贈らない人もいます。
両家の顔合わせ食事会だけであれば10万円ほどの費用です。

 

結婚式にかかる費用

民間企業の調査によると、結婚式や披露宴等にかかる費用は平均362万円です。※8
300万円前後を用意するのは、簡単ではありませんよね。
ただ実際にはご祝儀や親からの援助がある場合も多く、全額を自分たちで用意する必要はありません。
同調査によると、結婚式や披露宴での自己負担額は約155万円です。※8

 

新婚旅行の費用

結婚後の楽しみの1つが、新婚旅行ではないでしょうか。
ある金融機関の調査によると、コロナ以前では、新婚旅行の平均費用はおよそ61万円です。※9
一方コロナ禍の新婚旅行の平均費用は約40万円です。※9
コロナ禍では、新婚旅行を断念したカップルも少なくないようです。※9

 

新居・引っ越しにかかる費用

新婚生活をスタートするのにかかる費用は、主に引っ越し費用・新居の敷金礼金・家具家電などの購入費です。
楽天お引越しキャンペーンの引っ越し相場によると、引っ越し費用と敷金礼金を含めた家族世帯の引っ越し費用の相場は50万円前後
また家具家電の購入費は、平均56.3万円です。※10
併せておよそ110万円と、まとまった金額がかかると分かります。

ここまでにご紹介した結婚式前から新婚生活スタートまでの総額は500万円前後です。
ただやり方次第で費用は変わりますし、全額を自分たちで事前に準備する必要はありません。
まずは無理のない範囲で、結婚資金用の貯金をはじめられるといいですね。 

※6 結納ってどういうもの?~そもそも結納って~/全国結納センター/2022年1月20日現在
http://www.yuinou-center.co.jp/smartphone/page12.html
※7 婚約指輪の相場を解説!「給料の3か月分」ってほんと? | プロポーズ準備室/2022年1月20日現在
https://www.iprimo.jp/propose/chiebukuro/howto/item/detail_2156.html
※8 ゼクシィ 結婚トレンド調査2020/株式会社リクルート/PRTIMES/2022年1月20日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000025184.html
※9 明治安田生命 「いい夫婦の日」に関するアンケート調査を実施/明治安田生命/2022年1月20日現在
https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2021/pdf/20211115_01.pdf
※10 新婚生活実態調査2017 約7割は結婚を機に新婚生活に向けた消費を行う年代だけでなく、「インテリア・家具」「家電製品」でも消費行動に違い/株式会社リクルート/PRTIMES/2022年1月20日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000129.000025184.html

20代で結婚したい!結婚費用の貯め方

結婚が最も多い年齢は男性で27歳、女性で26歳です。※1
20代は、社会人になり、自分の好きなことにもお金を費やしたいと思う反面、結婚や将来に向けて貯蓄もしっかりしておきたいですよね。

 

【20代から貯め体質になるための3STEP】

  1.  給料の仕分け(先取り貯蓄)
  2.  貯蓄口座の開設
  3.  家計簿をつける

 

1.給料の仕分け(先取り貯蓄)

社会人になると、今まで以上にたくさんのお金を自分で管理しなければなりません。
早くから貯蓄の仕組みづくりをしていくことは、将来の経済力にも繋がるはずです。


そのための3ステップとして、まず手を付けたいのが「お給料の仕分け」です。
入ってきたお給料をどのように仕分けていくか、が肝心です。
余った分を貯蓄に回そうと思っていてもなかなか貯まっていきません。
お給料が入ってきたらまずは貯蓄から優先させましょう。
お金のあるうちに貯蓄に回し、残ったお金は自由に使う、というシンプルな方法です。

 

例えば5年で100万円を貯めるなら
100万円÷5年÷12月=16,666円/月
毎月およそ17,000円を先に貯蓄に回します。

 

2.貯蓄口座の開設

次のステップは「貯蓄口座の開設」です。
貯蓄用に分けたお金は生活用口座とは別の口座に貯めていきましょう。
全てを一つの口座にまとめるよりも、生活用と貯蓄用は分けたほうが管理もしやすく、貯まりやすいです。


ただ、給料が入った日に毎回銀行や窓口に行って操作するのは手間がかかります。
面倒な場合は、ネットバンキングが便利です。
最近では、多くの金融機関でネットバンキングが利用できますので、この機会に利用してみてはいかがでしょうか。

 

3.家計簿をつける

貯蓄ができたら、次は「家計簿をつける」のステップです。
貯蓄の次は、家計簿をつけて出費を見直します。
きっちりと細かくつける必要はありません。
自分が毎月、何にどのくらい使っているかを把握しておくことが大切です。
スマートフォンの家計簿アプリを使ったり、簡単なメモ書きに残したりする程度でも構いません。
家計簿を見直して、使い過ぎている出費があれば翌月は抑える、ムダが見えたらその分は貯蓄に回すなど、定期的に「お金のセルフチェック」をしていきましょう。

 

結婚前の貯金、パートナーと共有する?別々に貯める?

結婚に向けて貯金をする場合、2人で貯金を共有して貯める方がいいか、別々に貯める方がいいか悩ましいものです。
共有して貯める場合と別々に貯めていく場合、それぞれにメリットもデメリットもあります。

 

貯金を共有する場合

2人で貯金をすると、貯まりやすいものです。


具体的なメリットとしては、
・相手がきちんと貯めているかが見えやすい
・お互いが監視役になりしっかり貯まりやすい
・趣味や旅行の積立てがしやすい
などが挙げられます。

 

ただ2人のお金なので、管理が難しいのはデメリットといえるでしょう。
・貯めたお金は自由に使いにくい
・暗証番号や通帳などの管理などが難しい
・別れた時にもめる可能性がある
などのデメリットがあります。


貯金を共有する際に、あらかじめルールを決めておくとよいかもしれません。
共同で貯める場合、多めに貯金額を設定するのではなく、無理なく続けられる金額にとどめておくと長続きします。
余裕があれば自分用に貯金をして、共有と別財布の両方で貯めていくこともできます。

 

別々に貯める場合

結婚前は、お金のことは別々にしたいという人もいるでしょう。


それぞれが貯める場合、
・自分で自由に管理ができる
・貯蓄額の増減など調整がしやすい
などのメリットがあります。


他の出費に合わせて、自分で増減したり引き出したりしやすいのは、大きなメリットです。

ただ貯まりにくい点は否めません。
・相手がきちんと貯めているか見えにくい
・自己管理が必要
・急な出費がある場合などの分担で不公平感が出やすい
などがデメリットとして挙げられます。


定期的にお互い報告しつつ、費用負担のルールを決めておくのがよいかもしれません。
いずれの方法も、長く貯蓄を続けるためにはお互いの意見や考えを伝えることが大切です。
結婚前であればお互い働いているケースが多いはず。
お互いの収入に応じて貯金額を設定し、お金の管理や使い道をあらかじめルールとして決めておくと不満を貯めずに済むでしょう。

 

「貯金なし」でも結婚できる?!

パートナーとの結婚を考えたいけど貯金がなくて不安…という人も少なくないでしょう。
ただ実際には結婚にあたり親からの援助やご祝儀があります。
自己負担の額は、思っているほど多くはないのかもしれません。

 

自己負担額はいくら?

結婚する時には、親から援助がある場合も多いものです。
ある調査によると、親からの平均的な援助額は約172万円だそうです。※8
一方で結婚式にかかる自己負担額は約155万円。※8
結婚式は、ご祝儀と親からの援助で足りる場合も少なくないことがわかります。
「貯金なし」から結婚するならば、自分たちで少しでも貯金をしつつ、まずは親に相談してみてはいかがでしょうか。

 

優先順位を決めてお金を使う

お金が足りない場合、結婚におけるイベントの中から優先順位を決めてお金を使うのも1つの考え方です。
優先順位が高いものから順番にお金を使えば、まとまったお金がなくても一歩ずつ結婚に近づきます。

 

例えば、「結婚指輪>新婚旅行>結婚式>引越し」と優先順位を決めます。
この場合、結婚指輪の購入を第一目標にして、住まいのことは少し先延ばしにします。

この場合でも、まずは結婚指輪の資金を、次は新婚旅行の費用をと、少しずつ貯めていかなければなりません。
いずれにせよ、これからの結婚生活に向けて「貯め体質」を身に付けられるといいですね。

 

※8 ゼクシィ 結婚トレンド調査2020/株式会社リクルート/PRTIMES/2022年1月20日現在
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000025184.html

 

まとめ

結婚で悩ましいのが「結婚資金」です。
男女ともに30歳前後で結婚する場合、20代のうちに結婚資金を貯めなければなりません。
20代単身者の金融資産の平均額は150万円ほどではあるものの、金融資産額の分布では「金融資産を持たない」層が最も多く約4割を占めています。
結婚にはまとまったお金が必要です。
貯金がない状態から結婚費用を準備するには結婚観の優先順位をパートナーと話し合いましょう。
どこにお金をかけてどこを削るか、価値観を共有することで満足度も高まります。
ただ、結婚にかける費用はひとそれぞれ。
やり方次第では費用を抑えることもできそうです。

 

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