髪に必要な栄養と、健康な頭皮と髪に必要なこと

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人の第一印象を決める重要なポイントの1つとして、髪が挙げられます。
髪は人の見た目にも影響しますので、いつまでもボリュームがあってハリのある髪を保っていたいものです。
今回は、髪が作られる仕組みから必要な栄養素までご紹介します。

目次

  1. 髪が栄養不足になるとどうなる?
    • 薄毛、抜け毛、毛が細くなる
    • 白髪
  2. 髪に必要な栄養素と食材
    • タンパク質
    • 亜鉛
    • ビタミン
    • 皮脂を増加させる食べ物には気をつける
  3. 正しい頭皮ケアで健康な髪をキープする
    • シャンプーの選び方
    • 頭皮クレンジングの仕方
  4. 健康な頭皮と髪のためには睡眠も見直しを
  5. まとめ

髪が栄養不足になるとどうなる?

髪に必要な栄養が不足してしまうとどうなるのでしょうか?
栄養が不足してしまった際に考えられる症状はいくつか考えられます。

薄毛、抜け毛、毛が細くなる

薄毛は遺伝的な要素だということを耳にすることもあるかと思います。
また、もともと毛が細い髪質の方は、そのままAGA(男性型脱毛症)になってしまうのでは?と心配している方もいらっしゃるようです。
しかし、生まれつき毛が細いこととAGAの発症には関係がないと考えられているようです。
では、気にされている方も多いAGA(男性型脱毛症)についてご紹介します。
AGAが発症する原因は、男性ホルモンの1種「テストステロン」「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結合することにあると言われています。
それが「DHT(ジヒドロテストステロン)」と変化し、ヘアサイクルを乱すことにより毛が細くなると言われています。
ヘアサイクルとは、1本の毛が生えてから自然と抜けるまでの周期のこと。
このヘアサイクルが乱れてしまうと、毛が細くなり抜け毛に影響すると言われています。
ヘアサイクルの周期は2年~6年のようですが、AGAの場合DHTの影響によりヘアサイクルが短くなり、1本の毛が生えて育つ前に抜け落ちてしまいます。
さらに、AGAは進行型の脱毛症なので、ヘアサイクルの乱れが悪化すると産毛も生えてこなくなる場合もあるようです。
「昔は硬めでしっかりとした髪だったのに、最近になって毛が柔らかい」と感じる方は、
ヘアサイクルの乱れを気にしてみて下さい。
AGAの症状は、抜け毛だけえなく、毛髪の軟毛化もその症状の1つです。
AGAによってヘアサイクルが短くなり、髪の成長が妨げられているため、髪質がやわらかくなると言われています。※1
健康な髪のためには、髪に必要な栄養素が必要不可欠です。
偏った食事ばかり摂っていると髪に必要な栄養素が行き届かなくなり、育毛に悪影響が及ぶ恐れもあります。

白髪

白髪は、色素幹細胞がメラノサイトと呼ばれる色素細胞を生成し、色素細胞がメラニンを作り出し毛に色が付く仕組みになっています。
そのため、生まれたばかりの毛に色がついていない、白髪の状態で生えてくるのです。
メラニンが作れなくなるのは、加齢や遺伝、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、栄養不足などの生活習慣が原因だと言われています。※2
体内細胞は、毎日細胞分裂を繰り返し、どんどん作り変えられています。
細胞を作り変えるためにバランスの良い食事をして栄養を送り続けなければ、細胞の老化が早まってしまうのです。

※1 【医師が教える】髪の毛が細いと危ない? それ、もしかしたらAGAかも!| AGAタイムス/2019年1月20日現在
https://agahairclinic.com/times/care/article_000402
※2 【医師が教える】若白髪の原因は栄養不足?予防と改善に効果的な食べ物 | AGAタイムス/2019年1月20日現在
https://agahairclinic.com/times/supli/article_000405

髪に必要な栄養素と食材

髪に必要な栄養素の代表格は、「タンパク質」、「亜鉛」、「ビタミン」として知られています。
なぜ髪に必要な栄養素なのでしょうか?
1つ1つ解き明かしていきましょう。

タンパク質

髪の毛のほとんどはケラチンと呼ばれるタンパク質でできていると言われており、良質なタンパク質の摂取がカギとなります。
タンパク質が含まれている主な食材、肉や魚、卵といった動物性タンパク質と穀類や豆類などの植物性タンパク質が挙げられますが、納豆や豆腐といった植物性タンパク質の方がおすすめと言われています。※3
肉や魚に含まれている動物性脂肪には脂肪やコレステロールが含まれており、摂取しすぎると髪の発育に影響します。
動物性脂肪を摂りすぎていると薄毛に繋がりやすいと考えられています。

亜鉛

亜鉛には2つの働きがあります。
1つ目は、髪の毛の主成分であるケラチン合成を支える役目があると言われています。
2つ目は、薄毛や抜け毛、毛が細くなる原因である「5αリダクターゼ酵素」を抑える作用があると言われています。
抜け毛予防として、必要不可欠な栄養素と言えます。
亜鉛が含まれる食材は、牡蠣、パルメザンチーズ、豚の肝臓、牛肩ロース、タラバガニ、スルメ、ココア、抹茶、ごまなどです。
パルメザンチーズや、ごまは食生活に摂り入れやすい食材ですので、髪の毛が気になる方は、食卓に常備しておくのもおすすめです。※4

ビタミン

髪の毛を作り出すために重要な役割を果たすビタミン。
ビタミンと言っても様々な種類のビタミンがありますが、それぞれ役割が変わります。

 

・ビタミンB2、B6
ビタミンB2やB6は、細胞の代謝を促す働きがあると言われています。
ビタミンの必要量を満たしていて、頭皮に栄養が行き届いていれば、毛母細胞の分裂をサポートする機能が発揮されます。
また、頭皮の皮脂量をコントロールする役割もあり、皮脂分泌をサポートするので乾燥から頭皮を守ります
ビタミンB2、B6が含まれる食材は、納豆、ひよこ豆、アーモンド、モロヘイヤ、にんにく、ピスタチオなどです。
納豆やひよこまめは、植物性タンパク質も豊富に含まれているので、一石二鳥です。

 

・ビタミンC
ビタミンCは、血管を丈夫にし、抗ストレスホルモンの分泌を促す働きがあると言われています。
また、ケラチンを組み合わせる亜鉛の働きをサポートする役割も果たします。
亜鉛とビタミンを併せて摂るのがおすすめです。
ビタミンCが豊富に含まれる食材は、パイナップル、いよかん、ほうれん草、じゃがいも、はっさく、ぽんかん、キャベツなどです。
その味からもわかるように、柑橘類はビタミンCが豊富なものが多いので、旬を迎える冬から春にかけては、食卓に並べてみてはいかがでしょうか。※4

皮脂を増加させる食べ物には気をつける

髪に必要な栄養素を摂取するだけでなく、発毛を妨げる食べ物にも注意が必要です。
発毛を妨げる食べ物は、大きく分けて4つあります。

 

・刺激物の過剰摂取
刺激物の代表例は香辛料などですが、実はコーヒーや紅茶も刺激物です。
コーヒーに含まれているカフェインは、発毛を促す働きを持つ「アデノシン」を壊すと言われています。
1日に数回飲む程度なら問題ありませんが、過剰摂取には気をつけましょう。
また、チョコレートも刺激物の1つです。
チョコレートに含まれている糖分には、皮脂の過剰分泌に繋がる可能性があり、毛穴をつまらせてしまう場合もあります。

 

・脂肪分の多い食事
動物性脂肪が多く含まれているお肉などの食べ過ぎには要注意
体に必要な栄養素であるタンパク質が豊富に含まれている食べ物でもあるので、全く食べないものよくありませんが、脂身が多いものは避けるようにしましょう
動物性脂肪の摂りすぎは、毛穴をつまらせる原因になります。
血液中に悪玉コレステロールが溜まり、これが毛根や毛根細胞に運ばれてしまうと、血液の老化が始まり毛が抜けやすい状態になると言われています。
また、ポテトチップスなどのスナック菓子、ジャンクフードにも気をつけましょう。

 

・塩分の摂りすぎ
塩分の摂りすぎも、抜け毛を促す場合もあると言われています。
ラーメンや揚げ物、加工食品など塩分と油分が多い食べ物を毎日食べている方は、週1など回数を決めて食べることをおすすめします。

 

・過度なアルコール摂取
あまり知られていないですが、アルコールの摂り過ぎも注意が必要です。
なぜなら、お酒を飲むことで肝臓に負担がかかります。
肝臓は、髪に重要な栄養であるタンパク質を作る臓器なので、負担がかかることで髪にも影響が出ると考えられています。※5

※3 川崎中央クリニック、クリニックブログ、髪を育てる栄養を知っておきましょう/2019年1月20日現在
http://www.kawasaki-usuge.com/blog/?p=1379
※4 薄毛・抜け毛改善に亜鉛は効果的?亜鉛の役割について | メンズヘルスクリニック東京(旧城西クリニック) AGAの専門外来/2019年1月20日現在
https://www.menshealth-tokyo.com/aga/aga_column_02/report09.html
※5 発毛に悪影響の食べ物 | AGA治療のゴリラクリニック【公式】/2019年1月20日現在
https://gorilla.clinic/aga/hair/loss/meal/adverse.html

正しい頭皮ケアで健康な髪をキープする

健康な髪をキープするために、シャンプーの選び方や正しい頭皮ケアはとても重要です。
正しい頭皮ケアやシャンプーの選び方までご紹介しましょう。

シャンプーの選び方

あなたには、シャンプーを選ぶ基準はありますか?
香りの良いもの、値段が安いものや高いもの、美容師さんに勧められたものなど基準は皆さんそれぞれだと思います。
しかし、一番重要なのは自分の頭皮や髪にそのシャンプーが合っているかどうかです。
シャンプーは健康な髪を生み出す頭皮にとって、大切です。
髪はサラサラだが、頭皮がベタついていたりかゆかったりする場合は、頭皮に合っていないシャンプーを使っている可能性があります。
まずは、自分の頭皮を知り、自分の頭皮に合ったシャンプーを選んでみましょう
シャンプーの選び方には3つのポイントがあります。

 

・シャンプーの洗浄成分を選ぶ
シャンプーには洗浄成分は大きくわけて2種類あることを知っていますか?
1つ目は、植物性・動物性の油脂から作られた界面活性剤
2つ目は、アミノ酸系の界面活性剤です。
植物性・動物性の油脂から作られた界面活性剤は洗浄力が強いため、皮脂を必要以上に洗い落としてしまい、場合によっては薄毛や抜け毛の原因となることがあります。
一方、アミノ酸系の界面活性剤は、髪の元となるタンパク質を構成している成分なので、植物性・動物性の界面活性剤より頭皮には優しいと言えます。
つまり、薄毛や抜け毛で悩んでいる方は、アミノ酸系界面活性剤のシャンプーを選ぶほうがよいと言われています。

 

・髪をサポートする成分が入ったものを選ぶ
薄毛や抜け毛で悩んでいる方は、洗浄成分とは別に保湿成分や髪をサポートする成分が入ったシャンプーを選ぶようにしましょう。
健やかに頭皮をキープするグリチルリチン酸2K、頭皮を清潔にする殺菌成分であるサリチル酸、フケやかゆみを防ぐといわれているプロクトンオラミン、育毛剤の有効成分として認められているニンジン根エキス、保湿と柔軟性をアップさせるコラーゲン、髪や頭皮にうるおいを与えるヒアルロン酸が入ったシャンプーがおすすめです。

 

・ノンシリコンのシャンプーを選ぶ
シリコンにはコーティング剤の役割があるので、育毛剤などの浸透率を下げてしまうとも言われています。
しかし、ノンシリコンシャンプーの場合は余計なコーティングをしていないため、薄毛で悩んでいる方にはノンシリコンシャンプーがおすすめだと言われています。※6

頭皮クレンジングの仕方

シャンプーは髪を洗うよりも、髪を生み出す頭皮を洗うことを重要視しましょう。
あなたは、頭皮をゴシゴシ洗ってはいませんか?
ゴシゴシ洗いは洗った感じを味わえますしさっぱりしますが、頭皮に刺激を与え頭皮環境を悪化させてしまうことがあります。
頭皮クレンジングは、優しく洗い上げるようにしましょう
まずは髪を濡らす前に、ブラッシングをしっかり行いましょう
ブラッシングをすることで、地肌についた汚れが浮き、お湯だけでほとんど汚れを落とすことができます。
ブラッシングをする時は、頭皮に強い刺激を与えないように優しく行いましょう。
髪が乾燥している場合、切れ毛に繋がることもあるので、オイルなどを髪につけてから行ってみてください。
ブラッシングが完了したら、シャンプー前に熱すぎないお湯で頭を濡らします
髪の毛の汚れを落とし、シャンプーの泡立ちを良くさせる効果があります。
お湯で洗った後は、シャンプーを適量手に取り、手のひらや泡立てるアイテムを使って泡だてください
泡立てたら、頭全体にシャンプーを馴染ませて爪を立てずに優しく洗い上げましょう
そして、すすぎはしっかり行います
洗い残しがあると、炎症やかゆみなどの頭皮トラブルを引き起こす可能性があるので、洗い残しがないようにしっかり洗い流しましょう。※7

※6 薄毛に悩んだら、こんなシャンプーを選ぼう|AGA治療専門病院 脇坂クリニック大阪/2019年1月20日現在
https://www.osaka-clinic.com/keyword/aga_column/page4.html
※7 【医師が教える】シャンプーのやり方で変わる! 薄毛予防に効果的な方法をわかりやすく解説| AGAタイムス/2019年1月20日現在
https://agahairclinic.com/times/shampoo-care/article_000203

健康な頭皮と髪のためには睡眠も見直しを

栄養素や頭皮ケアに気をつけていても、生活が乱れていては髪の成長を妨げてしまいます
髪の毛の80%~90%はタンパク質でできています。
そのタンパク質の合成を助けるのが、成長ホルモンです。
成長ホルモンは夜の睡眠中に分泌されます。
規則正しい睡眠を取り成長ホルモンを分泌させることで、健康な頭皮や髪の毛の成長を促す可能性があるとされています。
髪の毛が気になる方は、質のよい睡眠を確保できるように気をつけてみて下さい。
入浴してから布団に入ることを習慣づける、ストレスをためすぎない、またパソコンやスマホを就寝前にやりすぎない、安眠グッズを使ってみる、といったことで睡眠の質は高まると言われています。※8
健康な髪のためにも、睡眠を見直してみましょう。

※8 睡眠不足が薄毛の原因になる?実践したい7つの生活習慣 | 薄毛、AGA治療ならメンズへルスクリニック東京/2019年1月20日現在
https://www.menshealth-tokyo.com/aga/column/lack_of_sleep

まとめ

髪や頭皮に必要な栄養素と、必要なことをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
髪は、見た目に大きく影響するので、健康でキレイな髪をキープしていたいもの。
薄毛や白髪、抜け毛で悩んでいる方は、まずは食べ物やシャンプーの仕方などを見直してみましょう。
偏った食生活をしていないか、洗浄力が強いシャンプーを使っていないか、ゴシゴシと頭皮を刺激するような洗い方をしていないかなどチェックしてみてくださいね。
また、睡眠の質をあげる工夫も大切です。
1つ1つ改善していき、キレイな髪が生み出しやすい環境を整えていきましょう。

監修者
大島
看護師免許、メンタル心理カウンセラー
美容外科・皮膚科にて勤務し、美容医療に5年ほど携わる。
AGAクリニックの立ち上げで、師長就任。
自身の美容経験から、医療機器に劣らないほど肌質改善が感じられた、ハーブピーリングでプライベートサロンを始める。
現在は美容医療に関わるコンサルタントや、美容メディアの運用、化粧品開発などを担当している。
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