キャッシュレス決済の種類と選び方、お得な組み合わせは?
近年、私たちが使えるキャッシュレス決済の種類も増えていますよね。
クレジットカードに加え、電子マネーやスマホ決済と、何を選べばよいか悩んでしまう人も多いはずです。
キャッシュレス決済の種類や特徴から、選び方や家計の節約につながる使い方を解説します。
目次
- キャッシュレス決済とは?その種類は?
- キャッシュレス決済とは?
- キャッシュレス決済の種類
- クレジットカードの特徴
- デビッドカードの特徴
- 電子マネーの特徴
- スマホ決済の特徴
- プリペイドカードの特徴
- キャッシュレス決済のメリット
- キャッシュレス決済のデメリット
- 結局どれがいい?失敗しない決済方法選び
- ポイント重視ならクレジットカードとスマホ決済
- 使いすぎ防止には国際ブランドつきプリペイドカード
- 1つにまとめるならクレジットカード
- 家計管理のしやすさは複数を使い分け
- まとめ
キャッシュレス決済とは?その種類は?
キャッシュレス決済とは?
キャッシュレス決済とは、現金を使わずにお金を支払う方法のことです。※1
クレジットカードや電子マネー、スマホ決済、プリペイドカードもキャッシュレス決済のうちの1つです。
令和2年度の消費者庁の調査では、約9割の人が何かしらのキャッシュレス決済を利用しています。※2
30代~40代では、日常的に利用しない人(「あまり利用していない」・「全く利用していない」の合計)は1割未満。※2
前年の調査よりも利用する人は増えており、生活に根付いていることが分かります。※2
※本記事は2021年9月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。
キャッシュレス決済の種類
キャッシュレス決済は、主に5つの種類に分けられます。
それぞれに発行方法や支払いのタイミングに特徴があります。
【キャッシュレス決済の種類】
主な種類 | 利用方法 | 発行方法 | 支払いタイミング |
---|---|---|---|
クレジットカード | カード | クレジットカード会社へ申込、与信審査後発行 | 支払い後に口座引き落とし(後払い) |
デビッドカード | カード | クレジットカード会社や銀行へ申込・発行 | お支払いと同時に口座引き落とし |
電子マネー | カード/スマホ | 店頭や駅の券売機でカード発行 | 前払い |
スマホ決済 | スマホ | スマホアプリをダウンロードし登録 | 前払い(チャージ)後払い(クレジット引き落とし) |
プリペイドカード | カード | コンビニ等で購入/Web申し込み | 前払い |
クレジットカードの特徴
日本で最も使われているキャッシュレス決済は、クレジットカードです。※2
スーパーやインターネットの支払いなど、日常的な支払いに使っている人も多いでしょう。
使えるお店に悩むことも少なく、ポイントが貯まるなどのメリットもあります。
また、利用後に銀行口座から引き落としのため、分割払い・リボ払いなどに支払い方法を変更できるのもメリットです。
ただ、キャッシュレスの中では唯一、与信審査が必要です。
審査結果次第ではカードを発行できないこともあり、上限金額が決められています。
デビッドカードの特徴
デビッドカードは使ったことがない人も多く、あまり馴染みがないかもしれませんね。※2
デビッドカードは、申し込みをするとクレジットカードのようなカードが発行されます。
そのカードを使ってお支払いをします。
最大の特徴は、お買い物の際にレジでお支払いと同時に銀行口座から代金が引き落とされる点です。※1※3
後払いと違い、使ったタイミングで口座から引き落とされるため、口座の残高以上の額を使ってしまうことはありません。※3
クレジットカードの国際ブランドがついているデビッドカードは、クレジットカードと同じように加盟店のレジで使えます。
電子マネーの特徴
電子マネーは、専用カードやスマホにあらかじめチャージをして使う決済方法です。
有名なのは、交通系や流通系の電子マネーです。
お店のレジや、駅の券売機でチャージします。
クレジットカードと一体型の電子マネーもあり、2021年現在ではスマホ決済よりも普及しています。※2
チャージ式の前払いなので、使いすぎる心配はありません。
スマホ決済の特徴
スマホ決済とは、スマホアプリを利用してQRコードやバーコードで決済する方法です。
一般的に●●payと呼ばれているものが多いでしょう。
スマホ決済は、なんといっても手軽にお支払いできるのが特徴です。
対象となるアプリをダウンロードし、利用登録すれば使えます。
さらにチャージをして前払いするか、利用代金をクレジットカードに請求する後払いか選べるサービスもあり便利です。
スマホ決済のチャージは、登録したクレジットカードや銀行口座、電子マネーからスマホ上で入金します。※1
ただ2021年現在では、使えるお店がクレジットカード等よりも限られます。
プリペイドカードの特徴
プリペイドカードもキャッシュレス決済のうちの1つです。
本屋で使うカードや、オンラインショッピング専用のカード、ゲーム専用のカードなどはコンビニの店頭でも見かけますよね。
実はプリペイドカードには、クレジットカードと同じようにお店でのお支払いに使えるものもあります。
クレジットカードの国際ブランドつきのプリペイドカードなら、クレジットカードが使えるお店でのお支払いに使えます。
こちらも前払いのため、使いすぎてしまう心配はありません。
※1 キャッシュレス決済の“いろは”/経済産業省/2021年9月1日現在
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/cashless_iroha.pdf
※2 [参考・令和2年12月(確報)]キャッシュレス決済に関する意識調査結果/消費者庁/2021年9月1日現在
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/price_measures/assets/price_measures_210118_0001.pdf
※3 お金を使う3キャッシュレスってなに?/一般社団法人全国銀行協会/2021年9月1日現在
https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/education/material/money-jr-highschool/slide/slide-1-3.pdf
キャッシュレス決済のメリット
キャッシュレス決済の大きなメリットは、ポイントが貯まることではないでしょうか。
ただ家計へのメリットは、それだけではありません。
家計管理も楽になるかもしれません。
【キャッシュレス決済のメリット】
- ポイントが貯まる※1
- 利用履歴が残る
- 現金を持ち歩かなくてよい※1
- 支払いがスムーズ※1
- 予算を管理できる
キャッシュレス決済は、現金よりもポイントが貯まりやすいものです。
前章でご紹介した通り、組み合わせ次第ではポイントの二重取りも三重取りもできます。
普段使うお店でポイントが貯まりやすい決済方法を利用するとお得です。
キャッシュレス決済は、マイページなどに利用履歴が残るのもメリットの1つです。
使い方によっては、家計簿代わりにもなります。
家計管理が楽になるかもしれません。
また「ついお金を使いすぎてしまう…」という人は、前払い方式の決済手段が便利です。
毎月の予算を決め、デビッドカードやプリペイドカード、スマホ決済などに予算額をチャージしておけば使い過ぎ防止に役立ちます。
※1 キャッシュレス決済の“いろは”/経済産業省/2021年9月1日現在
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/cashless_iroha.pdf
キャッシュレス決済のデメリット
ポイントが貯まるメリットがあるとはいえ、不正利用や情報流出は不安のタネではないでしょうか。
キャッシュレス決済は、デメリットを正しく理解して賢く使いたいものです。
考えられる主なデメリットは以下の5つです。
【キャッシュレス決済のデメリット】
・使い過ぎてしまう※1
・加盟店でしか使えない
・環境によっては使えないこともある
・盗難や紛失のリスク※1
・不正利用や情報漏洩のリスク※1
クレジットカードをつい使いすぎてしまった経験がある人も珍しくないのではないでしょうか。
後払いの決済方法は、意識的に管理をしないと使った金額が分からず、使いすぎてしまいます。
これは家計管理において大きなデメリットです。
クレジットカードを使いすぎてしまう人は、チャージ式のスマホ決済やデビッドカードを使うと使い過ぎを防止できます。
もう1つのデメリットは、現金ほどどこでも使えるわけではないということです。
キャッシュレス決済は、加盟店でしか使えません。
現金と同じように、どこでも使えるわけではないのです。
クレジットカードは日本でも利用率が高く、使えるお店が多いですよね。
ただスマホ決済や電子マネー、プリペイドカードは、まだまだ使えるお店が限られています。
同じショッピングモール内で「このお店では使えるけど、こちらでは使えない…」というケースもあります。
さらにキャッシュレス決済の利用には、カードやスマホを読み込むレジや端末が必要です。
クレジットカードの端末が壊れていて使えない、通信状況が悪いとスマホ決済が使えない、ということも起こりえます。
電気が使えなくなるような災害時には使えない可能性が高いことも、デメリットの1つです。
キャッシュレス決済の利用にあたり不安な点は、カード類の盗難やスマホなどの紛失ではないでしょうか。
現金でも盗難や紛失の可能性はあるものの、カードなどを失くしてしまうと多額の不正利用をされてしまわないか心配です。
もし失くした場合には、決済の運営会社に連絡をすれば、利用を停止できます。※1
またクレジットカードを不正利用された場合には、返金してもらえる可能性もあります。※1
不正利用に気づいた場合も、運営会社に連絡をすると対応してもらえます。
キャッシュレス決済のリスクはゼロではありません。
ただ決済サービスを運営する会社には厳重なセキュリティガイドラインに基づく運用が求められています。※4
※1 キャッシュレス決済の“いろは”/経済産業省/2021年9月1日現在
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/cashless_iroha.pdf
※4 クレジットカード・セキュリティガイドライン[2.0版]/クレジット取引セキュリティ対策協議会・一般社団法人日本クレジット協会/2021年9月1日現在
https://www.j-credit.or.jp/security/pdf/plan_2021.pdf
結局どれがいい?失敗しない決済方法選び
キャッシュレス決済の種類が増えると、どれを使うべきか悩んでしまいますよね。
自分のライフスタイルに合う方法を選んで、家計管理に役立てましょう。
ポイント重視ならクレジットカードとスマホ決済
ポイントを最優先するなら、クレジットカードとスマホ決済、クレジットカードと電子マネーのようにポイントが二重取りできるものを組み合わせて使います。
・組み合わせてポイントを二重取り
電子マネーやスマホ決済は、クレジットカードからチャージをすると二重でポイントが貯まります。
例えば、楽天Pay(スマホ決済)に楽天カードからチャージをしたり、楽天Edy(電子マネー)に楽天カードからチャージをしたりすると、お支払いのポイント還元とチャージ分のポイント還元が二重で貯まるのです。
ただしどのクレジットカードでも貯まるわけではありません。
楽天Edyへのチャージでポイントが貯まるのは、原則楽天カードのみです。※5
また交通系電子マネーへのチャージも、多くのクレジットカードでポイントがつきません。※6
チャージでポイントが貯まるのは、基本的に交通系電子マネー一体型のクレジットカードです。※7
クレジットカードの券面に電子マネーのマークがあれば、一体型のカードです。
・提携先でのお買い物で三重取りも
さらにお店独自のポイントや、共通ポイントの提携先のお店でお買い物をすると、三重取りが可能なケースもあります。
よく買い物するお店を基準に、スマホ決済とクレジットカードを選べば三重取りも難しくはないでしょう。
例えば、楽天Payと楽天ポイントが使えるコンビニで、楽天カードからチャージした楽天Payでお支払いをした場合です。
まずレジでの支払い時に、楽天ポイントカードを提示してポイントが貯まります。
さらに楽天Payで支払うと、お買い物に対するポイント還元と楽天カードからのチャージ分のポイント還元が受けられます。※8
このケースでは、貯まるポイントは楽天ポイントのみに統一されています。
しかし、1回のお買い物で貯まるポイントが複数の種類になることもあるでしょう。
まず、お店オリジナルのポイントや他の種類のポイントカードを提示して貯めます。
そしてお支払い時には、スマホ決済とクレジットカードのポイントを貯めるケースです。
こう考えると、ポイントの三重取りもしやすいのではないでしょうか。
使いすぎ防止には国際ブランドつきプリペイドカード
クレジットカードやスマホ決済の後払い方式を使い、請求金額をみてびっくりした経験は、誰でも一度や二度、あるのではないでしょうか。
家計をやりくりするには、キャッシュレス決済の使いすぎは避けたいもの。
使いすぎないためには、チャージ式の前払いの決済方法を選ぶのが家計管理のポイントです。
チャージ式の決済は、スマホ決済や電子マネーが普及しています。※3
ただ使えるお店が多いのは、クレジットカードの国際ブランドつきプリペイドカードです。
クレジットカードと同じように、クレジットカードの加盟店で使えます。※9
あらかじめチャージした額だけしか使えないので、使いすぎることはありません。
子供や旦那さんのお小遣い、夫婦共通の支払いにも役立ちます。※10
1つにまとめるならクレジットカード
カードを何枚も持ったり、いくつものアプリをインストールしたりするのは面倒でもありますよね。
持っているのに思ったほど使っていないものも多いかもしれません。
なるべくミニマムにまとめて、スムーズにお支払いをするなら、現状では国際ブランドのクレジットカードが有効です。
使えるお店が多く、大きい金額のお支払いにも使えるため、1枚あれば困ることは少ないでしょう。
よく使うお店の発行するクレジットカードは、ポイントが貯まりやすく節約になります。
クレジットカードには、スーパーや家電量販店などの流通系クレジットカードや、鉄道系クレジットカード、ガソリン系、ビジネス系、マイル系などがあります。
普段の生活でよく使うお店のカードを選ぶと、ポイントが貯まりやすいでしょう。
家計管理のしやすさは複数を使い分け
1枚のクレジットカードですべてのお支払いをすると何にいくら使ったか把握しづらいデメリットがあります。
カードの利用明細を見ればお店と金額はわかるものの、何を買ったかまではわかりません。
スーパーで食品を買ったのかコスメを買ったのか、利用明細だけでは判断できないのでレシートを基に判断する必要があります。
ただレシートを見て家計簿をつける手間は、できればかけたくない人もいるでしょう。
お買い物の項目ごとにお支払い方法を変えると、家計簿をつけなくてもおおよそを把握できます。
食料品はクレジットカード、日用品は電子マネー、コンビニなどのちょっとしたお買い物はスマホ決済でというように、自分なりのルールで使い分けると家計管理が今よりも楽になるかもしれません。
キャッシュレス決済は、上手に使えば節約につながるだけでなく、家計管理に役立つ手段です。
ここでご紹介した方法を試してみて、目的に合った使いやすいものを残すのが賢い選び方かもしれません。
※3 お金を使う3キャッシュレスってなに?/一般社団法人全国銀行協会/2021年9月1日現在
https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/education/material/money-jr-highschool/slide/slide-1-3.pdf
※5 楽天ペイのコード・QR払いでいつでも最大1.5%還元 楽天ペイアプリ/2021年9月1日現在
https://pay.rakuten.co.jp/campaign/2020/pointprogram/?scid=wi_rpay_other_service_lp
※6 ポイントが付かない場合を知りたい/楽天Edy/2021年9月1日現在
https://support.rakuten-edy.co.jp/faq/show/1304?site_domain=default
※7 ビックカメラSuicaカード/ビューカード/2021年9月1日現在
https://www.jreast.co.jp/card/first/bic/
※8 カード利用獲得ポイントの還元率が異なるご利用先|楽天カード/2021年9月1日現在
https://www.rakuten-card.co.jp/point/pointrate/
※9 プリペイドカードなら│三井住友VISAカード/2021年9月1日現在
https://www.smbc-card.com/prepaid/index.jsp
※10 かぞくのおさいふ|クレジットカード│三井住友VISAカード/2021年9月1日現在
https://www.smbc-card.com/prepaid/kazokunoosaifu/index.jsp
まとめ
上手に使えば、節約や家計管理に役立つのがキャッシュレス決済です。
ポイントが貯まるものを選びがちではあるものの、使い過ぎてしまっては節約にはなりませんよね。
使いすぎが気になる場合には、スマホ決済やデビッドカードなど前払い方式の決済を利用するのも手です。
スマホ決済は、場合によってはポイントの二重取り三重取りも可能です。
自分のライフスタイルに合った方法を選び、家計の節約に役立ててください。
※本記事は2021年9月時点の情報を元に作成されています。
そのため、記事を閲覧いただく時期によっては、記載内容が実際の内容と異なる場合がございます。
あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。