スマホ決済とは?クレジットカードや電子マネーとの違いは?デメリットはある?

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QRコード決済やバーコード決済など、スマホアプリを利用したスマホ決済の種類が増えていますよね。
ポイント還元率がよい場合もあり、使い始めた方もいるのではないでしょうか。
ただスマホ決済の仕組みやクレジットカード・電子マネーとの使い分けは分かりづらいものです。
今回は、スマホ決済の使い方から、クレジットカード・電子マネーとの違い、スマホ決済のメリットや危険性について解説します。

目次

  1. スマホ決済とは?その仕組みは?
    • スマホ決済とは、コードを利用した決済のこと
    • スマホ決済の仕組み
  2. スマホ決済のメリットは?
  3. スマホ決済のデメリット、危険性は?
    • スマホ紛失のリスク
    • 不正利用のリスク
  4. クレジットカードとスマホ決済の違い
  5. 電子マネーとスマホ決済の違い
    • 電子マネーとは?
    • 電子マネーとスマホ決済の違い
  6. まとめ

スマホ決済とは?その仕組みは?

スマホ決済とは、コードを利用した決済のこと

スマホ決済は、一般的にスマホアプリで支払うQRコード決済やバーコード決済のことを指します。
コード決済と呼ばれることもあります。※1
ポイント還元率の高いキャンペーンが行われており、使ったことがある方も多いでしょう。
クレジットカードに比べると使えるお店はまだ少ないものの、コンビニやスーパー、ガソリンスタンドなどでも使えるお店が増えています。
キャッシュレス決済の1つで、クレジットカードや電子マネーよりも使い勝手がよいのが特徴です。
クレジットカードのような審査は不要で、電子マネーのようにカードを入手してチャージするような事前手続きがなくても利用できます。

 

スマホ決済の仕組み

スマホ決済の仕組みを、お店でのお支払い方法とお店で使った代金のお支払い方法の2点で解説します。

 

  • お店でのお支払いの仕組み

スマホ決済でのお支払いには2つの支払方法があります。
1つは、レジでスマホのバーコードを提示し読み取ってもらう方法。※2
もう1つは、レジでQRコードを読み取り、スマホ上で金額を入力して決済する方法です。※2
どちらの場合も、事前にスマホ決済事業者と契約をしているお店でしか利用できません。
スマホ決済導入済みのお店でスマホ決済をすると、自分のアプリとスマホ決済事業者の情報が紐づけられお支払いできる仕組みです。※3※4

 

  • 利用代金支払いの仕組み

スマホ決済利用代金お支払いは、登録した銀行口座やクレジットカードから引き落とす方法と、事前にチャージする方法があります。
スマホ決済を利用する前に、どちらかの登録が必要です。
スマホ決済の事業者ごとに、チャージに使える銀行口座やクレジットカードが異なります。
一部の事業者では、ATMを使い現金でチャージする方法や、貯めたポイントを利用代金に充当する方法もあります。※5
ただし、利用代金の支払い方法ごとにポイントの還元率が異なる場合もあり注意が必要です。
最新の情報をこまめに確認すると安心です。

 

※1 コード決済利用動向調査 2020年12月25日公表 | 一般社団法人キャッシュレス推進協議会 / 2021年11月4日閲覧
https://www.paymentsjapan.or.jp/publications/research/pymt-trends/code-payment/code-pymt_20201225/
※2 生活者のみなさまへ|総務省 統一QR「JPQR」普及事業 / 2021年11月4日閲覧
https://jpqr-start.jp/consumer/
※3 コード決済に関する統一技術仕様ガイドライン【店舗提示型】MPM(Merchant-Presented Mode)/一般社団法人キャッシュレス推進協議会Ver.2.0 / 2021年11月4日閲覧
https://www.paymentsjapan.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/04/MPM_Guideline_2.0.pdf
※4 コード決済に関する統一技術仕様ガイドライン【利用者提示型】CPM(Consumer-Presented Mode)/一般社団法人キャッシュレス推進協議会Ver.2.0 / 2021年11月4日閲覧
https://www.paymentsjapan.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2019/03/CPM_Guideline_1.1.pdf
※5 現金でチャージがしたい(セブン銀行ATMローソン銀行ATMからのチャージ方法) - PayPay ヘルプ / 2021年11月4日閲覧
https://paypay.ne.jp/help/c0087/

スマホ決済のメリットは?

スマホ決済は、いままでのキャッシュレス決済よりも手軽に使えるのが大きなメリットです。
他のメリットも含めいくつかご紹介します。


【スマホ決済のメリット】

  • サインが不要
  • 利用手続きが簡単
  • ポイントが貯まりやすい
  • 紙の利用明細がない
  • お財布がいらない
  • サインが不要

 

最近は、お店によってはサイン不要でお支払いできるクレジットカードも増えていますが、商品や金額次第ではサインが必要ですよね。
スマホ決済は、スマホアプリをかざすだけでお支払いが完了します。
サインをしたりカードをお店の端末に挿入したりする必要がなく、感染症対策にもなります。

 

  • 利用手続きが簡単

クレジットカードは、利用に際して審査があります。
利用するには、申し込みをして引き落とし口座を書面で送付し、審査を通過しなければなりません。
一方スマホ決済は、アプリをダウンロードし、必要な情報と引き落としに利用する銀行口座やクレジットカード情報を入力すれば、すぐに利用できます
クレジットカードを持っていない場合でも、スマホがあれば使えます。

 

  • ポイントが貯まりやすい

ポイント還元を目当てに、スマホ決済を始めた方も多いのではないでしょうか。
2021年現在、利用者を増やすために各事業者が様々なキャンペーンを継続しています。
クレジットカードや電子決済よりも還元率が高い場合もあるでしょう。
またクレジットカードでチャージし、スマホ決済を利用することで、チャージ分のポイントとスマホ決済分のポイントがダブルでもらえる「二重取り」が可能なケースもあります。※6

 

  • 紙の利用明細がない

スマホ決済でお支払いをすると、レジではレシートのみ発行されます。
クレジットカードの利用明細や、電子マネーのお取引明細のようなものは発行されません。
ペーパレスで環境にやさしい決済方法です。
スマホ決済の利用履歴はスマホですぐに確認できるので、クレジットカードのように請求が確定したタイミングで明細を見直す手間もかかりません。

 

  • お財布がいらない

スマホだけで決済できるため、かさばるお財布がいらないのもメリットでしょう。
民間企業の調査によると、キャッシュレス決済を使っている人の約4割は使っている財布のカタチが変わったと回答。※7
さらに1割超がお財布を持たないと回答しています。※7
スマホ決済だけで過ごせれば、財布やカードケースは必要ないでしょう。
このように、スマホ決済はメリットが多いものの、デメリットがないわけではありません。
次章では、スマホ決済の危険性についてご紹介します。

※6 楽天ペイのコード・QR払いでいつでも最大1.5%還元 | 楽天ペイアプリ / 2021年11月4日閲覧
https://pay.rakuten.co.jp/campaign/2020/pointprogram/
※7 3/12はサイフの日。キャッシュレス派の4割が「サイフの形に変化あり」、サイフを持たない「ウォレットレス派」も登場!|日本ファイナンシャルアカデミー株式会社のプレスリリース / 2021年11月4日閲覧
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000015329.html

スマホ決済のデメリット、危険性は?

スマホ決済は、「スマホを失くしたら誰かに使われるのでは?」など不安もありますよね。
アプリである以上、スマホの紛失や不正利用のデメリットはあります。


【スマホ決済のデメリット】

  • スマホ紛失のリスク
  • 不正利用のリスク

 

スマホ紛失のリスク

スマホを持つ以上、失くしてしまうリスクはゼロではありません
ただ失くした場合に備え、スマホの認証を強化しておくなど対策はできます。
指紋認証顔認証を設定する、推測されにくい端末パスワードを設定するなど、セキュリティを強化しておけば、紛失時に他人に使われるリスクも減らせるでしょう。
万が一紛失した場合には、決済事業者に連絡をしてスマホ決済の利用を停止してもらえます。

 

不正利用のリスク

スマホ決済も不正に利用される可能性がないわけではありません。
不正利用の主な事例は以下の通りです。


【不正利用の事例】

  • QRコード画面の盗撮※8
  • フィッシングサイトなど不正サイトに誘導され情報が盗まれる※8※9
  • IDとパスワードの流出による不正ログイン※9
  • クレジットカード情報が漏洩し、スマホ決済の決済手段に登録される※8※9
  • QRコード画面の盗撮※8

QRコードを盗撮されて、不正利用につながるケースもあるようです。※8
お店で提示する際に周りの人に見られていないか注意するほか、他人にスマホを触らせないようにしましょう。

 

  • フィッシングサイトなど不正サイトに誘導され情報が盗まれる

メールやSMSを使いフィッシングサイトなどに誘導されてしまうこともあります。※8※9
フィッシングとは、スマホ決済の事業者を装ったメールで、不正なサイトに誘導する手口です。※8※9
フィッシングサイトだと気づかずにIDやパスワードなどを入力してしまうと情報が洩れてしまします。※8※9
メールのリンクをクリックするのではなく、アプリ内や公式サイトのURLをクリックすると安心です。

 

  • IDとパスワードの流出による不正ログイン

IDやパスワードなどが流出するのはフィッシングサイトだけではありません。
誕生日などをパスワードに設定していると、推測されログインされてしまう可能性もあります。※10
また他のサービスと同じパスワードを使っていると、他のサービスから情報漏洩した際にスマホ決済にもログインされるリスクが伴います。※10
IDやパスワードは、推測されづらいものを設定し、他のサービスと同じものは設定しない方がリスクは少なくなります。※10

 

  • クレジットカード情報が漏洩し、スマホ決済の決済手段に登録される

クレジットカードの情報が漏れ、クレジットカードの不正利用にスマホ決済が利用されることもあるようです。※8※9
スマホ決済の決済手段に、情報漏洩したクレジットカードが登録されるケースです。
クレジットカードの盗難やスキミング被害にあうと、スマホ決済以外にも不正利用が広がる可能性もありますよね。
事前にクレジットカード会社の3Dセキュアのパスワードを設定したり、二段階認証を設定したりするのは、不正利用の防止に役立ちます。※9
スマホ決済も、キャッシュレス決済やオンラインサービスで避けられないリスクが伴います。
ここでご紹介した対策を参考に、対策をしておいてくださいね。
さて次章からは、スマホ決済とクレジットカードや電子マネーとの違いを解説します。

 

※8 群馬県 - スマートフォン決済を利用する際の注意点 / 2021年11月4日閲覧
https://www.pref.gunma.jp/05/c09g_00121.html
※9 キャッシュレス決済のセキュリティ対策/FJコンサルティング株式会社/神奈川県 / 2021年11月4日閲覧
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/55525/css2020_02.pdf
※10 福岡県警察 スマホ決済が勝手に利用される事案が発生しています! / 2021年11月4日閲覧
https://www.police.pref.fukuoka.jp/seian/cyber/cyber_teguchi/sumahokessai.html

クレジットカードとスマホ決済の違い

スマホ決済は、クレジットカードと同じキャッシュレス決済です。
ただクレジットカードと比べ、よい点もマイナスな点もあります。


【スマホ決済がクレカと違う点】

  • 審査不要で使える
  • カードを手渡す必要がない(感染症・盗難などのリスクがない)
  • 前払い・後払いが選べる
  • クレジットカードの方が使えるお店は多い
  • 審査不要で使える

クレジットカードは、申し込み後に審査を通過しなければカードが発行されません。
一方スマホ決済に審査はなく、アプリをインストールし利用者登録すればすぐに利用できます。

 

  • カードを手渡す必要がない(感染症・盗難などのリスクがない)

お店でクレジットカードを使う際、カードをお店の人に手渡す場合もありますよね。
カードの受け渡しが発生すると、盗難や不正利用のリスクも考えられます。
スマホ決済は自分のスマホを提示すればよいので、手渡すリスクがありません
感染症の観点でも、安心できる決済手段です。

 

  • 前払い・後払いが選べる

クレジットカードは、基本的には代金を使った翌月以降に請求される後払い方式。
一方スマホ決済は、事前にチャージをしてその金額内でお買い物をする前払いが可能です。
スマホ決済の決済手段に登録したクレジットカードで後払いもできます。
前払いにしておけば、クレジットカードのように使いすぎてしまう心配がありません。

 

  • クレジットカードの方が使えるお店は多い

スマホ決済は、まだ普及し始めたばかりです。
クレジットカードと比べると、使えるお店の数はまだまだ少ないです。
最も加盟店数が多いと言わるスマホ決済の事業者で、2021年2月現在の加盟店数は300万か所。※11
一方日本発のクレジットカードブランドの加盟店数は、2020年9月現在約3500万店とされています。※12
スマホ決済を利用できる普段のコンビニやスーパーでの買い物はスマホ決済、遠出の買い物はお財布持参と使い分けると安心かもしれませんね。

※11 「PayPay」の加盟店数が300万カ所を突破!~ どんどん広がる加盟店でお得にお買い物!「超PayPay祭」は、3月1日スタート! ~ - PayPayからのお知らせ
https://paypay.ne.jp/notice/20210225/04/#:~:text=2021%E5%B9%B42%E6%9C%8824,%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
※12 JCBの価値 | JCB
https://www.global.jcb/ja/about-us/what-we-do/

電子マネーとスマホ決済の違い

スマホ決済と似た決済方法に、電子マネーがあります。
スマホアプリを介して利用できる電子マネーもあり、スマホ決済との違いは分かりづらいものです。
電子マネーとスマホ決済の違いについて、簡単に解説いたします。

 

電子マネーとは?

電子マネーは、事前にチャージした電子的な決済を指します。※13
チャージしたカードやアプリを使い支払います。
スマホアプリで支払いやチャージができる電子マネーもありますが、電子マネーのカードも発行可能です。
クレジットカードに電子マネーが付帯しているものもあります。※14

 

電子マネーとスマホ決済の違い

電子マネーとスマホ決済の主な違いは2点です。

  • チャージ方式かどうか
  • 通信圏外でも使えるか

 

電子マネーとスマホ決済の最大の違いが、事前チャージ(前払い)の有無です。
スマホ決済はチャージか後払いか選択できるのに対し、電子マネーはチャージの前払いのみです。
また意外と見落としがちなのが、お店でのお支払い時の通信の違いです。
スマホ決済は、スマホの通信圏内でなければ利用できません。※15
スマホの通信制限や通信障害があると、スマホ決済は利用できないこともあるのです。
一方電子マネーでのお支払いやチャージは、通信できない状態でも可能です。※16
スマホの電源がオフの状態でもお支払いできます。※16
スマホの通信量を増やさず、チャージで利用したい場合には電子マネーを選んだ方がよさそうですね。

※13 電子マネーとは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan / 2021年11月4日閲覧
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/money/c26.htm/
※14 Edy機能付き楽天カードの使い方 | 電子マネー 楽天Edy / 2021年11月4日閲覧
https://edy.rakuten.co.jp/howto/card/rakutencard/?l-id=lid_header_howto_card_rakutencard
※15 通信圏外でも利用できますか? | 楽天ペイアプリ: よくあるご質問 / 2021年11月4日閲覧
https://support.pay.rakuten.net/faq/show/1153?back=front%2Fcategory%3Asearch&category_id=63&commit=&keyword=%E9%80%9A%E4%BF%A1&page=1&site_domain=appuser&site_id=2&sort=sort_keyword&sort_order=desc

まとめ

スマホ決済について、その仕組みや危険性、クレジットカードや電子マネーとの違いを解説いたしました。
スマホ決済はポイント還元率が高い場合もあり、チャージ方式で利用すると家計管理がしやすいメリットがあります。
利用履歴もスマホですぐに確認できるので、家計の振り返りもしやすいでしょう。
スマホ決済にも様々な種類があります。
自分のライフスタイルに合ったスマホ決済を選び、お得にお買い物をしましょう。

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