ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下に線を引いてから投資を考える手法です。
一定ラインの中での上値あるいは底値を知り、売買のポイントを見極めるというものです。
また、ブレイクした時、ポジションを手放したりさらに売買をしたりするための基準になります。
バンドの作成には、標準偏差という考え方が用いられています。統計学上の言葉ですが、データのばらつきを示すためのものです。
どれだけ平均からかけ離れているのかということを意味しており、FXにおいてはトレンドのブレイクポイントを知るための要素でもあるのです。
ボリンジャーバンドはリスクの範囲を表す図表です。基本的にはその線の中を往復するものですが、仮に為替レートがそこを超えるようなことがあると、買われ過ぎあるいは売られ過ぎという状況になっています。
通常であれば範囲内で収まるはずのチャートが、基準から逸脱しているということは、相場の条件が変化していることを示しています。
ボリンジャーバンドは上値抵抗線や下値支持線になっています。そして、為替レートの推移を見るための基準になっているのです。
トレンドが最大限に伸び切ったと思われるところで、多くのトレーダーは反対方向へ向かおうとします。
その結果、トレンドが弱まり、マーケット全体が移動平均へと調整しようと働くのです。
ボリンジャーバンドを移動平均線から一定の標準偏差(1か2程度)離れた位置に設定します。大きく変化していない時は標準偏差の動きも小さいです。
反対に派手に動いている時には、その変動幅も大きくなります。つまり、相場の一局面の中で移動平均線からどの程度離れているかが把握できるというメリットがあります。
ボリンジャーバンドを過信してしまうと、予測を誤ってしまう可能性があります。標準偏差は一定期間の移動平均線を基準として計算しています。
あくまでも過去のある期間を区切ったデータから作られていますから、まったく異なる結果も往々にしてあるのです。
また、為替レートが安定している場合は逆張りにポジションを張るようにすべきです。しかし、一定レンジを突破してしまった時は買いと売りのサインが逆転します。
そのため、相場の動向を追いかけ、トレンドに敏感でなければ失敗してしまう可能性も大いにあるのです。
ボリンジャーバンド作成時に規定した2標準偏差は、95%の確率でその範囲内に収まるということを意味します。
言い換えれば、現在の為替レートがその線に近づいた時はそこが底値(上値)になり、これから逆方向に向かうだろうということが考えられるという意味を持っています。
しかし、価格が動く幅が狭くなった後、改めてブレイクしそうな動きを見せることも5%の確率で存在しています。
つまり、新たな展開に突入することも考えられるため、改めて売買について考える必要があるでしょう。このような使い方をするのがボリンジャーバンドなのです。