子どもが朝ごはんを食べない!影響や理由は?簡単な献立・メニューで乗り切ろう

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子どもが朝ごはんを食べてくれないと、イライラしますよね。
なぜ食べてくれないのか分からない上、発達や学力に影響しないか心配にもなるでしょう。
今回は、朝ごはんを食べないことの影響から、簡単な朝ごはんづくりの工夫やメニューをご紹介します。
朝ごはんの習慣づくりの参考にしてくださいね。

目次

  1. 子どもが朝ごはんを食べないとどうなる?影響は?
    • 朝ごはんは学力に影響する?!
    • 朝ごはんを抜くと集中力に欠ける
    • 朝ごはん抜きは体温があがらず昼間でも眠い
    • お腹の音や排便が気になることも
  2. なぜ食べない?朝ごはんを嫌がる理由とは?
    • 朝ごはんを食べない理由
    • 食べやすいかどうかも重要
  3. 朝ごはんを食べない時にできることは?朝食づくりのコツは?
    • 生活時間を見直す
    • 献立を工夫する
  4. 簡単!子どもがモリモリ食べる朝ごはんメニュー
    • 栄養満点♪おかかチーズボール
    • 残りおかずでもOK!食パンロール
  5. まとめ

子どもが朝ごはんを食べないとどうなる?影響は?

朝ごはんの大切さは、保育園や幼稚園、学校でもよく言われますよね。
ただ大切だと分かっていても、なかなか食べてくれないという子もいるでしょう。
朝ごはんを食べないと、学校生活へのいくつかの影響が考えられます。

 

朝ごはんは学力に影響する?!

「朝ごはんを食べる子は学力が高い」という調査結果を聞いたことはありませんか?
平成30年度の「全国学力・学習状況調査」から、朝ごはんを食べている子の方が各教科の得点は高いことが分かっています。※1
この結果を見ると、朝ごはんを食べないと学力が下がるようにも捉えられますよね。
ただこの結果は、あくまで統計です。
朝ごはんを食べると頭が良くなるかどうかは分かりませんが、朝ごはんからエネルギーを補給することで、午前中もしっかり活動できるでしょう。※2

 

朝ごはんを抜くと集中力に欠ける

朝、起きたときは、私たちの体はエネルギーが不足した状態です。※2
脳のエネルギーも不足しているので、朝ごはんを食べないと集中できない状態になりかねません。※3
集中して勉強するためには、脳の活動に必要なブドウ糖を、朝ごはんでしっかり補う必要があるといわれています。※3
さらに、朝ごはんなら何でもよいというわけでもありません。
「噛む」ことで頭が働くといわれており、朝ごはんはゼリーやヨーグルトなどだけでなく噛んで食べるご飯(米食)などを選ぶとよいようです。※2※3

 

朝ごはん抜きは体温があがらず昼間でも眠い

朝ごはんを食べない子は体温が低く、昼間に眠気を感じているといわれています。※4
授業中に眠いと、勉強どころではないですよね。
朝ごはんを食べて体を動かすことで、午前中から体温があがり脳も活性化します。※5

 

お腹の音や排便が気になることも

当たり前のことですが、朝ごはんを食べずに学校に行くとお昼ごはんまでにお腹が空いてしまいます。
授業中にお腹がなってしまうと恥ずかしく、勉強に集中できないこともあるでしょう。※3
また、学校でトイレに行くのが恥ずかしい子もいます。
家で朝ごはんを食べられれば、登校前に済ませられることも多いのではないでしょうか。※2
子どもが朝ごはんを食べないまま学校に行くと、いくつもの理由から授業に集中できていないかもしれません。
これらの影響を見ると、まずは朝ごはんを食べることが大切です。
バランスの良い一汁一菜の朝ごはんが理想かもしれませんが、まずは「作ること」「食べること」を目標に、親が作りやすく、子どもが食べやすい1品から始めてみてはいかがでしょうか。
具体的な献立やメニューは、後ほどご紹介します。

 

※1 平成30年度 全国学力・学習状況調査 調査結果資料【全国版/小学校】/国立教育政策研究所
https://www.nier.go.jp/18chousakekkahoukoku/factsheet/18primary/
(4.質問紙調査の結果/(3) 相関係数, クロス集計表/クロス集計表(児童質問紙-教科)全国【表】より)
※2 「早寝早起き朝ごはん」運動について | 早寝早起き朝ごはん全国協議会
http://www.hayanehayaoki.jp/about.html
※3 朝ごはんを食べないと?|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kakou/mezamasi/about/about.html
※4 早起きして朝食をしっかり|子どもの低体温|体温と生活リズム|テルモ体温研究所
https://www.terumo-taion.jp/health/teitaion/03.html
※5 食事と学力、体温|体温と生活リズム|テルモ体温研究所
https://www.terumo-taion.jp/health/study/01.html

なぜ食べない?朝ごはんを嫌がる理由とは?

朝ごはんを食べない理由

過去の調査によると、小中学生が朝ごはんを食べない主な理由は「食べる時間がない」、「食欲がない」の2つです。※6
大人でも、朝は時間がとれずに食べられないこともありますよね。
また朝起きてすぐは、お腹が空いていなくて食べられないのも当然です。
早寝早起きの生活習慣から見直すとよいかもしれません。

 

食べやすいかどうかも重要

ただでさえ食欲がない朝ごはん。
朝ごはんが食べづらいのも、食べない原因の1つかもしれません。
年齢別!子どもがご飯を食べない理由と対策

にある通り、子どもは噛む力がまだ発達段階です。
6歳でも大人の40%の力だといわれていますので、固さや食感を変えてみるのもよいでしょう。
またトーストにサラダのように朝ごはんの定番メニューも、ぼそぼそして食べづらいと感じる子どももいるでしょう。
子どもが食べやすい献立やメニュー例は、後ほど詳しくご紹介いたします。
朝ごはんに限らず、好き嫌いが多くて食べられないという子もいるでしょう。
好き嫌いの原因は、食感や臭い、嫌な経験、食べたことがないなど様々です。
親の好き嫌いが多いと、子どもも好き嫌いが多いという調査結果もあります。
好き嫌いや偏食の原因と対処法については、
子どもの偏食とは?好き嫌いとの違いや改善法

の記事で、詳しく解説しています。

 

※6 ライフステージ別の現状と取組| 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/wpaper/h30/h30_h/book/part1/chap1/b1_c1_1_03.html

朝ごはんを食べない時にできることは?朝食づくりのコツは?

子どもが朝ごはんを食べられるために親ができるのは、生活時間の見直しと献立の工夫です。
あまり考えすぎず、無理なくできることを探してみてください。

 

生活時間を見直す

なぜ食べない?朝ごはんを嫌がる理由とは?の章でご紹介した通り、朝ごはんを食べられない理由の1つが「時間がない」ことです。
子どもたちが朝の支度に時間がかかってしまったり、起きる時間が遅かったり、理由はいろいろありますよね。
朝の支度に追われると、朝ごはんは後回しになりがちです。
毎日は難しくても、まずは無理のないところから1日おきや週の半分でも朝ごはん習慣をはじめてみましょう
また、前日の晩御飯が遅いと、朝でもお腹が空かないものです。
晩御飯の時間を早める、晩御飯の後の間食を控えるなど調節してみるのも一つの手です。

 

献立を工夫する

時間がない、食欲がない中で、子どもが食べやすくさっと作れる献立にするのもポイントです。
特別時間をかけて作らなくても大丈夫。
さっと作れて、子どもが食べやすいものにしましょう。


【献立の工夫】

  • おにぎりやオムレツなど手軽な1品で栄養が摂れるものにする
  • 手早く作れるメニューにして食べる時間を確保する
  • 温かいスープでカラダを温める
  • おにぎりやオムレツなど手軽な1品で栄養が摂れるものにする

食べやすい工夫の1つは、まぜることです。
簡単に食べられるおにぎりに野菜などをまぜたり、具だくさんのオムレツにしたりすると手軽で食べやすく栄養価も高まります。
食欲のない朝は子どもの好きなものをプラスすると食べやすいでしょう。

 

  • 手早く作れるメニューにして食べる時間を確保する

朝ごはんにいくつも品数を用意するのは、時間も手間もかかりますよね。
作る時間を短縮すると、食べる時間が確保できるかもしれません。
例えば、ちぎったキャベツやもやしに、溶き卵やハムをのせてレンジでチンする温野菜サラダなら、火も使わずに洗い物も少なく、簡単です。
さらに残り物にチーズなどをのせて温め1品にしてしまうのも便利です。
包丁や火を使わずに簡単に作れる時短メニューのバリエーションがあると、朝ごはん作りがラクになるでしょう。

 

  • 温かいスープでカラダを温める

朝は食欲がないという子どもでも、温かいスープや飲み物だけでも摂れば、カラダが温まります。
スープには、歯ごたえのある野菜をプラスするのがベターです。
噛む回数が増え、より体内の代謝もあがります。※7
スープ一人分は、レンジで作るのが簡単です。


【一人分簡単スープの作り方】

  • カップにちぎった野菜やツナなどを入れて水と牛乳を半々ずつ注ぎます。
  • 固形コンソメを半量入れてレンジでチン。
  • お手軽ミルクスープが出来上がりです。

野菜は手でちぎるだけなので包丁やまな板を洗う手間もかかりません。
また牛乳のほかに、野菜ジュースなどで応用もできます。
ごはんを食べると、体内の体温が上昇して元気になります。※5
レンジなどを活用して、簡単に手早く作れる献立をいくつか考えておくと便利です。
時間がないときには、インスタントやレトルトを使うのもよいでしょう。
常備しておくと、いざという時にも役立ちます。
次章では、小さい子どもも食べやすい、火を使わない簡単手作り朝ごはんのメニューを2つご紹介します。

 

※5 食事と学力、体温|体温と生活リズム|テルモ体温研究所
https://www.terumo-taion.jp/health/study/01.html
※7 食事誘発性熱産生 / DIT | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-030.html

簡単!子どもがモリモリ食べる朝ごはんメニュー

忙しい朝に、簡単に作れて子どもも食べやすいご飯&パンのレシピを2品ご紹介します。
どちらも火を使わなくても作れるメニューですので、時間がないときにピッタリです。

 

栄養満点♪おかかチーズボール

1つ目はご飯を使ったおにぎりです。
おにぎりは市販のふりかけなどを使って作ることも多いですが、おかかやごま、チーズをまぜれば栄養価の高いおにぎりになります。

【材料(2人分)】
温かいご飯…お茶椀2杯分
かつお節…お好みの量
しょう油…大さじ1杯
ピザ用とろけるチーズ…お好みの量
白ごま(トッピング用)…お好みで


【作り方】

  1. ボウルやどんぶりなどにご飯を入れ、かつお節、醤油を入れてまぜ合わせる。
  2. ピザ用チーズを入れてざっくりまぜ、ラップなどで食べやすい大きさに丸める。
  3. お好みで白ごまやかつお節などのトッピングをのせて出来上がり。

 

【ポイント】
手早く作れて手早く食べられる、お手軽レシピです。
かつお節にはDHAなどの栄養も豊富。
たっぷりまぜるとおいしさも栄養もアップします。
温かいご飯に、ほど良くチーズがとろけて、子どもでも食べやすいでしょう。
少し小さめに丸めてあげるとより食べやすくなります。
大人用にはごま油を少しまぜてもおいしいです。
朝、時間が取れないときには、前日夜に握って冷蔵庫に作り置きしておくこともできます。
食べる時に電子レンジで温めてください。

 

残りおかずでもOK!食パンロール

2つ目は、食パンを使ったメニューです。
朝ごはんはトーストという家庭も多いかもしれませんが、このメニューはさっと食べやすく、1品で栄養が摂れます。
食パンに巻く具材は、煮物などでも合います。
前日の残り物や子どもが好きなものを、試してみてください。

【材料(2人分)】
食パン(8枚切り)…3枚
スライスチーズ…2枚
ウインナー(茹でるか炒めたもの)…2本
スライスハム…1枚
ポテトサラダ(市販品でも)…適量
ミニトマト…適量
飾り用パセリ…お好みで


【作り方】

  1. 食パンの耳を切り落としておく。(子どもが嫌がらなければ切り落とさずそのままでも)
  2. 食パンより少し大きめサイズのラップなどを敷き、その上に1の食パンをおく。
  3. スライスチーズ、ハムをのせて食パンをくるくる巻き、ラップで巻いて固定しておく。
    (厚みのあると巻いたときにパンが割れてしまうので、8枚切りが作りやすいです)
  4.  3と同様に、食パンにウインナー2本をのせて巻く。
  5.  3と同様に、スライスチーズ、ポテトサラダをのせて巻く。
  6.  食べやすい大きさにカットし、ようじなどで留める(ラップのままでも)。

 

【ポイント】
スタンダードな材料ではあるものの、巻くことで、ぱくっと食べやすくなります。
ポテトサラダ以外にもひじき煮など煮物も美味しいです。
マヨネーズやケチャップなどの調味料を使わなくても、チーズなどのマイルドな塩味だけで十分おいしく食べられます。
このレシピも前日夜に作り置きしておけば、忙しい朝にさっと食卓に出せます。
作り置きで冷たいのが気になるようであれば、トースターやレンジで少し温めてください。
今回ご紹介したメニューは、いろいろな具材の組み合わせが可能です。
おにぎりに茹でたブロッコリーを刻んで入れたり、きんぴらごぼうを食パンで巻いたりと、野菜を取り入れたメニューもできるでしょう。


これらは、幼児以上向けのメニューです。
離乳食期の赤ちゃんがご飯を食べてくれない時は、月齢別に理由は様々です。
離乳食を食べない赤ちゃんの原因と「月齢別」対処法

の記事で、詳しく解説しています。

 

まとめ

子どもが朝ごはんを食べないと、エネルギー不足で集中できなかったり、お腹が鳴って学校で恥ずかしい思いをしたり、子どもにとってもいいことではありませんよね。
朝ごはんを食べられるよう、生活習慣を見直すのはもちろんのこと、献立やメニューも工夫してみるとよいかもしれません。
特別時間をかけて、調理する必要はありません。
簡単に作れて、子どもも食べやすいものでよいでしょう。
今回ご紹介したような、具だくさんのおにぎりや食パンロール、レンジで作るスープをアレンジすれば、時間のない朝でも簡単にバリエーションのある朝ごはんができるのではないでしょうか。
親子ともに無理なくできる朝ごはん習慣を見つけてみてくださいね。

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