•  
マネー・保険

投資 FX 世界経済 日本経済 通貨ペア FX投資

新興国は低迷__FX投資家が知っておきたいグローバル経済の見方

新興国は低迷__FX投資家が知っておきたいグローバル経済の見方

FX投資を行って行く際には、グローバルな経済動向を知っておきたいものです。そのような視点から、今回は、これまで世界経済を牽引してきた新興国の動きをみていきましょう。

BRICsをはじめとするNEXT 11などの新興国の経済成長には陰りが見えてきたという報告が相次いでいます。ちなみに、BRICsとは、ブラジル、ロシア、インド、中国。NEXT 11は、メキシコ、ナイジェリア、韓国、ベトナム、インドネシア、バングラディッシュ、パキスタン、フィリピン、トルコ、イラン、エジプトを指します。

国際通貨基金(IMF)の2013年10月の世界経済見通しでは、新興国のGDP成長率は前回4月よりも更に下方修正されています。一方、先進国は堅調な経済成長を示すデータにあふれています。

失速する新興国の経済成長 メディアやペーパーはどう伝えているか

当然、この変化が先進国の為替にどのような影響を及ぼすことになるかを、FX投資家は注目していかねばなりません。そこで、当面の為替の動きを予測する最近の報道を追ってみました。

・ウォール・ストリート・ジャーナル:

「世界経済を主導してきた新興国の成長の勢いは先進国にシフトしつつある」

・ブリッジウォーター・アソシエーツ:

「先進国のGDP増加額は、新興国の増加額を2007年半ば以降初めて上回った」

・フォーブス:

「新興国が成長を取り戻せるかどうかは、FRBの量的緩和(QE)と、ユーロ圏全体の景気が回復するかどうかにかかっている」

・テレグラフ:

「2008年以降、多くの投資家は新興国に投資し健全なリターンを得たが、状況は変わった」

・JPモルガン:

「投資家にヨーロッパでの資産を増やし、新興国の資産を減らすよう助言している」「中国は1990年以来の緩やかなペースの成長に留まる」

対ドルで新興国通貨が下落

新興国の経済成長は、アメリカをはじめとした先進国の金融緩和策による資金の流入によって支えられてきましたが、2013年5月にアメリカのバーナンキFRB議長が議会において金融緩和策を縮小する可能性に言及したことで、資金が新興国から流出する可能性が高まっています。

また、過去に2ケタ経済成長を続けてきた中国の経済成長率が、1ケタ台へと鈍化しています。今まで、中国の経済成長のおかげで価格上昇が続いていた非鉄金属などの資源価格が下落したうえ、中国への輸出が減少したため、これらの資源産出国である新興国の経済に大きな打撃を与えています。

ロイターによると、これらの国の急速な成長鈍化を懸念し、今まで南アフリカやブラジル、インドなどの新興国に投資してきた投資家が資金を引き揚げ始めています。それにより、南アフリカのランドやブラジルのレアル、インドのルピーといった新興国各国の通貨が対ドルで大幅に下落しています。

先進国同士の通貨ペアへの影響は?

では、新興国の通貨に売り圧力がかかるなか、ドル/円、ユーロ/円、ドル/ユーロといった先進国同士の通貨にはどのような影響を与えるのでしょうか? 

これに関して、三井住友銀行は先進国の景気はアメリカもユーロ圏も日本も回復または底打ち感が出ているので、投資家が株式や為替から撤退するリスクオフムードが高まらない限りは、先進国同士の通貨ペアには新興国の通貨安の影響は少ないであろうという見方を示しています。

新興国経済の陰りあるが、影響はいまのところ限定的か

新興国の経済成長の陰りは、かなりはっきりとしてきて、新興国通貨は下落しています。一方、先進国同士の通貨ペアに対しては、先進国の経済の回復がはっきりと表れています。したがって、今のところ新興国の通貨下落はグローバル経済に急激に大きな影響を与えるものではないという見方がなされています。

参考:
新興国通貨安はドル円の「対岸の火事」か、影響限定的との見方
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE97M05R20130823
ケネス・ロゴス:避けて通れない新興国市場の低迷
http://toyokeizai.net/articles/-/19723
やさしい為替教室:
http://www.hs-sec.co.jp/fx/nyumon/no3.1.htm
ルチール・シャルマ:BRICsの黄昏:
http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/201212/Sharma.htm
おすすめ